転生したはいいが、同僚の腹パンが痛すぎる! 作:Mr.You78
※本日は2話更新です
こちらは2話目ですので、
1話目を読んでない方は前後しないようにご注意ください。
そして……ウルトラ60周年おめでとう!
ありがとう円谷! ありがとう特撮ファン!
めでたい!! みんなでウルトラマン、見よう!
あれからしばらく、慌ただしい事後処理の数々を終えて。
『各員、持ち物点検は済んだな? では連隊! シガー吸引開始!』
保安官の号令で、駐機場にずらりと整列したキュラソ星人達が、冷却剤を束ねて一斉に吸いはじめる。
徐々に縮んでいく彼らを眺めながら、オレは素直な感想を呟いた。
「もっとゆっくりしていけばいいのに」
『ご厚意は有難いが、そういう訳にもまいりません。早く残りのアジトを見つけねば』
みるみる小さくなっていくキュラソ警官たち。みんな俺よりはるかにデカい巨躯の持ち主だったのに、今では膝下ぐらいの大きさになってしまった。
なんでもエネルギーをポニーの動力に回すぶん、ああして肉体を縮めることで燃費を高めているらしい。
どおりでクソデカ種族のキュラソ星人が乗ってきたにしては小さ過ぎると思ってたぜ。このスペースポニーって奴はさ。
そりゃこんなもん地球人には乗れんわ。
サイズ変更が自由に出来る種族にとっては、乗り物は別に小さくても構わないし、小型化も簡単というわけだ。
あの、見るからに不器用そうな三本爪で、どうしてここまでの高度な文明を築けたのか不思議だったが……なんてことはない。
ポニー職人たちは、担当ごとにパイプを吸ったりシガーを吸ったりすればいいだけだ。
巨大化した奴が、外装をプラモデルの気軽さでひん曲げる横で、内部の構造は蟻んこサイズの工員がわらわらと集って巨大建築のように工事をすれば、どんだけ不器用でも関係ないのである。
そしてパイロットたちはその中間よりちょっと小さめに……と。
屈強で鳴らすキュラソ警官達も、いまやソフビ人形が歩いてんのかと思うくらい。
かわいいねぇ~。
フリフリとフレミングの左手みたいな連邦式敬礼を送れば、何人かは立ち止まってこっちに振り返してくれる。
その中には、包帯を……彼らの言う殉傷勲とやらを巻いた隊員の姿もちらほら。
しかし、欠員は一人もいない。密かに達成感をかみしめるオレ。
『それに、もう充分すぎるほどもてなして頂きました。これ以上ここにいたら、実家のポニーと見分けがつかなくなってしまう』
『よく肉のついたポニーなら、すぐに買い手がつきそうなものだが? ハハ、美男は得だな』
『余計なお世話です。ほら連隊長。ソガ警部がお困りじゃありませんか』
「そうですね。その場合……私が手を挙げれば、アイオーンさんを職務外で正式に我が星へご招待させていただけるんでしょうか?」
『ハハハ! 貴方は本当に愉快な人ですね!』
額を緩やかに点滅させるアイオーン副官。
肝心の本交渉は既に終わったとかで、1台しかない地球側の翻訳機も、今日ばかりは見送り役である俺の耳に嵌まっていた。
『そこまでして頂かなくても、交易の話は私が責任をもってお伝えさせていただきます。恩人の頼みなのですから、何が何でも吞ませてみせますとも! ええ、期待していて下さい。父は私に甘いですからね』
残念ながら、当初の狙いであったスペースポニーの技術は、地球にとってあまり有用なモノとは言えなかったが……その代わり、ゴーガの死体を調べていたアマギが、キャンダー……つまりポニーの粘液も、高性能な潤滑剤として使えると気付いたのだ。
高温にも低温にも耐え、不燃性まで……これを重要部分のグリスに応用すれば、あらゆる機材の性能を飛躍的に底上げ出来るという。
