愛さんは果林さんのお尻が気になるようです

なんでも許せる方向けです

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お尻

「あ、愛さん!!!」

 

同好会の部室に入った瞬間、優木せつ菜さんと私、天王寺璃奈の目に入った光景は、腕組みをして椅子に座っている朝香果林さんと果林さんの前で正座して頭を垂れている宮下愛さんの姿。

正座して座っているだけなら兎も角、愛さんの頬には手のひらの形で赤くなった跡がある。

 

「なんで…」

 

せつ菜さんが驚いた表情でそう呟いた後ろで私は30分程前の愛とのやり取りを思い出していた。

 

 

「りなりー。愛さん果林のお尻触ってくるね」

 

はんぺんと戯れながら突如放たれた一言に、私は凄く驚いた。

 

「…???」

 

璃奈ちゃんボード「困惑」を顔の前に翳し、愛さんの次の言葉を待った。

 

「愛さん。この間果林との練習終わりに銭湯に行ったの」

 

「うん」

 

「2人でのんびり浸かって、上がる時に果林が前を歩いてたんだけど、果林のお尻が目に入って、果林のお尻デカイな〜って思ったんだよ」

 

「確かに果林さん凄いスタイルが良い。羨ましい」

 

「でしょ!!それでつい触ろうとしてしまったんだけど果林が振り返って話し掛けてきたから未遂で済んだんだよね〜」

 

「未遂で終わったならそれでいいと思うけど…」

 

「それがさ、その後からずっと果林のお尻が気になって仕方ないんだよ!なんか、こう、触り心地の良いクッションがあるとつい触っちゃう的な!」

 

「それは私も触りたくなるけど、果林さん凄い怒りそう」

 

「何とかノリで流してくれそうだと思うけどなぁ」

 

愛さん普段は常識人の筈なのに、ごく稀に、本当に稀に変なスイッチが入る時がある。そして大体誰も止めれない。

お尻を触られるのは流石に果林さんも嫌がるだろうし怒るかも。多分誰でもそうだと思う。

愛さんには悪いけど今回のは流石に止めておくべきだ。

 

「愛さん、流石に人のお尻を触るのは良くないと思う。やめた方がいい」

 

「りなりー」

 

愛さんの優しい、閉じこもった私に掛けてくれた時の安心感のあるこの呼び声。今この話題の最中に聞きたくは無かったな…

 

「愛さん、例え果林に怒られても、やりたい事をやってみせるよ!」

 

「なんとでもならないから本当にやめた方が…」

 

「行ってくる!!」

 

愛さんはこちらの話を聞かず部室棟の方へ走り去った。

すぐ追いかけないと!

 

「はんぺん、ゴメン行ってくる」

 

はんぺんの顎を撫でて私は愛さんを追いかけた。

 

 

 

「璃奈さん、奇遇ですね。一緒に部室行きましょう!」

 

「せつ菜さん、愛さん追いかけないと大変な事になる、一緒に走ろう」

 

「ええ!?どう大変なのか分からないですけど、とりあえず急ぎましょう!」

 

途中で会ったせつ菜さんと共に部室棟まで走った。

そして冒頭へ戻る。

 

 

 

遅かった。お説教だけだと思ったらビンタされてる…この角度じゃ愛さんの表情が見えない。

 

「お、お2人共何が合ったのですか!?」

 

「はぁ…愛が変なスイッチが入ったのか奇行に走ったのよ」

 

「いや〜まさかあそこまで怒るとは〜」

 

良かった。愛さん落ち込んでない。いや、少しは反省した方が良いと思うけど…

 

「と、とりあえず何があったか話して貰えますか?」

 

「それがね…」

 

 

 

1人で部室で皆を待っていた時、愛が勢いよく部室に入ってきた。

 

「お、果林また1番乗りじゃん!!」

 

「愛、璃奈ちゃんは一緒じゃなかったのね」

 

「りなりーは後で来るよ!」

 

「そう、なら先に2人で走らない?」

 

そう言いながら私は着替える為に椅子から立ち上がり着替えを始めようとした瞬間

 

「隙あり!!!」

 

愛にお尻を鷲掴みにされた。

 

「ひゃああ!?!?」

 

我ながら情けない声が出たと思ったがその前に咄嗟に愛にビンタをしてしまった。

 

 

 

「愛さん…流石にそれは擁護できません…」

 

「果林さんごめん、私が止めれなかった」

 

「璃奈ちゃんは悪くないわ。ま、まあ流石にビンタはやり過ぎたかなって思ったけど…」

 

「ホントごめんごめん!どうしても気になって行っちゃったよ!でも流石モデル体型…お尻から伝わる弾力が最高だったよ!また触っていい?!」

 

「もう片方の頬も赤くさせて上げようかしら〜?」

 

「いひゃいいひゃい〜!ごへんって〜!!」

 

果林さんは愛さんのほっぺをつねって引っ張った。とても痛そうだけど今日の愛さんには充分なお仕置だと思う。

 

「ま、まあ何とか平和に解決出来そうで良かったですね…」

 

「うん。もう愛さんも流石に反省してると思う」

 

険悪な雰囲気になるとは思ったけど、今は皆笑っているからその心配が杞憂で終わって私はホッとした。愛さんの性格や素行があるから恐らく許されてると思う。

そう考えた矢先、私の視界に愛さんのお尻が入って、愛さんの言葉が私の脳裏に浮かんできた。

 

愛さんなら許してくれるかなって思って私は、無防備に着替えている愛さんのお尻を両手で鷲掴みしてみた。愛さんは可愛い奇声を上げた。とても良かった。


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