自分がここまで豆腐メンタルだと思ってませんでした。
面白いものを書けない自分が悪いのですが、やっぱり批判の声はキツイですね。
それを誤魔化すように変な強がり書いてましたが。
SAOの最終話らへんは自分も悪い出来だなーと今になったら思いますが、当時はあれでも真剣でした。
黒歴史としてそのまま変えてませんが、小説書くのはやっぱり難しいです。
それでも、未だにたまーに続きを書いてほしいという方がいらっしゃり、そういう温かい言葉で続きを書く気力がほんの少し戻ったので更新しますが、次の更新がいつになるか分かりません、すみません。
ふらふら、ふらふら。
まるで幽鬼のように、ふらふら、ふらふらと歩いていた。
探していた。
ずっと探していた。
何処にいるのだろうか? 何をしているのだろうか?
探そう、見つけよう、捕まえよう。
ふらふら、ふらふらと、私はひたすら探し求めて只々歩き続けた。
そして、
パタッ
「……あ、れ?」
気がつけば、地面を舐めていた。
不思議と足に、手に、体に力が入らない。
何故だろう? 体が起き上がらない。
「……あぁ」
そういえば、
最後に食事を食べたのは、いつだったかな?
最後に水分を取ったのは、いつだったかな?
最後に眠りについたのは、いつだったかな?
最後に言葉を発したのは、いつだったかな?
最後に歩みを止めたのは、いつだったかな?
急に、強烈な飢餓、渇き、眠気、疲労が襲ってきた。
……だから何?
私は、何をしているんだろう?
何で、こんなところで寝ているんだろう?
飢餓? 渇き? 眠気? 疲労? この程度、なんて事はない。
探さなきゃ、見つけなきゃ、捕まえなきゃ……殺さなきゃ。
ゆっくりと起き上がる。
そして、私はまた歩き続ける。
彼を、彼を捕まえるまで、私は止まらない。
「……オー君」
必ず、私が、
「ゲームはクリアされました──ゲームはクリアされました──ゲームは……」
……ふと、不思議な音が聞こえてきた。
「……え?」
次の瞬間、私の体が少しづつ消えていった。
「……何で?」
……ゲームは、クリアされた?
「……え」
この世界から、追い出される?
「……待って」
リアルに、帰される?
「……い、いや、待って! 私はまだ!」
オー君に!
「いやぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
………………………………
体が全く動かない。今すぐにでも死んでしまいそうな老人よりも体に力が入らず、私の体はほんの少しの衝撃で簡単に折れてしまうほどに細くなっていた。
ゲームが、クリアされた? SAOが、終わった? どうして? なんで?
「幸恵! 起きたのか! 良かった! 無事に帰って来れたんだな!」
「良かったわ! 本当に、よく頑張ったわね! 幸恵!」
「……お、とーさん? おかー、さ、ん?」
声が掠れる。
「良く、良く帰ってきてくれた! うっ、うっ、良かった! 本当によかった!」
「そうね、本当に、っ、本当よね、っ良かったわ!」
久しぶりに見たお父さんと、お母さんが泣いている。
「な……ん」
「幸恵、無理して話さなくていい、今はゆっくり休んでくれ」
「そうよ、疲れたでしょう? 大丈夫、ここは安全よ」
私は、現実世界に帰ってきていた。
「どう、て、……な、んで」
なんで、終わってしまったの?
──────────────────────────
その後、私は病院で生活をしていた。
いや、生活はしていなかったのかもしれない。
間違いなく、人らしい生活はしていなかった。
私はただただ、窓の外を見てぼーっとしていた。
何に対してもやる気が起きない。
リハビリをする気も、勉強をする気も、ゲームをする気も、本を読む気も、音楽を聴く気も起きなかった。
分かってる、お父さんとお母さんが心配をしているってことは。
せっかく帰ってきた一人娘が、抜け殻のようになっているのを見るのは辛いだろう。
だからもう大丈夫だと、元気な姿を見せるべき、なんてことはわかってる。
でもダメ。
ここ1ヶ月でよく分かった。
私は心が完全に壊れてしまっているということに。
彼以外の事には殆ど興味を惹かれない。
家族との会話や食事が楽しいと思えない。
長い、永遠に思えるほどに長い孤独の後、話す彼との会話以上に心が動かされるものはなかったから。
彼から貰った飢餓の極限で味わう食事より美味しいものはなかったから。
リハビリが苦しいとも思えない。
細い体を無理やり動かす苦痛よりも、私はもっと辛い思いを彼に貰ったから。
何もかもが彼との思い出以下。
何をやっても彼と比べてしまう。
だから、私はもうオー君がいなければダメになってしまっていた。
でも、もう会えない。
あの狭いSAO内ですら見つけることができなかったオー君を、この広い世界で名前も分からない状態で見つけられるわけがない。
こんなこと、思っちゃいけないことだって分かってる。
だけど、私は思わずにはいられなかった。
SAOが続いてくれていれば。
彼を、オー君を見つけられたはずなのに。
まだ私はオー君を見つけていなかったのに。
まだ彼を殺していない。まだ彼を苦しめていない。まだ私は殺されていない。まだ、まだまだまだまだ!