それにキュラソ星人の唾を乾燥させたものも、使い方次第で燃料の保存性が向上するとかなんとか……まあオレとしては、あのクソ頼りない火炎銃が、ちゃんと使える性能に改良されるってんなら、もうなんでもいいよ。
『では、次の交渉でお会いましょう! その時は、貴方が喜びそうなお土産を選んでおきますね!』
「じゃあ、俺はその時までに灯油を各種取り揃えておかないと」
『だから、太ると困るんですってば』
そう笑って、自分用のポニーへ走っていくお人形サイズのアイオーンに手を振っていると、まだ一人だけシガーを吸っていない等身大の保安官がぼそりと呟いた。
『好かれましたな』
「そうなんですか?」
『あれが、本官以外にあのような光を向けるのを初めて見ました。尤も、これほどの活躍を見せつけられて憧れるなというのが、どだい無理な話ですが』
原作知識というか、メタ知識の賜物であるから、そこまで言われると座りが悪いんだけど……
「そうだ保安官。今回は結果的に無事で良かったですけど、もし保安官の記憶を奪われたり……殺されたりした時は、どうするつもりだったんですか? ルバンの秘密を知っているのは保安官だけだったんでしょ? それこそ迷宮入りでは?」
『ご心配には及びません。本官に何かあった際は、こちらの秘密手帳を読むようにと伝えておりました。例え本官が殉じようと、それで彼奴らを野放しにするわけにはまいりませんので』
おお……覚悟ガンギマリだなおい。
『とはいえ、もうルバンを逮捕した今となっては無用の長物でありますがね。……お読みになりますか? 初日から昨晩までに出たハイオクスープの感想などが書いてありますぞ』
「ブゥフ!! い、いや結構です……どうせキュラソ語は読めませんし」
もうそれはただの日記なんよ。
『……でしたらブラザー。せっかくの機会ですので、最後に本官からも、よろしいですかな? ひとつだけお教え頂きたい事が』
「おや、保安官から? なんです?」
『貴官は、なぜルバンに記憶を奪われても平気だったのです? アイオーンから聞きました。至近距離から完全に不意を打たれたにも関わらず、少しも変わらぬ様子で彼奴らに立ち向かう事が出来たと。それだけが……分からない。それとも地球人には、そのような事が可能なのでしょうや?』
「あー……」
実は、それがオレにもよく分からんのだよなぁ……
なんでもあの光を受けたら、単に気絶するだけじゃなくて、ルバンに関する情報をごっそり消し去られてしまうようなのだ。
フルハシ隊員どころか、あのダンですら、ルバンと対峙して何を会話したか思い出せないという。
しかし、オレは何度か記憶を盗まれているはずなのに、どうにもその自覚がない。ルバンがぶつくさ言っていたのはそれか。
いやまあ、もしかして? ってのはあるんだが……上手いこと説明できんし、素直に言うわけにもいかんしなぁ……
……よし。
「簡単な事ですよ保安官。ルバンが我々から、どれだけ視覚や感情、そして記憶を盗もうとも、たったひとつだけ盗めないモノがあります」
『なんと! それはいったい……?』
「それは……私の心です!」
じっとこちらを見つめる保安官に、オレはたいそう勿体ぶってからそう言った。
「ウルトラ警備隊のソガ隊員としてあること! それこそが、天に私が与えられた役割であり使命だから! いわゆるウルトラ警備隊魂というやつです! 私がソガ隊員であり続ける限り、正義を愛し、悪を憎むこの情熱だけは、決して奪い去れないのです!」
『おおっ……!』
「そして、それは私だけに言えることではない。愛と正義を貫く魂の強さは、たとえ星が変わっても変わることはありません。だから、貴方も奴らを今日まで追い続ける事が出来た。……そうでしょうや?」
うおっ……まぶしっ!?
最後だからって、ちょっと格好つけすぎたか……?
