タイトル通りの転生者がマッシブーンとしてモンハン世界で筋肉を鍛える短編です。ポケモンとモンハンのクロスオーバーですね。

 書くきっかけはMHGの攻略本を久しぶりに読み返して懐かしくなったのです。そのため今と昔の設定や小ネタが入り混じっております。

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 はじめましての方は初めまして、お久しぶりの方はお久しぶりです。ノリでモンハンとポケモンのクロスオーバーでカカッと書き上げたので短編として投稿します♪

 私の作品は好みが分かれると思いますが、少しでも楽しんでもらえれば嬉しく思います♪




転生マッシブーンが往くinモンハン

「マッシ! ブゥゥゥーン!(なんじゃこりゃぁぁぁぁー!?)」

 

 筋肉モリモリ。つぶらな瞳。キュートな口? 足が四本……あ、思ったよりも歩きやすいや。うん、そうだな。どこから見てもウルトラビーストの“マッシブーン”そのものへと変貌した自分の姿に絶叫したのは当然のことだろう。

 

 この俺、前世での名前は神様都合で忘れてしまったが、元はごく普通の筋肉を愛でることが趣味の男子高校生だった!

 

 それがナンヤカンヤあって、神様に「YOU、ちょっとゲームの世界に行ってよ♪」と言われてよぉ!

 

 俺の好きなゲームに転生させてくれるって言ったから期待したのにポケモンの世界でポケモンに転生かよ!?

 

 いやまてよ。そもそも俺の趣味は筋肉を鍛えて自分の筋肉を愛でることだし、別にポケモンの世界でもよくね? 可愛い女の子の手持ちになってチャンピオンでもボコって合法的にカツアゲしたろwww

 

 

 ……と、そう思っていたのがつい先ほどまでの俺。ポケモンの世界で、人間かポケモンへの転生の二択ならこういうこともあるだろうと思ったよ。

 

 そんなポジティブだった俺を神はあざ笑っていたんだろうな。いま目の前に広がる光景を見て、俺はここがポケモンの世界ではないことを理解した。

 

 

『グォォォォー!』

 

 空高く飛び上がる火を噴く飛竜――リオレウスが馬鹿デカイ武器を持った男たちに閃光玉で地面に落とされ、好き放題に切り刻まれている。

 

 (やべぇよ、これ。絶対に『モンスターハンター』の世界だよ! どーすんの俺!?)

 

 俺=ポケモン。ここ=モンハンの世界。俺=(ポケット)モンスター。これ、狩られんじゃね?

 

 飛び散る鮮血! 尻尾! 翼爪も切り飛ばされて部位破壊も順調。そしてゲームと違い、大剣の一撃で切り落とされたリオレウスの首。

 

 ……うわぁ~お。俺、前世ではスーパーでしか生肉見たことなかったけど、ちょっちグロいな。

 

 でも思ったよりも平気なのはマッシブーンになったことで脳みそまで筋肉になったからか?

 

 あ、やべ。なんかあのハンターたちこっちに気づいてね?

 

 

 岩陰からこっそり様子を窺っていた俺は3人組のハンターと目が合ってしまう。

 

 ってうぉぉぁ!? めっちゃこっちに走ってくるんですけど!?

 

 こうなれば……筋肉をアピールして敵意が無いことを分かってもらうしかない!!

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 ハンターside

 

 

 私はハンター。名をアーノルガーという。どこぞの王女様から「リオレウスの首を壁飾りにしたいから狩ってまいれ!」ってなクソみてぇな依頼を受けて討伐も完了したところでそいつと出会った。

 

 

「なぁ、お前たち。あの岩陰に隠れているデカいの。見たことないが知ってるか?」

 

「いいや、私の知識にはないな。

 あんなに奇麗なオレンジ色で赤いし、このリオレウスの子どもの亜種だろうか?」

 

「リオレウス亜種は蒼だし、希少種でも銀だ。

 何より、四本脚で腕もある。顔も虫っぽいぞ?」

 

 歴戦のハンターである俺は名も知れぬモンスターのヤバさが肌で感じられた。

 

 こいつは特大にヤベェ! おそらくリオレウスなんか軽く捻るくらいには強そうだ!

