オーバーロード ~百害女王~   作:ジェイ・デスサイズ

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こんにちは、ジェイで御座います
本来なら投稿が遅い順にするつもりでしたが、やはり一番メインであるこの小説が進むのが早く投稿させていただくことになりました。
やはり見てもらえるのは嬉しいもので、モチベがあがっております。このペースを維持していきたいものです。
それでは本編をお楽しみ下さい。


第21話 攫われた家族

「リ・エスティーゼ王国の情報は大体こんなもんか」

 

「王国戦士長の力量や八本指については、もっと深く集めたかったですね」

 

 ザビエールモンと別れたフォーサイトは息抜きの観光と情報収集を行なっていた。冒険者では無い為依頼は受けれないが、依頼を見たり冒険者を通しの噂を耳にすることはできる為、ヘッケランとロバーデイクはギルドへ何度か訪れていた。女性陣はショッピングを楽しみながら世間話をしながら情報を集めていた。そして数日が経った。

 

「戦士長の情報は流石にキツかったな、流石王国最強だぜ」

 

「八本指の情報も微妙なものばかり…今は大人しいのか、この国が平和ボケしているのか」

 

「まぁ、この国がどうなろうと俺達には関係ねぇしな」

 

「分かりませんよ?陛下の計画に含まれてるかもしれません。まぁ、私達の報告次第でしょうが」

 

 少し物騒な世間話をしていると、女性陣と合流し宿へ戻る為に近道として裏路地を歩いていた。先頭を歩いていたクーデリカとウレイリカが…消えた。

 

「ウレイリカ!?クーデリカ!?」

 

 姉であるアルシェは血相を変えて2人がいた所まで走る。するとそこには灰色のローブを被った男2人が妹達の口に布を当て声を出せないようにしていた。そしてアルシェが着いたと同時に待ち伏せしていた者達が屋根の上から降りてきて武器を構える。

 

「なんだ、お前らは。その子らを離してもらおうか」

 

「それには応じかねるな、貴様らは我々の言う事に従っていればいい。下手な動きを見せるなよ?したと俺が判断したら小娘共を…そうだな、手足の指を1本ずつ切るとしよう」

 

 妹達を人質に取られ、明確な行動でなくても妹達に危害が加えられる可能性がある為、アルシェは家族達へ連絡する事が出来なかった。その中で母様が助けに来てくれる方法を模索し…導いた答えはー

 

「母様なら、巨額の大金や宝を持っているわ。家族の為なら何でもする人よ、魔導具だって用意出来る」

 

 それを聞いたリーダー格の男は誘い出す為の手紙を書けと指示する。アルシェは言う通りに手紙を書き、集合場所にしていた木の場所を伝える。

 

「書いたわよ、妹達に乱暴な事するのはやめて」

 

「よし…では、着いてきてもらおうか」

 

 ー母様、不出来な娘でごめんなさい…っ!ー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、そろそろ約束の時間だけれど。フォーサイトは着いたかしら?早くあの子達を抱き締めたいわね♪」

 

 フォーサイトの出迎えを担当するトゥーレは集合場所へ向かっていた。しかし、集合場所の木へ近付いて行くも何も気配を感じなかった。集合場所へ着くと木の根元に手紙が落ちていた。

 

「これは?……っ!?」

 

 トゥーレは手紙を読み終えるとすぐさまメガコロニーへ転移し母へ・・・女王へ報告へ向かう。

 

                 《愛し子が攫われたと》

 

「陛下っ!陛下っ!居られますか!?」

 

「トゥーレ?お主はフォーサイト達を迎えに行っていた筈であrー」

 

「あの子達が、連れ攫われました!」

 

「・・・は?」

 

「集合場所に行ったら、この手紙が・・・」

 

 トゥーレは手紙をグレドーラ手渡す。手紙にはこう書かれていた。

 

『親愛なる母様へ ごめんなさい、私の実力が足りないせいで妹達を人質に取られてしまいました・・・恐らく八本指の傘下の者と思われます。相手が怪しいと感じたら妹達を斬ると脅され母様達へ連絡が出来ませんでした・・・。相手の要求は金貨と高価なマジックアイテム・・・明日の満月の夜〇〇の館に来い、と

 

 

 

 

 

 お母様、助けて』

 

 最後の震えた字で書かれた6文字を読み終えた瞬間、グレドーラから膨大な魔力が溢れた。その膨大な魔力量にメガコロニー全員の悪寒が走った。

 

「陛下っ、落ち着いて下さい!陛下!」

 

「陛下!今回はセシリアの言う通りです!何卒落ち着かれて下さい!」

 

 ダークフェイスにセシリアがグレドーラの前に立ち進言するも溢れる魔力は止まらず、グレドーラは立ち上がり一歩、また一歩と前進する。

 

 ーまずいっ!?こんな状態の陛下が外に出たら国が滅ぶ所か、ナザリックに場所が特定される恐れがある!何としても此処で食い止めないと!ー

 

「ダークフェイス!貴方はいつでも麻痺(パラライズ)出来る状態にしてて!私のスキルで止められない時の為にっ!」

 

 セシリアはダークフェイスに指示を出しながらスキルを発動させる。無垢の白の花びらに赤黒い無機質な線や鋳薔薇が身体に纏わりつく。そして、彼女の真後ろに黒い光輪が現れた。

