【ツイステ×FGO】NRC召喚術教授に美人助手(眼帯がチャームポイント)ができました 作:駒由李
原作:ツイステッドワンダーランド
タグ:クロスオーバー クロスオーバー コラボ ロマニ・アーキマン オフェリア・ファムルソローネ 二次創作 ディア・クロウリー if 捏造
▼「NRC第2校医のロマニ・アーキマンは今日も生徒になめられる」(https://syosetu.org/novel/236500/1.html)の事実上の続きみたいなもの。ぐだの登場も希望されましたが彼ないし彼女を流れ的に出すのは私には難しかったので……FGOが終わった暁には出せるかも知れない……
▼2部2章終わった所感としては、スルオフェええなぁ……人外×少女……しかも人外の方ふられちゃった……ナポオフェもええなぁ……キリオフェもry
pixivより転載
NRCには養護教諭と3人の校医がいる。校医は文字通り学校の医者なので、全寮制のこの学校で休むのは難しい。校医が3人に増えたことで、週替わりで週末休むことができるようになった。人がいるって素晴らしい。薬物に手を出さずともやっていける。このツイステッドワンダーランドにまかり間違ってやって来てしまい、紆余曲折の末このNRCの第2校医として勤務することになったロマニ・アーキマンはそう思う。
今週末は自分の担当だが、先週と先々週の週末は休めた。それで十分だ。まぁ偶に運動部(主にマジフト部)が乱闘騒ぎを起こしてけが人が多発したり、サイエンス部が実験で事故を起こしたりするが。前者より後者の方が面倒なことが多い。前者なら悪くて骨折で済むが、後者は患者の生徒がなんだかよくわからない名状しがたき物体に成り果てていることもある。今のところ全て人間の状態に戻せているという事実に自分でも戦く。とりあえずサ部はどうにかした方がいい。主にルーク・ハントとトレイ・クローバー。前者は素でイカれているし後者はやれやれと言いながら「ところでこれを混ぜたらどうなると思う?」と爆発物を作る。まったく……とロマニはフォークを片手に嘆息する。魔術師と医者としての技能両方を注ぎ込まねば治らなかった症状もあった。寧ろ「なんでこの腕前で校医なんてやってるんです」と幾度も聴かれたが。闇の鏡から身ひとつで飛び出てきた身としてはここ以外に行き場がないのだから仕方ない。学園長の「私、優しいので!」という台詞にまぁ偽りはない。しっかりこき使われているが。そう言えば今日も学園長は鏡の手入れをしている頃だろうか――。
そんなことを考えたのが悪かったのか。日曜の昼下がり、ケーゼトルテを紅茶と共に優雅に食していたのに。激しい足音。それが近付いてきたかと思えば、医務室の扉が乱暴に開け放たれた。ムッとして顔を向ける。
「こら、扉は静かに開けなさい。傷むよ――」
「ロマニ先生、ドクターロマン」
そこに立っていたのは、仮面にシルクハットの、NRC胡散臭さトップの男、ディア・クロウリー。片腕に何かを担いでいるのが窺えたが、自身の位置からはよく見えなかった。だから腰を浮かせて確認しようとした。
「おや? 学園長でしたか。どうしたんですか、急患ですか」
「ある意味急患です」
そう言って、彼は小脇に抱えていた「それ」を前に出した。「それ」は人だった。そして女性だった。この男子校で、女性。しかも教職員にも見当たらない人物だ。しかし見覚えはある。とてもある。この、長い赤毛に、右目を隠す眼帯が特徴的な女性は――
「オフェリア……?! なんで君までこの世界に?!」
「あぁ、やはりロマニ先生案件でしたか……」
彼女の背後で、クロウリーは言う。
曰く、いつも通り闇の鏡の点検をしていたところ、鏡がペッと人を吐き出したという。ゴロゴロと床を転がる人物を慌てて保護したところ、漂う魔力の性質が「この世のものではない」――「そう、これはロマニ・アーキマンと同じ雰囲気」。
そのまま彼女を担いで、自身のいる第2医務室に駆け込んだのだという。今日は休日とは言え人に見られなかっただろうか。そんなことを考えながらも、自身はオフェリアに歩み寄る。なぜか彼女は、僅かに後退ったが――そうされる理由はさし当たって思いつかなかったので、とりあえずできるだけ優しく微笑んだ。