 

 だから俺たちは互いにアイコンタクトで狩猟することに決めた。最高速度で駆け寄ってぶった切ろうと思ったのだが、

 

 

「ババルク!(待ってくれぇぇぇー!)」

 

 謎のモンスターは岩陰から飛び出すと同時に筋肉を見せつけるようにポーズをとった。

 

 

「マッシ! ブゥゥゥゥーン!(俺の名前はマッシブーンです。敵ではありません)」

 

 俺たちは全員がその筋肉に見とれ、気圧された。そして同時に、このモンスターの言葉が筋肉を誇る者にのみ通じるパワフルな言語として心で理解できた。

 

 

 

「なぁ、こいつ狂暴なモンスターじゃないんじゃねぇか?」

 

 

「そうだな。筋肉と雄たけびで自己紹介したようだが、名前は“マッシブーン”で合ってるのか?」

 

 

「マッシ!(はい敵ではありません。私はマッシブーンです!)」ムキムキ!

 

 

 やはり、これだけ立派な筋肉のモンスターなのだ。悪いモンスターではないだろう。

 

 おそらくアイルー族のような人間に友好的な新種族なのだと、俺らは筋肉で理解した。

 

 

 

「マッシブブーンッ!(異世界から来ました。それと筋肉を鍛えたいです)」

 

 

 きれいな瞳だ。こいつは嘘を言っているような目でも筋肉じゃあねぇ。筋肉で分かるッ!

 

 

 

「OK! マッシブーン! 筋肉を愛する者に悪いやつはいねぇ!

 俺らはミナガルデの街を拠点にしているハンターだぜ!

 俺らの街に来いよ♪」

 

「そうだな。ミナガルデは良い人も良い筋肉も多いから受け入れてくれるだろう」

 

「ハンターで筋肉が嫌いな奴はいねぇよ♪」

 

 俺は手を差し出すと、マッシブーンも握手に応じてくれた。

 

 見た目通りに気持ちのいい筋肉による握手だ! 仲良くできそうで何よりだな!

 

 

「異世界から来たらしいが、モンスターハンターの世界へようこそだぜマッシブーン!

 俺らと一緒にハンターやろうぜ♪」

 

 こうして俺たちは生涯の友と呼べるマッシブーンと出会ったのだった。

 

 

 

  マッシブーンside

 

 

 オッス! マッシブーンとしてモンスターハンターの世界にやってきた俺は良い筋肉のハンターさんたちと出会い、ミナガルデの街に連れて行ってもらえることとなった。

 

 今は彼らを迎えに来た馬車に揺られている。

 

 流石に御者さんには驚かれたが、ハンター3人と一緒になって筋肉を見せつけたら「ハンターだもんな……」と理解して乗せてくれたのだ。

 

 正直、この見た目だし速攻で狩られるかと思ったけど、俺ってばマッシブーンだもんな! この筋肉の良さが分かる人なら仲良くできるってもんさ♪

 

 

「それじゃ自己紹介だぜ。

 俺はチーム“マッチョMAX”のリーダーのアーノルガーだ。

 見ての通り大剣使いで岩をも叩っ切るぜ!

 ハンターランクは全員30だな。称号は“モンスターハンターG”だぜ!」

 

 

「私はチームの頭脳担当のドウェンソン。

 自慢の頭はティガレックスに噛まれても逆に牙を折るくらいには強く固く、だから賢い。

 見た目が頭脳担当っぽいという理由でヘビィボウガン使いだ。

 ボウガンが折れても弾を時速300キロで投擲できるからこその頭脳担当さ」

 

「オレはシルローン。筋肉が最も生きる武器であるハンマー使いさ!

 俺の一撃でモンスターは眩暈を起こす!」

 

 それぞれに筋肉マシマシな自己紹介に俺も聞いていて筋肉がうずいた。

 

 ほへー、流石はハンターだけあって随分と鍛えた身体してるなー。

 

 ちなみにこのチームは、3人全員が遊撃役らしく、防具は関節への負担軽減のためだけに腕、腰、足だけ装備。

 

 頭と胴を外して、さらにインナーも身に着けずに裸の筋肉をさらしているところに好感が持てた。

 

 

 

「マッシブブブーン!(ところで、俺みたいなのが人間の街に行っても本当に大丈夫なのか?)」

 

 一番の懸念事項というか、俺の見た目って控えめに言ってもモンスターなんだが、全然気にしないのはこの人らが筋肉だからではないのだろうか?

