変化の連鎖は、10年前のあの日から   作:七人の母

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秘密トリロジーが発表されましたね。追加エピソードはどういう扱いにするか…っていうか同時期に他に欲しいゲーム重なってるせいで買ってもやれるかどうか…

光の大精霊登場。これで特式エレメントコア全回収です。


光の大精霊は昼行燈

「これは…遺跡?いや、祭壇か?」

「闇の大精霊と会った所に似てるかも…っていうか、何となくクリント王国製っぽい?」

 

小妖精の森に出現した光の扉を潜った先は、何かを祀る祭壇のような場所だった。真ん中に1つ、それを囲うように左右に2つずつ…計5つの祭壇。これが意味するところは…

 

『ふむ、来たか。随分と速かったな』

『そりゃ、この2人にも事情はあるんだし早く済ませられるならそうするでしょ』

『早い…まだ眠い…』

『もう再会できるなんて嬉しいわ~』

『おう!さっきぶりだな!』

 

やはり出てきた6大精霊の内の5柱。…こうしてみると本当に個性的だな。

 

「ここは一体…?」

『とある目的の為に造られた島、とだけ言っておこう。貴様等には関係の無い話だからな』

「じゃあ、なんとなくクリント王国の造りっぽいのは?」

『どっちかっていうとクリント王国ってより…あー、これ言っちゃって良いやつ?』

『まだこの子達には早いと思うわ~』

『じゃあ無しで』

 

…本当にノリが軽いな雷の大精霊は。しかし、この島がどんな島か…という情報は殆ど得られそうにないな。

 

『さて…貴様等、先に謝っておく。すまん』

「えっ!?何でですか!?」

『いや、先に話してあるだろ?光のは超物臭だってよ。島の中でのちょっとした移動すら渋ったんだよ』

『…わたしも、眠いの我慢してる、のに』

『要するに、だ。礼をする側のわらわ達が更に無駄に貴様等を歩かせてしまうという事だ…』

『今光ちゃんが居るところには直接扉は開けないからね~』

「…下手したら会話すら渋ったりしないよな?」

『流石にそこまでじゃ…そこまで…よね…?』

 

…今から不安だ。

 

『まあ、悪党の類では無い故変なことにはならんだろうが…何かあったらわらわを呼べ。仕置きをしてやる』

「それはいいが、さっきキレた時に言った内容を俺達の目の前で実行するのは止めてくれよ…?」

『…それは光のの態度次第だな』

 

本当に勘弁してくれ。

 

 

「…アレが、光の大精霊だよね?」

「…ああ、見た目も他の大精霊とほぼ同じだから間違いないだろう」

「…椅子に座ってすらいないけど」

「…寝転がってるな」

 

光の大精霊自体はすぐに見つかった。あの特徴的な椅子…玉座と呼んで良いんだろうか?アレが奥の階段の途中の踊り場にあったからな。

が、近づいてみるとそこには誰も座ってない。何事かと思っていると…

 

『あ˝~…やっぱここで浴びる日光はサイコー…後100年はこのままでいた~い…』

 

…なんて事を宣う光の大精霊が、椅子の近くで床に寝転がっていたのだ。もしオーレン族の人達がこの姿を見たら何を思うだろうか…

 

「…どうする?」

「…話しかけるしかないんじゃない?」

「だよな…あー、ちょっといいか?」

『ん~?誰だねボクのハッピー日光浴タイムを妨げるのは~』

 

風の大精霊はおっとりした感じの間延びだが、こっちは完全に力とか色々抜いている感じだな…

 

『…あ~、どちら様?』

「他の大精霊から何か聞いて無いか?」

『ん~…なんかあったっけ』

「…もう呼んじゃう?」

「だな…闇の大精霊」

 

名前を呼ぶと直ぐに闇の大精霊が来た。この速さは確実にスタンバってたな…

 