 

「『無垢なる嘆きを捧げましょう、祝福されぬ再誕(カースドリインカネーション)!」

 

 セシリアは目にも止まらぬ速度でグレドーラに斬撃を振るう・・・しかし、グレドーラはそれを躱し、糸で弾き、糸で受け流し一歩一歩前へと進む。

 

 ーやはり、この程度では止まりませんわよねぇ。でも、本命はこの後!ー

 

 一定の斬撃が終わるとバックステップで距離を取り、続けてスキルを発動させる・・・“Я(リバース)"の状態でのみ発動できる部外能力。

 

「呪縛(ロック)!」

 

 剣先をグレドーラに向けスキルを叫ぶと、突如赤黒い球体に捕らわれるグレドーラ。そして呪縛が完了したと示す赤黒い光輪が球体の周りを回転する。

 セシリア“Я(リバース)"の時のみ使えるスキル『祝福されぬ再誕』は、自身の攻撃終了時MPが半分以上ある”味方”を呪縛する事で自身を強化し更に猛烈な追撃を繰り出すのである。攻撃対象がいない場合一定時間経過すると呪縛は解除されるが、今回はその呪縛部分に魔力を注ぐ。

 

 ーあの状態の陛下でも、メガコロニーのメンバーである以上、私の味方判定に入る。何とか成功したけど・・・押し負けそう!?ー

 

「成功かっ!?」

 

「即フラグ建てるなバカ!?呪縛の維持で精いっぱいよ!陛下!正気に戻って下さい!」

 

「陛下!あの手紙を書いたのがアルシェである以上、まだ殺されてはいないという事!相手も無暗に傷つけないはずです!」

 

「陛下!何が書かれていたのか、このダークフェイスには分かりませんが、その状態の陛下が向かわれては良くない結果になりますぞ!」

 

 セシリア・トゥーレ・ダークフェイスが必死に陛下に正気に戻ってもらえるように手を尽くす。気が付けば各階層守護者達やナイトメアにウリスも集まっており、自身のスキルで動きを封じれる物を使用し黒球に重ね掛けを行なう。

 そして1時間後、グレドーラの溢れていた魔力が段々と勢いを無くし出なくなった。守護者達は止まったのか?と不安だったが、全員へ向けた伝言(メッセージ)で身体の力が抜けた。

 

『・・・すまぬな、妾の愛おしい子供達よ。手間を取らせた・・・もう落ち着いておる』

 

 各々スキルを解除していく中、セシリア“Я(リバース)"だけは、呪縛を解かなかった。

 

「セシ姉?何故呪縛を解かないの?」

 

 不思議に思ったウリスはセシリア“Я(リバース)"の元へ浮いて行き訊ねる。セシリア“Я(リバース)"はまだ険しい表情を解いていなかった。

 

「私達の拘束を解く為嘘の可能性があるわ。私は妖精・植物種統括として、そして長女として家族(メガコロニー)を危険な目に合わせる可能性があるのなら、止めなくてはならないの。相手が例え母様でも」

 

 ウリスに答える、ではなく集まった兄弟姉妹に言い聞かせる様に答える。他の子がフォローを入れようとした時、グレドーラがクスクスと笑っていた。

 

『流石、妾の長女じゃ。妾は誇らしく思うぞ。じゃが安心せい、今は正気を取り戻しておる。もし嘘だったなら・・・そうじゃのう、妾を牢獄に封じお主にメガコロニーの全ての権限を譲渡しても良い』

 

 とんでもない事を言い出すグレドーラに、流石に動揺を隠せなかったセシリア“Я(リバース)"だったが・・・その母の言葉を信じ、呪縛と“Я(リバース)"を解く。

 呪縛を解かれたグレドーラは、子供達を見渡し、改めて謝罪した・・・頭を下げて。

 

「此度の騒動、妾の精神の未熟が招いたもの・・・すまなかった、妾の愛おしい子供達よ」

 

「確認するわね、陛下・・・落ち着かれたのね?」

 

 恐る恐る尋ねるセシリアに、グレドーラは踵を返し玉座に戻り腰を降ろす。

 

「1時間もありとあらゆるデバフ系で封じられればの・・・流石の妾も正気になる」

 

 苦笑しながら頭を左右に振るグレドーラに、それを見てホッと胸を撫でるセシリア。トゥーレは集まってくれた階層守護者達に事の始まりを説明する。

 

「フォーサイト、及びアルシェ姉妹達が恐らく『八本指』に人質に取られておる。探し出し、救出する事自体は難しくはないが・・・彼奴等に御咎め無し、というわけにはいかぬ。断じて許すわけにはいかぬ」

 

 この最後の発言に対して、反対する者はいなかった。次に問題が発生する、誰を向かわせるかである。

 

 ー金髪で、背が高くなくて、女の子で・・・ー

 

「では、私に任せてはもらえないでしょうか?」




モモンガの前にグレドーラがリ・エスティーゼ王国を消す所でした。今回はちょっと見せたかった呪縛をお見せ致しました。
ヴァンガードのユニット達はなるべくカードの能力に沿って使用していこうと思いますのでお楽しみにしていただければと思います。
それでは次回お会いしましょう。ご感想・ご意見お待ちしております。
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