バスケットボールの強豪として知られる帝光中学校に10年に1人の天才が5人同時に存在し、無敗を誇っていた時代があった。彼らは「キセキの世代」と呼ばれていた。
時は流れ、彼らはそれぞれ別の強豪高校に進学するが、「キセキの世代」には奇妙な噂があった。真偽も詳細も一切は不明、だが実は彼らのほかにもう1人、天才5人が一目置いていた選手「幻の6人目(シックスマン)」がいたと。
そして、幻の6人目よりも目立たずにその中学校生活を終えた天才がいた、と。
誠凛高校前。
とてもけだるそうな男がいる。身長は180cm程度だろうか?
その肩にかかる鞄すらも何故かだれているように見える。
しかし、どこか威圧感のようなものが出ている……気がする。
そんな不安定な男だ。
そう、
彼は帝光バスケ部にて
もっともやる気のなかった男 融道 楓 ≪とけみち かえで≫と、
呼ばれなかった男である。
「高校か、メンドイな」
そして今この瞬間ですら彼はやる気がなかった。
「高校でも、なんとなく、テキトーに、流れ的に、
バスケでもするか」
そう、ひとり呟き、
誠凛高校バスケ部にやる気のない男が入ることに決まった瞬間だった。
彼がそう決めてから数日、彼、又は彼らは半裸で立っていた。
「なんでこうなった?」
そういうのも仕方ない。
まさか、初の部活にてマネージャーだと思っていた
相田リコ(監督)にいきなり服を脱げなどと言われれば、
驚くのも当たり前だと理解できるだろう。
そして現在、隣の赤髪?の火神 大我君の番で、彼の体を見て
絶句している監督であった。
「なんだよ?」
「監督~いつまでボーとしてるんだ?」
「あ、ごめん」
「ほら、最後一人余ってるぞ」
「分かってるって」
どうやら順番のようだ。
「え?」
「どうしたんですか?」
「あ、ごめんごめん。なんでもない」
「もう服着てもおkですか?」
「あ、いいわよ」
「監督、全員みたっしょ。融道で最後」
「え?ここにもう一人いますけど……」
「え?」
「さっきからずっとここにいたじゃないですか。
見えてなかったんですか?」
「待って、ということは君が黒子君?」
「え、はい。黒子は僕です」
黒子がそう言うと先輩方が寄ってきてあれこれ聞いているようだ。
ま、俺は三軍だが、会ってないからわからんだろうけど。
と、隣で火神がブツブツ何か言ってる。
こわっ、最近の若者は気持ち悪いな。
あ、俺もその最近の若者だった。
と、どうやらここでお開きのようだ、明日は実力測定を兼ねて、
一年対先輩たちでゲームをするらしい、どうやって実力を誤魔化すか、メンドイなぁ。
翌日 体育館
俺は気づいたんだ、こんなに人数が少ないなら、
どちらにしろスタメンになっちゃうんじゃね、と。
どうせなるなら力を抑えないほうが楽じゃね、と
というわけで、今回のゲームはちょっと真面目に動こうかなと思ってる。
「お前ら、ビビってんじゃねえよ相手は弱いより強いほうがいいに決まってんだろ」
「え~めんどくさいな~そんなに熱血するなよ~。バカガミ♪」
「お前、喧嘩売ってんのか」
「喧嘩一回十万円だよ」
「そういう意味じゃねえよ!チッ!もういい」
「そこ!何やってんの始めるよ」
と、試合が始まった。
ジャンプボールは火神がとった。
先攻はこっち。すぐに火神がダンクで点を取る。
しかしさすがは先輩、すぐに取り返した。
リスタートは俺。
「おーい火神~いくぞ~」
「ハ?」
そういって、俺は手の中にあるボールを火神に向かって、思いっきり投げる。
思いっきりといっても火神がギリギリとれるレベルだが、黒子と火神以外は反応できなかったようだ。
これはある意味黒子のスタイルと似ているな。
俺の場合はレベルを上げて物理で行う感じだが。
火神はというよりこの場の全員が唖然としている中ーー
「え?なに?みんなどうしたの?そんなに口開けてたら顎外れるぞ」
久しぶりの運動だ。そろそろ体を動かしたい。
「ほら先輩リスタート」
「お、オウ」
日向先輩が出す。
俺が受け取る。
俺がシュート!
「超、エキサイティン!!」
「ハ?」
さっきから先輩たちは「は」しか言ってないな。
大丈夫か?まぁ、大丈夫だろ。
それからの試合はリスタートするたびに俺がとって、
遂に先輩たちがボールに触れることはなかった。
これが、やる気のなかった男の暴走の最初の一幕……………になるのか?
機会があれば連載しようと思います。
感想あれば言ってください。
参考にしようと思います。