これはちょっとした物語。
 有り得ないIFの物語。

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 ヒメヒナのワンマンライブを見てたら想像力が止まりませんでした。
 申し訳ありませんでした!!
 苦手な方は急いでバックしてください。
 少しシリアスなヒメヒナを描きました。
 マジでごめんなさい…………。
 ヒメヒナ、ワンマンライブおめでとーーー!
 行きたかったよーーーーーー!!(血涙)


また会えるよね?

 今年のFFIで優勝を果たし、世界進出への切符を手に入れた雷門中メンバーととある少女達は今、共に二人の少女を探していた。

 これは世界へ行く少し前の物語だが、今は語るときでは無いだろう。

 けど、簡単に語るとするならば、伝説のイナズマイレブンに恨みがあった一人の男が一人の女性と既に亡くなった子供を基に創った十一人の人造人間が雷門中に試合を吹っ掛け、その道中にあった色々なことは省くが、その決着が着いたのだ。

 結果は1点差で雷門の勝利。

 しかし、勝負が決まったと同時に相手チームのキャプテンとエースがどこかへ消えていた。

 そこで、最後に二人と話したいことのある残されたメンバーは雷門イレブンへと事情を話した。

 それを聞いた雷門イレブンは驚きと同時に怒った。

 何故なら、いなくなった二人の体の中には毒が入っていて、試合に負けると同時にその毒が体を浸食してやがて死ぬように仕込まれていたのだ。

 少女達は何としてでも勝ちたかったが、もう叶わぬ夢。

 だから、自分達で探すより雷門イレブンにも探して貰いたかった。

 雷門イレブンはそれを承諾し、二人一組でバラバラに探す事にした。

 その内の一組が、円堂守と高橋ヒリのペアだ。

 二人の少女はここ、雷文中周辺の何処かにいるはずだと思い、色々と探し回った。

 そして、彼ら二人はとうとう見つけた。

 

 

 ◆◆◆◆◆

 

 

 少女達のチームの頼れるキャプテン鈴木ヒナと、チームの明るいエース田中ヒメ。

 分かってきたと思うが、彼女たちのチームの名はどれもありふれた苗字にヒから始まる簡単な名前のメンバーで構成されてる。

 その中でもトップだったのがこの二人。

 この二人の強さは常に雷文を苦しめたのだった。

 鈴木ヒナ、彼女は見ただけでドリブル関連の必殺技をコピーできる才能を持っていて、風丸一朗太の“疾風ダッシュ”や鬼道有人の“イリュージョンボール”、帝国学園の“キラースライド”、世宇子学園のアフロディの“ヘズンズタイム”など………どれも厄介な技だ。

 しかも、彼女一人だけでそれら全て使ったのだ。

 恐るべきほど天才だ。

 そしてもう一人の少女、田中ヒメ。

 ヒナがテクニックタイプだとするならば、彼女はヒナとは逆のパワータイプで、彼女はオリジナルの技で彼らを苦しめた。

 様々なボールの幻影を見せてキーパーを困惑させる“ドッペルゲンガーシュート”、咆哮を上げて黒色の球体を生み出して閃光の如く速さで撃ち抜く“シャウトハート”。

 彼女()()の技はこの二つだけだが、どれも初見では円堂から得点を奪った。

 しかし、次に撃ったときにはどれも進化した円堂の必殺技で止められることになった。

 だが、彼女たちの真価は二人の連携で、その二人のコンビは非常に厄介だった。

 必殺技技無しで雷門イレブンを面白いように抜いていき、二人として放つシュートは脅威だった。

 それは、彼らには分からなかったが、正史でもっと先に出て来るはずの技ばかりだった。

 豪炎寺修也の“ファイアトルネード”を二人技として進化させた“ファイアトルネードDD(ダブルドライブ)”、本来ならば吹雪士郎と風丸一朗太による二人技、一人が絶対零度の竜巻を生み出してもう一人が風を纏ってゴールに向かって撃ち抜く“ザ・ハリケーン”、基山タツヤと吹雪士郎が生み出した、赤と青のエネルギーを二人で生み出してDNAを思わせる螺旋と共に上昇してシュートを撃つ“ザ・バース”など………非常に強力な物ばかりで、正史では世界でも通用する程だ。

