IS大戦と呼ばれる戦争が起き、それが終わった後の話。

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 適当な短編。頭をすっからかんにして読んでくだしあ。


時が流れて

 西暦2024年、亡国企業(ファントム・タスク)とIS学園とで、IS大戦と呼ばれる程に、激しい戦いが起こった。1年後には、IS学園に所属していた外国代表候補生は本国に戻され、防衛に回された。そして、更に1年後の、西暦2026年、IS大戦は終結した。

 

 しかし、世論はISの危険性を訴え、開発者・篠ノ之束(しのののたばね)に全世界のISのコアを停止させるように要求。それに対し束は、ISに一切の武装を付けられないように、つまり、元来のISの目的であった、宇宙開発用のパワードスーツになるようにと設定を変えた。

 

 これは、ISが宇宙開発用スーツへと変わった後の話。

 

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『まもなく、旧IS学園空港に到着します』

「……んぅ?もう、日本か……」

 

 西暦2027年6月28日、日本時刻14時37分、日本上空、飛行機機内。シートに座る少女はそう言って眠い目を擦る。恐らく、眠っていたのだろう、目の端には拭いきれなかった涙がある。

 

「……どうしようか」

 

 少女は考える。何せ、衝動的に日本行きの飛行機に飛び乗ったもので、日本でどうしようかは考えていなかったのだ。少女の名前は、ラウラ・ボーデヴィッヒ。現在、18歳である。

 

 ラウラ・ボーデヴィッヒはIS大戦においても高い戦績を残しており、ドイツでもかなり評価されている。そんな彼女が何故、日本に向かっているのか。それは、単にラウラ、いや、ラウラ達が世間に必要とされなくなってしまったからである。

 

 黒兎隊(シュヴァルツェア・ハーゼ)。IS大戦において、最も活躍した部隊と言われ、国防から国民を励ますための慰安活動まで何でもこなした。その本質は当時最高の兵器であったISを利用した部隊であり、ISが宇宙開発用スーツへと変わり、彼女達の価値がなくなってしまったのだ。そんな彼女らに、ドイツ政府も色々保証を行い、ほとんどの隊員が未来を見つけることに成功している。しかし、ラウラだけはやりたいことも夢も見つからず、パスポートなどを発行し、日本へ渡ることにした。変わったのは、黒兎隊だけではないが。

 

 ISの大手企業であったデュノア社は、今や現在のIS企業の中でもその名を轟かせている。この調子だと、数十年後には宇宙の秘密は赤裸々に明かされるだろう。イギリスや中国は特に変わらなかった。やはり、一番変わったのはISの発祥の国、日本だろうか。まず、織斑千冬(おりむらちふゆ)のネームバリューはなくなったに等しい。それから、世界初のIS男性操縦者であった織斑一夏(おりむらいちか)の名も。篠ノ之一家も離散状態から元に戻った。束が戦時中、ISコア量産の方法をついに解明し発表、ついでに男性にも動かせるようになったので、もう束に頼る必要はなくなったのだ。

 

(……シャルロットや、一夏達は元気だろうか?)

 

 ふと、ラウラはそんなことを思う。ラウラは元々、IS学園の生徒であったが、IS大戦の勃発により、ドイツへと戻っていたのだ。もう彼女がドイツへと戻ることはないかもしれないが。かつての旧友達に思いを馳せていると、昔のことを思い出す。それと同時に、胸が締め付けられる。

 

(……一夏は、私のことを覚えているだろうか……)

 

 さすがに、2年会わなかっただけで忘れるかとも思うかもだが、ラウラ含めた専用機持ち達は、IS大戦において各国の要だった。そんな環境におかれていては、忘れてしまっているのでは?そんな言い様のない不安が心を包む。だが、飛行機はもう着陸準備に入っている。とにかく、どうするかは後で考えることにするラウラであった。

 

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「……おぉ……」

 

 激しい戦闘の舞台になった日本は、もう復興していた。かつてのIS学園があった島も、美しい風景を取り戻していた。ちなみに、かつてラウラ達が通っていたIS学園は、今は旧IS学園と呼ばれており、その広い敷地は空港になった。

 

「懐かしいな……」

 

 そう言いながら、ラウラは笑みを浮かべる。しかし、問題がある。

 

「……何か食べたいな……」

 

 空腹である。金はあるし、なんなら国外でもドイツからの保証は適用される。しかし、なんとなしに渋ってしまう。だが、ラウラも元軍人とはいえ人間。人間もまた動物である以上、本能には抗えなかった。

 

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「おいしかった……」

 

 結局あの後近くのファミレスに入り、適当にハンバーグを頼むことにした。軍では基本レーションが主食であったため、久しぶりに食べた肉は体に染みた。さて空腹が解消されるが、今度はもうひとつ問題ができた。どこに住むか、である。やはり暮らす以上は住居がいるし、ドイツからの支給は約2年で打ちきりになる。住居がなければ定職に就くのも難しい。

 

「どうしたものか……」

 

 さっきから何回も言っている気がするが、それだけ問題なのだ。

 

「……あ……」

 

 ふと、駅が目についた。適当に乗って、適当に降りたところを拠点にするか。そう考え付き、切符を買いモノレールに乗り込んだ。大体30分ほどモノレールに乗っているのだった……

 

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 作中設定解説

 ・IS大戦:亡国企業とIS学園との間で起きた戦争。あちこちを巻き込んだ大戦争。2026年終結。

 ・旧IS学園:ISが宇宙開発用スーツになったことで、旧IS学園は解体、現IS学園の建設が行われる。跡地と建物は空港とショッピングセンターになった。

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