今年は20話以上書き……たい……願望…は…一応…あります。
俺は探索の仕事を取られてしょんぼり(嘘)している冥冥パイセンと、見つけた祠の場所に出向いていた。
正直、祠に納められている呪具って時点で嫌な予感しかしない。
イメージでしかないけど怨念とか溜まってそう……というか、似たような事例で何度も任務してきてる。
長年放置されてきた道具には、その土地の呪力が宿り呪いと化す。最もその大半は持ち主の体力を少しずつ削る、みたいな取るに足らない呪いなんだが。
だが、稀に元から強力な力を宿している道具……例えば今回のような神具とか神々にまつわる物。
それらは様々な人や
「こういう無知が招く任務って、やっぱり不毛じゃないですか?」
「ふむ? 無知とはどういうことかな?」
立ち止まって問うと、パイセンは俺と向き合って首を傾げる。
「神具なんて放置してたら呪いになるのは当たり前じゃないですか。それで無駄な犠牲者が出るのが不毛というか……やり切れないというか」
「なるほどね。まあ、気持ちはわからないでもないよ。神社や寺の関係者に呪術を知っている者は多いが、田舎になるとやはり手が届かないからね。何も知らずに神具を間違って取り扱うことも多い。……かと言って事情を話せば混乱を招いてしまうことは目に見えているし、一部の者はそれを悪用しようとするだろう。……難しい問題だけれど石楠花君が気を病む必要はないさ」
俺はパイセンの言葉に重々しく頷いた。
分かっていることではあった。その問いは無駄な問答を招いただけだ。
けれどやり切れない思いが俺にはあった。
勿論、呪術関係を公表しようなんて微塵も思わない。それは一種のテロ行為だ。
知らないことは知らないままの方が良い、なんて言うけど……知ってる側からするとそうも楽観的になれないんだよなぁ。
「変なこと聞いてすみません。あと、珍しく優しいっすね」
「アッハッハッ、この任務が終われば1億だよ。1億。機嫌も良くなるに決っているじゃないか」
「ブレないなこの先輩」
やはり金だった。
非道なことでなければ金で解決できる女。それが冥冥パイセンだ。
読者だった時は『エロいことは。エロいことはどうなんですか!』って思ってたけど、会った今なら分かる。
むり。
何億積まされるか分からねぇ。
そもそも頼んだ瞬間に各所にバラされるし、更に金を積まなきゃ守秘義務なんてあったものじゃない。
俺がパイセンに呆れつつも歩を進ませる。
それほど離れていないことも分かっていたため、会話を打ち切ってものの数分で目的地に着くことができた。
「ここ……ですね」
「……まったく、やはり呪霊が住み着いていたか」
祠を目の前にした俺たちは口々に愚痴を吐いてため息をつく。
祠から感じる大きな呪力。
入口はポッカリと黒道が空いている。
領域と化してるうえに呪具に受肉してやがる。
「呪具に受肉って結構レアケースじゃありません?」
「特級以上なのは確定だね。私の手には余るよ」
……原作開始前のパイセンだから未だ能力的には完成していないのかもしれない。
難しい問題だ。俺は確かにある程度強いけど、特級の……それもかなり上位の呪霊に一人で挑むのは色々と拙い。
術式での攻撃手段がカスだからな。
呪力に任せた近接戦闘で黒閃なら……まあ倒せる。
それでも、呪霊の術式が接触型だった場合は結構キツイし、遠距離手段………
ん、待てよ?