何もかも、やり残したことばかり。
どうして、SAOは終わってしまったの?
「……キリト」
あの時、オー君が言っていた。
2週間後にキリトがSAOを終わらせるって。
そして、SAOが終わった。
だからきっと、キリトがSAOを終わらせたんだ。
正直なところ、私はキリトのことを忘れていた。
強烈な飢餓、すぐ外には凶悪なモンスター、薄暗い静かな洞窟、ながい、永い孤独。
極限状態が永遠に続いて、もう他のことを考える余裕もなかった。
むしろ、初めの方は恨みもした。
助けて、助けてキリト、ケイタ、ササマル、ダッカー、テツオ、助けてギルドのみんな、誰か、誰か。
そう願っても、何も変わらなかった。
どうして助けてくれないの? 何で? どうして私だけこんな目に、苦しいよ。
そして、そんな無意味な恨みなんて極限の中にいれば直ぐに消えた。
私の元に来たのは、私をさらったオー君だけ。
私の苦痛を、飢餓を、孤独を、不安を癒してくれたのはオー君だけ。
私があれだけ苦しんだのは全てオー君のせい。
だからプラスもマイナスも全てオー君に向いてしまっている、狂おしいほど私の心を支配している。
一年以上をあの場所で過ごして、精神が壊れないわけがなかった。
だから、本当にオー君に言われるまで名前すら忘れてしまっていた。
キリト、かつて私が依存していた相手。
キリトに対してだけは、今でも僅かに心が動く。
でもそれは、好意とか、そんな綺麗な感情じゃない。
本当はこんなこと、絶対に思っちゃいけないことなのに。
なのに私は思ってしまう。
余計なことを、と。
──────────────────
SAOが終わって、2ヶ月が経過した。
私は何も変わらない。何も変われない。
壊れたまま、人形のように、置物のように病院のベッドで生活していた。
私は壊れている、そのことを自覚出来たのは、パソコン研究会のみんなのおかげだった。
パソコン研究会のみんな、
SAOが終わって、私が抜け殻のようになっているときにお父さんから聞いた。
「パソコン研究会のみんなのことは、残念だった、でも、別れがあれば出会いもある、前を向いて、進んでみないか?」
「……え?」
「あなた、サチに辛いことを思い出させないで! 今はまだ帰ってきたばかりなんだから、ゆっくりさせてあげましょう?」
「あ、ああ、すまなかった」
どうやらお父さんとお母さんは、私が壊れたのがパソコン研究会のみんなが死んだからだと思っているみたいだった。
私は知らなかった。
殆ど忘れていたと言っても過言ではないが、パソコン研究会のみんなが死んだとは思っていなかったと思う。
だって、みんなの死を知った時、私は動揺したから。
何も、心が動かなかった事に。
ああ、そういえば、そんな人たちもいたな、と。
その時、私は壊れてしまっていることを自覚できた。
あれだけ親しかった人たちの死が、全く心に響かなかった私は、もう壊れているとしか言いようがなかった。
でも、壊れていると自覚したところで、もう戻ることなんて出来ない。
オー君を忘れることなんて出来ない。
オー君のいない生活が耐えられない。
だから私はいつも思う。
何で、どうして、SAOは終わってしまったの?
クリアなんてされなければ良かったのに。
終わりなんてこなければ良かったのに。
「ずっと、ずっと続けば、私は見つけられたのに!」
続きを、続きがあれば、続いてくれれば! 私は!!
ゲームはクリアされたのに、続きを望むのかい?