まあでも、オレがとっくの昔に『ウルトラセブン』という番組に心奪われているのは事実だし。
既に盗まれたものについては、いくら大怪盗といえど盗めまいよ。
『おっと失礼。つい。では……やはり貴官には、こちらをお渡ししておくとしましょう。受け取っていただけますな?』
そういって保安官は、自身のコートから星形に輝く金属板を取り外し、恭しく差し出してくるではないか。
「え……これって……確か保安官の大切な勲章なんじゃ」
『そう。キューラソ名誉群警四等勲鉄章。本官の誇りであります』
「う、受け取れませんよそんなもの!」
『フフ、ご安心めされよ。一度授与された鉄章の譲渡に関しては、特に禁止されておりませぬ。個人の裁量にまかされておりますれば』
「そういう問題ではなくってですね……」
辞退しようとするオレに、保安官は見た目通りの怪力で、ずずいっとこちらに金属製の星を押しやった。
『本官は、この星でブラザーから多くのものを頂きました。だのに、その誠意に見合ったものをなにひとつお返しできないなどと! これでは特別捜査官の沽券に関わります! 結局、最初にご用意した贈り物は、ほとんど本官が飲むか、地球が飲むかしてしまいましたからな』
「めちゃくちゃ役には立ちましたけどね」
いくら必要な事とはいえ、貰い物をその日のうちにぶちまけたのは、我ながら申し訳ないと思っている。
……本当だよ?
『そして、今の本官が自由に出来るものの中で、最も価値の高いものが……それだけなのです。だから、せめてもの友好の証として……どうか受け取ってはいただけませんでしょうか。本官は、貴官にこそ、これを着けていて欲しい』
「保安官……」
『なあに! お気になさることはありませんぞ! 本庁へ戻れば、ルバン逮捕の手柄で三等勲の授与は確実ですからな! どうせ家で棚の肥やしになるくらいであれば、必要なかたの胸を飾っていた方が少しは浮かばれましょうや!』
「うわそれオレがよく言う理屈ですよ……ん? 必要とは? もしかして、これって何か他の使い道があるんですか? あ! いざというときはレーザーシールドになるとか?」
俺が首を傾げると、保安官は額に緑の光をたたえたまま、しばし目をグリグリと動かしていたが……取り出したシガーを口に咥えると、ガガガと豪快に笑った。
『ある意味では、似たようなものかもしれませんな!』
ひとしきり笑ったあとに、白い蒸気を吹き出しつつ、静かに俺のギプスを指差す保安官。
結局、治りかけの状態で乱暴に扱ったため痛みがぶり返した――それでアンヌにどちゃクソ叱られたが、サッパリ身に覚えがない――ので、ギプスを外すのはしばし延期となってしまったのである。
『その殉傷勲がとれた後も、そちらを身に付けてさえおれば、貴官を若輩と侮る者も多少は減るでしょう。少なくとも公の場で無碍にはすまい。キュラソ連邦は、銀河連邦ほどではないにせよ……まあ、地球よりは名が知れておりましょうや』
「はあ、そういうもんですかね……」
多分、俺がこれから相手にするような侵略者どもは、勲章があろうとなかろうと、問答無用で襲ってくるような奴らばかりだと思うが……?
『グッグッグ! まあ、いずれ貴官にも分かる時が来るでありますよ。まだブラザーはお若いがゆえ』
「いやあ……そんな事はないと思いますが……」
だってオレ……いつまでソガ隊員でいられるのか、自分でもいまいち分かんないし……
『その時は、ロートルの戯れ言と流していただければ、それで』
少しずつ体が縮みはじめた保安官は、愛機であるスペースポニーへ一歩踏み出してから、そこでこちらを振り返る。
『本当は、貴官を宇宙Gメンへ推薦しようかとも考えましたが……おそらく、ブラザーはそれを望まないと思いましてな』
宇宙Gメン!?
いや聞いた事はあるけど……それって怪獣退治の専門家みたいなやつじゃなかったっけ?
