・当シリーズは「知多娘。」17人による、ドタバタな日常を描いた短編集です。

・知らない人が多いと思うので軽く紹介、「知多娘。」は愛知県・知多半島の5市5町をPRするご当地萌えキャラでありながら声優アイドルユニットでもある異色のグループです。

・より詳しいことは知多娘。公式サイト( http://www.chita-musume.com/ )もしくは知多みるく公式ツイッター( @CHITAMILK )をご覧ください。

・キャラクター設定は上記の公式サイト・公式作品等に沿っていますが、たまに独自の設定が入ることがあります。

・当シリーズに声優は登場しません。

・SS投稿初心者です。色々と拙い部分はあるかもしれませんが、どうか温かい目で閲覧頂けると幸いです。

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初投稿作品です。
至らない点が多くあるかもしれませんが、温かい目で閲覧頂けると幸いです。


想い爆発!?恋ちゃんの初デート

美浜恋は愛情に飢えている二十歳の女子大生である。

 

気になる異性を見つけてしまえば、なりふり構わずアタックをかけていた。

 

しかし、ことごとくスルーされ続け、連敗記録はついに大台の100に達してしまった。

 

そんな春のある日、恋は入学したてのある男の子にアタックを仕掛けた。

 

すると、意外な答えが返ってきた。

 

「友達からでよろしければ!」

 

事実上のOK宣言である。

 

恋ははやる気持ちを抑えられず、彼に抱き付いてしまうほどであった。

 

その後、二人はたびたび帰り道に恋の水神社や野間灯台などといった美浜町のスポットを巡るようになっていた。

 

そして、ついに恋はデートの誘いを持ち出し、結果彼は快く引き受けた。

 

期待と不安が交錯するデート前日夜の美浜家。

 

美浜恋の一世一代の大勝負が、始まろうとしていた...

 

 

「はぁ~、いよいよ明日か~。それにしても眠れないよ。」

 

「どうしたの?お姉ちゃん?」

 

「や、やっぱり不安…」

 

「大丈夫だよ!日中たくさん練習したじゃない!」

 

「愛…」

 

「さ、明日は早いんだしもう寝ましょ。」

 

「そうね…」

 

「「おやすみ。」」

 

 

そして、翌朝

 

恋は起きて早々、気合に満ちあふれていた。

 

 

「髪のセットよし!コーデもばっちし!」

 

「カバンの中身は大丈夫?」

 

「もっちろん!」

 

「ふふっ、昨日あんなに不安がってたのが嘘みたい。」

 

「今朝起きたらいろんなモヤモヤが吹っ飛んじゃった!もう何も怖くないわ!」

 

(そのセリフ、なんかイヤな予感…)

 

「さ、準備が整ったわ!愛、行って来るね!」

 

「頑張ってね!お姉ちゃん!」

 

「ありがとっ、愛!」バタンッ!

 

(行っちゃった…。やっぱり心配だしちょっと様子を見に行ってみようかな。)

 

 

 

よほど心配だったのか、恋が家を出ていってから10分後、愛も後を追うように家を飛び出した。

 

 

朝7時45分、河和駅。

 

約束の時間の15分前、恋は彼氏の○○を探し回っていた。

 

 

「早く○○くん来ないかなぁ~」

 

「あ、いたいた!お~い○○く~ん!」

 

「ちょ、恋先輩!声が大きいですよ!」

 

「え~、いいじゃん、いいじゃん!」ダキッ!

 

「それに先輩は禁止って言ったでしょ!」

 

「そ、そうでした… って周りが見てますよ!」カオマッカー

 

ウワーラブラブダー!  シッ!ミチャイケマセン!  キョウノモシハイケルキガスル!   レンオネエチャン、アノヒトトドコニイクンダロ?

 

(お姉ちゃん… かなり大胆にいってるね…)

 

(さすがに邪魔したら悪いね… お姉ちゃん頑張って!)

 

「さっ!はやく電車乗るわよ!」

 

「は、はい~!」

 

こうして○○は恋の腕に引っ張られながら電車に乗り込んでいった。

 

 

知多半田駅。

 

「ありがとうございました~知多半田で~す!」

 

フタリノデートヲツイセキヨー!  ミルクサン、オチツクノデス!  ソウヨ!ソンナダカラ、カレシガデキナイノヨ!