『やはりか…まったくこの大うつけは』

『おー、闇ちゃんどったの』

『つい先日話したであろうが、聖地を侵攻したフィルフサの親玉を討伐した戦士達に礼をする、と』

『…あ˝』

『よしそこに直れ、仕置きをしてやる』

『待った待った待った!人前!ここ人前!いくらなんでもそういう恥の概念はあるよボク!?いや人前じゃなくてもアレだし一回もやられたこと無いけど!』

「…で、あたし達はどうすればいいかな」

「絵面がマズくなったら止めるぞ」

 

本当に説明できないからな、お前のそっち方面の知識が疎いせいで。

 

 

『えー、というわけで今から誠心誠意エレメントコアを作るので許してください…』

『事前に準備しておけ馬鹿者。…スマンな、予想できていたことだというのに』

「何時もこうなのか?」

『ああ、オフの時はな。本当に仕事は有能なのだが…』

「想像つかないなー…」

 

お仕置き自体はとりあえず未遂に終わった。というか、それで余計に時間がかかるし話を忘れてた自分が流石に悪いと光の大精霊が折れたので闇の大精霊も説教程度で済ませることにしたそうだ。

本当にライザにどう説明すればいいか解らなかったから助かった。というか大精霊にもオフの日という概念が存在するのか…

 

『あ、そうだ。先にこれ渡しとくね』

『む、それは…バニッシュクリスタルか。それも2つ』

「バニッシュクリスタル…?」

『そちらでは『虚無の精霊石』と呼ぶ者もおるな。物に付与されている性質の一切を打ち消す力を持つ』

「へー…面白そうだけど使いどころは考えなきゃだね」

 

今までに類を見ない効果の代物だからな、考え無しに使っても逆効果だろう。

 

『それについてだが…アルムとやら、貴様最近曰く付きの代物に触れてはいないか?』

「曰く付き…?」

「あ、アレじゃない?蝕みの女王の武器」

『そんなものを拾っていたのか貴様…もし今後使うつもりならば、念のため一旦それでただの真っ新な武器にしてからにしろ。貴様なら大丈夫だろうが、万が一奴らの力に当てられては笑えんからな』

『そーだよー、だからわざわざ2つ渡したのさ~』

 

少し話をしている間にエレメントコアの生成が終わったらしく、光の大精霊が話に入ってきた。…しかし、アレは想像以上に危険な代物だったんだな。だが、フィルフサの体の一部であることは知っていたのだからもう少し警戒するべきだったな、少々迂闊だった。

 

『ホントーはそのバニッシュクリスタルがエレメントコアみたいなものなんだけど、それはそれとしてみんなとお揃いな方も作ってみたよ~』

「となると、これが世界で最初の光のエレメントコアということに…」

『そうなるのだよアルム君』

 

…下手したら、蝕みの女王討伐以上に歴史的瞬間に立ち会っていないか、俺達?

 

『あ、そ~そ~。ついでに1つ聞きたいことがあるんだけどさ。キミたちどうやってあのデカカマキリやっつけたの?』

「デカ…蝕みの女王の事ですか?」

「足場を崩して動きを制限したところに必殺技を立て続けに叩き込んだら本体にもダメージが入ったから、後はゴリ押しで行けた」

『なるほどなるほど。本体っていうのは?』

「巨大なカマキリの姿の中に鎧を着た人間のような姿の本体が入ってる感じだな」

『おーけーおーけー、大体解ったよ』

 

…何故突然こんなことを?アレと同種の魔物がそうそういるとは思えないが…

 

『…貴様、まさか』

『いやー、ご足労かけてごめんねぇ。こんなだけどオーリムの事はボクも感謝はしてるからさ、暇があったらまた会いに来てくれていいよ。歓迎するからさ~』

「うん、いつかまた来ますね!」

「…今度は、日光浴の邪魔の必要が無ければいいな」

『寧ろ皆でやろーぜ、ボクは大歓迎だよ~』

『全く…では、またな貴様等』

 

少し引っかかることはあったが…まあいい、気にしても仕方がない事だ。今は、貰ったものをどうするか考えるべきだな。

 

 

「――で、本当にこれどうしよっか」

「何も思いつかないか?」

「ゼロじゃないけどモヤがすっごい感じかな…」

 

