ダンジョンにバゲ子がいるのは間違っているだろうか?   作:猪のような

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すいません投稿がクソ遅くてぇぇぇぇ!!なんかモチベが上がらないと小説書く気にならないんですぅぅぅぅ!!因みに今はダンまちのアニメを見てモチベを得ました。因みに我、最後のロストベルトまだ行ってない愚マスターなり。久しぶりなので何かおかしいかもしれないけど温かい目で見守ってネ!


第二十二話 騎士に非ず

 

 

 

 

「くっ…!」

 

「神様っ…!?」

 

ヘスティアがベルに覆い被さり、目を閉じて、背中に振り下ろされるであろう粛正騎士の刃の痛みに備える。しかし…

 

ガギンッ!

 

いつまで経っても痛いは訪れず、代わりに鉄と鉄がぶつかり合う音が聞こえた。

 

「大丈夫、アルゴノゥト君、ヘスティア様!?」

 

「えっ?」

 

「君は…」

 

二人は自分達の前に立ち、粛正騎士と対峙しているアマゾネスの姿を視認する。

 

「ティ、ティオナさん…?」

 

「うん、間に合って良かった!」

 

「どうして、ロキのとこの【大切断(アマゾン)】が此処に…」

 

ヘスティアがティオナが現れた事に驚いていると、ラウルやアナキティもその場に合流する。

 

「ティオナさん、あまり一人で突っ走らないでくださいっす!」

 

「ごめんごめん、けどそのお陰でアルゴノゥト君達を助けられたんだから許して!」

 

「ていうか、何よこの騎士達…アポロン・ファミリアにこんなのがいるなんて聞いてないわよ…?」

 

粛正騎士達はティオナ達へと向き直し、剣や槍斧を向けてくる。

 

「ティオナさん達が、どうして…」

 

「ふふーん、それはね〜…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの子が、襲われてる?」

 

「うん、アポロン・ファミリアがアルゴノゥト君達を総出で追いかけ回してるみたい。街中大騒ぎだよ!」

 

ベル達が襲われて少し経った頃、慌てた様子のティオナがアイズにヘスティア・ファミリアが襲撃された事を伝えていた。

 

「はぁ!?それバーゲストたんも襲われてるって事やん!フィン〜、助け行こうや〜!」

 

「…そうだね、ここは動くとしようか」

 

フィンの言葉にその場に居た全員がフィンに目を向ける。

 

「…バーゲストには港町で調査に協力してもらった件もある。カーリー・ファミリアとの抗争の時も助けてもらった。それに…今後の為にも、ヘスティア・ファミリアとは良い関係を築いておきたい」

 

「ならなら…!」

 

「手が空いている団員を集めて、ヘスティア・ファミリアの救援に向かう、準備してくれ!」

 

 

 

 

 

 

「って訳で、助けに来たんだ〜!あ、アイズも来てるよ!」

 

「あ、アイズさんも…」

 

「【リトル・ルーキー】!ポーションっす!」

 

ラウルがベルにポーションを振りかける。アナキティや他の団員はリリやヴェルフの救助にあたり、ティオナは粛正騎士と攻防を繰り広げていた。

 

「うわっ、強いな〜…Lv.4くらい?何か【炎金の四戦士(ブリンガル)】みたい…」

 

四人の粛正騎士達は恐ろしく息の合った連携でティオナと渡り合う。

 

「くっ…何故ロキ・ファミリアが…!」

 

「私達も驚いているよ、てっきりアポロン・ファミリアしかいないと思っていたのだがな」

 

「!…【九魔姫(ナイン・ヘル)】」

 

「ソーマ・ファミリア団長、ザニス・ルストラ。ここからは我々が相手しよう」

 

「くっ…」

 

「アルゴノゥト君、行って!」

 

「ティオナさん…」

 

「行けっ、ベル!」

 

「ベル様…!」

 

「ヴェルフ、リリ…分かりました、行きましょう、神様!」

 

「ああ、けどベル君、行き先を変えよう!」

 

ヘスティアはベルに抱えられながらそう提案する。

 

「行き先を変えるって…?」

 

「南西だ、南西に向かってくれ!」

 

「え、な、南西って確か…」

 

「あの騎士がまだいるとしたら、足止めしている皆が危ない…!僕達だけギルドに向かって安全になるのは意味が無い…この戦いを終わらせるために、行こう!」

 

