仮面ライダーギーツvsこちら葛飾区亀有公園前派出所~両さん、デザグラに出るってよ~   作:唐 十三郎

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「リアリティライダーショー、デザイアグランプリ――!! なんと冴様が景和様からフィーバーバックルを奪って景和様と祢音様、そして纏様を攻撃し無力化してしまいます。彼女は無事にメロン爆弾を持ったジャマトを倒してご家族を救えるのでしょうか?」
「裏切り展開だぁあああああああ!! よりによって冴先輩に裏切られちゃったぁああああああああああ!!」
「あ、あのね纏……あれはね、その」
「もーやだぁ! 冴先輩なんて嫌いー!! アタシもうお家帰るぅ! ふえぇええええええええええん!!」

 信頼していた冴に裏切られる事によって幼児退行する纏。それだけショックだったのだろう。

「もー! ゴメンゴメン! 纏は悪くないよ~。だから機嫌直して……ね?」
「アタシ悪くないの? 本当に?」
「うん。纏は良い子だよー!」
「じゃあ冴先輩! アタシの頭、ナデナデして!」
「……マジか。い、いやーそれはちょっと」

 ツムリが観ている前でそれをやるのは照れがあるのか躊躇する冴。

「ダメ……? うっく……ふ、ふえぇええええええええええん!!」
「あー! だから泣かないの!! わ、わかったわよ……纏は良い子良い子。これで良い?」
「むー、なんかイヤイヤやっててヤダー!」
「注文が多いなぁ。わかったわよ……ほらもっとくっついて。纏は良い子良い子……」
「よっしゃあ! ひっさしぶりの冴先輩からのナデナデもらったぁあ!!」
「?! 纏、アンタ図っていたのね!」
「へっへーんだ! 裏切って攻撃した罰だよーん! ツムリちゃん、今のバッチリ撮影出来てる?」
「ええ。8K映像でバッチリと。デザグラの特別枠での同時放送も実施中です」
「GJ!! モニターの前の皆、見ってる~? 君たち推しの冴先輩のナデナデはアタシのだからね~♪」
「もう! そんなアピールしなくて良いの!! はぁ……してやられたわ」

 纏の冴への愛情は少々ヒネくれている。


双乱XII:そして彼が還ってくる

「……そうよ。ここでギーツ以外の3人が脱落すれば、私がデザ神になれる!」

 

 ロポはそのままバックルの右スロットに差し込みレバーを倒してドラムを回転させる。

 

『 SET FEVER! 』

 

 バックルのドラムが目まぐるしく変わる。フィーバーバックルのドラムに組みこまれている絵柄は6種類。MAGNUM・ZOMBIE・NINJA・MONSTER。BEAT、そして何が出てくるのか検討もつかない”???”。この最後の”???”が物凄くクセ物で、先の5種以外の大バックルに他のバックルも含み、揚げ句の果てには現存する小バックルも含め全て含まれている。そしてロポが今回引いたのは……

 

 ―― ??? ――

 

『 JACK POT HIT GOLDEN FEVER 』

 

 運命の悪戯か、それとも神が微笑んだのか、”???”からはブーストバックルが選ばれた。ロポの身体に赤いプロテクターが装着される。

 そしてブーストバックルの補助で速度が加速されたロポはナーゴ・タイクーン・ラヴィの順に攻撃をする。

 

「ぐはぁ?!」

「ちょ、ちょっと?!」

「! うっく……冴先輩……」

 

 3人とも不意を突かれた急所攻撃で動けない。そこへ配送ジャマトたちが何体も近付いてくる。

 

「「「イズキョトス……イズキョトス……イズキョトス」」」

「……家族は、私の手で護る!!」

 

 ロポはそのまま配送ジャマトたちに突撃した。

 

 その頃の道長はライダー、特にギーツに挑むために1人で採石場へと向かっていた。

 だがそこへ道を塞ぐように1人の男が現れる。

 珍しく眉間に深い縦シワを刻み怒りを表に出したニラムである。

 