 

「「…」」

 

 

太田川駅。

 

「ありがとうございました~太田川で~す!常滑・中部国際空港方面は2階の2番線へお乗り換えください!」

 

オオ!フタリノハートガドッキングシソウデスナ!  フタリヲヒョウゲンシタケーキヲツクッテミマショウ!  アラ、オニアイノカップルミタイネ!コンドオススメノカフェヲショウカイアゲヨ

 

「「///」」

 

 

道中いろいろあったものの、二人はデートの目的地の植物園にたどり着いた。

 

 

「さ、今日は私をモデルさんにしてもらうわよ!」カメラドーン!

 

「は、はあ?」

 

「この日のために白ワンピにしてみたの!似合う?」

 

「すごく似合います!それで、どのように撮ればいいんですか?」

 

「そりゃもちろん、写真集ができるぐらいに!」

 

「と言われても…」

 

「欲しくないの?キミだけの美浜恋、写・真・集!」

 

「な、なんというか…、その…」

 

「ホントは欲しいくせにぃ~」グイグイ

 

「ほ、欲しいです…///」カァァ

 

「よろしい!さ、行くよ!」グイー

 

「は、はい!」グイー

 

 

この日の恋のコーデは白のワンピースに白いフェルトハットの純白仕様。

 

普段の黄色やオレンジの私服とは一味違うスタイルは、愛や○○も驚かされるほどであった。

 

 

二人がたどり着いた先は巨大な花畑。

 

ここには色とりどりの春の花が辺り一面に咲き誇っていた。

 

○○は早くも疲れの色を見せるが、恋はお構いなしに撮影をせがんでいた。

 

 

「さ、第一の目的地・お花畑よ!」

 

「は、はぁ…、かなり歩きましたね。」

 

「さぁ!あのチューリップ畑を背景に撮ってよ!」

 

「はい!」パシャパシャ

 

 

チューリップ畑での撮影に始まり、菜の花・ネモフィラなど色とりどりに撮影していった。

 

そして、いつしか時計は正午を過ぎていた。

 

 

「ふぅ~いっぱい撮れたね!」

 

「なんだかお腹すきましたね。」

 

「と思って、お弁当作ったの!」

 

 

恋は見かねた○○を想い、弁当カバンを差し出した。

 

恋の作った弁当は、サンドイッチがたくさん詰まっていた。

 

○○の目は輝きに変わっていった。

 

○○の想いに応えるように満面の笑みで返した。

 

 

「さぁ!いっぱい食べて!」

 

「おいしそうですね!いただきます!」ガツガツ

 

「もう!そんなにあせらなくてもいっぱいあるよ!」

 

「あまりに美味しいのでつい…」

 

(どきっ!)

 

「ふふっ。作り甲斐があったわね!」

 

「ごちそうさまでした!」

 

「ちょっと!マヨネーズが口についてるよ!」

 

「///」

 

「も~照れちゃって~///」

 

「あ、ありがとうございます…///」

 

「さ、次のとこ行くわよ!」

 

「はい!」

 

 

恋の作った大量のサンドイッチ弁当は瞬く間になくなっていた。

 

二人は満足そうな顔を浮かべ、恋が先導するように次の目的地へ向かっていった。

 

 

二人の次なる目的地は、ボートが多数浮かぶ大きな池。

 

恋はこの池で一つしかないピンク色の愛情ボートなるものに乗船することを目論んでいた。

 

このボートにカップルで乗船すると幸せになる伝説があるという。

 

恋がデート先にこの植物園を選んだ理由でもあった。

 

 

「ねぇ~ねぇ~、このボート乗ろうよ~」

 

「えぇ!?これに乗るんですか!?恥ずかしいですよぅ…」

 

「乗らないの?」ウルウル

 

「し、仕方ありませんね…」

 

「やったー!!!」ギュッ

 

「だからくっつかないでください!」

 

 

恋は少々嫌そうにする彼氏の意見を振り切り、意気揚々とボート乗り場へ引っ張り出す。

 

なぜかうれしそうな恋と乗り場の係員。○○は嫌な予感がしたのか、言葉を出せないでいた。

 

 

「おアツいお二人さん、いってらっしゃい!」

 

「はーい!!!」

 

「おや彼氏クン、照れちゃってるのかな~?」

 

「もう!何か言ってよ!」

 

「…///」

 

(これはビッグになりそうだ!)クスクス

 

アー!ラブラブボートダ!  ヒュー!ヒュー!  イヨッ!ニッポンイチ!  ショウライガタノシミネ!

