ようこそ悪正義の教室へ   作:ざきあ

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3.無人島サバイバル Day1

 

 

 

「これより、本年度最初の特別試験を行う」

 

真島がそう言うと、バカンスだと思ってたいた多くの生徒が困惑した。

 

「し、試験?」

 

「バカンスじゃないのか?」

 

そんな事を言っている生徒をお構い無しに真島は説明を続けた。

 

「期間は今から1週間。8月7日の正午に終了となる。これから1週間、この無人島でクラスメイト全員と集団生活することが試験となる。なお、これは実在する企業研修を参考にした現実的なものであることをあらかじめ伝えておく」

 

「無人島で生活って…この島で、寝泊まりするってことですか?」

 

「そうだ、試験中の寝泊まりする場所はもちろん、食事の用意まで全て自分たちで考える必要がある。試験実施中、正当の理由なく乗船することは許されない。試験開始時点で、各クラスごとにテント2つ、懐中電灯2つ、マッチを一箱支給する。また、歯ブラシに関しては各生徒に1セットずつ配布。日焼け止めと女子生徒の場合に限り生理用品は無制限で支給する。各クラスの担任に願い出るように、以上だ」

 

突然そんな事言われた生徒達は不満の声を上げる。

当たり前だ、いきなり無人島でサバイバルをしろと言われているようなものだ。

不満の声が上がるのも納得できる。

しかし教師達はそれを黙らせる。

 

「しかし先生、今は夏休みですし、我々は旅行という名目で連れてこられました。企業研修ではこんな騙し討ちのような真似はしないと思いますが」

 

「なるほど、確かにそういう点では不満が出るのも納得できる。だが安心してもらっていい。この1週間、君らは何をしようと自由だ。海で泳いだりバーベキューをするのもいいだろう。キャンプファイヤーで友人と語り合うことだって悪くない。この特別試験のテーマは『自由』だ」

 

「え?試験なのに遊んでもいいの……?え...?どういうこと?頭が混乱してきた...」

 

 

「この無人島における特別試験では、まず、試験専用のポイントを支給する。各クラスに300ポイント支給され、このポイントを上手く使うことでこの島を1週間旅行のように楽しむことが可能だ。今から配布するマニュアルには、ポイントで購入できるすべてのもののリストが載っている。生活必需品、飲料水や食糧、バーベーキューをするための道具や海で遊ぶための道具など幅広く取り揃えている」

 

その後は原作等で見た内容と変わらない説明を受け、解散を言い渡された。

Dクラスの生徒達はcpが増えると言われ活気に満ちていた。

Bクラスの生徒達は星乃宮の所へ集まり補足説明を受ける。

腕時計に関しても特に変わりはなく、マニュアルの注意事項も変わりがない事を確認する。

 

『著しく体調を崩したり、大怪我を負い続行が難しいと判断された者がいた場合、マイナス30ポイント。及びその物はリタイアとなる』

 

『環境を汚染する行為を発見した場合。マイナス20ポイント』

 

『毎日午前8時、午後8時に行う点呼に不在の場合。1人につきマイナス5ポイント』

 

『他クラスへの暴力行為、略奪行為、器物破損などを行った場合、生徒の所属するクラスは即失格とし、対象者のプライベートポイントの全没収』

 

(ルールについては特に変わりはないな、なら特定のキャラの行動が変わるかもしれない)

 

そう考えていると神崎が質問をしていた。

 

「先生、ポイントを全て使い果たした後にリタイア等した場合、マイナスのポイントはありますか?」

 

「お、いいこと聞くね、ポイントを使い果たした後のマイナスは無いから安心してね」

 

「つまりこの試験では今あるcpは減らないんですね」

 

「そゆこと〜」

 

(ナイス神崎、気になってた事聞いてくれて助かる)

 

すると今度は一之瀬が質問をした。

 

「点呼って何処で行うんですか?」

 

「点呼は皆が決めたベースキャンプの近くに先生も泊まるから、そこで行うよ」

 

「ありがとうございます!それと、トイレはどうすれば……」

 

そう言うと星乃宮は足元に置いてあったダンボールを組み立て簡易トイレを作った。

男子も女子も皆かなり嫌な顔をする。

 

「これを使ってもらうよ!男女共用だけど、着替えとかにも使えるワンタッチテントもあるから覗かれる心配はないから安心してね〜」

 

そこで2人の男女の声が上がる。

 

「「無理!」」

 

真と白波であった。

 

「は、初めて意見が合いましたね…」

 

「そうだな……あれは無理だ、悪臭で鼻が死ぬし、何より衛生面最悪だ」

 

「と、とりあえず衛生面の事も考えて仮設トイレは設置した方がいいね……」

 

一之瀬がそう言うとクラス全員首を縦に振った。

そして追加の説明される。

 

「それじゃ、追加の説明をして行くよ〜」

 

「ま、まだあるのか…」

 