「バッファ……君は本来、存在していない退場者! リアリティを汚すフィクションだ……」

『 VISION DRIVER 』

 

 ヴィジョンドライバーを腰に当て装着するニラム。CV松岡禎丞さんの電子音声が響く。

 

「よって……私が抹消する」

『 GAZER LOG IN 』

 

 右手の親指をドライバーの上部にある生体認証装置「バイオメトリクサー」に当てて変身機構を開放する。両腕を鮮やかに、舞う様に動かして右腰に備えられたカードホルダーから超薄型変身認証カード「プロビデンスカード」を取り出し、持ったままの右腕を頂点に突き出した。

 

「変身」

『 INSTALL INNOVATION & CONTROL…… GAZER 』

 

 プロビデンスカードをドライバーの横に備えてあるカードリーダー機「ヴィジョンリーダー」へ差し込んでスライドさせた。スキャンした情報で変身が実行される。ヴィジョンドライバーの縮退炉「ヴィジョンリアクター」によって疑似的なブラックホールからダークマターを抽出しクリーンエネルギーに変換、装甲が装着されていく。だがギロリが変身したグレアと違い、ダークマターが抽出するエネルギーの色が明らかに違う。金色の光が描かれていく。

 そこに現れたのは紺色のボディスーツへ金と白の装甲を纏った気品を感じさせるライダーであった。電子回路の様な幾何学模様のラインが幾重にも施され、グレアよりも更に機械的な印象が強い。両手を腰の後ろで組んだそのライダー、”仮面ライダーゲイザー”は道長をまるで虫を見る様な態度で佇む。

 

「お前も仮面ライダーか……なら、ぶっ潰す!」

 

 既にジャマト化が甲に表れている左手でジャマトバックルを強く握って道長は目を見開いて吠えた。

 

 ロポとギーツは着実にメロンを持って逃げるヴィショップジャマトに近付いていた。

 

「私が……私が!」

「! ロポ!! 気を付けろ」

「嘘……きゃぁあああああああああああああああ?!」

 

 正しく油断だった。目の前にあるばかりが爆弾では無い。行く先には至る所に地雷が埋まっていたのだ。ロポは見事に文字通り地雷を踏み、足元からの爆発に吹き飛ばされた。

 

「そんな……そんな……!」

 

 爆発のダメージで強制変身解除となった冴。目には涙が溜まり悔し涙が流れ出した。

 

「冴先輩……」

「纏?」

 

 いつの間にか傍らに立っていた纏が冴の左頬を叩いた。乾いたスパーンと言う音が辺りに響き、ライダーたちは目を丸くして驚く。

 

「纏ちゃん……」

「纏ちゃん、そんな……叩くなんて」

「フッ……やっぱりアイツと家族なだけあるな」

 

 祢音と景和が驚いているのを他所に1人だけ腕を組んで感心するギーツこと英寿。

 冴は叩かれた左頬を摩りながら驚く。叩いた纏も涙を流していたからだ。

 

「突っ走らないでよ! もっとアタシたちを信じて!!」

「纏……ごめん」

「使うね、このバックル。アタシがきっと……きっと冴さんの家族を救ってみせる……」

 

 纏は冴のドライバーからフィーバーバックルを抜き取り、左側のスロットに差し込んだ。

 

『 SET FEVER! 』

「景和くん、祢音ちゃん! 冴先輩を連れて先に戻っていて!!」

「わかった!」

「気を付けてね纏ちゃん」

「うん! 任せて!!」

 

 目を閉じて深呼吸した纏は一気に目を見開き決意を叫ぶ。

 

「アタシの運が……勝利を掴む!!」

 

 ―― ??? ――

 

『 JACK POT HIT GOLDEN FEVER 』

 

 フィーバーバックルの”???”のドラムが選んだのは――

 

「あれは両さんのハリセンバックルか」

「勘吉の……バックル!」

 

 その姿を見てギーツが呟く。

 纏は仮面ライダーラヴィ・アイアンファンビッグウィンドファンフォームに変身した。右手に鉄扇、そして左手に大ハリセンを握った纏は目の前に迫ってくるジャマトに突撃する。