「!はい、分かりました!」

 

そう言ってベル達は、ある場所に向かい始めた…

 

 

 

 

 

「ふんっ!!」

 

その頃、命達が相手していた粛正騎士は、駆けつけたガレスによって叩き潰されていた。

 

「む?なんじゃこやつ、ゴーレムじゃったのか…であれば」

 

粉々になった粛正騎士を見てガレスがそういった瞬間、矢が飛んでくるが、ガレスはそれを斧で防ぐ。矢が飛んで来た方向を見ると、弓を持った粛正騎士が居た。

 

「遠慮はいらん!という訳じゃな!」

 

ガレスが斧を投げると、粛正騎士は避けようとするが、避けきれずに弓を持っていた左腕が消し飛ばされる。

 

「オォォォォ!!」

 

「ハァァァァ!!」

 

怯んだところを桜花の大斧が背後から右肩に振り下ろされ、その衝撃で膝を着いたところに命が首に刀を振るう。

 

「ぐっ!?」

 

しかし刀は首の半ばで勢いが止まり、完全に首を刈るには至っていない。すると粛正騎士は矢を持った右腕を上げ、命に振り下ろそうとする。

 

「!?」

 

しかし、その瞬間に右手が矢で撃ち抜かれ、砕かれる。粛正騎士は矢が飛んで来た方向を見ると、そこには頭から血を流しながらも弓を粛正騎士に向けたナァーザが居た。

 

「さっきの…お返し…!」

 

「やぁぁぁぁ!!」

 

命が自身に喝を入れて刀に更に力を込めると、刀は粛正騎士の首を切り落とすに至った。

 

「はぁ…はぁ…恐ろしい強さでした…」

 

「全くだ…」

 

「気を抜くでない!まだ来るぞ!」

 

ガレスの言葉に命達は顔を上げると、粛正騎士達が更に向かって来ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃アルトリアは、屋根から屋根へと飛び移りながらリッソス達から逃げていた。

 

「あーもー!しつこいですね!【光よ】!」

 

アルトリアはそう言いながら杖の先端に光を集め、振り向きざまに追ってくる冒険者に向ける。

 

「【弾けて、シャスティフォル】!」

 

「ぐあっ!」

 

「へへーんだ!女の子一人に大人げないんですよ!」

 

「こいつ、これを喰らえっ!!」

 

「え、うわっ!?」

 

追ってくる冒険者に舌を出して馬鹿にしていると、一人が魔剣を取り出し、アルトリアにその力を放つ。空中でそれを喰らったアルトリアは落下し、地面に墜落する。

 

「うっ…くっそ…」

 

「追い詰めたぞ、貴様はここで終わりだ…!」

 

「くっ…」

 

リッソスが倒れ伏すアルトリアに短剣を向け、振り下ろそうとした瞬間…

 

「ちょっとちょっと〜!一人の女の子をそんな大勢で追いかけ回すなんて、冒険者の風上にもおけないわね!」

 

「っ!誰だっ!?」

 

突然、上から聞こえた声にリッソスが屋根の方を向くと、そこには赤い髪を靡かせる、一人の冒険者が居た。

 

「お、お前は…!【真紅の剣士(クリムゾン・セイバー)】…!?何故、アストレア・ファミリアの団長がここに…!」

 

「フフン!私達は()()()()()を目指して頑張っているのよ、困っている人がいたら見捨てておけないわ!ヘスティア様はアストレア様のご友神だし、【リトル・ルーキー】はリューのお気に入りだもの!それに…」

 

「なっ、ぐわっ!?」

 

「リッソス!」

 

突然現れたアストレア・ファミリアの団長…アリーゼ・ローヴェルは屋根の上から一瞬アルトリアを見ると、次の瞬間には地上に降り立ち、リッソスを斬り飛ばしていた。

 

「この子は……オラリオを救った英雄の、大切な一人娘なの。あなた達なんかにこの子が酷い目に遭わされたら、あの人に顔向け出来ないわ」

 

アルトリアは自分をいきなり助けたアリーゼを地面に倒れたまま見て驚愕する。

 

「あ、アリーゼさんっ!?」

 

「はーいアルトリアちゃん!久しぶりね、前に会った時より可愛くなったんじゃないかしら!」

 

「あ、ありがとうございます…アリーゼさんも相変わらずですね…」

 