これ行けるかもしれない。
「パイセン、策があるんですけど」
俺はパイセンにとある策を伝え始めた。
「──ぶっつけ本番になってしまうけど、それならいけるね。リスクヘッジは徹底したいがそうも言ってられないか。石楠花くんを信じることにするよ」
「信用するのは金だけじゃないんですかー?」
「私の貰える報酬金のために信用するのさ」
「やっぱ金かよ」
☆☆☆
『???』
その呪霊は長き時を経て強力無比へと成った。
呪霊は『受肉術式』と呼ばれる、人や物、呪霊に限らず乗っ取り自分の糧とする術式を持っていた。
最初の頃は有象無象の二級呪霊だったが、乗っ取りを繰り返すことによって一級の上位まで成長することができたのだ。
──足りない。もっと力を。
数多を嬲り尽くしても消えぬ強さへの執着。
200年を生きた呪霊の意思は、遂に叶うこととなった。
偶然見かけた祠。
中には一振りの刀が納められていた。
それも特級相当の呪いに成りかけている呪具だ。
呪霊は『これだ』と思った。最強になり得る唯一の道だと刀を見て本能に訴えかけられた。
『ギゲガコグあ゛あ゛あ゛あ゛』
受肉し生まれ変わった呪霊は、誕生と同時に歓喜の叫びをあげる。
先程までとは比にならないほどに満ちた呪力と新たな力。
それは他人の力を吸収するという反転術式だった。
これでもう敵はいない。
宿儺に代わり、呪いの王となってやる。
──手始めに無謀にも領域に侵入してきた人間を食ってやる。
そう、思っていたのに。
「
──叫びをあげる青年が謎の術式を唱えると同時に襲ってくるごく普通の烏が十羽。
取るに足らない敵だ。
この烏も鬱陶しいだけ──
「【
隣に立っていた女が唱えた瞬間、膨大な呪力が烏に宿り──
──からだ
が、 吹き飛ば
されて
そうして長年生きた呪霊はあっさりと討伐された。
そのタイムなんと二人が領域に侵入して18秒。
☆☆☆
「まさか石楠花君の強化術式を烏に作用させるとはね」
「
思い出したのは転生して最初期の頃。
あの時に虫に【一刻】をぷっぱなしたら爆発したことを想い出したのだ。
あれは力の制御をミスったことで起こった現象だ。
呪力とは別の強化方式だからこそ、パイセンの【神風】と併用して強大な爆発を引き起こすことが可能になった。
原作の渋谷事変では、パイセンは特級相手に【神風】でワンパンしていたが今の時点のパイセンにはその力がなかった。
「フフ……特級があんなに呆気なく……くくく、面白いね」
「何がツボにハマったか知りませんけど、まあ、協力プレイの勝利ってことで」
「よく言うよ。一人で倒せたんだろう? 実力を出し渋っていたら死ぬよ、ということでも伝えようとしていたが、私の予想すらも凌駕するとはね。杞憂だったか」
……バレテーラ。
自分、もしくは誰かが危ない時は容赦なく全力を出すけど、そうじゃないならば実力は隠しておきたい。
俺の平穏な生活は……ちょっと諦めかけてるけど昇進はしたくない。
どのみち特級は初見殺しの術式が多いし一人で戦いたくないのは本当。
五条みたいに遠距離近距離の両方に適性があるわけでもないし。
本当に術式がピーキーすぎる。
「なんのことでしょうね」
とりあえず俺はバカみたいに呆けておく。
パイセンは察してそれ以上をツッコむことはなかったが、細い目を僅かに開いてニヤリと意味深に笑われた。
いや、怖い。
「……石楠花君とならもっと稼げそうだ。例え報酬を二分にしたとて今の稼ぎを……フフフフ……どうだい、石楠花君。私と組む気はないかい?」
いや、怖い。
「パイセンと一緒にいたら色々と危険なので丁重に遠慮しときます。あなたが金の味方なら、俺は自分の味方なので。わざわざ危ない橋と分かってて渡るバカはいないでしょうし」
「酷い断り文句だねぇ。私だって傷つくんだよ?」
「平然と烏を爆発させる人に説得力があるわけないです」
工夫の末に編み出した必殺技ってのは分かるけど、ああいうの見るとやっぱり呪術師って狂ってるんだなぁ、と分かる。
将来、用益潜在力そのものが命、って言う人と深く関わりたいと??
嫌だよ。
「何はともあれ戻ろうか。……あぁ、誘ったのは決して冗談じゃないよ。気が変わったらいつでも連絡するといい」
パイセンは胸付近(決して煩悩でなく位置がまさに胸)から名刺を取り出して俺に渡す。
そこには電話番号が記載されていた。
なんかその信用が逆に怖いです。
「はぁ……」
つかれた。
ぶっちゃけ冥冥の術式って努力の末のチートですよね。
生き様は真似したくないけど努力の姿勢だけ参考にしたい……
家入ちゃん好きだよね。ヒロインにしちゃって…良い?
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良いよ
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ダメだよ
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別の人がいいな。歌姫ちゃんとか
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ここは冥冥様!?