嘘つき探偵と幻想郷   作:kohet(旧名コヘヘ)

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野郎、ぶっ殺して(以下略

暇つぶしの散策を済ませたオオスは天界、有頂天にいる伊吹萃香の元へ戻った。

 

オオスはもう自宅に帰ろうかと思っていたが、オオスは萃香に少し外すと言った。

オオスは後日また訪問するという意味合いで言ったのだが、萃香とパチュリーとの喧嘩が済んだら戻るという意味にも捉えられる。

以前自宅を半壊させた萃香に来訪されたらガチの殺し合いに発展する可能性があった。

オオスの自宅は妖怪の山とは反対方向、魔法の森に近い人里との境目にある土地に立地している。

 

人里から離れているが自宅近辺や有情湖では魚や塩が取れるので人がそれなりに行き来している。

自宅は再建してからそれほど経過していない。弾幕ごっこではない殺し合いをするのは大変よろしくなかった。

 

「というわけで面倒ですがまた来ました。ウチには来ないでください」

オオスは萃香が面倒である事、下手に言質が取られないように天界に再度来訪したと宣った。

貧弱なのが鬼に対して盛大に喧嘩を売っている。萃香はキレた。

 

「おい、手前。私に喧嘩売るのも大概にしろ」

萃香は喧嘩して酒を飲んでそれなりに満足していたが、態々喧嘩を売って来る野郎にキレた。

 

「真面目に来ないでと言っているのですからそれは私が貴方にビビっているという……。この私が誰に臆するだと?……巫山戯るな!!」

オオスは自分の言葉にキレた。それは極めて理不尽な逆ギレだった。

 

オオス的にはキレる萃香は宥めすかして言いくるめようとしたのだが、仮初めだろうが臆しているというのが気に食わない。

オオスは面倒な事を避ける為に出てくる最適な言葉が気に食わない。自分の言葉を意思でねじ伏せて撤回した。なお、オオスは別に喧嘩を売りに来たわけでもない。

 

「おう、貧弱なの。かかってこい、それとも怖いのか?」

萃香はオオスがいつもの面倒な考えを捨てていたので喧嘩を売ってぶん殴る事にした。

天界であれば割とどうにでもなるので比那名居天子の件もありオオスはキレやすくなっていた。

 

「野郎、ぶっ殺してやぁぁる!!!」

オオスは異変の犯人である天子を完全に無視して萃香の喧嘩を買った。

鬱憤が溜まっていたオオスは鬼への対策も何もかも放り投げて弾幕ごっこを開始した。

天界は見通しの良いところである。隠れるとかそういう手段はない。現状は環境にある物を利用できる状況ではない。

……オオスは取り敢えず拳に霊気をまとわせてぶん殴ろうとした。今は仕方がないと取り敢えず殺る気だけは滾らせた。

 

当然だが博麗霊夢に瞬殺されるオオスが対策もなく伊吹萃香に挑んだら瞬殺されるだけである。

オオスは天子に初めて観測されたものの10秒足らずでボコボコにされた。

萃香の分身体に10分間もリンチにされて漸く無力化された。

 

……気を抜けば何をするかわからないので萃香は無駄に気合だけはあるオオスへの追撃を止めるわけにもいかなかった。

 

「弱いもの虐めをする趣味はそこまでないんだがなぁ……」

萃香はオオスの無惨な姿を見て溢した。……萃香は何か利用されている気がした。

考えてみれば萃香相手に10分も粘ったのは異常だが、オオスは鬼の対策も何もかも放り投げていた。

天子が見ているのを察した萃香はオオスがまた何か企んでいると察した。

 

オオスは本心からキレていた。そして萃香に喧嘩を売ったのも本心なので見極めが難しかった。

しかし、萃香が手を緩めれば報復を兼ねて何しでかすかわからないくらいには逆転の手段を用意していたので徹底的にボコボコにした。

 

「…………ガリッ」

オオスはズタボロの体で再起動して奥歯を噛み締めた。奥歯の仕込み薬が傷薬となり回復した。

 

「失礼を。……しかし、弱いもの虐めとは酷いと思います」

オオスは何事もなかったかのように立ち上がり萃香に宣った。そして、再度ぶん殴られた。当然である。

 

「……いけしゃあしゃあと良く言うよ」

色々考えていた萃香は取り敢えずオオスの腹をぶん殴った。

先程まで殴られ続けていたのと顔は良いので一発で許してやった。

オオスは悶えながらも内蔵がイカれてないか確認しつつ、こちらを観察している天子の様子を確認した。

 

「ええ……」

天子はドン引きしていた。異変の首謀者である自分を無視して鬼にズタボロにされ続けていればこうもなった。

 

オオスはマゾヒストの心がわからない。想定と少し違うと思いつつも取り敢えず成功したと判断した。

天子は取り敢えずオオスへの興味関心を少し減らした。

天候を操れるという能力とあちこち暴れまわれる異変向きの能力者であるオオスは天子の興味関心があると自覚していた。

オオスは天界から観測できる天子の目が鬱陶しかった。

 

「もう良いから何か寄越せ」

萃香はオオスのみみっちい策謀に興味関心がない。

取り敢えず鬼に喧嘩を売ったのだから出すもの出せとオオスへのカツアゲに移行した。

 

オオスはこの子鬼、極悪非道過ぎやしないかと思った。取り敢えず価値のある物として以前再現した河童の秘蔵酒を出す事にした。

幻想郷の河童にとってロストテクノロジーである『流霞』はそんな適当な感覚で他種族間で取引されていた。

 

河童が知ったら激怒するだろうがオオスにとっても萃香はとっても旨い酒でしかない。

萃香は大妖怪なので河童に命令する時に使えそうだと思ったが取っておく事はしなかった。喧嘩の後の酒として渡された分はその場で飲みきった。

 

巻き上げた旨い酒にそれ以上の余計な事を絡めたくない。そんな酒は萃香からすれば飲み切るにかぎった。

オオスも萃香の考えを理解して渡しているのがアレだがまぁ良い。

萃香は久しぶりの酒だったとしてオオスの行為を見逃す事にした。

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