綺麗なクロコダイル目指したらロビンとビビに好かれました   作:花蕾

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8話 頂上戦争④

「失敗してんじゃねぇか」

 

「フフフ、だからやめておけと言ったんだ」

 

白ひげ海賊団と傘下の海賊を狙った作戦だったが失敗に終わった。逆に白ひげ海賊団の結束を強めることになってしまった。

 

湾内を見れば、“白ひげ”が島そのものを傾け、巨人海兵であり海軍中将のジョン・ジャイアントを一撃で仕留めていた。

さらに地震の力は海兵を押し退け処刑台へと迫っていく。

それに動いたのは二名の七武海。

 

「ちっ、モリア、手伝え」

 

「キシシシ!しょうがねぇな!」

 

「“砂嵐”!!」

 

「“角刀影”!!」

 

砂嵐と影の刃が合わさりその一撃を止めた。

“白ひげ”の一撃を止められたことに白ひげ海賊団の面々は驚愕の声を上げた。

 

「七武海のクロコダイルとゲッコー・モリアだ!」

「クロコダイルとモリアと言えば、昔同盟組んでオヤジと同じ四皇のカイドウと戦りあったっつう話だ」

「昔の同盟相手だから連携もできるってことか」

 

そして、“白ひげ”は自身の明確な衰えを感じていた。いくら攻撃の余波であり、クロコダイルのスナスナとモリアのカゲカゲの累によるものだとしても、昔は止められなかった。さらに言えば、モリアは“四皇”カイドウとの戦いで精神的ダメージを受け覇気が使えなくなるなど弱体化していた。

 

「あのおっさん、敵も味方も関係なしか。氷の下に落ちるところだった!」

 

一方、麦わらのルフィ。グラグラの実の影響で海に落ちかけていた。それを愚痴りながらもジンベエたちと戦場を駆けていた。

 

「邪魔がなくなった!これで上に行ける!」

 

白ひげの方に海軍が集中しているため、広場への道が開けた。これ幸いとルフィは腕を伸ばし、広場へ上がろうとする。しかし、それは氷の下から突如現れた壁に止められてしまった。

 

「な、何だ!?」

 

思わず戸惑いの声を上げる。しかも、壁が現れたのは一点だけではない。湾内を囲むように一斉に現れた。

 

「な、なんだ、この壁!?」

「戦わねぇ気か、海軍!」

 

海賊たちが大砲や覇気を纏った拳で攻撃を仕掛けるが傷一つつかない。

白ひげも振動を叩きつけるが、凹みはするものの破壊には至らない。

 

“白ひげ”ですら破壊できないこの壁こそが、海賊たちを一網打尽にするために作られた海軍側の“切り札”、『包囲壁』だ。

 

「おい、どうなってるんだ!!完璧に作動させろ!!」

 

「それが、包囲壁がオーズの巨体を持ち上げきれず…!それにどうやら、奴の血がシステムに入り込んでパワーダウンしている模様です!!」

 

センゴクは策にできた穴に歯軋りする。しかし、この戦いのなかでオーズの巨体を退かしている暇はない。

 

「締まらんが…!始めろ、赤犬!!」

 

ならば、穴を突かれる前に殲滅するまで。

 

「氷を溶かして足場を奪え!」

 

「海賊は皆殺しじゃあ!“流星火山”!!」

 

包囲壁で逃げ場のない海賊たちに溶岩郡が降り注ぐ。避けても足場である氷の大地が溶け海へと戻り逃げ場を失っていく。

 

「畜生!」

「俺たちの船が…」

「何十年も白ひげ海賊団を支えた船…モビー・ディック号が……!!」

 

白ひげ海賊団の半身とも言える船、モビー・ディック号が業火に包まれ沈んでいく。

 

(……すまねぇな)

 

白ひげは心の中で、今まで支えてきてくれた船、仲間であるモビー・ディック号に詫びを入れる。

 

 

「熱い!海水がマグマで煮えたぎっている!」

「おい、あれ!!」

 

海賊の目に見えたのはこちらに狙いを定めた大砲。地上であれば逃げれるが、あいにく足を支える大地はすでに溶かされた。

 

「くそ、オーズの残した道しかねぇ!」

 

活路があるとすれば、オーズの残した道しかない。

 

