SAO×ダクソ3のクロスオーバーとなります。

独自設定の上、アニメ版知識しかほとんどありませんので細かい所は間違っているかもしれませんが、それでも宜しければどうぞご覧ください。

1 / 1
衝動的に書いた。

特に構想はない、勢い任せの投稿だ。

それでも良いのなら、先へ進め。クックック……。


(訳:妄想力が爆発した結果、後先考えずに書きました。書きたい所だけを詰め込んだので恐らく続きはありません。それでも宜しければ、どうぞご覧ください)


Sword Art Online : Alicization Ashing

アンダーワールドに存在する人界(ヒューマン・エンパイア)に君臨する女帝・アドミニストレータ。

 

央都セントリア中心にそびえ立つ白亜の塔『セントラル・カセドラル』。そこに拠点を置く世界中央公理教会、通称『公理教会』の最高司祭たる彼女が造り上げた騎士(人形)、ベルクーリ・シンセシス・ワンこそが、現在の整合騎士たちを束ねる長である。

 

しかし、そんな彼らにも知られていない男の存在があった。

 

それはアドミニストレータが()()に造り上げた騎士。

 

その男の名は―――。

 

 

 

 

 

「さぁ、起きなさい。私の可愛いお人形」

 

一糸纏わぬ肢体を隠そうともせず、アドミニストレータは眼前に膝をつく一人の男を見下ろした。

 

この男は禁忌目録に違反し、ここセントラル・カセドラル最上階へと連れてこられた。罪状は暴行罪と不敬罪。最愛の女性を理不尽な理由から貴族に連れて行かれた彼は、右目が吹き飛ぶのではという程の激痛の果てに、その貴族の頬を一発殴ったのだ。

 

上位の人間をきずつけてはならないという禁忌目録に違反した男は、しかし最愛の女性が連れて行かれた喪失感からか無抵抗だった。あれよあれよという間に事態は流れ、気が付けば、男の額には《敬神(パイエティ)モジュール》なるオブジェクトが埋め込まれる事となった。

 

(さて、どうなるかしらね)

 

未だ無言を貫く男を興味深そうに見下ろしつつ、アドミニストレータは今しがた挿入したオブジェクトについて思考を巡らせる。

 

()()()にいる私のお人形に用意させた『記憶』。動作に問題がなければ良いけど)

 

 

 

 

 

敬神(パイエティ)モジュール》。

 

これを額に挿入される事により、最高司祭アドミニストレータに絶対的な忠誠を強いられ、彼女の意のままに操る事が出来る人形へと変貌を遂げる……通称《シンセサイズの秘儀》。これによりアンダーワールドにて禁忌目録に違反した者は元の人格を上書きされ、己は天上より遣わされた整合騎士であると信じ込んでしまう。

 

実のところ、整合騎士長ベルクーリ・シンセシス・ワンに続くおよそ三十もの整合騎士たちに施されたシンセサイズの秘儀は、この男に施されたものの()()()である。

 

その理由は、ある重大な欠陥があったから。改良前の《敬神(パイエティ)モジュール》には、現在は存在しないあるものが組み込まれていたのだ。

 

それは『記憶』。

 

彼女が言う()()()側にいる協力者に用意させた、強力な戦士の元となる『記憶』であった。

 

協力者がいる世界では、様々な戦士を題材とした書物や遊戯盤などがある。その中から適当に選ばせた題材に登場する戦士を『記憶』という形でアンダーワールドに寄越させ、アドミニストレータはそれを《敬神(パイエティ)モジュール》に組み込んだ。

 

これにより素体となる人間の性能に拘らず、屈強で忠実な騎士を作れるのではと考えたのだ。

 

 

 

 

 

(……中々動作しないわね。やっぱり無理やり人格を全く別物に書き換えるのは失敗だったかしら?)