 

 

○○の予感は的中した。しかもかなりの数のギャラリーが二人の様子をあおり散らした。

 

あおりをものともしない恋、対照的に肩身の狭い思いの○○。

 

 

「うぅ…恥ずかしい…」

 

「はぁぁ…夢みたい…」キラキラ

 

「初デートなのにこんな思いするなんて…///」

 

 

すると近くを通りかかった老夫婦に声をかけられた。

 

 

「盛り上がってるかね~?」

 

「キミたちがうらやましいね~。わしたちももうちょっと若けりゃなぁ…」

 

「恋愛は年齢を問いません!今からでも遅くないですよ!」

 

「おじいさん!こちらの夫婦が終わったらこのボート乗りましょう!」

 

「もう一度若いころを思い出してみたくなったわ!」

 

「「お二人さん、達者でね~」」

 

「ありがとうございます!」

 

(ええええええええええええ、夫婦扱いされちゃったよ!)

 

 

この老夫婦は二人を夫婦と勘違いしてしまったのだ。

 

さらに恋はこの勘違いを悪用し、さらなるイタズラを仕掛けていった。

 

 

「ねぇ、ちょっと耳貸して。」

 

「ダーリン♪」

 

「!!!!!!」

 

ゆらん、ゆらん

 

○○は動揺してしまい、ボートを大きく揺らしてしまう。

 

しかし、恋のイタズラはこれで終わるはずがなかった。

 

○○は自らのプライドを捨て、このイタズラを受け入れることにした。

 

 

「ちょ、ちょっと!危なかったですよ!」

 

「ん~。まだ夫婦らしいことしてないな~。」

 

「ま、まさか…」

 

「は~い、目閉じて!」

 

(あ…)

 

(チュゥゥゥゥ)

 

多くのギャラリーに見守られ、いよいよキスが成立しかけたその時、突風が吹き出した。

 

 

びゅぅぅぅぅぅぅ

 

ぐらんぐらん

 

 

突風でボートが大きく揺れ、二人の体勢はさらに不安定になった。

 

そして二人はバランスを崩し、ついにボートが転覆してしまう。

 

 

二人 「「!!??」」

 

二人 「「うわああああああああああああああああああ!!!」」

 

ドボォォォォォォン! ザブゥゥゥゥゥン!

 

 

二人は転覆したボートと共に池に転落し、水浸しとなってしまった。

 

 

かに見えた…

 

 

 

 

ズシィィィィィン! ドシィィィィィィン!

 

 

(お姉ちゃん!?)

 

(床にチュッ)

 

 

 

現実は甘くはなかった。

 

恋は水面に転落したのではなく、ベッドから転げ落ちていた。

 

この衝撃で恋が目覚める。

 

視線に映っていたのは彼氏ではなく花模様のカーペットだった。

 

騒ぎを聞きつけた愛が駆け寄っていく。

 

 

 

「痛たた…。あれ?○○くんは?」

 

「お姉ちゃん大丈夫!?」

 

「ねぇ愛。キスってカーペットの味がするんだね…」

 

「何言ってるの!?お姉ちゃん!どんな夢見たの?」

 

「え…。じゃあ今までの全部夢…!?」

 

「彼氏さん見てないし、たぶん…」

 

「ええええええええええ!!!そんなぁ…」

 

 

 

恋はこの幸せそうな一日がすべて夢であったと思い知る。

 

恋に彼氏はできていない。

 

深いショックの恋に愛がフォローを入れる。

 

 

 

「大丈夫だよお姉ちゃん!きっといい彼氏さんができるよ!」

 

「愛…。ありがとう!また頑張るよ。」

 

 

 

恋のデート計画は幻となってしまった。

 

恋はその後も逆ナンを繰り返すが、その行く末がどうなったかはわからない。

 

そして、この夢が正夢になる日が来るのか?

 

美浜恋の苦悩の日々はまだまだつづく…。

 

 

 

おしまい


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