幻想郷の賢者、八雲紫は、ある日式である八雲藍からある質問を受ける。
『紫様って師匠とか居るんですか?』…と。
それに対し、八雲紫はこう答え始めた。
『そうねぇ……居るけど、私の師匠は……人間よ。』
やあやあどうも皆さんはじめまして、あきちは湯たんぽと言う名でありんす。
東方と呪術廻戦のクロスってあんま無いなーって思った結果がこれです。
要するに何時も通りの自己満でありんす。
『まぁなんでもええわ』って方のみご覧になられることをおすすめするでありんす。
両面宿儺
それは上古、仁徳天皇の時代に飛騨に現れたとされる異形の人、鬼神である。
『日本書紀』において武振熊命に討たれた凶賊とされる一方で、岐阜県の在地伝承では毒龍退治や寺院の開基となった豪族であるとの逸話も残されている。
そして、腕が4本、顔が2つの仮想の鬼神とされるが、正体は1000年以上前に実在した人間である。呪術全盛の時代に術士が総力を挙げて両面宿儺に挑んだが、終ぞ勝てなかったとされている。
その存在は最早天災に近いものだったようで
その力のあまりの強大さに、死してなお遺骸である20本の指の死蝋は呪物と化し、1000年間に渡って誰も消し去ることができず、今ではある神社では祀られていたが、かつての大戦の影響で紛失したとされている。
ー
平安京の何処か人通りが全くない場所にて、一人の少女はナニカから逃げていた。
「…ハァ…ハァ……ハァッ…っく!」
ここまで来れば……追っ手も来ないはず…。
「逃げ足だけは速いんやな、その速さと同じ位強ければ僕に追い掛けられる事も無かったかもしれんね。いやァ惜しい惜しい。」
嘘……何で!?
「いやぁ、僕実は好いた別嬪さんの位置がわかんねん。…てなわけで僕の玩具になって♡ 僕妖怪の別嬪さんでしか燃えんねん♡」
ゾクッ
「くッ………この変態!!」
何で寄りにもよってこんな変態に好かれちゃうのよッ!人間怖い!もう嫌ぁ!どうして私の夢はいつも変なのに邪魔されてばっかりなのよ!
「そないな事言わんといてや、僕だって本当はふつ〜に女の人と結ばれる思てたで? でも、君ら妖怪の娘たち見た時に自覚してん。 妖怪っ娘カワイイナァ♡ってな。」
ゾクゾクッ!
は、早く、逃げなきゃ、あ、あんなやつの、『モノ』になっちゃう。
「……ッ! 凄い妖気!」
とてつもなく大きな力の奔流を感じる……! ……一か八か、この人に助けを求めよう……どんな要求をされるか怖いけど……。
「……ええい!女は度胸!一かバチかの賭けに勝ってこそよ!」
私はそのまま勢いに任せ、大きな家の扉を破壊しながら進む、そして………盛大に転けた。
体勢を直し、見上げた私の目に映ったのは…………。
「誰だ貴様」
囲炉裏の上でグツグツと煮え立つ鶏鍋を、今まさに装うとしている、何故か女物の服を着た目と腕が四つずつある男の人だった。
「ふむ……気配からして妖の類か。 …最近の妖はノックもしないのか……それに妖がこんな所に何の用だ?」
この人妖怪って確認して最初の疑問がそこ!?ノックなの?確かに失礼かとは思ったけど! ……いい匂いだなぁ、色合い的に味噌かしら……そう言えば私、朝から追われてなんにも食べてないのよね……お腹空いたなぁ。
グゥゥゥ………。
「…飯の匂いに釣られて来ただけか。 ……少しだけなら食わせてやらん事も無い。
(こいつを今ここで殺しても面白くない……時が経てば中々強くなり得そうだ……ならばここは一度泳がせた方が良いか。)」
完全に勘違いされちゃってる!?わ、私はそんなに食いしん坊じゃありません!……ってそうじゃ無い!私は助けを求めてここに来たはずよ!…さあ!勇気を振り絞るのよ私!
