特に親しいというわけではないが好感が持てる奴だった。
そう、だったのだ!!この学園の異常性に染まりきったその正体を知るまでは……
その日私は新作コスプレ衣装の作製の為に手芸材料店で生地を見ていた。
その時偶々出くわした村上に裁縫を出来るのかと問われ、いつになく押しが強い村上に嫌な予感がした為に適当にはぐらかそうとしたがあれよあれよという間に演劇部へ同行させられる事になった。
道すがら恨みがましく押しが強いなと問うと
「あははは、普段からちづ姉達に振り回されているからね。演技の参考になったよ」
「演技かよ!!」
「長谷川さんって結構ツッコミ体質だよねぇ。私人間観察が趣味だからわかるんだ」
「人間観察ですか?」
「演技の幅を広げる為にヤレって部長がね。だからね、長谷川さんも普通でいいよ、本当はもう少しサバサバした感じだよね」
こいつ、毒にも薬にもならない奴だと思っていたが意外と手ごわい
「は~ぁ、わかったよ。これでいいか」
「うん、そうそう、その方が距離が近くなった感じがしていいよ。おかげでお願いもし易いから」
「自分の為かよ!!」
今にして思えばこの時点で予兆があったのに、村上にペースを握られていた私は見逃していたんだ……
なお、その日のうちに演劇部に所属させられ、最初は衣装担当だったのがコスプレ趣味がバレてからはちょい役程度だが役者もさせられたのはまた別の話なので割愛する。
大麻帆良祭最終日
「あーっ
いいんちょにバカピンクに村上」
「あ あんたら三人に手伝ってもらいたことがある」
・
・
「千雨ちゃんッ」
「まだなのーッ!?」
「なんで茶々丸さんやその妹さんみたいのが敵なんですのーっ」
「あと少しだけ持ち堪えてくれッ!!」
クソッ、二人は良くやってくれてるが手が足りない。どうする?
……二人?村上はどーした????
「よし、こっちの長谷川さんは初めてだから時間が掛かったけどもう大体わかった!!」
「流石ですわ夏美さん!
私達には無理なパソコン関係も夏美さんの影役者ならばッ」
え゛っ゛?この時間が無い時に何をしてたんだ……
『コラッ!ボサッとすんな!手が足りないんだろ!!』
『結界の復活は私が引き継ぐからお前は攻勢を掛けろ!巨人の制御を奪っちまえばこっちのもんだ!!』
私がもう一人?会話の流れから村上か?
いや、手が増える?のは助かるが電子精霊は……
「……増えてるぅ!!!!」
いや、まてなんで七部衆なのに14匹いやがる!!
『影役者が演技やってんだから存在しないものが見えるのは当然だろうが!!』
そんな当然は私のライブラリに存在しない!!
そもそも演技でなんとかなる問題じゃないッ……ハズだ
結果、なんとかなりました。この時敵であるハズの茶々丸と私の心境は一致していたと思う。
うん、この理不尽体験から茶々丸と私の友情が始まったんだろうな……
「行ったな」
「一日でも早く全員の居所が判明するといいんだがな」
「千雨姉ちゃんが行かへんのは旅費のせいか」
「それもあるが…
私はここに留まって情報収集だな」
それに…
「あのっ…千雨さん コタロー君 夏美さん!」
「ああ」
「わかっとるわ、その 何とかゆーおっさんに稽古つけてもらいに行くんやろ?」
「構へんで、いってこいや」
「幸い夏美姉ちゃんが居るからな、出場権は任せとけ」
「がんばっちゃうよ!」
おい、コラ
「夏美さん、すみませんが影武者をお願いしますね
コタロー君と二人なら僕も安心してお願い出来ます」
「拳闘士だぞ!!安心してんじゃねェ!!」
「長谷川は心配性だなぁ、大丈夫!演劇部で鍛えられた演技力に再現不可能はあんまり無いよ」
「あんまり無いんかよ!!心配するわ!!」
「ほんま千雨姉ちゃんのツッコミは惚れ惚れするわ」
パル様号船内 ダイオラマ魔法球内部
「たとえこの人がアスナさんじゃなかったとしても
僕にとって大切な人には違いありません」
「しかし…ネギ先生」
「…こうすれば誰も傷つけずに真実を明らかにできます」
「夏美さん」
「ふむ、任せといて!」
「へ?」
へ?
『
村上が神楽坂の演技に入ったんだが、声が口調も声色も全然違う声で二重に聞こえる。
ひょっとして中の人の心理も演技したとか言いうんじゃないだろうな
神楽坂の姿が別人に変わった、立ち位置的に神楽坂に化けた誰かの演技をしていた村上が元の姿に戻る演技をしたのか?ああ、ややこし過ぎる。このまま考えるのを止めて石になってしまおうか…
「ああッ、長谷川の姉さんがチベットスナギツネのような死んだ目をしている」
「コイツはこういう部分では繊細だからな」
墓守り人の宮殿 突入直後
「オイ 龍宮ッ!しっかりしろ!」
「てめぇ プロとかじゃなかったのかよ!? 目ぇ覚ましやがれ この!」
「無理もないポヨ」
「満たされぬ想いが多ければ多いほど 心の穴が大きければ大きい者ほど」
「その甘美な夢…「
「なんか空気読めなくて御免ねぇ、登場人物達が大根役者で酷過ぎたから全然浸れなかったよ」
「をぉぉい、村上の奴速攻目覚めてんじゃねーかよ!!」
「……ちなみにこの術はその特性上 リア充には効きにくいポヨ」
「!?」
「あっ、すまん、村上はワンコ系年下彼氏持ちのリア充だわ。そりゃ直ぐ起きるわ」
「そうポヨね、彼女だけはライバル少ないところ狙って上手くやったポヨね」
そんなこんなで村上が色々とぶち壊してくれたお陰で無事現実世界に帰ってこれたのだが…
なんだろな、アイツがやらかす度に味方よりも敵と心が響き合ってた気がしたよ
息抜き投稿第二弾
思いついてしまったのだから仕方が無い
クロスオーバーは「演撃少女命」、本来の影役者にそんな力は無いがそこは麻帆良イズ
あー、でも主人公の母親は火葬して納骨までされておいて演技で死んだ振りしてたで済ませたから、影役者なら魔法使いの振り位は出来るかもしれん