故郷の襲撃により記憶を失った少年はある日一人の少女と出会う。紅い瞳に黒く蝙蝠のような翼。彼女こそスカーレット家当主であり、強大な力を持つ吸血鬼のお嬢様、レミリア・スカーレットであった。『白雪 永遠』と名を与えられ、レミリア の従者となった彼は彼女やその周囲の人々と接していくことで少しずつ自分という存在を築いていく。しかし、そんな彼の主人であるレミリアには一つの悩みがあった。彼女の治世を嫌う者達の存在。レミリア・スカーレットの先代であるスカーレット卿を狂信する者達があらゆる手段を用いて彼女に殺意の刃を向ける。彼女を守るべく戦う永遠。その最中、永遠はレミリアが持つ心の葛藤を、彼女の闇を知る。戦いを、殺し合いを嫌う彼女の姿を見た彼はとある決断する。
 これは一人の人間が吸血鬼の主人の為に命を賭して奔走するお話である。

 投稿記念絵
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  第一話 巡り合った二人の運命
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