【The back rooms】   作:T@ma

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【レベル9 η: 雨の公園(分岐点完成)】

Rはドサッと地面に空中から投げ出された。

落ちている途中気を失っていたせいか、投げ出された事実に気づいたのはもう少し後だ。痛みに耐えながら何とか身体を起き上がらせる。

 

 

此処は雨降る外のようだ。

天気は悪く雨雲が空を覆いかぶさっている。

Rは雨に打たれながら周りを見渡す。雨のせいで視界は悪いが、何とか見える。落ちた場所は公園のようで、ブランコや滑り台と言った遊具があり、休憩用のベンチが濡れながら近くにポツンと置かれている。公園の周りを森が囲んでいる。その近くにはマンホールがひっそりと顔を出している。

 

(マンホールがまるで来てと言わんばかりに見ている)

 

 

ふとあの男の姿を浮かぶ。僅かな日数ではあったがこの世界にいてすごく楽しかった時間でもあった事は確かだった。

なんだかんだ世話になったあの男に、もっとお礼を言えば良かった。もう後悔しても遅いのだが。

 

 

雨にずっと打たれるRのその姿は、まるで独りぼっちで生き方を知らない生き物のようだ。

 

 

疲れたRは、ベンチに座って少し休憩をする事にした。休まる訳では無いが、ぐちゃぐちゃの地面に座るよりかマシだ。

 

少し前屈みになりながら頬杖をついて、Rは物思いに耽っていた。

どこか一点を見つめながら何かを考えている。Rの目に光が微かしか映らない。この世界に落ちてから不可解な出来事を心と身体にずっと刻まれている。少しずつ身体が慣れてきたとは言え、いつ死ぬか殺されるか分からない世界に常時見られている感覚を、君達は味わった事あるだろうか。

死にたいとも生きたいとも思うのにも疲れてきている。

 

 

 

 

…夢を見ているのだろうか。

Rはハッとして前を見る。そこには小さい頃のRと友達が一緒に遊んでいる光景が見えていた。公園の砂場で一緒に笑い合う二人がいたのだ。

Rはこれは現実ではない事を知ってはいた。だがそれと同時に、懐かしさや言葉に出来ない感情が出てきた。

 

Rはつい子供達に話しかけようとベンチから立ち歩こうとする。

が、子供達は笑顔のまま砂のように、風に吹かれて消えてしまった。

そこに取り残されたのはなんの取り柄もないRと、涙さえも流すような雨がRの身体全体を冷やしながら包み込む。

 

 

と同時にRは気づく。あれは幻覚だ。ベンチに座って暫くしたらさっきのような夢みたいな幻覚を見ていたのだ。これは罠に近いものだった。

いち早くそれに気づいたRは、このベンチには近寄らないようにした。

 

 

 

雨がずっとずっと降っている。

何時間経ったかも分からないが、この雨はずぅっと雨雲から降り続けている。視界の悪さも変わっていない。相変わらず見えにくい。

見えにくいどころか霧も出てきたような気がする。

深い霧が悪さをしないうちにどこか別の所に行きたいと思うが、どっちに転んだとしてもあまりいい結果にはならない気がする。が贅沢も言ってられない状況だ。

この森に入るか、深い霧の中を進むか、或いはどちらも取らずにこの世界の限界まで歩くか。どうしようか。

 

 

 

 

霧の中を進む事にする

暗くて深い森の中

この世界の限界を見る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Rは暗くて深い森の中に入り歩く。空はRが森の奥深くに行くほど暗くなる。強い恐怖心をRが襲う。何かが出て襲ってくるのではないか。

これで良かったのか、なんて今思っても戻れないのだが。

 

 

やがて雨はRが気にならない程に小雨になる。恐怖心を抱いたままのRが次に見つけたのは、ぽつんと置かれたテントだった。身を守る物が心細いが何も無いよりかはマシだ。Rはテントの中に入り、テントの出入り口を閉める。中にはランタンがポワッと灯されており、それが光源としての役割を果たしているようだ。一時的にとは言え、本当の休憩ポイントを見つけたRは安心からか不意に眠気に襲われる。その眠気に抗う事にも疲れていたのかすぐ受け入れ、Rは倒れる様に眠りに落ちた。

 

 

 

 

いつの間にか小雨も止んでおり、この空間にはRただ独り取り残されて静かに眠っていた。ランタンの光に照らされたRの顔には、うっすらと涙が流れている。それは見守る月と共に。

(目覚めの時間です)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あんな暗い所に入るくらいなら、敵に襲われた方が何倍もマシだ!

Rはどちらにも入らずにこの公園の限界まで歩く。

どうせ空間と言っても大きさにも限界はあるだろう、それならいっそそれを確かめて新しい情報を手に入れた方が良い!

雨のべたつきもあってか、何かに対してイラついていたRは、少し眉をしかめながら歩いている。

 

 

体感30分程歩いていたのか?それよりも短いか長いかも分からない。

どんどん歩くRの前に何かが見える。

それ見た事か!やはり何かあるじゃないか。

 

Rは勢いよくその正体に近づく。

それが何か分かった時にRの足が止まる。

 

こ、これって…

 

 

(雨の存在さえも忘れるような物の前に跪く)

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