「ジンベエボーイ、麦わらボーイは!?」

 

「さっきまで隣に…あそこじゃ!」

 

ルフィもそう考えた。

ジンベエが包囲壁がない唯一の突破口を見れば突っ込んでいくルフィが見えた。

そして、砲撃で狙い撃ちにされた。

 

「それ見たことか!!!」

 

予想通りの結末にイワンコフは大声を上げツッコミを入れた。

 

「一つ穴が空いてるところを敵が疎かにするワケナッシブル!むしろ罠よ!」

 

「ゼェゼェ、でもなんとかしねぇ…と!あいつら、もうエースを処刑する気なんだ!」

 

先程、エースの処刑開始の通達があった。それがルフィを焦らせる。

とはいえ、包囲壁の穴は砲撃のせいで一度に数人しか通れず、抜けたところで海軍全勢力が待ち構えている。

 

「ハア…ハア…、頼みがあるっ!!」

 

 

 

◇◇◇

 

 

「ジハハハ!盛大にやってるじゃねぇか!」

 

「金獅子!?」

「どうやってここに!?」

 

包囲壁内に突然降り立ったのは“金獅子のシキ”。

 

「どうって、考えりゃ直ぐ分かるだろ。超えてきたのさ」

 

事もなさげにシキはそう言う。

シキはフワフワの実を食べた浮遊人間。空を飛ぶなど雑作もない。それがたとえ、マグマが降り注ぐ空だとしてもだ。

 

「しっかし、色々としてくれたな。ジハハ、たっぷりお礼をしてやらねぇとなァ!!」

 

「っ!!来るぞ!」

 

「“獅子威し”!!“地巻き”!!」

 

獅子の形に変化した地面が海兵を地中に沈めようと襲いかかる。

 

「ーーーここで戦力を減らされちゃあ、困る」

 

地面の獅子が()へと変わって砕けた。

 

「七武海にも少しは骨がありそうな奴がいるじゃねぇか。どうだ、政府の犬なんて辞めて俺の手下にならねぇか!?」

 

「ほざけ」

 

「残念だ」

 

次の瞬間、斬撃と砂の刃が空中で乱舞した。

 

 

 

 

 

「リトルオーズJr.!!」

「まだ息が残っていたのか!?」

 

七武海の猛攻撃を受け地に伏せていたオーズが起き上がった。

さらに驚くことが起きる。

 

「なんだ、あれは!!」

「水柱?!」

 

突如、湾内から海流が飛び出した。勢いを弱めることなく、包囲壁を飛び越え広場へと着弾した。

その中から現れたのは折れたマストを手にしたルフィだった。

 

「あららら……とうとう此処まで来たか。だが、お前にはまだ早いよこのステージには」

 

「堂々としちょるのぅ……ドラゴンの息子ォ…」

 

「怖いねェ~……その若さ」

 

海軍最高戦力である大将たちはここまできたルフィの心意気は認めるものの焦りはない。

なぜなら、戦力の差が激しすぎるからだ。これではジャイアントキリングも起こしようがない。青雉が言う通り時期尚早だ。

 

「エースを返してもらうぞォ!!」

 

荒げた声の勢いと共にマストを振りかざした。青雉が凍らせるが、ルフィはそのまま“ゴムゴムのスタンプ乱打“でマストを破壊しつつ青雉の氷の身体を砕く。

しかし、覇気のこもっていない攻撃に身を晒されたところで青雉に痛くも痒くもない。

それはルフィにもわかっていた。

“覇気”の知識すらもないルフィにとって自然系の能力者は触れられない、攻撃を当てられない無敵の存在。勝てたことがあるのは、ゴロゴロの実の雷人間であった空島“スカイピア”の元唯一神であるエネルのみ。その勝利もゴムゴムがゴロゴロの天敵であったからだ。

 

「“ギア2”!!」

 

だからこそ、ルフィは武器にもならないマストを目潰しのために持ってきた。だが、考え不足が否めない。ギア2で加速し三大将の横を走り去るが、

 

「んん〜、遅いねぇ」

 

ピカピカの能力者である黄猿には遅すぎる動きだ。光の速度で蹴られたルフィは大きな砂埃を立てながら転がっていく。

 

それを見ながらセンゴクは指示を飛ばした。

 

