僕が提督になった理由。それは妖精と話せることと、海の声が聞けること。

 突き詰めれば、たったそれだけだった……



 謎の生物、深海棲艦を相手に、艦娘という古き戦いの記憶と共に戦う人類。

 日本では対深海棲艦のための特殊組織「主要海域奪還・防衛軍」(通称:海軍)が形成され、艦の整備や建造に大きく関わる"妖精"とコミュニケーションが取れるごく少数の人間が求められていた。

 田舎の漁師町で育ったとある青年は、海軍が探していた才能を持つ人間の一人だった。さらに彼には海の声を聞くことで、海流や天候を予知する能力があった。そんな才能を海軍が放っておくわけもなく、彼は半ば強制的に司令官にされてしまう。

 鎮守府に着任するも、不器用で何もできない彼は艦娘たちの信頼を勝ち取ることができず、遂にはイジメを受けるようにもなってしまった。

 その現実から逃れるために、唯一の楽しみである釣りに出かける日々。

 しかし、彼はそれではダメだと気づく。

 みんなから尊敬されるような、そんな司令官を目指し、彼はもう一度その歩みを前へと進め始めるのだった。

 その決意が何を引き起こすのかも知らずに……。



※この物語はフィクションです。実在する名前、土地、建造物などには一切関係はありません。

 また、作者の趣味である釣りの描写がかなり多くなっています。それに際して脚注を多く入れて説明を行なっているので、釣りをしたことがない方もぜひどうぞ。

 更新は随分とノロノロですので、気長に待っていただけると幸いです。
 ある程度のリクエストには対応することができます。詳しくは活動報告の方へどうぞ。

 追記
 誤字報告・修正をしてくださった方、ありがとうございましたm(_ _)m
一章 釣りバカ提督は今日も一人で。
  一投目 独りぼっちの堤防()
  二投目 バックラッシュ2020年06月21日(日) 01:12()
  三投目 墨の中の灯台2020年06月21日(日) 01:15()
  四投目 風の声を聞いて2020年07月05日(日) 04:03()
  五投目 砂浜で出会う2020年07月08日(水) 02:14()
  五・五投目 とある艦娘の日記2020年07月11日(土) 10:12()
  六投目 夜、響く水音2020年07月19日(日) 22:02()
  七投目 囁く夜風2020年07月26日(日) 00:51()
第二章 釣りバカ提督は誰かのために。
  八投目 暖かい海上で2020年08月14日(金) 17:34()
  九投目 誰かとみんな
X(Twitter)  ▲ページの一番上に飛ぶ