やだよ、今でも充分手一杯なのに、他の星までパトロールしてる余裕はない。
「それは……確かに、お気持ちだけ頂いておきます。私は、この片田舎でこの星だけを守ってる方が性に合ってますんで」
『やはり。……残念ですな。貴官ならば、さぞや立派な捜査官になれたでしょうに……でしたら尚のこと、それは肌身離さずお持ち下され。そして、もしもこの先で困ったことがあれば、できるだけすぐに捜査協力を依頼して頂きたい』
「捜査協力……ですか?」
『ええ。親愛なるブラザーの一大事とあらば……その時は、我ら第303騎兵連隊! 必ずや貴官らのもとに馳せ参じると、お約束いたしましょう! それも、今回のような選抜人員ではありませぬぞ? 本官の力が及ぶ限りの、文字通り総動員であります!』
「そ、総動員……!? それは、一体何人ほどで……?」
『おや? 前に申し上げませなんだか? 本官の部下は、みなそれぞれが部隊長でありますれば。エルメなどはまだまだ頼りなく見えるでしょうが……あれでも一応は100人隊長でありますぞ』
「……ひゃ、ひゃくぅ!?」
ってことは……少なくとも600人!?
その時点で既に
こんな部隊があと300近くもあるとか、どんな規模だよキュラソ連邦!?
「ははは! そりゃ頼もしい限りですね! ウェルカムドリンクだけで、基地が干上がっちまいそうだ」
『こちらから押しかけておいて、そのように光の鈍いお願いはいたしませぬよ』
とはいえ、これはリップサービスみたいなもんだろう。
保安官の母星とは数百光年の距離が離れているのだ。
いくら彼らのスペースポニーが、連続ワープの可能な超高性能電動自転車だとしても、キュラソ星から地球まで半月はかかる。それが分からない彼ではない。
仮になにかヤバイ事が起こって、あっちに助けを求めたとしても、保安官がポニーをぶっ飛ばして地球に辿り着いた時には、もう全てが終わっているはずだ。
なんせ、ウルトラセブンはたった30分の特撮ドラマなんだから。
Aパートで事件発生のナレーションが始まってから、セブンがデュワっとするまで、どんだけ長くても一日か二日のスピード感だぞ。
今後、彼らの力を借りるような事態はきっと起きないだろうな。
この世界における、オレの目下一番の困りごとは、次の事件がいつ起こるのか、サッパリ時期が特定できんと言うことなんだし。
保安官達の到着を逆算して、事件が始まる前から援軍が呼べるようなら苦労はないぜ……
そして、それでいい。
この広い宇宙で、そんな申し出をしてくれるような友人が出来た。
それだけでオレは……救われるよ。
こちらが差し出した左手を、保安官のゴツゴツとした巨大な三本指がそっと包む。
地球人の虚弱な指を握り潰してしまわないよう、よく考えられた力加減。
とても極寒の星からやってきた冷血動物とは思えない、非常に暖かく、そして優しい握手だった。
「では、保安官にいらぬご心配をかける事がないように、こちらも頑張るといたします。次来た時は、任務に関係ない状態で、ゆっくりとハイオクスープを味わっていただきたいですからね」
『本官としても、そう望んでおりますぞ。本心から。……では、ブラザー。お達者で』
「はい。それまでお元気で」
保安官は、俺の下手くそな連邦式敬礼にフリフリっと光を返し、残りのシガーを一気に吸い込んだ。
ソフビ人形みたいな保安官が、小型ポニーに乗り込むのを眺めながら、胸元の勲章を指で弄ぶ。
「どうしよ……勲章貰っちゃった……」
でもなんかこれ……いいな。
思った以上に嬉しいぞ。
「ふふ……ソガ隊員、起きたら身に覚えのない勲章増えててビックリするんやろなぁ……おもろ」
オレは、どうしてこの世界に来たのか未だに分からないし、いつまでこうしているのかも分からない。
本編が終わるまでなのか?
その後もソガ隊員として生きていくのか?
いやそれ以前に……途中でいきなり終わったりしないのか?