貰うものを貰ってアトリエに戻って、まずは珊瑚を使って淡水化装置を改良。取り換えればクーケンフルーツの品質の劣化は防げるだろう。

そして女王の武器もバニッシュクリスタルで浄化。…浄化前と比較してみると確かに淀んだ気のような物が消えているような気がする。その分力もかなり落ちているようだが…まあ、それでも武器としては一流だろうし、今後俺好みに改良できる可能性も考えたらこれがベストだろう。

…で、いよいよ特式エレメントコアの方に着手しようとなった訳だが…流石のライザでもいきなりは思いつかないらしい。

 

「多分、今のあたしならこれを使った調合も上手くやれると思う。だから何か取っ掛かりがあれば…」

「取っ掛かりか…」

 

途轍もないものを使おうというのなら途轍もないものを作ることになるだろう。なら、その取っ掛かりになりそうなものと言えば…

 

「…賢者の石、か?」

 

アンペルさんから聞いたことがある、錬金術士の究極目標の一つ。これさえあればあらゆるものを作れるようになると言われている代物らしい。

ライザはまだ作れていないらしいが…どうなんだろうな、初めて3ヶ月かそこらの錬金術士がそれに辿り着くのは。

 

「賢者の…うーん、そろそろ挑んでみるべきなのかなぁ。何となくレシピはもう浮かんでるし…」

「…アンペルさんが聞いたらひっくり返りそうな発言だな」

「あたしも錬金術の勉強はしたから凄い物だっていうのは知ってるけど…その、なんていうか、さ?」

「短い期間に凄いものを幾つも作ってきたから、賢者の石もその内の一つに過ぎないという感覚が強い…ってところか」

「うん、そんな感じ」

 

世の錬金術士がこれを聞いたら、羨むか、妬むか、それとも事情も聞いて流石に同情するか…

 

「まあでも、何でも作れるようになるっていうくらいだからアレを使う調合にも使えそうだしね。丁度良い機会だと思うし、明日からやってみるよ」

「そうか、何か手伝いが必要なら遠慮なく言えよ」

「ん-、そうだなぁ…あ、じゃあ、その…」

「何だ?」

 

…恥ずかしそうにしながらこっちを見てきた。何を頼むつもりだ…?

 

「ほら、やっぱりそういう凄いの作るってなると、長い事窯に張り付いてないといけなくて、結構頑張らなきゃいけないからさ?」

「…つまり?」

「が、頑張れのハグが欲しいなー…なーんて…」

「…」

 

今した。そして明日もする。

 

 

そして、その夜…

 

『…本当にやるのか』

『当たり前じゃーん、じゃなきゃあの子達にあんなこと聞かないよ』

『この島とアタシ達の力で封印してるアイツを完全に滅ぼす、ねぇ…できるのかしら』

『いつかやらなきゃいけなかったことではあるのだけれどね~』

『…アイツは、ずっと寝っぱなしが一番』

『応よ、オレ等の手でそれができるなら願ってもねぇ!!』

『だよね~?じゃあそういう事で作戦って言うか、ボクなりに倒し方を考えてみたんだ~』

『ならばまずはそれを聞かせろ。決行するかはそこからだ』

『おっけーい。じゃあ簡単に説明すると…』

 

…膨大な魔力を遠くから感じた瞬間、クーケン島が少しだけ揺れた。その原因を知る日は…意外とすぐだったりする。




結論から言うと無冠の女王さん、6大精霊に討伐されました。

原作だと光の扉は島の端っこに繋がってましたが、此処だと大精霊が招き入れたのであの祭壇のすぐ下に繋がってます。

オリジナルアイテム
光のエレメントコア…光の大精霊が作り出した光の魔力の塊。持っているだけで自分の存在が薄れていくような感覚に襲われる。
原作にそもそも光のエレメントコアが存在しない(バニッシュクリスタルがそれに相当すると思われる)ので、これは特式とは付きません。

賢者の石に関しては原作でゲーム的には真紅の輝石を作れる=賢者の石一歩手前なのでまあ時間の問題だったということで。
因みにちゃんとハグで済ませました。

ここまで読んで頂き、有難うございました。
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