「やだもう!前と変わらず今日もこんな曇りでも太陽のように輝くキラキラとした超絶美少女なんて、お世辞も上手くなったのね!」

 

「いや、そこまで言ってないですね。本当に相変わらずです」

 

「くそっ…怯むな、相手は一人だ!」

 

「け、けど【真紅の剣士(クリムゾン・セイバー)】と言えばLv.5の第一級冒険者だぜ!?か、勝てる訳ねぇよ!」

 

「くっ…やむを得ん、()()()を使う!足止めしている間に撤退するぞ!」

 

「ん?」

 

リッソスが突然牙の様なものを地面にばら撒くと、それが巨大化し、やがて大剣や双剣を持つ青い骨の人型のモンスターになる。

 

「…アルトリアちゃん、ちょっとごめんね」

 

「え、うわっ」

 

アリーゼはアルトリアを俵担ぎで持ち上げ、召喚された竜牙兵に剣を向ける。

 

「かかって来なさい、あなた達の目の前にいるのは、完璧で美少女な滅茶苦茶に強い第一級冒険者なんだから!」

 

「そのセリフ要りますか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ベル君、着いたぞ」

 

「ここが…」

 

「ああ、()()()()()()()()()()()()()()だ…アポロン、居るんだろう!?」

 

ヘスティアがそう叫ぶと、ホームの門が開き、アポロン・ファミリアの団員が左右に分かれて並び、道を作る。ヘスティアはその道を堂々と進み、ベルも少し緊張しながらもそれに続く。

 

するとホームの扉が開き、中からアポロンが現れると、ニヤついた笑顔で口を開く。

 

「いやあヘスティア。こんなところまで乗り込んできて、どうしたというのかな?」

 

「……パルゥム君。その手袋を貸してくれ」

 

「えっ!?」

 

突然ヘスティアにそう言われてルウムは驚き、戸惑いつつもヘスティアに手袋を渡した。

 

「は、はい…」

 

「ありがとう…ふっ!!」

 

ヘスティアは手袋を受け取るとそれを思いっきり振りかぶり、そしてアポロンの顔面へと投げて叩きつけた。

 

「ひっ!?」

 

ヘスティアの行動にその場にいた眷属全員が驚いていると、ヘスティアはアポロンを指差し、勢いよく宣言する。

 

「上等だ!受けて立ってやろうじゃないか、戦争遊戯をっ!!」

 

ヘスティアのその言葉を聴いたアポロンの笑顔はより一層増した。

 

「ここに神双方の合意は成った!諸君、戦争遊戯だ!!」

 

「「「「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」」」」

 

その言葉が放たれた瞬間、何故かアポロン・ファミリアのホームや噴水の中から神々が現れ、祭りだ祭りだと騒ぎ始める。少し騒いだ後はアポロンがホームの中に戻ると、神々もサッと退場し、街にも先程までの騒ぎが嘘のように静かになった。

 

「…取り敢えず、これで一先ずは大丈夫だろう」

 

「そう、ですね…あ、バーゲストさんにこの事を伝えないと!」

 

「ああ!早く戻ろう!……って」

 

ヘスティアが道を戻ろうと振り返ると、大型の黒犬が一匹走り寄って来た。

 

「おお!バーゲスト君の黒犬だ、迎えに来てくれたのかい?」

 

「……ワォォォォォォォォン!!」

 

「うわっ!?どうしたんだい急に…」

 

黒犬は一回だけ遠吠えすると、ヘスティアを背に乗せた。二人はアポロン・ファミリアやソーマ・ファミリアと戦闘を行った面々の安否確認のためにも来た道を戻り始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どういう事だい!!バーゲストくんがいないって!!」

 

「か、神様!落ち着いてください!」

 

「そ、そうっす!さ、さっきまでは居たんすよ?」

 

今回の騒動で加勢してくれた面々は、ヘスティア・ファミリアのホームの前で集合していた。バーゲストもいたらしいのだが、突然「一人にして欲しい」と言って去っていったという。

 

「落ち着けやドチビ、バーゲストたん、どうやら自分の事かなり責めておったからな」

 

「ああ、心ここに在らずといった様相だった。あんな彼女の姿を見た時は、本当にバーゲストなのかと疑ってしまった」

 

ロキやリヴェリアのその話を聞いてバーゲストが心配になるヘスティア。すると…

 

