サクリストRについての報告書その①:
サクリストRは海底より発見された生物型、それも限りなく人に近い構造の聖遺物。
ある日突然現れたアウフヴァッヘン波形をキャッチした特異災害対策機動部二課により、休眠状態のサクリストRを発見、確保した。
コートのようなものを着用しており、それに付随するフードを頭に被っている。
また、胸から臍までを露出させている。
背中にはリュックサックを背負い、首にはアフガンストールを巻き、尻の辺りから白く太い奇妙な形の尻尾が蛇のように伸びている。
尻尾には軍艦などに見られる砲塔とみられるものと、大きな口を持っている。
衣服や持ち物と思われるものは実は違い、肉体の一部のように見ていないところで繋がっている。
身長は160cm程。
現在休眠状態を維持しているが、確保前には起動していた形跡が見られることから、一時的なものであるとし、またサクリストRがどのような聖遺物か全く判明していない以上、下手に刺激をせずに自然に起動するのを待つしかない。
サクリストRについての報告書その②:
先日サクリストRが起動した。
欠伸のような行動をして、目尻に小さな涙を浮かべる様子を見ると、人間と一瞬見間違う。
起きて数分が経過した後、周辺の様子を見て、困惑しているのか首を傾げた。
ところが次の瞬間、尻尾についている砲塔を天井に向けて数発発射。尻尾にある口より、魚雷と見られるものを周囲に投げつけ、リュックより猫のような物体を取り出す。これは自動で動くようで、周囲を自在に飛び回った後に自爆した。
結果、収容室は半壊。
その後、再び尻尾を枕の様にして休眠状態へと移行した。
カメラで再確認したところ、気だるそうな印象を受けたことからこの時はまだ寝ぼけているようにも見える。
明確な意思を持って行動を起こした際は、今以上の被害が出ることはまず間違いないだろう。
サクリストRについての報告書その③:
サクリストRが人間と遜色ない知能を有していることが発覚した。
今回は完全に意思をもって破壊行動を起こし、一人の研究員が収容室に落ちた。
落ちてきた研究員に対し、サクリストRは一言、
「アブラヲヨコセ」
と片言ながら述べた。
サクリストRに油を提供し、幾つかの質疑を行ったところ明確な返答を返し続けた。
以下に質疑応答の内容の一部を記す。
Q.名前は何というのか。
A.レ級。
Q.なぜ海にいたのか。
A.シンカイセイカンだから。
Q.シンカイセイカンとは何か。
A.深海に棲む人型の軍艦。
Q.貴方以外にもいるのか。
A.多分いない。
Q.多分、とは。
A.同類に会ったことすらないので自分以外を知らない。もしかしたら何処かにいる可能性もなくはない。
Q.どんなことが出来るのか。
A.砲撃、雷撃、爆撃、対潜。大体何でも出来る。
Q.油を飲んでいたのはなぜか。
A.戦艦だから動くためには油が必要。砲撃等をした場合には別途で弾薬も必要。
Q.なぜ暴れたのか。
A.逆にお前は突然知らない場所に連れてこられたら暴れないのか。
報告は以上。
サクリストRについての報告書その■:
サクリストRの研究は全て半永久的に中断することを決定した。
身長は完全に想像。