支部でよく見る夢な感じに書いてみた、それだけなサムシング。流行りに乗れているようで乗れていない。
イヌヌワンに慣れてしまってワンパチと聞いてもすぐ理解できない体になってしまったぞ! どうしてくれるんだ!
pixivにも投稿済。

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イヌヌワンは致命的に地名を見誤った

 目を覚ましたら見知らぬ場所でぶっ倒れててしかもポケモンになってるー!? なテンプレをしました。女子です。成人済みです。年齢に触れたらどうなるかはわかるな……?

 

 現在、目からハイライトが消えてる男性を連れて旅をしています。

 うん、男性()連れられているんじゃなくて、男性()。私が主導。

 

 説明してくれと言われても困る。なんでこうなったのか自分でもまだ完全に理解できてないんだ。なんでちょっと時間を巻き戻してみよう。振り返りって大事だよね!

 

 

***

 

 

 わー、こういうの沢山支部で見た〜〜〜〜!!!! 自分がなる立場になるとは思ってもなかったのですがそれは。あれ、もしかしたら流行ってるんじゃなくて現実の話を文字に起こした作品が支部に満ち溢れていたりするんですかね。そうだとしたら支部はかなりの魔境では????

 

 まずは現状の確認からしなければならない。冷静に冷静に……落ち着いて……。

 外傷や痛みはなし。自分がどんな姿なのかも確認して……。

 うん? そういえば目線低いぞ……しかも四足歩行だぞ…………首の周りにすごくモフい黄色の毛があるぞ………………アッ

 

 

「イヌヌワーーーーン!?」

 

 

 全身がもふもふパチパチワンパチなイヌヌワンになってるーーーー!?

 

 こんなことになって落ち着けるわけねーだろばーか! ばーか! 誰がばかだアァン!? 私ですね。

 側から見れば一匹だけでじたばたごろごろする「何……この子……」な痛いイヌヌワンに見えるだろうがそんなこと知るか! こんな理不尽を受け入れられるかってんだこのやろーーーーー!

 まだまだ人生残ってたんだぞ! 何が悲しくて残りの人生をイヌヌワン生に交換せねばならんのだ!! 推しに会えるかもだって? それはまだ確定してないじゃないですかやだー!!

 

 それにしてもポケダンスタイルの異世界転生と剣盾スタイルの鳴き声とは……二つが合わさり最強に見えそうになる。なお見えそうになるだけなので最強ではないのがポイント。

 ポケダンスタイルだと昔の事……人間時代の事が思い、出せ――――る! えっ私の最後の晩餐はカレーうどんだった? とっっっってもどうでもいい事を最初に思い出してしまった。

 

「………………ヌワン」

 

 一通り暴れ倒した&思い出したところで役に立つ知識が無いのダブルパンチを受けた魅惑のイヌヌワンボディーに疲労が出てき始めた。ぺたん、とその場にへたばり舌を出して荒く息をする。

 受け入れるしかない、のだろう。もう元には戻れないことを。それに過去を見ているだけじゃ前に進めないって婆ちゃんが言ってた。だもんで周りを見渡してみる。

 

 ……うん、森。もりもりな森でモーリーモーリーって感じですね。何を言ってるんだろう私。さてはまだ正気にもどれてないな〜? 誰か精神分析ください。

 

「イヌワン……」

 

 当てもなくぽてぽてと歩いてみる。数分ほどして気がつくが、この森、他のポケモンを見ない。この場所にはポケモンが寄り付かない何かがあるのだろうか……なんておっかないことは頭の隅へ。

 見ろこのコギケツ改めパチケツを。圧倒的食パンみを振りまく魅惑のパチケツだぞ。バチュルたんくっついたりもするんだぞ。かわええやろ。そんなパチケツを自分で堪能できないのが一番の問題。

 そうして時間潰し兼現実逃避をしていた中、ぴくり、と耳が反応する。

 

「ヌッ」

 

 鳴き方がおかしいだって? 知らん、そんなのは私の管轄外だ!

 

 イヌヌワンイヤーが聞き取ったのは静かな森の中に似つかわしくない金属がぶつかる音。おうなんやはがねタイプが暴れてるのか? この音は刃物っぽい気がするしもしかしたらキリキザンかな〜? ワンパチの聴覚をなめるなよ!

 襲われてるポケモンだか子供だかは分からないけど《ほえる》使って五体満足で逃してやんよ!

 

 

 

 

 

「勝家、貴様はよくやった」

 

 下卑た笑いを浮かべるのは同じ織田軍の武将達。

 

「信長様には『再び謀反を起こそうとした故に始末した』と伝えておこう。欠かれには勿体ない終わり方ではあるがな」

 

 謀反を起こし、失敗し、飼い殺しにされ。最期には昇進の糧として虚偽の下殺される。くだらない男の末路などこんなものだろう。抵抗する気力もなかった。

 振り下ろされる刀の鈍い光が、笑い声が、これ以上無いほどゆっくりに感じ取って――――

 

 

 

 ばちり、稲妻が走る音がした。

 

 

 

「な、なんだ――ヒイッ!」

 

 振り下ろされようとしていた刀へ雷撃が襲いかかる。衝撃で男は握っていたそれを地面に落とした。

 