 

 普通の人はマッシブーンを街中で見かけたら驚くと思うんだよな。

 

 

 

「俺らの暮らすミナガルデはハンターの街だから大丈夫じゃないか?

 その辺どうだ、頭脳担当?」

 

「私の計算からすれば街の人間に受け入れられる可能性は50%だ。筋肉で補えば+50%」

 

「つまり合わせて100%で、さらに勇気とか友情をかけ合わせれば200%超えるってことだな!」

 

 なるほど、完璧な計算だな。スゲェぜ! 流石は街でもトップクラスのハンターだけあって難しい確率の計算まで瞬時に行えるとは。

 

 自慢じゃないが俺の学生時代の数学の成績は10段階で3だったからな。よく分からんが、この3人が凄く頭が良いことは分かった! 全員が頭脳担当とは凄いぜ!!

 

 

 

「そういうわけさマッシブーン!

 街にはアイルー族という猫みてぇな種族もいることだし、お前みたいな訳分らん異世界のモンスターが来たところで誰も騒いだりしねぇさ!

 オトモアイルーって制度もあるし、よその地方では犬を連れ歩いて狩りに出る奴だっているのさ」

 

「マッシ!(つまりオトモマッシブーンも制度としては問題ないってことか)」

 

「おうよ!」

 

 こうして俺のオトモマッシブーンとしての生活はスタートした。

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 オトモ登録は街でも腕利きの3人が保証してくれたことで、少しだけ受付嬢さんには驚かれつつも受け入れられた。

 

 ベッキーさんっていうんだけどスゲェ美人でな。俺が人間なら即告白してフラれていただろうな。

 

 ギルドマスターからも「筋肉が凄いしオトモでなくともハンター登録で良いじゃろ」と言われたが、そうなるとハンターランク30の3人に付いていくには厳しいからな。

 

 あくまでオトモとして俺は登録。こうして俺の筋肉ライフが快調な滑り出しと言えるだろう。

 

 

 

 ~オトモ生活2日目~

 

 ミラボレアスを討伐した。

 

 なんでも俺がこの世界に来た影響からか、唐突に“謎の赤衣の男”が依頼してきたからだな。リーダーのアーノルガーは二つ返事で「筋肉を鍛えられそうだから」と快諾。

 

 頭脳担当と遊撃担当のドウェンソンとシルローンも大賛成。俺も賛成。ちなみに俺もパーティでの役割は遊撃役だ!

 

 実際に戦ってみると「ビルドアップ」を積んでからの「ばくれつパンチ」の一撃でミラの角が折れた。

 

 おかげで俺も工房で俺専用の頭防具を作ってもらって顔を隠すことで遠目には人間に見えなくもない立派なオトモマッシブーンになれたな。

 

 おそらく初対面の人間が俺に驚いていたのはモンスターっぽいこの顔だと思ったんだ。

 

 

 

 ~オトモ生活3日目~

 

 アルバトリオンを討伐した。

 

 古龍が活気づいているとかで他にもモンスターはいたが、露払いの感覚で俺たち遊撃役が各個撃破。

 

 折角だからと仲間にポケモンの積み技「つるぎのまい」や「めいそう」を教えたらみんな使えたし、その影響かも。勿論、「こうそくいどう」も使えるので狩場への移動も走っていくようになった。

 

 レベルが上がったからか俺の「ばくれつパンチ」はモンスターに乗った状態でも使えたな。ターン制じゃないポケモンもいいよな♪

 

 雑魚の大型モンスターも出てきたが、3色パンチを適当に合わせてみたら効いた。俺、虫タイプなのに波紋の呼吸ってぇの? 山吹色の波紋をやってみたらなんか疑似「ほのおのパンチ」も使えたんだよ。「ブレイズキック」も普通に使えるけど鍛えたからかな?

 

 ただ、「きゅうけつ」みたいな、むしタイプの技は空を飛ぶモンスター全般に通りが悪いな。飛竜は全部ひこうタイプなのだろうか?

