【如月が丘】。神奈川県某市に存在する、小さな町だ。
伝統も何もない平凡な町。人口は二万人に満たず、次の市町村の合併があれば消えてしまうような、そんな町。
――と、データ上はそうなっている。だが実際はそうじゃない。
【如月が丘】は恐ろしい街だ。
毎月のように人が消え、死に、そしてそれが常態化している。だってのに、誰もその事実に気づいてない。
僕はそれを『知って』いる。『認識』している。だから、ここに書き記すのだ。
今後この町に、何も知らない誰かがやってきて、巻き込まれてしまう前に。
これはささやかなプレゼントだ。薄れ消えゆく僕たちから、ゆるぎない君たちへの、ほんのささいな贈り物だ。
***
登場人物
紫原唯人(しばら ゆいと)――この物語の語り手。姉のお願いから如月が丘に入り込む。
恋川冥加(こいかわ めいか)――如月が丘高校一年C組。資本家のミステリアスな娘。皮肉屋。
小倉小町(おぐら こまち)――如月が丘高校一年C組。唯人の姉、雲音(もね)の娘で、彼の姪に当たる。
神堂未来(しんどう みらい)――如月が丘高校一年C組の担任で、国語教師。
伝統も何もない平凡な町。人口は二万人に満たず、次の市町村の合併があれば消えてしまうような、そんな町。
――と、データ上はそうなっている。だが実際はそうじゃない。
【如月が丘】は恐ろしい街だ。
毎月のように人が消え、死に、そしてそれが常態化している。だってのに、誰もその事実に気づいてない。
僕はそれを『知って』いる。『認識』している。だから、ここに書き記すのだ。
今後この町に、何も知らない誰かがやってきて、巻き込まれてしまう前に。
これはささやかなプレゼントだ。薄れ消えゆく僕たちから、ゆるぎない君たちへの、ほんのささいな贈り物だ。
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登場人物
紫原唯人(しばら ゆいと)――この物語の語り手。姉のお願いから如月が丘に入り込む。
恋川冥加(こいかわ めいか)――如月が丘高校一年C組。資本家のミステリアスな娘。皮肉屋。
小倉小町(おぐら こまち)――如月が丘高校一年C組。唯人の姉、雲音(もね)の娘で、彼の姪に当たる。
神堂未来(しんどう みらい)――如月が丘高校一年C組の担任で、国語教師。