「あのあと人理は修復されたのかな。オフェリア、君がここにいるということは、どういうことなのかな? 君たちAチームが無事解凍されたってことなんだろうけど」
「あの、あ、あの」
なぜか――そう、なぜか。彼女は、怯えていた。後退った彼女は、背中でクロウリーにぶつかった。そのまま彼女は、口から言葉を漏らした。
傷ましい様子だった。
「あの、あなたは死んだはずじゃ、でも、違う、我々Aチームはあなたと合わせる顔も、いいえ、謝る資格も」
「落ち着いて、オフェリア」
自身は、できるだけこちらも落ち着いた声で語りかけた。目線を合わせる。
「何があったか、教えてくれないかな。何があったか知らないけど、そんな風に僕に言うのなら……僕に、何かあったか。説明する責任があるんじゃないかな」
「…………えぇ、えぇ、そうです。そうですね」
オフェリアは大きく息を吸って、吐いた。そんな彼女に椅子を勧めた。ついでに、冷蔵庫から残りのケーキを取り出してくる。彼女の前に置いた皿に切り分けた。
「ケーゼトルテだよ。君、好きだってね。今紅茶も淹れるから――」
「あの、私にもお願いできますか」
「あぁそうですね、学園長。ついでだから聴いていってください。オフェリア、構わないね? 彼がこの世界での僕の身元引受人なんだ。事情は一応把握してくれてる」
「はぁ……」
フォークを差し出すと、彼女はそれを受け取った。2人分の紅茶を淹れて、ソーサーを差し出す。彼らが受け取ったのを確認してから、自身はオフェリアに向き合った。
「それで、何があったのかな」
「……どこから話したものか……」
迷う様子を見せながらも、オフェリアは語り出した。
それは自身の知らない、「その後」のカルデアだった。
人理修復を成し遂げたこと、その際にマシュが謎の復活を遂げたこと。時計塔やらが介入してきたこと。それはカルデア側の話で――Aチームは、「異星の神」なるものに導かれたこと。その結果、異星の神から与えられた空想樹というものを元に異聞帯なるものを創り上げ、彼女は北欧の異聞帯を担当していたこと。また、嘗てのAチームはクリプターと称したこと。
そして――彼女の異聞帯で起きたこと。
恋の話。
友になりたかった少女と、「大切な後輩」との別れ。
それらすべてを聞き終えたのは、そろそろ日が傾く頃だった。
語っていくうちに、こちらを真っ直ぐに見据えていた彼女の視線は、段々と下がっていっていた。最後は、もう声も掠れていて。
しばしの沈黙。オフェリアの背後ではクロウリーが小さく「ふぇぇ」などと宣っていた。キャパオーバーを起こしている。しかし今はそれをスルーした。
言いたいことがあった。これらを聴いて、言いたいことが。
自身は彼女の肩を叩いた。大仰なほどに彼女の体が跳ねる。それに、自身は声をかけた。
「ご苦労様、オフェリア」
「――」
「疲れただろう。大丈夫、この世界は君を呵むものはない」
「――」
「オフェリア・ファムルソローネ。君は解放されたんだよ。それは少し寂しいかも知れないけど……」
「――いいえ」
彼女は言った。顔を上げていた。
「解放はされていません」
「でも」
「――責任を以て背負って歩く。そういう自由も、選択できるのでしょう?」
「……そうだね」
その隻眼が、強い力を持っていたので。あぁ、彼女は強く生きていける。そう思った。
その後、召喚術が得意ということで、オフェリアは召喚術教授の助手を勤めることになり、「美人助手がついた」と学内の話題を攫うことになるのだがそれは別の話だ。
End.
オフェリア・ファムルソローネ
・2部2章後、謎の異世界転移を果たした女性
・なぜか魔術王としての素養も持ったままトリップしてきたロマニ同様、魔眼を持ったまま転移してきている
・現在は教職員寮暮らし。優秀なのでそのうち出世する
・時折、空に掛かる虹を見て「彼」を思い出す
学園長
・今回完全な被害者。でもオフェリアの職は斡旋してくれた