 しかし、雷門イレブンのDF陣との連携で何とか止めることが出来た。

 だが、まだ終わらなかった。

 彼女たちには三人技が残っていた。

 田中ヒメと鈴木ヒナ、それに加えて高橋ヒリによる必殺技。

 しかし、それは彼らが見てきた技を更に進化させた物だった。

 帝国学園の切り札で足る“皇帝ペンギン”二号を進化させた“皇帝ペンギン三号”、“デスゾーン”を進化させた“ラストデスゾーン”、そして………“ファイアトルネードDD”よりも強力な“ファイアトルネードTC(トリプルクラッシャー)”。

 正史では円堂達が大人になって生み出され、今までの必殺技とは次元が違う物ばかりだった。

 それを壁山塀五吾郎の“ザ・マウンテン”や円堂が新たに生み出した“風神雷神”により全て止められることになった。

 そして彼女たちが最後に撃ったのが、ヒメとヒナによる必殺技“姫雛鳥の天(ヒバリノソラ)”。

 風景を花畑に変え、花たちが舞うと共に背中に翼を生やして空に浮かび、二人同時にゴールへシュートをすると1羽の姫雛鳥がどこからか現れてボールを押しながらゴールへと向かう、ヒメとヒナによる最強の技だ。

 それ円堂ですら止められずにがゴールするも、僅か1点差に追いつけず、試合は5対6で負けてしまったのだ。

 彼女たちは攻撃には秀でているが、防御面が弱かったのが仇となったのだった。

 そして二人だけどこかへ行ってしまった。

 

 

 ◆◆◆◆◆

 

 

 「キャプテン…!!」

 「ヒリ……。よく見つけたね」

 

 ヒメとヒナがいたのは、雷文町にある高台。

 そこは円堂がよく一人だけで練習している場所で、円堂が括り付けたタイヤがある木の裏側に彼女たちは座りながらいた。

 恐らく、毒のせいで体力が減っていき、歩くのにすら疲れたのだろう。

 その証拠に、試合の時ですら見せることが無かった汗を尋常じゃないほど流してる。

 ヒリはヒナの元への走って行った。

 円堂もそれに着いていく。

 彼女の元へ辿り着くと、ヒナはヒリへ話し掛ける。

 

 「何で……ここが分かったのかな…?」

 「ここは円堂さんの練習場らしいです。もしかしたらと思って、ここに来ました」

 「それは……知らなかったなぁ…」

 

 そう返したのは田中ヒメだ。

 彼女もまた、体力が無くなってきて満足に喋ることすら出来なくなってきた。

 

 「今、他の人も………」

 

 ヒリが携帯で仲間を呼ぼうとするが、ヒメとヒナは二人ともそれを手で制した。

 ヒリはその理由を察した。

 彼女たちは人が多いところは苦手なのだ。

 産まれてから何度か外に出る機会はあったのだが、彼女たち二人だけは人混みや商店街など人が多く出入りする場所に行くことは一度も無かったほどだ。

 だが、それよりも重要なことがあったからこそ、彼女たちは常に二人で行動していた。

 それは…………

 

 「私はね………ヒメと一緒にいれれば………それで良かったの…」

 

 ここで、彼女たちの出生を話そう。

 彼女たちは、博士という爺に同じタイミングに創られた。

 他のメンバーは常に一年ずつ産まれてきたのに対して、ヒメとヒナは同時に誕生しては今も最高傑作と言われていた。

 しかし、年毎に産まれてくる少女達は自分達よりもどこか優れてる者ばかり。

 それでは、サッカーの楽しさを教えてくれた()()()のように、自分達のせいでサッカーが出来ない体になってしまったあの人のように。。

 それだけはダメだった。

 それは()()()との約束を果たせなくなってしまうからだ。

 いつか、約束した。

 三人で一緒にサッカーをすることを。

 そのためには、誰よりも優秀で無くてはならない。

 だから彼女たちは常に二人一緒に秘密裏に訓練したり、過去の試合のビデオを何回も繰り返し見てはどのように戦略を立てたら良いか考えたり、人が使ってる必殺技をどのように改良したらもっと上手くなるのかを何度も実験した。

