なんとなく置いておく場所
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男には愛する妻がいた
夫婦の生活は裕福ではなかったが貧しいというわけでもなかった
男が仕事に出て妻が家を守る
そんなどこにでもある普通の家庭だった
いつかは、子供が欲しいなと言いながら
今は二人きりの生活を楽しみたい
そんなことをお互いが考えるほど仲睦まじい夫婦だったそうだ
ある年の冬の日、そんな夫婦に悲劇が襲った
交通事故だ
飛び出してきた子供をよけるためにハンドルを切った車が道路沿いの電信柱に衝突
妻は即死だった
運転していた男はぶつかった衝撃で頭を強打そのまま病院に搬送された
幸い命に別状はなくほとんど無傷のような状態だった
経過観察で数日入院することになったがすぐに退院し妻の葬儀にも出席することができた
葬儀が終わり自宅へと久々に帰宅した男は家の中へと入っていく
何も変わっていないはずの家の中に違和感を覚える
この家はここまで広くそして寒かっただろうか
妻の葬儀から数日後、この家に訪問者が現れた
何かと思いでてみるとそこにはスーツを身にまとった男性が顔を青白くさせながら俯いていた
誰かと思い声をかける前に、その男は口を開けた
あの子の父親です
男と父親の間にどのような会話があったのかはわからない
結果だけをまとめるなら
男には一生かけても使い切れない金が手に入り
その父親は、これから二度と男の目の前には姿を現さなかったということだけだ
それから数年後のことだ
男の家に訪問者がやってきた
男は仕事も辞めただ無気力に残りの人生を消費していくだけだった
そんな男の前に現れた訪問者は男にとって聞き逃せない話をもってきた
奥さんにまた、会いたくないですか?
胡散臭い話だ
話を持ってきたこの訪問者も何故か記憶に残すことができない
それに普通の人間なら荒唐無稽な話だ、誰も取り合わないだろう
でも今の男なら
今の世界になんの希望も見いだせないこんな状況なら
いままでも、これからもこの先ずっと妻を愛していたから
男は訪問者の話に耳を傾けた
訪問者がもたらした情報がどのようなものかはわからない
だが、男はそこから変わった
様々な場所に赴き、情報をそろえ、必要なものを集めた
幸い金ならある金に糸目をつけず湯水のごとく使った
そして
男は必要となるものをすべて集めたのだ
彼は愛する妻との記憶が色濃く残る家へと戻った
訪問者が伝えていた情報通りに何も間違えることなく準備を進めていく
準備を整えきった男は最後に一通り部屋を見渡した
最後に男は何を思い、何を考えたのか
それを知る方法はない
何故なら男の行方を知る者はいないから
書き終わって思った感想
「なんでこんなの書いたんだろ」