 

呼びかけにも依然として答えない男に、アドミニストレータは僅かに眉をしかめる。

 

やはり横着などせず、元の人格を綺麗さっぱり消し去るためにもっと時間をかけるべきか……そのような考えが頭に過ぎりかけた、その時。

 

「………」

 

ゆらり、と、男が立ち上がる。たったそれだけではあるが、一応動作させる事に成功した彼女の顔に、薄い笑みが浮かんだ。

 

まぁ死なないだけ上出来。今後いくつか問題はあるだろうが、ひとまずは成功といったところだろう。そのような判断を下したアドミニストレータは、まるで慈母のような柔らかな声で男に語りかける。

 

「さぁ、答えて。貴方は何者で、貴方の主は誰?」

 

これで自分の名前が出れば更に上出来だ。今は気分が良いし、返答如何によっては自らの寝室に導いてやっても良いかも知れない。この極上の身体を、一時だけこの男の好きにさせてやるのも一興というもの。

 

そんな歪んだ愛情を向けられた男の口が、動く。

 

「………俺、は………」

 

が、そこから先の言葉が出てこない。

 

そればかりか、男の口調は次第に怪しくなってくる。

 

「お、俺。おれは……私、わ、たしは……僕。自分。儂。手前。俺、おれわ、たしぼく。じぶんわし、てまえおれわた、しぼくじぶんわしてまえおれおれおれぃルディル、ディッディッディル、ディルディルディルディルディ―――――」

 

「……はぁ」

 

がくがくと痙攣し、統一性の無い一人称を羅列し始めた男。その声は次第にノイズがかり、やがて耳障りな音となって喉から迸る。

 

その姿にアドミニストレータは僅かに顔を歪め、そして小さく溜め息を吐いた。

 

「やっぱり失敗ね。立ち上がったまでは良かったのだけれど、こんなの使えないわ」

 

先程までの声色は何処へやら。本性を曝け出したアドミニストレータは男への興味を完全に失ったように踵を返し、背後のベッドへと向かう。

 

「耳障りで堪らないけど、我慢してあげる。だから、なるべく早く停止して頂戴ね」

 

死体は残るだろうが、後で宝石にでも変えてしまおう。きっと大して価値もないモノにしかならないだろうけど。

 

そんな事を考えながら欠伸を一つ落とし、雲のように柔らかなベッドへと横になろうとした―――その時。

 

「―――――私は」

 

ピタリ、と、アドミニストレータの動きが止まった。

 

おもむろに振り返った彼女の視線の先。そこには無様に痙攣し、ノイズをまき散らしていた男の姿はない。

 

そこにいたのは……新たな人格を形成された男だった。

 

 

 

 

 

さて、《敬神(パイエティ)モジュール》に組み込まれた『記憶』だが、それはとある遊戯盤に登場する人物のものであった。

 

遊戯盤……アンダーワールドで一番近い存在がそれなので、そのような呼び方をしたが、実際には少し違う。正確には『アクションRPGゲーム』というものだ。()()()側の世界での時間、西暦二〇二六年より九年前に発売されたゲームである。

 

タイトルを『DRAK SOULS Ⅲ』。

 

その主人公としての視点を元に作られたのが、この『記憶』の正体であった。

 

 

 

 

 

「……あはっ、あはは!」

 

アドミニストレータの哄笑が響き渡る。

 

てっきり失敗作だと思っていた試作品が、どういう訳か正常な動作を取り戻したのだ。まだまだ問題点や不明なところはあるだろうが、少なくとも気分は良い。彼女は足取り軽く、落ち着きを取り戻した男の元へと歩み寄っていった。

 

「こんな事もあるものね。色々聞きたい事も多いけど……とりあえず、もう一度尋ねてあげるわ」

 

―――貴方は誰?

 

今度は小鳥が(さえず)るような声色のアドミニストレータ。その声に反応した男は、俯いていた顔をゆっくりと上げ、口を開く。

 

「私は………」

 

笑みを深めるアドミニストレータ。

 

かかっていた影が薄れてゆき、露わとなってゆく男の顔。

 

そして男は、遂に返答する―――。

 

 

 

「………私は“火のない灰”だ」

 

 

 

「―――――ッ!?」

 

瞬間、後方へと跳びすさぶアドミニストレータ。その行為が距離を取るためである事は明白だ。

 

では何故、彼女は距離を取ったのか。

 

理由は単純にして、明快―――彼女の本能が、目の前の男を“危険”だと判断したためだ。

 

「……何者なの、お前」

 

「言ったはずだぞ、哀れな女帝。私は“火のない灰”だと」

 

もはや男の口調は本来のそれではない。“火のない灰”とやらの人格が完全に上書きされ、男の存在は完全に抹消されている―――かに思われた。

 

