【The back rooms】   作:T@ma

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低い確率は存在しません。


【レベル 4049 η: 朽ちたトンネル】

暗い所に下に放り投げ出されたRは、ドスンと尻から受け止めた。

少し高さもあってか直ぐに立つ事は出来なかったが、痛みを堪えながら落ちた場所の確認をする。

坑道と言えば良いのだろうか。トンネルにも近い気はするが劣化している。岩が剥き出しな所もあれば、ボロボロな壁で出来ている所もある。先程までいた場所と違って、薄暗く天井に疎かにライトが付けられており、これらが光源としての役割を担っているのだろう。

痛みが少し引いた為、ゆっくり立ち上がる。改めて見るがこの空間は薄暗い。足元も十分には見えない為、慎重に動く必要がある。

 

この場所は湿度が高いのも相まって、温度も結構高い。長居は得策ではないと感じ取るRは前に続く道を歩く。足元は岩のような何かで少し凸凹している箇所もあるが、歩く時には特に問題はなかった。

だが床や壁に所々穴のような物が空いてるのが目に入る。いずれも手が入るくらいのサイズであり、穴の向こう側は光さえも失ったかのように深淵が広がっている。この世界での穴の存在は大抵嫌なものでしかない。

何もしなければあちらも何か攻撃する訳では無い。あってもスルーしてお互い平和に過ぎれば何も問題はないのだ。

 

(暗さから足元の床の穴に気づかない)

 

歩いていて気づいた事が2つある。時折シュー…と何かが吹き出る音がする。近い音はガスを吹き出す音だろうか。坑道に似たような場所でのガスに近いそれは、もはや自分は敵ですと言ってると同じ様な事だ。これも接触しなければ良いだけの話だ。

もう1つは、側面に恐らく避難用に用意されている扉が一定間隔で置かれている事だ。高速道路のトンネル内で、非常口のドアが置かれているのを存じているか?あれと似たような物だ。ドアの上に変なマークの小さな看板のような物もあったし、恐らくそうなのだろう。今は特に危険な事が起きていない為使う必要性はないが、万が一ピンチになったら最悪この扉の先に向かうしかない。出来れば使いたくないのだが。

 

 

特に何も起きないまま1本道を歩いていると、何か影らしき黒い者…人なのか?影なのか?それが床に空いた穴の近くにフラッと存在しているのを見つけた。奴はこちらには気づいていないのか、気づいているけど攻撃する意思はないのか、Rに向かって攻撃しようと襲っては来ないようだ。一定距離は保ててはいるものの、一瞬が命取りになるこの世界で無駄な体力は使いたくない。互いが互いに触れず、何も知らないようにすれ違い、奴はただひたすらその場に、Rは前にしか行けない選択肢を強いられながら距離を離して行く。

 

 

 

奴と離れてからまあまあな時間が経つ。疲労が蓄積していたRは小休憩がてら、床に座って休む事にした。袋の中のアーモンドウォーターを一口喉に流し込み、溜息混じりがてら一息つく。敵意ある敵にあまり出会わないのは本当に幸運だ。本来ならもっと前に襲われていても全然おかしくない世界なのだ。運だけで救われているRはこの幸運を地球に帰る為に使わせてくれ…と落ち込んでいると、近くに1箇所だけ綺麗な壁を見つけた。

今迄歩いてきた道の壁は、殆どが岩かボロボロの壁で構築されていたが、今見つけた箇所だけは、まるで新品を取り付けてまだ数日も経ってないぐらいに綺麗な壁があった。あれから敵意を感じない。

小休憩を終わらせ、袋を手に持ち綺麗な壁に向かって近づく。

 

目の前にすると、本当に綺麗だというのだけは分かる。それ以上それ以下でもない。こんな意味ありげな箇所に何も無いって事もないだろう。

少し怖かったが2.3歩後ろに下がってから、Rは思い切ってその壁に向かって激突するかのように走る。

当たり前かのように、認識していないかのように壁はRをすり抜けていく。すり抜けたRはこのレベルに落ちてきたのと同じように下に落ちていった。

 

 

高い確率

 

失敗です

 

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