それが一番困る。
これまでの流れをなんも知らんソガ隊員が、オレの好き放題やった世界にいきなり放り込まれるのは、あまりにも可哀想だ。というか申し訳ない。
「やっぱ……ちゃんと書くか、秘密ノート」
この間は、適当に備忘録として箇条書きにしただけだけど……少なくとも、いまどういう状態で、これからどういう事件が予想されるか分かるようにさえしておけば……
カタツムリの触角じみたアンテナをくるくる回転させ、白と黒のドットに塗り分けられたスペースポニーの群れが、駐機場からふわりと浮き上がる。
「せめて、次に保安官と会うた時に、今日のこと忘れてるなんて……やめたげてくださいよ」
突然、オレの予期せぬタイミングで本物と入れ替わってしまうってのは、まあ仕方ないとは思うが……
そのせいでダンとか保安官を寂しがらせるのは……ちょっと心が痛むからな。
飛行場から基地の方に振り返れば、非常階段の上で、アンヌ達と横断幕を広げるダンと目があったような気がした。
なるべく自慢げに見えるよう、貰った勲章を外して、高々と頭上へ掲げてみる。
太陽の光を反射して、名誉の星が瞬いた。
まぶしいね。
そして、わざわざ彼の顔を見なくても分かるよ。
多分いま、我が事のように笑っているんだろうな。
モロボシ・ダンは、そういう奴だ。
「……ま! なんとかなるっしょ!」
ソガ隊員なら、イレギュラーにもきちんと対応してくれるでしょう! だってソガ隊員だし。オレの推しだし。
それに、そういう事態を避けるために、一応出来る事は既に実践してはいる。
いつなんどき本物の……魂? 心? が復活しても大丈夫なように、こうしてオレが知ってる事は、なるべくイチから10まで懇切丁寧に話してあげてんですからね!
どんだけ効果あるんかは、知らんけど。
ちゃんと聞こえてます? ソガ隊員?
というわけで、第7話「宇宙囚人303」あるいは没稿「人間泥棒」または「2020年の挑戦」及び「ゴーガの像」のマッシュアップ兼、アンケートで最後に残った保安官回でした!
お味はいかがだったでしょうか?
まずは、番外編にも関わらず、予想外に長期の連載になってしまったこと、申し訳ありません。
その上で、ここまでお読み頂いた全ての読者の皆様へ、本当にありがとうございました!
完結後の不定期長期更新だから当然なんですが、更新の度にお気に入りが剥がれたり、本編よりも反応が少なくてモチベが下がりつつありましたが、皆様の応援のおかげで、なんとか初代ウルトラマン60周年の記念すべき日である本日での完結にこぎつけました。
ま、間に合って良かった……!
さて裏話ですが、感想欄でも何人かお気付きだったように、今話は没稿である「人間泥棒」のあらすじを下敷きにしております。
断片的な情報を組み合わせる限り、どうやらソガ回だったようなので、ぜひ映像化してほしかった……!
じゃあ書き起こすしかないじゃない!
ただ、ルバン星人に関しては
・食糧にするため赤ん坊を誘拐する
・子供にぬいぐるみを渡す
・ソガに化ける
・眉がない
・福耳
しか情報が無いし
囮の怪獣キャンダーも
・ぬいぐるみの状態で基地に持ち込まれる
・基地内で正体を現し、レーダーを破壊する
・飛び出した目と触角
・目が光る
しか情報が無えっ……!
いったいどんな奴なんだよ!
しかしヒントはありました。
それは「キャンダー」という名前と、「基地を破壊して機能不全にする」という活躍、そして「飛び出した目と触角」という外見特徴!
ん? なんか似た奴がいたような……?
そうです! 実はコイツ、あのにっくきガンダーの前身なんですね!
「人間泥棒」というエピソードそのものは没になりましたが、『人間を食糧として家畜化』という要素とタイトルはブラコ星人の「人間牧場」に。
基地の心臓部を破壊する恐るべき怪獣キャンダーは、セブンにタイムリミットを植え付けた宿敵「ガンダー」に。
それぞれ受け継がれていたわけです。
じゃあ……この際キャンダーもカタツムリという事で!
像の中から出て来るのも、ぬいぐるみから出て来るのも対して変わらんでしょ!
スペースポニーもなんかカタツムリっぽいし!
怪盗団のアジト内で出て来るならコイツしかおらん!
