双子の妹がキャンプにハマりました 作:トロホルモン
四尾連湖に無事に着いて車から降りた。
車から降りるやいなや、なでしこは湖に向かって走って行った。相変わらず元気な奴だな……。
俺と志摩と姉ちゃんはなでしこの後を追って歩いて行った。
湖に着くと大きな湖が広がっていた。
浜名湖と違った景色だな……浜名湖はどちらかと言えば海って感じがしていが、四尾連湖は山の中の湖で自然との調和が取れた感じがしていて少し神秘的な感じがしていた。今は秋で一面が黄色になっていた。
「キャンプに来られた方ですか?」
すると背後から声をかけられた。振り向くと作業着を着たおじさんが立っていた。たぶん四尾連湖のキャンプ場の受付の人だろう。
「あっ、はい。予約していた各務原です!」
「そうでしたか。えーっと、ではあちらの建物の中で受付をお願いしますね」
「わかりましたー」
俺となでしこと志摩は受付の人に着いて行き、受付をしてここのキャンプサイトの説明を受けた。ここからキャンプサイトまでは車で行けないからここから徒歩でキャンプサイトまで行くみたいだ。入り口にある荷車を自由に使って良いみたいだから荷車を使って荷物をキャンプサイトまで運ぶ事になる。ここの芝生サイトでは一部を除いて焚き火が出来ないらしい、今回はBBQだから芝生サイトではないグリーンサイトでテントを張ろう。
受付と説明を聞き終えてから俺となでしこと志摩は荷車を引いて姉ちゃんの車まで行き荷物を乗せた。俺たちの荷物は一台で足りた、志摩方はどうだろうか?薪とか炭とかあるから乗せれないかも知れない。
「志摩、荷物乗せれたか?」
「私の方は大丈夫だ。各務原の方も大丈夫そうだな」
「あぁ。じゃ、なでしこは俺らの方を運んでくれ。俺は志摩の方を運ぶから」
「えっ、いいよ。私の分は自分で運ぶから」
「お前の方は薪とか炭とかたくさんあるから重いだろ。それに運ばなかったから姉ちゃんにドヤされるから」
そう言って姉ちゃんの方を見ると姉ちゃんは腕を組みながら首を縦に振っていた。ほら、漫画みたいにメガネがキランっと光って圧をかけて来てるだろ。やらなかったら絶対に蹴られるから。
「いいのよリンちゃん、やまとに運んで貰いなさい」
「……じゃあ頼むよ」
そして志摩の荷物を運ぶ事にした。なでしこは俺たちの荷車を持った。
「じゃ、行ってくるねお姉ちゃん」
「ん、行ってらっしゃい。明日の昼頃に来るから起きてなさいよ」
「わかってるよー」
「やまと、なでしことリンちゃんの事守りなさいよ」
「うん、わかった」
「リンちゃん、夜は冷えるから気をつけてね」
「あ、はい。ありがとうございました」
そして俺達はキャンプサイトに向けて歩き出した。
********
キャンプサイトまでは結構の距離がある。だけど、綺麗な湖と紅葉があって苦には感じないな、荷物を置いて時間が空いたのならここら辺をランニングしよう。絶対に楽しいだろうな!
「紅葉が綺麗だねー。教えてくれたあきちゃんに感謝だよ!」
「ちょうど見頃みたいだな」
「……そういえばここって紅葉以外にも牛のお化けの言い伝えで有名らしいね」
するとなでしこはずっこけた。なでしこはお化けやゾンビなどのホラーなのが苦手だ………っておい!!
「荷物!!……鍋壊れてないか!!」
※鍋は無事でした。
志摩曰く、江戸時代には富士八海の一つとして数えられる紅葉の名所で、ここで丑三つ時になると武士に倒された牛鬼の亡霊が湖面に現れるという言い伝えがあるとか……ないとか?
「お願いします今夜はでないで下さいでないでください」
「なんの石碑を拝んでるんだ?」
なでしこは念仏を唱えるような必死に石碑に向かって拝んでいた。
なんの石碑なんだ?なでしこも石碑に賽銭を入れてたけど他にも誰かが賽銭を入れている……本当に牛鬼の石碑なのか?
そしてなでしこは荷車を持ってまた歩き出したが、なでしこは湖と離れた林の方に歩き出した。牛鬼が怖いから湖から離れてるんだろうな。
「おいどこに行くんだ?」
「おーい迷子になるぞ。そして丑三つ時になって食べられるぞ」
そう言うとなでしこは慌てて戻ってきた。
しばらく歩いて無事にキャンプサイトまで着いた。
キャンプサイトには1組のキャンパーさんが居る。ほぼ貸切状態だな……
「ひっ、人がほとんどいない。電灯も全然無いよぉ」
なでしこは顔をブルーにして怯えた声を出しながらあたふたしていた。
この妹はそんな伝説を信じているのかよ……丑三つ時なんてとっくに寝ている時間帯だろ。
「あんなのただの都市伝説だって。心配するなら丑三つ時より前に寝ていればいいんだよ」
「その手があったか」
元気になったなでしこは芝生の上を駆け回った。
本当に単純な妹だよな。志摩も「バカな女だぜ」とか言ってるし。
「お兄ちゃんリンちゃん、場所をどこにしよっか?」
「焚き火するからここら辺の芝生の所ではダメだな」
「なら直火がいいあっちの所にしない?水場も近いから」
「そうだな。そうするか」
そして俺達はグリーンサイトに行き荷車を置いてからテントを設営を初めた。なでしこはジーッと志摩方のテントを見ていた。なでしこは志摩のテントが気になるみたいだ、そして志摩の方に話しかけに行きテントの事を聞いていた。志摩は分かりやすいようになでしこに説明していた。俺はテントに興味ないから1人で着々とテントを設営した。昨日に練習で家の庭でテントを設営したから1人でも出来るからなでしこの手を借りなくても出来る。
「よしっ、準備完了!!」
「何がやり切った感を出しているんだ、俺が1人でやったんだが」
「……ありがとうお兄ちゃん、お願いだからアイアンクローをしようとしないで!!」
俺はなでしこにアイアンクローをしようと顔に手を近づけるとなでしこは慌てて志摩の背後に隠れて怯えていた。
「はぁ〜。なら料理の下準備を任せるぞ」
「わかりました」
「さてと、俺はここら辺を少しランニングしてくるよ」
「そうか。私はここでのんびりしてるから」
「わたしもー」
それを聞いてから俺はテントの中に入り、ダウンを脱いでからランニングジャケットに着替えてからテントから出た。靴はいつもランニングシューズを愛用しているからそのままで大丈夫だ。
そして俺は四尾連湖でランニングをはじめた。
少し間が空きましたが4月の初投稿です。まだ失踪してませんよ!
完結したヘブバンの方も少し書いていて近々投稿するかも?
次回で四尾連湖編は最後になる予定です。