転生しても戦争だった ~数多の転生者が歴史を紡ぎ、あるいは歴史に紡がれてしまう話~ 作:ガンスリンガー中年
回なんですが……それよりなにより、クルスが今までおざなりにしてきた案件が、どうにもこうにも追いかけてきているというか……
いや、AIイラストは可愛い系ばかりで過去最高枚数(多分)なんですが、どうにもドロドロしてた舞台裏(ある意味、暗闘)やらハイソの闇を見てる気分になるというか……
書いておいてなんですが……クリスマス・イヴにそんなこと考えなければならないクルスに、ちょっとだけ同情したエピソードだったりw
「やあ。お嬢さんがた、クリスマスの夜を楽しんでくれているかな?」
「はい。またお目にかかることができて光栄ですわ♡ サンクトペテルブルグ大公フォン・クルス殿下、ご機嫌麗しゅうございますわ」
カーテシーをしながら貴族らしい挨拶をするクリスティアーナ。
その姿はなかなかにサマになっていて、横にいる見様見真似でただたどしいカーテシーのリーリアと実に好対照だ。
「あの大公殿下、もしお時間が許すのであれば、少し私とお話して頂くと嬉しゅうございます」
「構わんさ。今回はノブゴロド防衛戦参加者の慰労も兼ねている。良ければエスコートさせてくれ」
「まあっ♪ それは大変、嬉しく存じます」
「あー、それとそのかしこまった喋り方はできれば遠慮して欲しい。私はあまり貴族生活という物に慣れていないのでな。特にお相手がホーエンツォレルン家のご令嬢ともなれば、意識すると緊張してしまう」
「うふふ♪ 御冗談を。でも、かしこましたわ。
「”陛下”は勘弁してくれ。
「あら残念♪」
さて、そんなセレブ&ハイソジョーク(なのか?)の空気に耐えられなくなったリーリアは、「私は失礼させていただきますね」と言い残し
さて、珍しく女性に対して積極的にも見えるクルスだが、その胸の内は……
(まあ、ホーエンツォレルン家の娘なら及第点とかハイドリヒの野郎は言ってたし……
なんてことを考えていた。
☆☆☆
よお、なんか久しぶりだな?
サンクトペテルブルグで大公なんぞをやっているフォン・クルスだ。
フォンが付くのもすっかり慣れたな……
いや、それはいいが……最近、俺には悩みがあった。
なあ、突然だけど……皆の中に『嫌でもやるべきこと・解決すべき事だったんだが、それを後回しにして、気がつくと期限や締切が目前で切羽詰まった』みたいな経験した事がある奴いるか?
分かり易い例だと、『2学期開始前日に積み上がった夏休みの宿題の山』とかかな?
そう、『やるべき事が追いかけて来て、襟首掴まれた』みたいな感覚……
まさに今、俺がそんな心境なんだよ。
具体的には、ジュネーブに招かれて以降、面会の要請とパーティーの招待状以外に”
ああ、”釣書”ってのは、写真付きプロフィールやら家系図やら入れた見合い申し込み書だ。関東だと”身上書”という方が通じるか?
そんなのがドイツ国内だけじゃなくて北欧をはじめ国外のあちこちから届いたのさ。それも”冬宮殿”にアポ取った使者が直接。
いやさ、郵送で届いていたのはシェレンベルクをはじめとするNSRの紳士淑女が弾いてくれてたんだが、流石に「それなり以上に名のある家が使者まで立てて届ける」のは門前払いできんのよ。国の内外問わずに。
いやさ、俺も意味はわかるよ?
婚姻は貴族、あるいは権力者の責務云々とか。
50手前だってのに、今更、「身を焦がすような恋愛願望」なんてモンは流石に枯れ果てているが……
だが、大前提として言いたいことはある。
俺の初婚は二十歳そこそこで、家の事情で当時15歳の妻を迎えた(ああ、皇国法では男は数え歳で17歳、女は15歳で結婚できるぞ? ちなみに数え歳なのは法が制定された明治は数え歳が一般的だったからだ)。だけど妻は二十歳を迎えることなく病でこの世を去った……気が付いた時には手の施しようもなかった。
どうにも俺は知らぬ間にそれなりに妻を愛していたようだ。妻の死が軽度の
しかもなぜかその情報がいつに間にか広まっているらしいのだ。
貴族の情報網ってやつか?
(だが、だからと言って10代外せば良いという物じゃないだろうが……!!)
これらは釣書に添付されてた見合い希望者の写真な……確かに10代の女性は苦手だが、それは「それ以下の年齢ならおk!」って意味じゃ断じてないからなっ!?
というか、何らかの情報祖語でもあったのか……とりあえず、「なんか一癖も二癖もありそうなロリっ娘&ペドっ娘」の釣書写真がずらりと並ぶ様は、中々にホラーチックだったぞ?
(危うく新たなトラウマが生まれるかと思ったわい)
というか、まさか俺は”ベリヤとかと同じ趣味”とかと思われているんじゃないだろうな……?
流石にそれは心外だぜよ。
というか、50近いオッサン(※注:”この世界線”の来栖は1890年代生まれ)に年齢1桁薦めんなやっ!!
