江戸にて夢を見続ける   作:すぱーくしーど

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琲世vs神威 re:1

 

 

 投げ飛ばした神威はどうなっただろうか。多少ダメージが残っていれば幸運なのだけど……。

 

 考え事をしていると、瓦礫が飛んできたので手で弾く。弾いたあとに、目の前を覆い尽くすほどの瓦礫が再び飛んできたので、赫子で防いだ。神威はこれを待っていたのだろうか。赫子を下ろした瞬間、どこかに潜んでいたのだろう、振りかぶった神威がそのまま拳を振り抜く。防御も遅れて、顔にモロに喰らってしまった……。

 

 

「なぁなぁ、その触手だよりの防御はナンセンスじゃない?視界も塞がるし、触手による攻撃もすぐに出来ないから、攻撃手段も減るだろうに……」

 

「やけに饒舌ですね……!」

 

「それもそうさ、俺が本気を出しても壊れない相手(おもちゃ)なんて、この宇宙に片手で数えるほどもいなかった。最近は特に退屈だったんだよ。そんな時、その退屈を晴らす存在が……しかも俺に負けじと喰らいついてくるんだぜ?こんなワクワクする事が他にあるかい?なぁ、まだまだやれるだろ?もっと俺を愉しませてくれよ!!」

 

「体力切れは望み薄か……?どんだけスタミナあるんだこの怪物……!」

 

「褒め言葉かな?嬉しいよッ!」

 

「喜んだなら満足して去ってほしいですけどねッ!」

 

 1度目の神威との邂逅で、ユキムラ第弐は行方知れず。予備のユキムラも銀さんに渡してしまっている。格闘戦だけでは神威に勝つのは難しい……。

 

「それなら……ッ!」

 

「へぇ……。そんな事も出来るんだ。便利だね♪その触手」

 

 

 赫子をユキムラの形にして、分離させる。柄もしっかり滑らないようにして、握る感覚もバッチリだ。数振りして、コレで戦えることを確信。今度はこちらから攻める!!

 

「この星はイイね。ハイセがいて、夜王に抗うサムライもいる。他にもイイのがいるのかな?」

 

「宇宙海賊がこの星……。この国に何の用ですか!?」

 

「あー、お上が考えてることはよくわかってないんだ。俺はただ、この本能の赴くままに闘争を楽しみたい。命懸けの愉しみだよ♪」

 

「戦闘狂が……!」

 

「それも褒め言葉♪」

 

 赫子ユキムラと、拳。赫子と蹴りが交差する。現状はまだ渡り合えているが、僕はゆっくりとrc細胞が減っていく中、神威はどんどんとボルテージが高まっているようだ。先ほどに比べて技の冴えや攻撃の威力が高まっている。

 

 こちらもとっておきはあるが、短期決戦用ではあるため、万が一ここで勝ったとしても、銀さんや新八くんや神楽ちゃんの援護に行けなくなるのはマズい。なにより、神威を自由にしてしまうと、皆のもとにこの化物兄貴が向かう可能性が高い。それだけは避けたい。

 

 しかし、このままではジリ貧だ。時間稼ぎをした所で、目の前の相手は更にキレを増していく。それならば……。

 

 僕は覚悟を決めた。目の前の男に勝って、皆のもとへ無事に戻る覚悟を……。僕は一度目を閉じる。そして、もう一度目を空けた時、僕の左眼はさらに赫く輝いた。

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