「…えっと、その…あの、わ、私!」「かわい子ちゃんみぃ〜つけたァ〜♡」「いやぁ!!」
先程の少女と、新たに不法侵入して来た白髪の男のやり取りを聞いて、宿儺は一瞬で理解した。『あ、これストーカーやん』と。
「誰だ貴様は。死にたいのか?」
「なんや君、今ちょっと取り込み中やねん、ちょっと黙っといてな。」
「そうか……ならば死ね」
宿儺の呪力を宿した腕を突き出しながら、宿儺は突進する。
「ちょっ!いきなりかいな!」
白髪の男は焦りながらもギリギリで回避するが、宿儺の拳圧によって壁ごと吹き飛ばされてしまう。
「なんや、アンタ結構強いなぁ!」
「ほう……今のを避けるか……」
「ま、僕もそこそこ強ぉなる為に修行してた身やさかいな!」
「成程……だが、その程度では俺には勝てんぞ。」
「いやいや、それはやってみんと分からんで?ほれ、次行くで! 術式順転 蒼!」
白髪の男は再び宿敵に襲い掛かる……が。
「捌」
次の瞬間、男は真っ二つになった。
「………え?」
比喩では無い、本当に縦にふたつに切られたのである。その証拠と言っては何だが、先程の少女が目を見開いて驚いている。
(な、何が……起きたの?……全く見えなかった。)
「おい、いつまでそこで呆けている。食うなら食え、飯が冷めるだろうが。」
「……へっ!?……あ、はい……いただきます……?」
しかし、それを気にした様子もなく食事をしようとする宿儺に誘われ、彼らは奇妙な食卓を囲む事になった。
「……美味しいです。」
「……そうか。」
「……ところで、貴方は一体何者なんですか……?」
「……俺は両面宿難と言う……オマエは?」
「……私は八雲紫と言います……。」
「ふむ、良い名だ。……それで?どうして此処に来た。まさか飯を食う為だけではあるまい。」
「え、えぇとですね……実は……。」
「ふむ……つまりお前はあの白髪、そしてその組織に追われていた…と。」
「はい……。助けて欲しいんです……。」
「……別に構わん。……だがオマエ、人に物を頼むのがタダとは思ってはいないな?」
「……ッ!やっぱりそうですよね……。
わ、分かりました!私に出来ることなら何でもします!」
「ふむ……良いだろう、では条件だが……
オマエ、強くなれ。」
「……えっ?」
……えーと、この人は何を言っているんだろう。つ、強くなれ!?……え、何それ、どゆこと……?
「……ふむ、意味が分からないと言った顔をしているな。」
「いえ、その……はい……。」
だって意味分かんないもの!どうしろって言うのよ! 私が頭を抱えて悩んでいると、彼は口を開いた。
「……オレは退屈している、オレと張り合える強者が居らん。
弱者をいたぶるのも良いが、それではまだ満たされん。」
「……えぇっと……?」
つまり……?
「要するに、私が強くなって再戦しに来いってことでしょうか……?」
「まぁ、簡潔に言えばそうだな。」
「……でも、私は戦う事なんて出来ませんよ……?」
「安心しろ、戦い方くらいは教えてやる。」
「そ、そんな……無理ですよ……!私そんなに戦えないから逃げてきたのに……。」
「ふむ、ならば今すぐここで死ぬか?」
「はい!やります!やらせて頂きます!」
こうして(不本意ながら)たった一年だけの奇妙な師弟が出来たのである。
◇
「………と言うのがあの人とのファーストコンタクトよ。」
「……成程、帰っていいですか?」
「なんでよ!?聞いてきたのは貴女じゃないの、藍!」
いや、確かにそうなのだが、いくら何でも人の師匠の事を聞いたら馴れ初めのように語って来るとは思いもしないであろう。
と言うか今の話が本当なら、紫様の師匠って相当ヤバいやつじゃないか?
「早く会いたいわ〜♡お師匠様♡」
「…………」(クソデカため息)
どうしてあの流れからこんなポンコツ主人が出来上がったのだろうか?