しかし、男の存在は未だ在った。他でもない、この“火のない灰”の中に。

 

「……どうやら“私”という存在、“火のない灰”という奴は、どこに居ようが使命を負う定めにあるようだ」

 

言うや否や、男は何の躊躇もなく自らの右目に指を突き立て、潰してしまう。

 

目を見開き言葉を失うアドミニストレータの事など眼中にないかのように振舞う男の身体は、次の瞬間には足元より生じた火が包み込んでいた。

 

着ていた簡素な服の表面を火が舐め、そこに鎧が形成される。

 

それは騎士の鎧に似て、焼け爛れ歪み、痩せさらばえたあばらのように似ている。手甲、足甲も同様に形を歪められ、細い手足はまるで亡者のようだ。

 

そして、頭部。

 

消え残る火の揺らめきを宿した左目を覆い隠すは、髑髏にも似た兜。後頭部に異形の王冠を宿したその姿は、“王”のようですらある。

 

「……使命ですって?」

 

「ああ、そうだ」

 

どうにか外面だけでも冷静さを取り戻した彼女の問いに、全身を異形の鎧……『火継ぎの装束』に身を包んだ男は、静かに口を開く。

 

「システム・コール。ジェネレート・ソウルウェポン」

 

「なっ!?」

 

アドミニストレータの驚愕を他所に、男はそれが当然であるかのように虚空より発生した淡い光を集合体へと手を伸ばす。

 

「……『火継ぎの大剣』」

 

その言葉が発せられた時には、すでに光は一振りの大剣へと姿を変えていた。捩じくれた歪な刀身を有する爛れた大剣を軽く薙ぐ。

 

必死に取り繕った外面をかなぐり捨て、女帝は狼狽えた様子で声を荒らげた。

 

「お前!その神聖術は一体何なの!そんなもの、私は知らない!!」

 

「当然だろうな。これは本来、()()にのみ許されたソウルの業。それをこの世界の理で再現しているのだから」

 

ぐっ、と敵意を剥き出しにするアドミニストレータは自らの長髪を唸らせ、戦闘の構えを取る。

 

一糸纏わぬ瑞々しい肢体を前にしても動じぬ男は手中の大剣に炎を宿らせ、開戦の狼煙を上げる。

 

「私の使命の為。そして、私の依り代として犠牲となったこの男の為……お前を殺そう、哀れな女帝よ」

 

 

 

 

 

結論から言えば、男はアドミニストレータにあと一歩の所で敗北した。

 

アドミニストレータはこの男を危険視しながらも、いつの日か何かに使えるかもしれないと考え、封印を施した。それは今後同様の処置を施される整合騎士たちの中でも群を抜いて厳重なものであり、彼はその後数百年に渡り目覚める事はなかった。

 

しかしある日、遂に女帝を倒す少年が現れる。

 

少年は自らの片腕と心、そして大事な友を失い、廃人のようになってしまう。そんな彼に止血を施したのは、『右目の封印』を解いた整合騎士の少女であった。

 

少女は少年を担いでセントラル・カセドラル最上階から降りてゆく途中で、()に出会う。全身を亡者のような、異形の鎧に身を包んだ一人の男に。

 

 

 

「っ、お前は……?」

 

 

 

少女は警戒しながらも問うた。

 

その問いかけに、男は答える。

 

 

 

「……私は“火のない灰”だ」

 

 

 

 

 

またの名を、(シンダー)

 

お前たちの様に名乗るのであれば………シンダー・シンセシス・オールドワンと言ったところか。

 

 




補足としましては、ダクソ3の主人公(プレイヤーたち)は一つの使命を目的に行動します。そして多くの場合、主人公(プレイヤーたち)は自分のやりたいように行動し、その妨げとなる存在に対しては容赦しません。そう言った情報も含めた『記憶』を協力者さんが組み込んでアドミニストレータに送ってしまったため、シンダーの使命=自らの行動を縛る者を倒す、という事になりました。意図せずキリトがアドミニストレータを倒し、使命から解放されてしまったシンダーが今後歩む道とは……という所まで考えて力尽きました。

なお今回のMVPは871さんです。まぁ元凶でもありますが(笑)。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。