鬼殺隊と無惨との熾烈な戦いから49年の時がたったッ!
時代は流れ、時は昭和へ。
世代は交代する……
闇を切り裂き、刹那を躱す。刃をすり抜いて奴らの隙をつきます。

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鬼滅の刃—戦闘潮流—

 鬼殺隊と無惨の戦いから49年後。

 時はうつり時代は流れる。

 画家となり、それと同時に財閥を作り上げた愈史郎は、日本のとある山にあるもの(・・・・)を見に行く! 

 それは愈史郎が設立した財閥の研究所が発見したあるもの(・・・・)! 

 いまだ世間に公表されていない、彼らしか知らないあるもの(・・・・)を! 

 

 —————————————————————

 

 山の奥のとある廃屋。そこで彼らは、あるもの(・・・・)を目撃した。壁にもたれかかるようにして存在しているそれは、このゴミゴミとした廃屋の一部でしかないはずなのに、異様な存在感を放っていた。

 

「遺体かッ!」

「はい、この遺体が何者の物で、どう言った経歴で存在しているのかは今調査中です。それよりも、これを見てください。この者が残していた日記を」

「こ、これはッ!」

 

 ***

 

 [ 1964年! ]

 

 [ 東京! ]

 

 人々が行き交う道を少し逸れた所にある、とある屋台。そこでは、ラーメンを作っている店主が奇怪な物を見るような目で客の事を見ていた。

 

「なんだってーッ! あんた、この食べ物を知らないだと?」

 

 その後店主は、その客がした説明に納得すると

 

「ああ、なるほど。田舎から出てきたばかりなのか。そりゃ納得だ。特別にまけてやるよ」

 

 と、値段を払おうと客が財布を取り出したその時ッ! 

 影に潜んでいた何者かが、慣れた手つきでその財布をパッと盗んだ。

 

「おい! 田舎のあんちゃん。あんたの財布だろ? 追っかけろッ! 俺は警察に通報しておくからよ」

 

 逃げるその何者かは、少年だった。逃げる少年、それに対し、ゆっくりと追いかける客の男。

 少年が、へっ間抜けが、と思っていると、その少年の襟元を掴む何者かがいた。

 

「ゲッ!」

「ぐへへ、やっと捕まえたぞ伊之郎。現行犯だ」

 

 掴んだ人は、警察だったッ! 店主が通報したから来たのではなく、近くを彷徨いていたのだ。

 その警察官は伊之郎を路地裏へと連れていくと。

 

 バキッ! 

 

 彼の顔面に一発お見舞いした。

 

「へへ、スッとしたぜ。てめーこれで何度目だッ!」

「お、オレはこれが初犯だッ!」

「嘘つけッ! てめーの仲間だって吐いたんだぞッ!」

「なッ! 、お前俺の子分に何をッ!」

「うるせぇ! てめーらみてえな社会のクズは俺みたいな正義の味方のストレスの吐口になるべきなんだよーッ!」

 

 その警察官が拳を振り上げた時、伊之郎は殴られる事を覚悟して目を固く閉じた。だが、その拳が降りてくる事はなかった。

 

「?」

 

 伊之郎がうっすらと目を開けると、そこには先程の田舎からきた客がッ! 

 

「おいおい、ちょっとやりすぎじゃないですか? それに、その財布はわたしが彼にあげたものなんですよ」

「にゃ、にゃにお〜ッ!」

「だから、これ以上殴るのはやめて彼を解放してください」

 

 警察官は、その男に対して手錠を取り出すと。

 

「へへ、今回は見逃してやる。だが、次の一発を邪魔してみろッ! 業務執行妨害で逮捕してやるッ!」

「……分かりました」

 

 バキッ! 

 

 路地裏に音が鳴り響いたが、伊之郎は痛みを感じてない。なぜなら、

 

「き、貴様ーッ!」

 

 男が警察官を殴り飛ばしたからだ。

 

「おいおい、逮捕するんじゃあなかったのか? そのちっぽけな手錠でよォ! だがよ、もし手錠をかけてみろッ! その時、お前は後悔することになるぜッ! 夏の火に飛び入ったちっぽけな虫のようになッ!」

 

 凄みながらそう言う彼に、警官は一歩も引かずに手錠を構えた。有言実行である。

 

「あ、ああ、お望み通り……逮捕してやるぜェ!」

 

 客は、驚くべきことに素直にその手錠を受け入れて……そしてッ! 

 

「言ったはずだぜッ! 後悔することになるってなァ!」

 

 後に伊之郎はこう語る。その時の現象についてこう語る。

 まるで、彼の足から、体から、()が出てきたようだった、と。

 

「全集中・水の呼吸・弐ノ型・水車ッ!」

 

 客がした動きは、バク宙しただけだった。正確には、バク宙して蹴りを当てただけだった。

 だがそれが当たった警察官は、吹き飛びビルの壁に激突。その後気絶した。

 

「竹刀がないからなんちゃってなんだどね」

 

 ストッと華麗に着地したその客は、どうやってか手錠を砕くと、その場にしゃがみ込んだ。

 

「や、やばい……またやっちまった、カナヲばあちゃんに叱られるッ! おい! そこのひったくり! 早いとこずらかるぞッ!」

 

 伊之郎は驚愕していた。彼の強さに、もだが、それ以上に彼の精神にッ! 

『こいつは、オレが恐れていた警察官をぶちのめした事よりも、カナヲおばあちゃんとかいうやつに叱られる事を恐れているんだ』と

 

 その後、二人は無我夢中で逃げ続けた。やがて、警察官のけの字も見えなくなったところで二人は止まった。

 ハァハァと荒くなっている息を整えながら、伊之郎は男に詰め寄る。

 

「おい! あんたさっきの、水みたいなのはなんだ! あのパワーはなんなんだッ!」

 

 男は知らないと答える。生まれた時から、傷を癒したり、普段の数倍の力を出す事ができたりしたそう。どうやら、彼のおばあちゃんと死んでしまった祖父もその技術を使うことができるらしい。だが、探偵をしていた父は使えなかった。母も使えないらしい。

 

「なんかよ、オレはただの小汚ねえ盗人なのにアンタはオレに財布をあげた、といいやがった。借りを作っちまったな……オレの名は嘴平伊之郎。あんたの名前を教えてくれ」

 

 男は、一度目を瞑ると、ゆっくりと開きながら答えた。

 

「竈門。竈門炭助(かまどすみすけ)。炭助って呼んでくれ。オリンピックもあるし、ってカナヲおばあちゃんと東京に越してきたばっかりでな、まあよろしく頼む」

 

 そしてチラッと町の方を見ると手を額に当てて

 

「おーっと! 流石は都会、マブいギャルが多いぜ。スカートめくりたいな」

 

 なんだこの男は。伊之郎は静かにそう思った。




カナブンカナブンカナブンカナブンイェア
カナブンカナブンカナブンカナブンイェア

完全に思いつきで書きました。ネタ被りは多分いると思う。
ちなみに炭助は炭彦の父です。
この話の数十年後には、炭彦の息子である炭太郎が、長い眠りから目覚め炭治郎の体をのっとって復活したMUZAN様と戦うことになります。

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