 だからこそ、そのおかげで身についた二人の異常なほどの連携が産まれたり、ヒナのコピー能力が開花したのだ。

 だけど、別にチームメンバーとの仲は悪くない。

 寧ろ良い方だ。

 しかし、二人の時の方が心地良いのだ。

 だから、死ぬときは二人だけで静かに眠りたかった。

 だから死に場所を探した。

 誰も来ないような、静かな場所を。

 

 「キャプテン…………」

 

 ヒリは悲痛そうな顔をするが、ヒナは微笑んだ。

 

 「そう……悲しそうな顔を……しないでよ。お別れの時は………笑った方が嬉しいんだよ…?」

 「これから、大事な人が死ぬというのに……!笑えるはずがありません!」

 

 高橋ヒリ。

 黒髪の三つ編みが特徴的で、顔はヒナ殆ど同じで、違うのは強気な目つきぐらいだ。

 彼女は今のメンバーの中でも最も新しく創られ、唯一異常に己を極めたヒメとヒナの二人に着いていける存在だ。

 そんな彼女のポテンシャルはヒメとヒナの両方より高いが、技術面や必殺技の威力で劣っており、そんな彼女たちに追い付きたくて、他のメンバーよりもキツい練習をこなし、ヒメとヒナに認められたときはこれ以上ないような至福を味わったほどだ。

 だから、彼女たちを死なせたくは無い。

 けれど、彼女たちは既に満足したような顔をしていた。

 ヒリはそれを聞いてみる。

 

 「なんで……そんな満足そうなんですか…?これから死んじゃう…………というのに…」

 「………私たちはね………もう……生きる意味を失ったんだ……」

 「生きる……意味?」

 「そう………私たちは……博士と()()()との………約束で、サッカーをしてきた…。だけど、無意味だったんだよ……」

 

 ここで、彼女たちが毒を仕込まれたのかを話そう。

 彼女たちには、一人だけ姉と呼べる人がいた。

 しかし、彼女たちのせいで車と事故を起こし、足が真面に動く事が出来なくなってしまった。

 博士はそんな彼女を治す代わりに、ここを脱出させないようにとヒメとヒナを騙し毒を盛ったのだ。

 ヒメとヒナも最初はそれに気付かなかず、しばらくの間会うのを禁止された。

 だが、ある日、彼女たちは博士の隙を見てこっそりと彼女がいるであろう部屋を粗方探し回った。

 博士はどこにいるのかを教えてくれなかったために、自力で探すしか無かったのだ。

 しかし、同じ施設にいるはずのあの人ーーーー“姉”はどこにもいなかったのだ。

 何処に行ったのかと、博士が自室にいない時を狙ってそのデータベースを除いた結果、信じられないことが書かれていた。

 

 『被検体成功例001の処分:完了』

 

 それは“姉”の事だった。

 “姉”は自分達よりも早くに創られ、唯一必殺技を撃てたので成功例と呼ばれていた。

 そんな姉は後から産まれたヒメとヒナを妹のように接して、時々悲痛そうな顔をするときもあったが、常に明るいお姉ちゃんとして振る舞っていた。

 自分達のせいで足が動けなくなったにも関わらず、いつものように優しく接してくれた、誰よりも優しい“姉”だった。

 そんな“姉”がもうこの世にいないのだと、絶望した。

 二人は叫びたかったが体の中に毒があることを思い出し、静にその部屋を去って行った。

 博士は言っていた。

 自分達の中にある毒は、己に害を加えようとした時もしくは試合に負けた際に体の中に広がると言うことを。

 だから、彼女たちは

 それからだ。

 彼女達が、博士を暗殺しようと企んだのは………。

 しかし、計画する際に博士のセキリュティを突破するのは難しく、何度も頓挫したが諦めずに計画を練り直した。

 だが、それが叶うことはなく、こうして今日まで至った。

 至ってしまった。

 