「お、いたいた〜!おーいヘスティア〜!ベルく〜ん!無事だったか〜い!」

 

「…ヘルメス…」

 

ヘルメスは相変わらずな様子で場に混ざり込んで来た。

 

「なんやヘルメス、お前まで来よったんかい」

 

「あはは、僕も少し見物してたけど、今回は危なかったね〜」

 

「…うん、今回は皆が助けてくれなきゃ、本当に終わってた。ありがとう、皆」

 

ヘスティアが一旦心を落ち着かせて助けてくれた面々にお礼を言うと、ロキが調子に乗りそうな瞬間リヴェリアが締めて黙らせていた。

 

「そういえばさっき、バーゲストちゃんとすれ違い次いでに伝言を頼まれたんだ」

 

「本当かい!?バーゲストくんは、何て!?」

 

「お、落ち着けよ…バーゲストちゃんは…」

 

 

 

 

 

 

 

『大事な時に申し訳ありません、ヘスティア様。今はこのような事をしている場合では無いと分かっている、のですが…どうかお許しください…私はヘスティア様に…ベルに…皆に今、顔向け出来ません。私がもっと慎重でいれば、より良い結果に繋がった筈なのに…私の至らぬせいで、皆に迷惑を掛けました。黒犬で安否が確認出来たので、少し離れます。直ぐに戻りますので、心配なさらないでください。本当に申し訳ありません、私は、騎士失格です』

 

 

 

「だってさ」

 

「…なんだいそれ…今回の事は、バーゲスト君が悪いんじゃ…」

 

「けど、彼女はとてつもなく真面目で、正義感に溢れています。あの予想外のゴーレムの事があったとはいえ、判断を誤ったと己を叱責するでしょうね」

 

フィンのその言葉にヘスティアは歯を食いしばる。場が重い空気に包まれていると…

 

パンッ!

 

と音がなり、全員がハッとして音がした方を向くと、そこには手を合わせているアリーゼの姿があった。

 

「はい!もうこの話はやめやめ!本人がそう言ってるなら今はそっとしてあげましょ。私にもそういう時があったけれど、意外となんとかなるものよ」

 

「相変わらずじゃのお主…」

 

「私が来た時にはもう居なかったのよ!彼女には今すぐにでも会いたいところを我慢してるんだから。一先ずこの場は一旦解散!皆疲れてるでしょ?」

 

「確かに、あのゴーレム達はめんどくさかったな〜」

 

「怪我人も何人かいるんだからさっさと帰って休む!ヘスティア様達は戦争遊戯の準備もあるんだから」

 

「…まぁ、アリーゼの言うことは最もだ。これから忙しくなるだろうし、こちらの話は戦争遊戯が終わった後でもいいだろう」

 

アリーゼの言葉にフィンも同意して、その場はそのまま解散になると思いきや…

 

「……すみません!フィンさん、お願いしたい事があります!」

 

「ん…どうしたんだい、急に」

 

ベルの唐突な言葉にフィンは少し目を見開きながら応える。

 

(このままじゃダメだ…!いつまでも…)

 

ベルは先程のバーゲストの伝言内容を思い出しながら、己を奮い立たせた。

 

(あの人(バーゲスト)に守られる存在として見られるのは…!!)

 

「お願いします…僕を戦争遊戯までに…強くして欲しいんです!!」

 

「………」

 

「助けてもらったのに、厚かましいのは分かっています。けど、これ以上バーゲストさんだけに色んなものを背負わせたくない!彼女の足を引っ張りたくないんです!だから…お願いします!!」

 

ベルの言葉にその場にいた全員が耳を傾けていた。長い沈黙を打ち破ったのは…

 

「良い覚悟よっ!【リトル・ルーキー】!!それでこそリューのお気に入りだわっ!!」

 

「えっ!?」

 

突然フィンと頭を下げていたベルの間に割り込んだアリーゼだった。

 

「あなたのその覚悟、気に入ったわ!私が特訓をつけてあげる!」

 

「え、あ、はい、ありがとうございます…えっと、ところで、貴女は?」

 

「あら、そういえば自己紹介してなかったわね!私、アリーゼ・ローヴェル!アストレア・ファミリアの団長よ、よろしくね!」

 

「アストレア・ファミリアって…リューさんの!はい!よろしくお願いします!」

 

二人が握手しているとフィンが軽く咳払いをする。

 

