ショートホラー「カノオト」です!
※筆者がホラーを作るのは初めてなので生暖かい目で見てやって下さい。
 誤字脱字等があったらビシバシ言ってやって下さい。
 酷評歓迎!もちろんブクマや好評も歓迎!


◆◇◆


なろう、アルポリ、ハーメルン、カクヨム、pixivで投稿予定です。

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ショートホラー「カノオト」

これは、今から四年前に体験した不気味な話です。

 

 

 

 

 

 その日の夜は夏という事もあってか、なかなか寝付けず、布団で目を瞑り暑さにうなされながら横になっていました。

 

そんな時、ふと小さな音が何処からか聞こえました。

 

 

『プゥゥゥン』

 

「チッ。なんだ、蚊か。」

 

 

 ぽつりと独り言と舌打ちを漏らし、部屋の片隅にある蚊取り器の電源を付け、再び布団に潜りました。

 

 

『プゥゥゥン、プゥゥゥン』

 

 

 しかし、蚊の音は鳴り止みませんでした。

 鬱陶しいな、五月蝿いな、と思いながら蚊に刺されない様に布団を全身に覆うように被り、暑いのを我慢していましたが、とうとう僕はシビレを切らしました。

 

 こうなったら何処にいるのか探して叩いてやる。

 そう決心した僕は、布団から抜け出し、部屋の電気を付け、蚊を探し始めました。

 

 

『プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン』

 

 

 その間も、ずっと蚊はなり続けて居ました。

 ずっと聞こえて来る鬱陶しい嫌な音に、僕は苛立ちを募らせて行きました。

 

 

『プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン』

 

「あぁ!ったく何処に居るんだよ!」

 

 

 僕はイライラし過ぎて夜中なのに少し声を荒らげてしまいました。

 

 

『プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン』

 

「あーもーうっさ!クソ!朝になったら死んでるだろうしもう寝てやる!」

 

 

 そう言って再び部屋の電気を消し、布団を被り、目を瞑って横になりました。

 

 

『プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン』

 

 

 音のせいでなかなか寝付けない僕は、ある事を思い付きました。

 

 

 

 耳を塞げば良いじゃないかと。

 

 

 

 何故こんな事にも気づかなかったのだろう。と思いつつ、僕は耳を塞いで見る事にしました。

 

 

『プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン』

 

 

 しかし、音は一向に鳴り止みませんでした。

 それどころか、さっきから、音は段々と大きくなっているのです。

 

 どういう事だ?もしかして近くに居るのか?

 そう考えている間に、音はより一層大きくなり、大きな音でイヤホンで曲を聞いているかの様な感覚に陥りました。

 

 そうして、蚊の様な音は何処が発信源なのかをおおよそ見当をつける事が出来ました。

 

 

 

 音は布団の後ろのクローゼットから鳴っていたのです。

 

 

 

 明らかに蚊では無い、非常識な出来事と理解しつつも、僕は好奇心でついついクローゼットを開けてしまいました。

 

 

 

 

 

『プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン』

 

 

 

 

 

 そこにはおぞましい化け物が居座っていました。

 人の様な形をした人では無いナニカが。

 無表情でただコチラを見つめるナニカが。

 

 恐怖のあまり、僕は叫ぼうとしました。

 しかし、声が出ないのです。

 正確には、金縛りの様に、体がガクガクと震えて動けなくなっていました。

 

 

「ッぁ、!ぁ、!ぁ、!」

 

『プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン』

 

 

 変な冷や汗が全身から溢れ出しました。

 化け物は奇妙な音を立てながら、こちらへと少しづつ寄って来ています。

 やめろ!来ないでくれ!と念じてみたものの、それを分かった上で逆らって来るかのように感じました。

 

 やがて、化け物は僕の目の前に来てしまいました。

 

 

「ぁ、ぁぁ!」

 

 

 逃げようとしてみましたが、やはり体は動かないままでした。

 

 

『プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン』

 

 

 化け物は手を僕の顔に近づけ、そして、顔を鷲掴みにしました。

 

 化け物の指の間から化け物の顔が見えました。

 

 

「……ッッッ!」

 

 

 化け物の顔は、さっきまでの無表情が嘘の様に邪悪な笑みを浮かべていたのです。

 

 

『プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン、プゥゥゥン』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 目を開けると、朝になっていました。

 クローゼットは開いておらず、恐る恐る開けてみても、化け物の姿は無く、いつもの中身でした。

 

 あれはなにか悪い夢だったのだろうと思いました。

 

 そう納得すると、僕は布団を畳み、カーテンを開けました。

 

 

「あ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「プゥゥゥン」




この話、寝ている時に蚊が五月蝿くて目が覚めたら下唇のド真ん中が刺されていた時に思い付きました。
つまり今朝です。

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