Apexゲームに参加していたレジェンド、ウィールドはエネルギーの暴走でアウトランズから幻想郷へ来てしまった。
クレーバーの付喪神となってしまっていることに気づいた彼(彼女?)はその能力を使いアウトランズへ帰るため行動する。
「貴方、照準に映っているわよ。」
次元をまたぐ戦闘兵、レイスからの警告。それを聞いた俺は即座に背負っていたアサルトライフルのネメシスバーストARを構えた。
ここは惑星アウトランズ、独立の為にIMCとミリシアとの間で行われた戦争。フロンティア戦争は数十年の時を経て終結した。だが開放には代償が付いてくる。フロンティアと呼ばれる宇宙宙域は戦争により荒廃したのだ。救援物資もなくなった。
自活の術を失ったフロンティアの住民は移住を余儀なくした。そして、勇敢な者たちは戦火の影響を受けず、資源が溢れていたこのアウトランズに来たのだ。
そして今、惑星アウトランズではあるゲームが話題になっている。それがフロンティア中のレジェンド達が富と名声を賭けて戦う血塗られた競技、Apexゲームだ。
俺の名前はウィールド、フロンティアで一体あるだけで戦局を変える兵器タイタンを駆りミリシアの兵士として戦争を生き抜いた。今はフロンティア戦争で手に入れた力を駆使してApexゲームに参加している。
「ドローン…今回の相手はクリプトか、厄介だな。」
現在ステージ、オリンパス
ラウンド3、ダメージを受けるリングから逃れ安地内を目指し移動していた道中、チャンピオン部隊に遭遇した。
どこから撮影しているのか分からないが、今俺を探知しているドローンを操っているのが今回のチャンピオン、クリプトである。
「リングが迫ってきている。ここは戦わずに逃げたほうが良いと思うが、どうする?レイス、ミラージュ」
俺は二人に通信を繋げて喋りかける。ミラージュは相変わらずの口調で俺の言葉に返してきた。
「逃げる?このミラージュ様が負けるとでも?そんなにビビってるならデコイの影に隠れていたらどうだ?このミラージュ様のな!」
虚空の声を聞いたレイスはミラージュの考えに否定的だった。
「虚空の声を聞いたわ。確かに勝てれば今回のゲームを有利に進めることができるけど、地理的にも持っている武器的にも相手の方が有利ね。」
このレイスの話を聞いて逃げることにした俺達。安地内で体制を立て直す作戦だ。
「レイス、ポータルは?」
レイスのアルティメット、ディメンションリフトは設置型のアルティメットだ。2つの場所に青色で楕円形のポータルを設置し、つなぐ。ポータルに触れるとその2点間をダメージやレジェンドの能力の影響を受けることなく高速で移動することができるのだ。
「ごめんなさい。まだ使えないわ。」
先程の安地移動でポータルを使ってしまった為アルティメットの準備ができていない。このままではクリプトのEMPを喰らうかリングのダメージで死んでしまう。
「なら俺のアルティメットを使うしかないか…最後まで取っておきたかったんだけどな。」
俺は左腕を前に突き出し前腕を掴んでアルティメットを発動させる。腕に付けていたリングが高速で回転していき側面にある溝に青色の光が吸い込まれていった。
「次元エネルギーをチャージする!援護を!」
俺の周りに発生した青色の球形エネルギーを確認したクリプト達はすぐに行動を開始する。こちらに向かって一番最初に走ってきたオクタンは俺を狙ってディボーションを撃って来た。
「ハッハー!」
しかしレイスがそこに立ち塞がった。レイスとオクタンの銃撃戦が始まる。レイスはその小回りな体を活用しオクタンの放つ銃弾を避けながら高速で動き回るオクタンにウィングマンの弾を浴びせて、ダウンさせた。
一方こちらはミラージュ、ミラージュはコースティックと戦っているが、苦戦していた。コースティックはガストラップを使い有利に戦いを進めている。ミラージュはガスを浴びて苦しんでいるが、自分を苦しめているガスの中でアルティメット、パーティーライフを使うことで分身を作りコースティックを混乱させた。
『騙されたな!』
銃を乱射するコースティック、しかし当たったのは全てデコイで本物はいない。逃げてどこかで回復しているのだろうと考えたコースティックは移動する。そして部屋の中に入っていくミラージュを見た彼は気づかれないように接近し扉をガストラップで封鎖した。そしてアルティメット、ガスグレネードでミラージュを攻撃する。