 「お前らは………それで、良いのかよ…!」

 

 今まで邪魔しないように黙っていた円堂だったが、我慢が限界に達し、そう叫んだがヒナは微笑みながら返す。

 

 「……うん。最後に………皆と…サッカーが出来れば……それで……良かったんだぁ」

 「それでもーーーーー!!」

 「………キャプテン……いや、ヒナさん、ヒメさん………楽しかったですか……?」

 

 その言葉に、もうヒナとヒメに何を言っても無駄だと悟ったヒリは、更に言葉を紡ごうとした円堂を遮ってヒナとヒメにそう聞いた。

 それは、一種のケジメの意味もあった。

 それに二人は…………

 

 「「楽しかったよ」」

 

 同じ言葉で、彼女の存在を肯定してくれた。

 それにヒリはポロポロと涙を流す。

 円堂はそんな彼女の肩に手を置き、悲痛そうな顔を浮かべる。

 円堂も同じなのだ。

 何を言おうと彼女ら二人がその意志を変えることはできない。

 それに、もう……彼女たちの毒を取り除くには時間もないのだ。

 それを悟った円堂は、自分が如何に無力なのだろうと後悔していた。

 それを見ていたヒナは……二人に提案する。

 

 「そうだ……。円堂さん………一つだけ…聞いて貰っても……良いかな?」

 「ああ」

 「……世界で輝く姿を…………私たちでは叶えることが出来なかった…………夢を叶えて欲しい……。私たちがそこに行くのは…無理だけど、見る事は………できるンだよぉ」

 「……応援してるぜぇ………守くん」

 

 ヒナが途絶え途絶えに言う中、ヒメもサムズアップして円堂を励ます。

 これは、ヒメとヒナからの激励。

 そもそも、彼女たちが今回の試合を受け入れたのは、雷文イレブンがFFIで優勝したと聞いたからだ。

 彼らならば自分達に勝って、世界でも通用する事が出来るんじゃないかと希望を抱いたからだ。

 つまり、彼女らは糧になることを選んだのだ。

 そもそも、彼女らは人造人間………もといホムンクルスと呼ばれる、人よりも遥かに生命力の無い人工生命体だ。

 例え、毒を仕込まれなくても自分達が長い間生きることは無理だと言うことを、彼女らは気付いていたのだ。

 ならば、自分達がせめてもの踏み台になろうと…………必死に考えた結果がそれなのだ。

 円堂は彼女らがどうしてそう考えたのかだけは理解できなかったが、円堂は宣言する。

 

 「ああ!勿論だ!お前達を…………世界に…連れて行くんだ!」

 

 そう……涙を流しながら、円堂は言った。

 段々と彼女たちの瞼が開かなくなる感覚が増えてきた。

 恐らく、もう限界なのだろう。

 その時、ヒメがヒナに言う。

 

 「ごめん……ヒナ。………限界かも…」

 「分かったよ。…………円堂君、ヒリ。……最後は二人……だけにしてくれないかな……」

 

 二人はヒナの最後の願いを聞き届け、その場から離れた。

 二人きりとなったヒメとヒナは、最後の会話をする。

 

 「綺麗だね、ヒナ」

 「そうだね、ヒメ」

 「ねぇ、私たちが……産まれてきた意味って……あったのかな……?」

 「……あったじゃん。彼らと………試合して……嫌じゃ………なかったでしょ……?」

 「フフッ、そうだね………。そうだ……ヒナ」

 「なぁに?ヒメ」

 「また……生まれ変わっても………友だちでいてくれる?」

 「当たり前じゃん。……ずっと親友で、相棒だよ…」

 「ずっと……一緒に…いてくれる……?」

 「当たり前じゃん。………天獄でも……地獄でも……一緒にいるよ。……ほら、手を繋ご?」

 「……フフッ。……手を繋ぐ♪」

 「……ねぇ、ヒメ。…人は……いつか…終わりが……来る。……だから、限りある……時間の中で…………一生懸命生きるのが………美しいんだなとヒナは思うよ」

 「………うん。だから、私たちは満足しているのかな………?」

 「たぶん………そうなんじゃないかな……」

 「ヒナ………。ごめん、先に待ってる」

 「そうなんだ。じゃあ…………待ってて………すぐに…追い付くから………」

 「分かったよ。またね、ヒナ」

 「またね、ヒメ」

 