 

 まぁ、死ぬまで殴って死なないモンスターはいねぇだろ。

 

 

 ~オトモ生活4日目~

 

 ラオシャンロンを討伐した。ドンドルマの街の大長老がバカでっかいラオシャンロンを斬ったって話を聞いて俺もやってみたかったんだよ。

 

 チームの仲間に「ラオシャンロン狩ってみたい」って言ったら頭脳担当のドウェンソンがギルマスに話して依頼を回してくれてさ。

 

 古龍の討伐は生息数や分布もよく分かってないから慎重にすべきなんだろうけど、受けられたのだからヨシ!

 

 俺の「ばくれつパンチ」を背中に乗った状態で打ち込んでみたら、地面に埋まって掘り出すのが大変だったぜ!

 

 

 ~オトモ~生活数十年目~

 

 楽しい月日は流れるのも早く、俺は狩りと街での宴、それに筋トレを続けていたんだがその生活に終わりが来たんだ。

 

 

「マシシシシシシシシ!?(おいおい、お前ら引退すんのかよ!?)」

 

 チーム解散の危機だった。

 

「いやだってマッシブーン。俺らもう90歳越えたし、そろそろ大剣二刀流で双剣ごっことか難しくなってきたんだぜ?」

 

「私も頭脳担当と言いつつボウガンの弾を投げるよりもボウガンで撃つ方が威力が出る歳になったので」

 

「まぁ、潮時だわな。マッシブーンに習った“デカヌチャン殺法”っての? ハンマーを鋼の意思でデカくして殴る技が連続して出せなくなっちまったんだわ」

 

 幸いにも腕利きハンターとして稼いだ金があるので3人は近くの村で隠居し、村の子どもたちに武勇伝を聞かせて畑仕事でもしようって話になっていた。

 

 俺はそれを寂しく思いながらも、別れに涙は流さなかった。

 

 これまでも酒場で仲良く酒を酌み交わしたハンターが次の日には骨も残らず黒焦げの武具の一部になって家族や故郷のもとに旅立つのは見てきたんだ。

 

 ギルドマスターの爺さんからもオトモマッシブーンと言いつつギルドカードまで発行してもらっていたからハンターは続けることはできる。

 

 だが、一人だけ老いることなく、むしろ筋肉マシマシになった己の肉体を持て余すこととなった。

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 

 雪深い山奥――ポッケ村。

 

 モンスターだけでなく大自然そのものが脅威となるこの環境に今、俺はいる。

 

『マッシブーン!(ネコバァちゃん、俺を厳しい環境まで連れてってくれ!)』

 

『確かにマッシブーンちゃんの筋肉をさらに鍛えるのにはいいかもねぇ』

 

 オトモアイルーの派遣を手伝っているネコ婆ちゃんのリュックに入って俺はこうしてポッケ村に来たんだ。

 

 俺はこの世界に来て様々な出会いをしてきた。

 

 原作ゲームに出てきた人たちや、漫画や小説に登場した人たち。

 

 ミナガルデの街は小説版の最初の方だけだったから知識として知っているハンターは少なかったが、俺がこの世界と現実として関わっていくのなら、やっぱりポッケ村は行くべきだと思ってな!

 

 ウカムルバスが目覚めたって話はまだギルドでも聞いていないし、ゲームでも小説でも漫画でもこの地は激戦の地となるのが分かっているのだ。

 

 なら、俺が狩るしかねぇだろッ!

 

 

「マッシブゥゥゥゥゥーン!(ポッケ村の平和は俺が守る!)」

 

 こうして俺は今日も筋肉といえばでお馴染みの「木こり」の仕事を手伝いながらポッケ村でいずれ来る腕利きハンターのオトモマッシブーンになるべく、日夜狩りに励むのだった。

 

 ……でも、この間もクシャルダオラを殴り飛ばしちゃったしティガレックスやラージャンもぶん殴って俺が縄張りのヌシみたいになっちまったが、本当に原作キャラ来てくれるのかな? 平和過ぎて事件起きないんじゃね?

 

 なんだか知らんが、俺の筋肉は今日もモリモリムキ! 俺はオトモマッシブーンだからな♪ 

 

 

 

 




 最後までお読みいただきありがとうございました。

 作者としましては自分の作品をきっかけに小説を「書く楽しさ」を一人でも多くの方に伝われば最高ですね♪

 そうしてネット上に名作や迷作が増えて行ってほしいものです。

 活動報告の方に制作秘話ってほどでもありませんが、後語りを載せておきます。

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