気を抜いたコースティックはゆっくりとその場から立ち去ろうとするがふと横の壁を見てみれば、そこにはミラージュがいた。そして、センチネルを構えていた。
「よう、さっきぶりだな」
シールドセルをチャージされたセンチネルで頭を撃ち抜かれたコースティックはダウンした。
ミラージュはガストラップが設置されていた部屋へ入り置いてあった酒を飲む。
「レイス、ちょっと休んで行かないか?」
ポータル虚空でやってきたレイスに向かってそんな生意気なことを言う。
「ミラージュあんた、死ね!」
もちろんレイスはキレた。当然である。戦闘中に酒を飲む人間ほどアホな人間はいないだろう。こいつの場合残念人間だが。
「…はあ、このままだとウィールドが危険よ、ポータルを通って。ウィールドのところに繋がってる。」
レイスとミラージュはポータルを通ってウィールドのいる場所へ向かった。
「この戦いの音を聞いて別の部隊が来るかもしれない…早いところエネルギーチャージを完了させないと…!」
俺は先程の場所でエネルギーチャージをしていた。俺のアルティメットはフェーズチャージャー、腕にあるリングにエネルギーをチャージし、特殊なフィールドを展開する能力。このフィールドの中では敵味方全てのレジェンドのアビリティが虚空になる。
この虚空はレイスのようなチャージ時間が発生せず、瞬時に入ることができる。フィールド展開が終わるまでずっと虚空の中にいることもできる。
レイスとミラージュが帰ってきた。と同時にチャージが完了する。俺はフィールドを展開しようとするが…
「なんだ?力が、制御できない!?」
フィールドが展開できない。それどころかリングはどんどん回る速さを増していく。
「…っ!離れて、ミラージュ!アルティメットを中断して、ウィールド!」
虚空からの声を聞いたレイスがミラージュに俺から離れるように言う。
「うわっ!」
そして爆発音と共に俺はこのアウトランズから消えた。
幻想郷、無縁塚
「…ぐっ、ここは…?」
周りを見渡す。エネルギーの暴走でどこか違う場所に来てしまったらしい。ここは物が散乱している場所だ。旧世紀のガラクタばかりだが。
俺は装備を確認する。リングはちゃんとあるしフルセットのネメシスバーストARもある。背中にはケアパッケージから回収したクレーバーもあった。
「一体ここは…ん?なんか声が変だな…」
声が高くなっている。近くに落ちていた鏡を見てみれば…
「え?女?いやまさか…」
もう一回目を擦って見てみる。女がいた。黒髪の女だ。
状況の整理をする。ここはアウトランズではない。装備はしっかりとある。そして今、俺は女だ。
「最後だけ意味不明すぎる…」
そうして女になってしまった俺は呆然としていたところを森近霖之助という男に拾われ、香霖堂と呼ばれるリサイクル屋に行くのだった。
香霖堂では幻想郷について教えてもらった。霖之助は懇切丁寧に幻想郷について教えてくれた。この時自分が付喪神というものになっていることも知った。
「幻想郷は外から隔離された世界だ。こっちから外の世界に行くことはできないし外の世界から幻想郷に来ることはできない。ただ、時々こっちと外の世界を分けている結界の能力が薄れて外からこっちに人や物が来るときがある。例外として八雲紫が遊びで連れてきたりするけどね。」
この話を聞いた俺はその八雲紫を見つけてアウトランズに戻るための拠点を作るため、香霖の言っていた人里へ向かうことにしたのだ。
「ありがとう香霖、また会おう。」
「ああ、今度は商品を買って行ってくれ。」
こうして俺のクレーバーの付喪神生活は始まった。
レジェンド名:ウィールド
本名:クラウン・アンバー
パッシブ:壁走り:壁に張り付いて走ることができる。
アビリティ:エネルギーグレネード:エネルギーでできた円形のグレネードを発射する。アークスターの1.5倍の威力を誇るが相手に直接刺さなければ爆発しない。
アルティメット:エネルギーチャージャー:腕にあるリングにエネルギーをチャージし、特殊なフィールドを展開する能力。このフィールドの中では敵味方全てのレジェンドのアビリティが虚空になる。設置型、クリプトのドローンなどのアビリティは即破壊される。
次回からクレーバーが活躍し始めます。だから許せ(圧)