「あー…僕達も今ファミリアが忙しい訳じゃないし、誰かにやってもらうのも構わないんだけど…」

 

「フィン、私、やる」

 

「アイズたん!?いきなり何言ってんの!?」

 

「あ、私もやりたーい」

 

「ティオナまでどうした!?許さん、許さへんでぇ!!ウチの可愛い子供にヘスティアの子の相手させるなんて!いや、バーゲストたんならええんやけど「じゃ、二人に任せるよ」フィン!?」

 

騒ぐロキを無視してベルの特訓相手が決まり、そしてその場は解散となった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその夜、バーゲストはオラリオを特に行き先も決めずにただ彷徨っていた…

 

(私は…)

 

バーゲストは今日の事を思い返す。

 

(粛正騎士達が現れたせいで、怪我人が原作よりも大勢出た。当然、ベルもリリルカ達も…ヘスティア様も危険な目に遭った)

 

そこまで考えると、バーゲストは立ち止まり、自分の両手を見つめる。

 

(私は…皆が危険に晒されてる時、何をしていた…?)

 

やった事といえば、ヒュアキントス達の足止め。バーゲストはそれさえ出来れば、ベル達は安全だと確信していた。しかし…

 

「ふざけるな…ふざけるな…!!」

 

バーゲストの怒りが、他でもない自分に対して湧き上がる。

 

「何が足止めすれば良いだ!!一番安全な場所に居たのは、私だっただろう!!」

 

今回、加勢した面々でも第一級冒険者以外は大なり小なり負傷した。粛正騎士達がそれほどまでに厄介な相手であったからである。しかし…

 

(私は…!大した負重もしなかった…!!ベルやヘスティア様の方が苦しんだ…!なのに、私は…!)

 

守ると誓った存在を、今度は手の届く場所にいながら、全く守れなかったバーゲスト。彼女は自身への不甲斐なさに膝を着く。

 

(粛正騎士以外にも、何かしらの存在を考慮すべきだった筈だ…!ロキ・ファミリアやアリーゼが来なかったらどうなっていた…!?)

 

(ベルがこの先、何度も傷つくのは分かってる…!けど、ベルの前に先ず私が傷つくべきなんだ!!それなのに私は…)

 

「何も…守れなかった…あまつさえ…逃げ出した…」

 

バーゲストは怖かった、ボロボロのベルとヘスティアを見るのが。合流した時にボロボロになったリリルカ達を見た時も彼女は表に出さないようにしつつもかなり動揺した。

 

自分の判断が、この結果を招いた。

バーゲストの中で今回の事はそう結論が出た。だから、自分のせいで傷ついた二人を見るのが怖くて、逃げ出した。

 

「……何が、騎士だ…」

 

手を地面に着き、ゴンっ!!と地面に頭を叩きつけるが、大した傷は付かない。バーゲストの瞳から涙がポツポツと地面に落ちる。

 

「私は…ただの、偽物で…愚か者だ…」

 

 

 

 

 

そうして地面に手をついたまま、バーゲストただ己に絶望していると…

 

「───オイ」

 

ふと、声が聞こえ、バーゲストは顔を上げた。するとそこには…

 

「【凶狼(ヴァナル・ガンド)】……?」

 

そこにはベート・ローガが、ただバーゲストを睨みつけながら見下ろすようにして立っていた。

 

「…こんなとこで何してんのか知らねぇが…丁度いい、面貸せや、角女」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘスティアはホームのベッドの中で、目を閉じながらバーゲストの事を考えていた。

 

(バーゲスト君…早く帰って来ておくれ…そして、やり直させて欲しいんだ…)

 

ヘスティアはずっと考えていた。どうしたらバーゲストに相応しい主神になれるだろうかと。

 

(僕は、君にずっと頼ってばっかだ…君がいなきゃ…今回の件も、何も出来なかった…それが君を苦しめた…)

 

「終わりにするんだ…ただ、守ってもらうだけの神は…嫌だ…!」

 

それぞれが、それぞれの決意を新たにする物語が、誰もが寝静まった頃に、開幕した…!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




おかしいな、この小説書き始めた頃はここでバゲちゃんを曇らせる予定なんて無かったんだが…まぁ!全部粛正騎士が悪いよ!粛正騎士が!詫びに大騎士勲章もっと落としやがれコラァ!という訳で次回も気が向いたら投稿しますので、それでは!
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