 田中ヒメ、チームの明るいムードメーカーで皆を引っ張ってきたエースが今……その生を終えたーーーーーーーーー

 

 「次は……私か……。出て来て良いよ」

 

 ヒナがそう言うと、近くにあった階段から円堂達が出て来た。

 彼らは今まで階段の近くでバレないように待機してたが、ヒナは気付いてたようだ。

 円堂はヒナに聞く。

 

 「もう………良いのか?」

 「うん。もう……話したいことは喋ったしね。………ヒリ、後は頼んだよ」

 「うぅぅ…!…はいっ!」

 「フフッ……。そうだ………ヒリ、円堂さん。仲間たちにも………伝えて欲しい。またいつか………会えると信じて…………またね♪」

 『   』

 

 ヒリが泣きながら張り切って答えると、ヒナは儚げな笑顔を浮かべた。

 その後に遺言を残したことに、円堂とヒリは言葉を失った。

 何故そこまで笑っていられるか………ではなく、その笑顔が…………あまりにも美しかったから。

 今から死ぬ人間にここまで美しく感じることがあって良いのだろうかと、二人は何も言えなかった。

 だが、ヒナはそれだけ言えば満足したかのように僅かに開いていた瞳を閉じ、虚空へと伸ばした手が力なく………………落ちた。

 鈴木ヒナ、今までチームを引っ張りメンバーを励ましていた憧れでも頼れるキャプテンが今………その生を終えたーーーーーーーーー

 ヒリは泣いた。

 ヒリだけじゃない。

 円堂も、ずっと一部始終を見ていた他のメンバーも泣いた。

 ヒメとヒナの体は少しバランスが崩れて、お互いの体が支えになるように横に崩れる。

 だが、それでも二人の手は離されず、今まで二人の背に浮いていた夕陽が沈んだ。

 その直後に、二つの流れ星があったと、誰かが語ったのであった。

 

 

 

 ◆◆◆◆◆

 

 

 それから少しして雷文イレブンはヒメとヒナのおかげで、本来はスペインの優勝チーム、バルセロナ・オーブに手も足も出た無かったはずなのに、3対2という接戦まで行き、負けてしまった。

 相手チームのキャプテンのクラリオ・オーヴァンは雷文イレブンを褒め称えたが、雷文イレブンの雰囲気がどこか暗かったのに疑問を覚えた。

 負けたことにじゃなく、何か大切なものを失ったような表情だったと、後に語った。

 それから雷文イレブンの実力だけじゃ世界に通じないと判断したサッカー協会、雷文イレブン一人一人を日本中の各校の強化委員として派遣されることになった。

 

 

 そして、それから一年が経った。

 円堂達がいない、伊那国島出身の者達だけで構成された新・雷文中が優勝を果たした。

 去年とは比べものにならないほどに強くなったメンバーで選ばれた日本代表メンバーの中には当然、円堂 守、豪炎寺 修也、鬼道 有人がいた。

 ドームの中央で、歓声を浴びる中で三人は一つのことを考えていた。

 

 (鈴木ヒナ、田中ヒメ………。今度こそ、約束を果たしてみせるぞ!)

 (…二人とも、前は約束を守れなくてすまなかった……。今回は優勝するから、そこで見ててくれ)

 (鈴木、田中………俺はまた来たぜ!だから、待っててくれ。今度は優勝カップをお土産にするからよ!)

 

 三人は改めて決意をした。

 間違いなくこの三人はヒメとヒナの影響で原作よりも強化されており、パラレルワールドで覚えていたはずの技までも覚えていた。

 そして、三人は新たな仲間と共に世界へ向かって歩き出す。

 ここではないどこか、明るい場所で彼女たちが笑っている姿を想像しながら…………。

 

 

 

 

 

 

 

 『『ハオー!!ヒメヒナでーす!!』』

 

 

 


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