「やれ!」

 

「はっ」

 

目的であるエース処刑を開始しようとする。

ルーキーである麦わらのルフィが広場に入るために使った海流はジンベエのものであろう、とセンゴクはあたりを付けていた。そして、センゴクはジンベエがそれをあと何回使えるかがわからなかった。つまり、時間さえあれば広場に海賊を送り出される可能性があるということ。未だに映像が世界につながっているのだけが気がかりだが、手遅れになる前にした方がよい、という決断だった。

 

エースの首に凶刃がふるわれようとした瞬間、

 

「させねぇよい!!!」

 

猛スピードで空を駆けてきたマルコがそれを阻止する。その勢いのままエースを奪還しようとするが、

 

「お〜やるねぇ〜。でも、“火拳”は渡さないよ〜」

 

「っ!?そう簡単にはいかねぇかよい。“鳳凰」

 

「“天叢雲剣”!!」

 

「──印”!!!」

 

マルコは身体を反転させ黄猿の迎撃を開始する。対する黄猿は天叢雲剣で攻撃を受け止めた。

 

 

「3人の侵入者を許した!」

「能力者は壁を超えてくるぞ!!」

 

包囲壁を超えてきたルフィ、マルコ、シキはいずれも悪魔の実の能力者だ。海兵は能力者の壁越えを警戒し上空へと視線を向ける。

 

「グララ、ジョズ、“切り札”を使うぞ。準備しろ」

 

「了解」

 

白ひげは最後の切り札であり隠し札を切る準備を指示する。それを皮切りに白ひげ海賊団たちはオーズに向かって泳ぎ始める。

 

「オーズに向かって海を渡れェ!」

「広場へと渡るんだ!!」

 

包囲壁にて指示しているストロベリー中将は白ひげ海賊団の姿を見て格好の的だと笑い、砲撃を命じる。そのときだった。湾内から気泡が出てきたのは。

 

「!!?」

「なんだと!!?」

「まさか!!船が!コーティング船がもう一隻現れました!!」

「しまった!ずっと海底に潜んでいたんだ!」

 

完璧にその可能性を失念した。最初に現れたモビー・ディック号に白ひげ海賊団の主戦力たる隊長たちが乗っていたからこそ、もう船はない、と誤認してしまったのだ。

 

「ウチの船が出揃った、と言った覚えはねぇぞ」

 

白ひげは不敵に笑う。

 

「“外輪船”です!突っ込んできます!」

「撃ち沈めろ!モビーディック号のように!」

 

突貫してくる外輪船を沈めるよう砲撃を集中させる。誰もがこう命じるだろう。しかし、処刑台から戦場を見渡していたセンゴクだけは血相を変えた。

 

「いかん、船じゃない!オーズを狙え!」

 

「もう遅い」

 

「いくど、みんな!ウオオオオオオオ!」

 

オーズが船を掴み広場へと船を引き上げた。外輪船の外輪が周り広場の三分の一ほどの長さを進んだところで止まった。

 

「ネズミの穴一つ抜け目なく狙ってきおった!包囲壁はわしらの邪魔になりかねんぞ!!」

 

ガープは自軍の地形の有利を失い、不利にまでなったことを思わず呟いた。

 

「まだ首はあるか!?エース!!」

 

白ひげはエースの生存を確認する。確認が終わると広場へと侵入した。

 

「“白ひげ”が広場に降り立ったぁ〜!!」

 

「下がってろ、息子たち。ウェアアアアア!!」

 

グラグラの力を込め薙刀を振るい海兵たちをなぎ倒し、叫んだ。

 

「野郎ども!エースを救い出し!海軍を滅ぼせェェェ!!」

 

『うおおおおおお!!』

 

海賊の咆哮を耳にセンゴクは海軍の完全勝利は不可能であると苦い顔をした。

 




カイドウVS赤髪の戦いにバロックワークス絡ませるという案もあったけれど流石に実力差が…ので没に

次回予告

「俺ァ、白ひげだァ!!」

広場に乗り出した白ひげ海賊団。海軍の全戦力を持ってしても止められない。一方、クロコダイルとシキの戦いは激化していく

9話 頂上戦争⑤

お楽しみに

エージェントで不明な人物(Mr.6など)をどうするか

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