あと、この娘たち……一見穏やかに見える微笑みだけど、なんか目が笑ってないというか……「生まれて10年未満なのに状況を把握したうえで覚悟ガンギマリ」っぽいのが混じってね?
というか、そこはかとなく闇が深そうな娘がいるんだが……
(権力志向ってのは怖いからねぇ~)
というか、おっかないのは魑魅魍魎が跳梁跋扈する
先に言っておくが、オチは分かってるぞ?
さっきの言葉を否定するようだが、奴さん達も俺が本気でベリヤの同類と思っている訳じゃないだろうさ。
幼い娘と婚約させといて、とりあえず大公妃の座をキープ。実際、婚姻するにしても相手の成人後、いや俺の感覚的に二十歳過ぎてからだ。
さて、そうなると一番年上のロリでもざっと11年後……その頃の俺は60歳前後、もはや夫婦生活どうこうよりそろそろ第一線からの引退を考えなければならない年齢だな。
さて、その時に「実家と紐でつながった若い嫁」はどう出ると思う?
ましてや、子供が出来ていたら?
幼い後継者(まあ、大公位が世襲になるかは不明だが)を嫁の実家が放っておくと思うか? もし、今回の釣書令嬢に兄でもいれば、その頃には当主が世代交代しているかもしれん……
つまりは、そういうことだ。
俺が衰え始めてるだろう時代の大公妃ってのは、やりようによってはとんでもない権力を握ることになる。
無論、その時代に”サンクトペテルブルグ
おそらくだが、「ノブゴロド防衛戦」でその”品定め”がされたと俺は思っている。
まあ、すぐに滅んじまうような場所に政略結婚を持ち掛ける意味などないからな。
正直に言えば、そこを責めるつもりはない。なんせ、貴族だのハイソだのの生存戦略の中じゃあ、まだ真っ当な方だ。
政略目的の家同士の婚姻に、ぶっちゃけ歳の差ってのはさほど重要な要素じゃない。
(まあ、メリットがあってもロリっ娘と結婚なんて気乗りしないのは確かなんだが……)
それを知った妙な笑顔を浮かべていたシェレンベルクが気になると言えば気になるが……
他にも一応、年齢的には問題の無い……20代から同年代の40代までの釣書もあったけど、わざわざクリスマス・ウィーク前にベルリンから飛んできたシェレンベルクの上司、NSR長官のハイドリヒ曰く、
『ふむ。あまり大公殿下にして枢機卿猊下が交流を持つには好ましくない輩が混じっているようだな……』
とのこと。
まあ、釣書自体は来てなかったが、クリスティアーナ・フォン・ホーエンツォレルンはハイドリヒ曰く”安牌”であるらしい。
要するに「男と女の関係になっても、その先の婚姻に至っても」問題の無い家系であるそうな。
『面倒な家々からの婚約攻勢から逃げる手として、とりあえず婚約する相手として丁度良いのではないか?』
なんてこと言いやがるのかねぇ~。
まあ、別に婚約しても良いかなとは思ってるんだがな。
何というか……
(不思議とウマが合いそうな予感はするんだよな……何故か)
もしかしたら、ホーエンツォレルン家の娘も”
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「ねえ、シェレンベルク様ぁ。パパをペドフィリアか何かと勘違いしているような写真を送りつけた家……討っちゃう?」
「”ドラッヘン”、そこまでする意味も価値もない。政略結婚としてはまだ手管を示している分、まともな方だ。それと討った時の社会的影響を考えると、リスクが見合ってないな」
(幼子を持ち出すということは、『大公に
「ちぇ~。残念」
(逆に20代以上の女性を差し向ける家というのは、本気で篭絡を狙うという意味でもある。まあ、問題ない家ならそれも良いが……)
「まあ、そう言うな。ああいう露骨なやり口はクルス大公自体が好いてないさ。それに本当に”不味い”家には、既に長官から”警告”が出ているだろうさ。そのあたりは実に信頼ができる」
量産型ロリっ娘&ペドっ娘がなんか怖い……(挨拶
冗談抜きに、「釣書娘」はアホの娘疑惑ではなく実証段階に移ってるクリスティアーナがかなり善良に見えるレベルですw
まあ、「どんなに幼くても貴族令嬢は貴族令嬢」を地で行くような娘たちですね~。
どうもクルスはそれを直感で”嗅ぎ分けてる”っぽいですが……
まあ、正直、「自分の真価」を理解しきれてない分、まだまだガードがゆるゆるです。
NSRも苦労するなぁ~と。
そもそも、政略結婚狙ってるロリっ娘やその実家が「二十歳になるまで婚約状態でキープ」なんて甘っちょろい事を考えてるわけないじゃないですかw
まあ、万が一にもクルスがシモヘイと同じく”年下の守備範囲が広かった”ら、割と洒落にならない”歴史の変遷”が起きそうですが……
強いて言うなら”歪んだ覇道”かな?
いつか後書きにでも”IF歴史”の触りでも書いてみようかなぁ~。
それはさておき、なんとかなり初期から出ている謎の多いショタトリオの一人、”ドラッヘン”君、初のイラスト化でした。
この子、クルスの前では大分猫被ってんなぁ~とw
さて、次回はクルスと(NSR的には家も含めて”安牌”らしい)クリスのイベントは進むかな?
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