「この島のあちこちにスポットって箇所が設置されててね。それには占有権があって、占有したクラスのみが使用できる権利が与えられるの。その占有場所をどう利用するかは権利を得たクラスの自由ね。注意点としては効力が8時間しかないから、そのたびに更新する必要があること。それと、スポットを一か所占有するごとに1ポイントのボーナスポイントが加算される仕組みになってるね。けど、このポイントは暫定的なものだから試験中は使用することが出来ないんだ。試験終了後に足されるポイントってことなの」

 

1 

スポットを占有するには専用のキーカードが必要である。

 

2 

1度の占有につき1ポイントを得る。占有したスポットは自由に使用できる。

 

3

他クラスが占有しているスポットを許可なく使用した場合50ポイントのペナルティを受ける。

 

4

キーカードで占有することが出来るのはリーダーとなった人物に限定される。

 

5

正当な理由なくリーダーを変更することは出来ない。

 

「どのクラスにもリーダーは必ず決めてもらうけど、リーダー当てに関しては強制じゃないから、みんなで話し合って決めてね。リーダーが決まったら私に報告するように。その時にリーダーの名前が刻印されたキーカードを渡すから、制限時間は今日の点呼まで。もしそれまでに決められなかったら、私が適当に選ぶからね〜」

 

(よし、ルールに変更は無い、これならいける)

 

そうして一之瀬が他の生徒を纏めている間に星乃宮はフラフラとDクラスのいる方へ向かって行った。

 

(あ、茶柱先生、清隆、ご愁傷様です…)

 

「とりあえず、まずはベースキャンプを探そっか!捜索班と待機組で分かれよう!」

 

そう言われたが真ボッーと突っ立っていた。

すると神崎から声を掛けられ共に行動する。

メンバーは真、神崎、柴田、ユキ、安藤の5人。

 

「よっしゃ!いい場所見つけようぜ!」

 

「そうだな、浅桜、どんな場所がいいと思う?」

 

「んー、水があるとこだな」

 

「OK!じゃあ行くか!」

 

そう言い歩いているとユキが少し遅れている事に真は気付いたので声をかける。

 

「大丈夫か」

 

「ん……」

 

「具合悪いなら待機組に行って休んでてもいいんだぞ」

 

「…っさい、大丈夫だから」

 

「はぁ…近くにいるから何かあれば言えよ」

 

「…ん」

 

しばらくすると水源があり井戸がある場所を発見する。

 

「お!ここいいんじゃないか!?」

 

「水源もあるし井戸もあるな、それにあれは…」

 

神崎が見つけた物はこの自然の中には似合わない機械だった。

 

「スポットか」

 

「そうみたいだな、テントを張るにも良い場所だと思う」

 

「なら、浅桜と姫野はここに残っていてくれ、俺達が一之瀬らに伝えてくる」

 

「りょーかい、よろしく」

 

そう言って3人は一之瀬らが居る待機組のいる場所へ向かっていった。

 

「ユキ、とりあえず休んでろ」

 

「…うん」

 

明らかに体調の悪そうなユキを休ませ真は少し周りを確認している。

しばらくしてBクラスの生徒達が集まり、使うポイントやリーダー決めの話をしていた。

リーダーは原作通り白波になり、真達はテントを張り、食料調達に向かった。

木の実や果物を発見したり、途中で畑のような場所を見つけ採取し拠点へ戻っている途中でユキが限界を迎える。

 

「真……」

 

「ん?どーしたユキ…ってお前、なんだその汗の量!?」

 

「ごめん、限界……」

 

「分かった、気にすんな、おぶってやるから」

 

「うん…」

 

そう言って真はユキをおぶって皆の所へ向かう。

 

「浅桜…姫野?どうした?」

 

「え、ひ、姫野さん!?大丈夫!?」

 

「体調悪いみたいだ、拠点に戻ったらテントで休ませる」

 

「わ、分かった!一之瀬さん達にも伝えてくるね!」

 

「よろしく」

 

そう言って安藤は一之瀬にユキの事を伝えに行った。

 

「お前、具合悪いなら最初から言えよ」

 

「……ごめん」

 

「風邪か?」

 

「……ぃり…」

 

「ん?」

 

小声で言われて聞こえなかったので聞き返すと、ユキは真に少し強く抱き着きながら恥ずかしそうに声を出した。

 

「……せ、生理」

 

「…………おう、そっか、まぁ無理すんな、他の女子に言って必要な物貰って来てもらえ」

 

「うん……」

 

「その、聞いてごめん」

 

真が謝るとユキはさらに強く抱き着き礼を言ってきた。

 

「真……ありがとう…」

 

「……気にすんな」

 

「あ、あの」

 

「ん?」

 

「Tシャツに血着いてたらごめん……」

 

「謝んなバカ、ンなもん洗えばいいんだよ、お前は黙っておぶられとけ」

 