 天候は良い、とは手放しにいえないが雷を落とすような黒雲はない。自然によるものではない。

 ならば婆娑羅によるものか、とも思ったがどこか違う気がする。どこが、と問われても詳しくは説明できない。感覚的なものだ。そう思考している間にも、ばりばりごろごろと雷の音は止まない。

 

「ぎゃあっ」

 

 皆の死角から突如走る雷。それは先程とは違い、丸い形だ。よくよく見ればその雷の丸の中に影が見える。――雷光を纏った何かが、彼等を襲っている。

 

「何だアレはっ」

 

「くっ、引くぞ!」

 

 威嚇であろう唸り声は鳴り止まない。

 予想だにしていない横槍が入り、もはや当初の予定通りに策が進まないのは必然。それどころかこちらがこの怪に殺されるやもしれぬ――黒焦げの死体の山が脳裏に映ったのか、皆一目散に逃げて行く。勝家だけを残して。

 

 彼らはきっと虚偽を交えた報告をするのだろう。勝家が裏切った、勝家の卑劣な罠によって怪我をした――証拠などでっちあげれば何とでも言える。勝家が否定したとしても数に押し負け、腹を切らされるだろう。

 

 ああ――帝に唆され、魔王を討たんとした、あの日。あの日から、もう勝家に戻る場所など無かったのだ。

 

 

「イヌヌワン?」

 

 

 思考を断ち切ったのは妙ちきりんな声。反射的に顔を上げる。

 そこには、雷を溢す獣がいた。

 

 

 

 

 

 誰 だ あ い つ ら。

 

 

 

 

 どうして刀で武装してるの……? ここは修羅の土地ガラルではない……? ただの修羅の土地……? ノットガラル、イエスアシナ? 私は死にゲーみたいな世界に放り込まれたイヌヌワン……?

 えっこわい。待って。待って?????

 なんか訳わからなすぎて人間に向けて技使っちゃった気がするんですけども???? 大丈夫じゃない、大問題だ。

 

「何とも面妖な……」

 

 お兄さん……四角いですね……。いや顔とか体型じゃなくて鎧についてるソレがすごく目に付く。

 兜の両脇に縦長長方形、肩やお膝に正方形。その四角形、分厚さそこまでないから防具としての役割果たせるのか不安ですわ。そんなに四角っているの? 四角形大好きなのかな?

 

「もしや、雷獣……か?」

 

 え? 雷獣? 誰が?

 

「主人に捨て置かれ、主人を同じくする者には糧として――もはやこの身は人ですらない、か」

 

「イッッッッヌ!?」

 

 お兄さん急に何を言い出してるのかな???? もしかしたらそういう人だったりするの????

 

「かつて己が力を見誤り名乗った怪王……その報いが今来たか」

 

「イヌヌワッッワワ!? ワン!?」

 

 死ぬには良い日だ……って感じで天を見上げないで、お願い。

 うーん私これ知ってる〜! 変な勘違いされてるやつだこれ〜! 勘違いものは望んでませ〜ん! 自己完結しないで〜! こっちとお話ししようよ〜!

 

「私に罰を与えるために遣わされたのであろう」

 

「インッッッヌヌイヌゥ!!」

 

 助けて。話が通じないの。助けて。こんな時ってどうしたらいいの……? 生きる希望ってどうやったら分けられるの……? 教えてよベネ◯セ。ここはベネ◯セでやったところだ! ってアレを求めているんです誰よりも!

 

 なんかこういい感じの……こう……彼のプライド的な何か落ちてないか落ちてないか。フンスフンスとイヌヌワンノーズが冴え渡る。

 

 あったよ刀がさぁ! ヨシ行くぞォ!

 

 上手いこと柄を咥えてー、持ち上げてー、男の人の前まで持っていってー……首を限界まで上にっ!

 ほら! 刀だぞ! 男の子は刀好きなんでしょ! ほら! 武装しないと生きられない世界なんでしょ! 多分! だから持って持って! なんか変なこと言ってる気するんだけどまあヨシ!

 

「私に生きろと言うのか、貴方は」

 

 ハイライトが消えた目。じっと見つめ返す。

 

「それが貴方の望みとあらば……。私は柴田勝家、人でありながら王を名乗った愚か者。如何様にも扱うと良い……」

 

 そう言って男――いや、柴田勝家は刀を手に取った。

 

 

 ………………ん? なんかこの人、記憶に引っかかるような。

 

 

 しかくのおおい よろい

 かいおう

 しばた かついえ

 

 

「ヌ、ヌワーーーーーーーーッ!?」

 

 

 ここ戦国BASARAの世界かよぉーーーーーーーーっ!?




・イヌヌワン
(支部夢でよく見ると言う意味での)一般的な女性。イヌヌワンになってしまった! が残念、ここは日ノ本です。顔面600族もチャンピオンタイムもいないんだ! いるのはBASARAだから仕方ない武将達です。がんばえー
ゲームと違い技は4つ以上覚えてるしちゃんと使いこなせるのでこれでなんとか生き残るしかないね♡

・ハク様ではない
イヌヌワンを雷獣と勘違いしたがポケモンとか知らないので仕方ない。
勘違いの結果『イヌヌワンといっしょ』な謎ルートが開通してしまった。(魔王に絡まれなかったりお市様しなければ多分)平和。

・帝
異なる世界の日ノ本から武士達の火を強くする可能性がある熱を呼びたかったなどと証言しており――
反省も後悔もしていない。というかそんな発想がない。


続きは夢吉が持って行きました。

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