……ああ、ついに幻聴まで聞こえてきてしまった。
でも、そんなことはどうでもいい。
続きを望む? 当然に決まってる……まだ何も終わってないんだから。
……どうしても、と願うのなら、僕が願いを叶えてあげるよ!
……幻聴が変なことを言っている。やっぱり私は壊れてしまった。
僕は神様だからね、人の願いは叶えてあげたくなるのさ。
でも、夢でもいい、神だろうがなんだろうが構わない。
また、オー君に会えるのなら。
さあ、僕の手を取って。
悪魔にだって、縋っても構わない。
続きから始めよう。
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さあ、やって参りましょうユージーンさん戦。
まず、一番気をつけなければいけないのは言わずもがな、ユージーンさんの魔剣グラムです。
あの剣はエアリアルシフト、攻撃が一度だけ相手の防御をすり抜けるとかいうチート性能を持っていて、剣としての性能も抜群。
チート武器とはまさにこの武器のことを言いますね。
では、こんな武器を持っているユージーンさん相手に、どうやって戦うかと言いますと、ヒットアンドアウェイ戦法しかありませんよね。
ま、エアリアルシフトとか? 避ければ無意味ですし? ただの性能の良い武器ってだけでしょ? 余裕!
だったら良かったんですがね。
まあ実際、ユージーンさんが使っていなければ大した脅威ではないんですがね。
さて、空中戦での剣戟で重要になってくるのは相手との距離感、衝突経路、そして飛行速度です。
距離感は言わずもがなかもしれませんが、遠ければ相手に攻撃が当たりませんし、近ければ剣が振れません。
つまりタイミングがかなり重要になってきます。
地上戦なら足運びですが、空中戦の場合、これは衝突経路と飛行速度が関わってきます。
衝突経路、これは簡単にいえば3つに分けられます。
まず、一番想像しやすいのが別方向からの正面衝突。
装甲悪○村正を知っている方なら空中戦闘、双輪懸を想像して貰えば分かりやすいですかね?
空中で♾の軌道を描いて戦うと言った感じです。
まあ劔冑のように重たい鎧を付けているわけではないのであそこまで旋回が遅くなることはありませんが、空中戦での高所有利は変わりませんので、スピードを落とさず旋回して高所を取りながら正面衝突を繰り返すという衝突経路が1つ。
次に同一方向に飛びながら戦い続ける平行飛行戦闘。
剣がぶつかって弾かれて少し離れることはありますが、基本的にインファイトでの戦いなので、ステータスが高い方が基本有利ですね。
最後に停止戦闘、空中で留まりながらの戦闘。
空中で正面衝突からの鍔迫り合いとかになると一時的にこの状態になりますね。
今回はどうしようかなー?
うーん、ヨシ!
「うおおおおおお!!!!!」
やっぱり何も考えず正面からのゴリ押し、これしかねぇよなぁ!
エアリアルシフト? 攻撃が一度だけ相手の防御をすり抜ける?
無駄無駄無駄ァ!
攻撃なんてそもそもSAOじゃあまともに防御したことねぇんだよぉ!
当たらなければどうということはなぁぁい!
必殺!
ただ真っ直ぐ行って切る!
「っ! くっ、ぬん!」
っ、やば!
「ぐはっ!」
いってー、攻撃の一瞬の隙間に攻撃挟んでくるとか、マジ?
攻撃食らったんだが? 体力もう僅かなんだがぁ?
やっぱエアリアルシフトはゴミ。
そもそも戦場が空中とか、これまで地上戦しかしたことのないロートルにはきついんすわ、マジで地上戦にしてくれないかな。
って泣き言も言ってられないなっ!
押せ押せ押せ押せ! もうゴリゴリのゴリ押しだぁー!
「うおぉぉぉお!!」
「くっ! ふんぬ!」
「まだまだぁー!」
何も考えず、とは余計なことを考えないってこと。
これまでの長い経験を元に、反射的に、体が勝手に動く、その状態で戦い続ける。
つまり!
無我の境地! ってやつですね!
まあ、空中戦の経験なんてまだまだですがね!
「うおー!」
「グハー!」
……あれ?
ん? 勝った? え? ユージーンさん撃破? まじ?
なんかヌルッと勝っちゃった……ま、いいか!
ついに勝ったぞー!
っしゃぁ! ここ越えたらもうゴールよ!
SAO攻略した自分にとっては所詮劣化コピーのALO攻略なんて余裕なんすわ!
楽勝楽勝!