「……うん」

 

拠点へ着き、ユキをテントに寝かせ真は念の為Tシャツを着替えた。

身体が冷えないように上着を持って行こうとすると一之瀬が話しかけて来る。

 

「浅桜君、姫野さん具合悪いんだって?大丈夫?」

 

「……女の子の日みたいだ、一応星乃宮先生に言って物貰ってきてくれ」

 

「え、あ、うん、わかった!」

 

一之瀬が星乃宮の所へ向かったので真もユキのいるテントへ向かった。

 

「ユキ、身体冷やすといけないから一応俺の上着貸してお……く…よ……」

 

「……え…………」

 

真が声を掛けながらテントの中を覗くと上半身下着姿で、汗を拭いてるユキの姿があった。

 

「あ、いや、その」

 

「ば、バカ!早くあっち向け!///」

 

「わ、わりぃ!!」

 

固まってしまった真はユキの声で再起動し、上着を中に投げすぐにテントを閉めた。

 

「ご、ごめんユキ」

 

「い、いや、大丈夫」

 

「……あー、その上着貸すから身体温めとけよ、今一之瀬が物貰ってきてくれると思うから、とりあえず横になってろ」

 

「わ、分かった」

 

「じゃあ、俺行くから」

 

「あ、ちょ、待って……」

 

真は神崎らの所へ行こうとするとユキに呼び止められる。

 

「どした?」

 

「……その、えと」

 

「ユキ?」

 

「し、しばらく近くにいて欲しい…」

 

「……」

 

「……ごめん、なんでもない」

 

恐らく急な環境の変化に不安になり、更に体調が悪くなってしまい1人だと寂しい気持ちになったのだと真は思い了承する。

 

「いいよ、いてやる」

 

「え?」

 

「なんだよ、お前がいて欲しいって言ったんだろ?」

 

「……別に、いい」

 

「ふーん、じゃあ俺戻るぞ?」

 

「あ、や、ごめん」

 

「強がんないで素直になれよ……」

 

「うん…ありがと……」

 

「おう」

 

そうして真は一之瀬が戻ってくるまでユキの傍にいた。

 

「あれ?浅桜君?どうしたの?」

 

「ん、ユキが傍にいて欲しいって言ってたから」

 

「あ、そうだったんだ!」

 

「それにしても随分遅かったな」

 

「あー、えと、実はCクラスの男の子が来てね」

 

「…揉めたのか?」

 

そう言うと一之瀬は首を横に振った。

 

「うんん、なんかクラスから追い出されちゃったみたいで、うちで保護する事になったんだ」

 

「…………ふーーーーーん?」

 

「あ、浅桜君…?怒ってる?」

 

「怒ってない、とりあえず神崎のとこ行くから、ユキの事頼んだ」

 

「わ、わかったよ…」

 

テントの中を見て横になってるユキに声をかける。

 

「ユキ、一之瀬来たから、俺神崎の所行くな?」

 

「……わかった、ありがと」

 

「どーいたしまして」

 

ユキを一之瀬に任せて真は神崎の元へ向かった。

その途中、頬が赤くなっているおかっぱ頭の眼鏡男子とすれ違った。

 

(今のが金田か…)

 

「神崎、いいか?」

 

「浅桜か、丁度良かった」

 

「Cクラスの生徒保護するんだって?」

 

「ああ、顔に殴られた痕があってな、一之瀬が保護をすると言っていた、浅桜、どう思う?」

 

「Cクラスの事だ、スパイだろ」

 

「やはりか……」

 

少し困り顔をした神崎に真はニヤリと笑いながら言った。

 

「ま、これはチャンスでもあるけどな」

 

「チャンス?」

 

「ああ、ちょっと耳を貸せ」

 

真は周りに人がいないことを確認し、少し声を抑えて神崎へある事を伝えた。

 

「……なるほど、確かにそれなら相手にダメージを負わせれるな」

 

「だろ?こっちが減るポイントも最小限に抑えれる。ま、バレないのが1番だけど、ちょっと怪しいからな」

 

「……何かあるのか?」

 

真はとある方向を少し睨みながら答えた。

 

「確定はしていないけど、もしかしたら裏切りがあるかもしれない」

 

「なに!?」

 

「本当はユキに監視を頼みたかったんだが、生憎体調不良だから無理はさせれない」

 

「そうか、なら俺と浅桜で見張るか…」

 

「ああ、後浜口にも金田の監視を頼んでおいてくれ、それと一之瀬に裏切りの可能性がある事はまだ伏せておく。俺は少し他のクラスの事で単独行動が多くなると思う」

 

「浜口か、了解した、大丈夫なのか?」

 

「大丈夫だ、とりあえず明日の朝、一之瀬にも話して必要な物を揃えよう」

 

「わかった、頼りにしてるぞ」

 

「…任せろ」

 

そう言い2人は拳をぶつけた。

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