……誰か分かる人が居るのならば是非とも教えてほしいものだ。
「で、結局その後はどうなったんですか?」
「そうね、そこからは大変だったわ。勿論、私は彼に修行をつけて貰ったんだけど……毎日ボロ雑巾みたいになるまで痛めつけられてたの。……今でも思い出すと体が震えるわ。」
「……」(どっちの意味か怪しい)
「……まぁ、それでも何とか彼についていけるようになったの。」
「へぇ……」
「そうして彼と出会って1年ほど経った頃かしら、ある日彼がこう言ったの。『オマエはもう十分強い、後は自分で技を磨いてみろ』ってね。」
「へぇ……ってことは?」
「そう、やっと認めてくれたのよ!私の強さを認めてくれたの!」
「へぇ……良かったですね。」
「ええ、本当に嬉しかったわ。……だからその時思ったの。この人の為にもっと強くなりたいって……。」
「ふむ、成程。」
「……でも、それから彼は旅に出たの、最後に強くなれって言葉を残して。」
「……え?」
「私を置いて一人で何処かに行っちゃったの。」
「……えぇ?」
(いやいや、それ完全に置いてかれただけじゃ無いですか?)
流石にここまで話を聞いておいてそれは可哀想過ぎる。
「しかもそれ以来連絡も無いし……。」
「……え、一度もですか?」
「ええ、全く音沙汰無しよ。」
「……それは酷いですね。」
「でもそこがお師匠様らしい♡」
いや、その反応は間違っている気がするが……。
しかし、その宿難と言う男は一体何者なのだろう?紫様がここまで入れ込む人物だ、只者では無い事は間違いない。
「ねぇ、藍。やっぱり私、もう一度会いに行くべきだと思うの。」
「え?……まぁ、確かに気にはなりますけど……。」
「でしょ!?そうと決まれば早速準備しなくちゃ!」
「ダメです、紫様がここを離れたら誰が幻想郷を管理するんですか?」
「うっ、そ、それは……でもぉ……」
「それに、まだ仕事は山積みなんですよ。」
「そんなぁ……」
……さて、取り敢えずこの話は置いておくとして、今日は霊夢に呼ばれている日だし博麗神社に向かうとしよう。
「ほら、いつまでも拗ねてないで行きますよ。」
「はーい……。」
紫様に背を向け、スキマに足を踏み入れる。
今日も私の主は怠慢である。
◇
「……ふむ、ここが奴の作った『幻想郷』とやらか……中々面白そうな場所だな。」
一人の男が、そう呟く。
全身を女物のゆったりとした着物で包み、顔を隠すように般若の面を被っており、男の顔はよく見えない。
そうしていると男は歩き出した。
まるで何かに導かれるように。
___やがて、彼は神社の前に辿り着く。
そこには紅白の少女が一人立っていた。
少女は男の姿を見て警戒する。
それも当然であろう、目の前に突然見知らぬ人物が現われれば誰だってそうなる。
「アンタ、見ない顔だけど……外来人?」
少女が男に向かってそう聞くが……
「オマエ……強いな、やはりこちらに来て正解だったな。」
「会話になってないんだけど……?」
「いや、この世界に来て正解だと思ってな。」
「ふぅん、まあいいわ。それよりあんたは何者?見た所人間みたいだけど……それにしてはあんたのその力は異質すぎる……。」
「俺か?俺は…………………
両面宿儺、呪術師だ。」
続きません(多分)
ちなみに途中出てきた白髪無下限呪術使いですが、コイツは五条悟の下位互換みたいなもんです。
六眼との抱き合わせですが、黒閃打ったことないし、領域展開も出来ません、でもあの時代だと最強格に近い。
ちなみに性格や言動は、五条悟と禅院直哉の悪い所煮込み 〜伊藤誠と特殊性癖を添えて〜 というメニューになっております。
え?宿儺が弟子を取るわけないだろいい加減にしろ!……ですって?
そうだよ(便乗)
でもそこを否定されたらこの作品自体成り立たないって言ってるだろいい加減しろ!!
ではさよなら、お疲れサマンサ〜