と半ばこじつけで白羽の矢が立ったのがゴーガでした。
珍しくゴーガとカイゲルという複数の呼び名がある怪獣ですから、ひとつくらい別名が増えても誤差よ、誤差。
本作のガンダーは純氷の怪物と解釈したので、こちらは逆に石油の化け物という形に。
で、次はルバン星人ですが……
まずはルブラン先生、ごめんなさい。
本来のルパンは単なるアウトローではなく、義賊やダークヒーロー的側面が強いですが、ルバン星人はゴリゴリに悪です。
没稿の時点から悪の侵略宇宙人だから許して……
上の設定を詰め込んだら、自然とこうなってました。
ただ単に赤ん坊を食べるだけなら、前述のブラコ星人と丸かぶりどころか下位互換なので、頑張ってそれっぽい設定をでっちあげましたよ。我ながら会心の出来では……?
ドロシーアンダーソンやマーヴィンのクローンが出てくるのは、マーヴィンの声がルパン三世の声優である山田康雄氏だった縁で、友情出演していただきました。
そして、「2020年の挑戦」から引っ張ってきたケムール人要素ですが……
ひとつは、キュラソ星人のスーツが、ウルトラマンに出て来たケムール人2代目の改造であること。
もうひとつは、「2020年の挑戦」の内容で言及される60年後の未来とは……まさに今年、2026年の事だからです!
何言ってんだと思われるかもしれませんが、「今から60年後の2020年」なのは劇中時間における5年前、1960年に神田博士が執筆した、という設定だからであり……
当該エピソードの放映日は1966年5月8日。もちろん劇中時間としてケムール人がXチャンネル光波で倒されたのも同じ日。
だから、そのケムール人が使っていた60年スパンのタイムマシンを盗んだルパンも、一度のジャンプでは2026年5月8日までの事しか知覚できず、自身の顛末を知るためには、もう60年先を見るしかありません。
だってその時は、作者が五月病でエタってたせいで、まだこの結末が書かれていなかったからだ! バカめっ!
……というネタをしたいが為に、ケムール人を絡ませてみました。
令和7年7月7日にはじめたエピソードで、ウルトラ60周年の今だからこそできるネタを使いたかった……大変満足です。
そして最後にキュラソ星人。
せっかくの第7話で登場した星人なのに、これまでずっとスルーしていたのが大変心残りでした。
本当は、連載時には既にハイオクスープで保安官を接待するエピソードを考えていて、それを閑話としてどっかに挟もうと考えていたんですが、あの頃は一刻も早く完結させるべく本編を進めたかったのに、保安官達の描写で筆が乗りすぎて横道に逸れまくった挙げ句、閑話なのに当然の如く1話に収まらなかったので、ああこりゃアカンと没にした……という経緯があります。
要は今回、没話に没話重ねた没ネタ供養祭だったわけですね。
イカルガがチラ見えしてるのも、もともとイカルスのデザインはキュラソ星人として描き起されたもの……というネタ繋がり。ボツネタがボツネタを呼ぶ大謝ボツ祭だぜ!
そして本編が完結し、尺やら投稿期間やら伏線やらなんやらのあらゆる制限から解き放たれて好き放題書いて、詰め込みたい展開を詰め込みまくって暴走した結果が、1年越えのこれというわけです。重ねて申し訳ありませんでした。楽しかったです。
作者の妄想を書き殴った結果として、皆様も一緒に楽しめて頂けたなら、これに勝る喜びはありません。
ひとまず、完結時に予定していた番外編はこれにて放出完了です。
これまでのご愛読ありがとうございました。
面白かったぜ!
という方は、ぜひとも感想、評価、お気に入り登録、推薦、ここすき、捜索への推挙、知人への紹介など、ありとあらゆる手段での応援をお待ちしております。
すでにしていただいている方は……?
本当にありがとうございます!
一応、星雲荘のスピンオフもはじめました。
目を通して頂ければ嬉しいです↓
https://syosetu.org/?mode=ss_detail&nid=379758
ただ来年からは、確実に執筆時間が取れなくなる事が確定しているので、今以上の長期不定期更新、というか作者としてはほぼ休載になります。ご了承ください。
また、いつかお会いいたしましょう。
それまで皆様、お達者で!
PS.シン・ウルトラセブンが公開されたら多分戻ってきます。庵野監督、待ってるでよ。
気になる?
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8番目
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保安官
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補佐官
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星雲荘