 

「はぁあああああああああ!!」

「ジャ!」

「てゃああああああああああ!!」

「ジャパ?!」

「うらぁあああああああああ――!」

「ジャ……ジャッパッ!!」

「うららぁああああああああああああああっ!!」

「ジャ……ジャパパパパパパパパッアアアアアア!!」

 

 2本持ち。いや、既に二刀流となったラヴィは正しく無双。右手に脇差、左手に太刀を持ったような動きでジャマトたちを翻弄していく。逃げながら奮闘を見守る冴たちはラヴィの戦いに目を奪われそうになる。

 

 

「強い……」

「凄いよ纏ちゃん!」

「纏……今までで一番動きが凄いよ……」

 

 ウィンドファンバックルのアーマーが下半身に備わる事で、只でさえ素早いラヴィの俊敏性が一層早くなる。タイクーンのニンジャフォームと同等。或いはそれ以上か。スポーツマン特有のゾーンに入ったラヴィこと纏は飛んでくるフルーツ爆弾にも全く当たらない。

 

「さて、このままじゃ良い所全部奪われてしまうよな……」

『 REVOLVE ON 』

 

 素早くマグナムバックルを抜き取りリボルブオンをしたギーツはブーストフォームとなった。

 

『 BOOSTRIKER 』

「キューン!!」

 

 ブーストフォームになったギーツはブーストライカーを呼び出す。ブーストライカーは頭をギーツに擦りつけた。

 

「キュン!」

「頼むぜコンちゃん!」

「キュキューン!」

「じゃあ本日のハイライトと行きますか!」

 

 アニマル形態からバイク形態にトランスフォームしたブーストライカー。急ぎ跨ったギーツは先行するラヴィの元に向かう。埋まっている地雷を次々起爆させ、投げつけられるフルーツ爆弾を避け続ける。ようやくラヴィの所に辿り着いたギーツは軽いノリで声をかけた。

 

「よう! ちょっと乗っていくかい?」

「雑なナンパだねぇ……それで女を落とせるって本気で思ってるのかい?」

「思うもんか。だいたいアンタは両さんのだろ?」

「べ、別に勘吉の恋人とかじゃ!」

「ハハハ! 照れるな照れるな。じゃあどうする? このままだと俺が先にアイツを倒すけどな」

「わかったよ。大人しく乗ってやるからとっとと行きな!」

「振り落とされるなよ!」

 

 ラヴィが後部シートに跨るとブーストライカーが急発進する。

 

「行くぞ!」

「いっけぇえええええええええ!」

「キュッキュ――――――――ン!!」

 

 爆炎の中をブーストライカーが爆走する。




 筆者です。「双乱XII」をお送りしました。

 前書きは単に筆者の妄想です。纏ちゃんも幼少期は少々ヤンチャでオシャマな所があったのかなぁとイメージして書き上げました。如何でしたでしょうか?

 本文にて、本来は冴さんのお当番回でありましたが今回は纏ちゃんにそれを譲らせました。纏ちゃんの活躍の為に敢えて冴さんにデバフをかけたものと思ってください。冴さんが活躍する話を読みたい方は是非ご感想とかで意見頂ければ採用させて頂きます。書く余裕が取れるかはわかりませんが……

 ギーツとラヴィのタンデムは変攻VIと変攻VII、罰散XIIIのセルフパロディです。
https://syosetu.org/novel/320823/10.html
https://syosetu.org/novel/320823/11.html
https://syosetu.org/novel/320823/43.html
 せっかくブーストライカーが出てきてギーツとラヴィの活躍回にしたのだからと相乗りさせました。まぁこれくらいなら両さんも許すでしょう。と言うか今の両さんはあまり怒れない立場ですけどねw

 さて私信ですが、プレミアムバンダイさんからの着弾、プラモデルのスレッタ=マーキュリー一般制服版が届きました。まだ作るには至ってないのですが、顔パーツの水転写デカールのチョイス次第では株式会社ガンダムPVの壊れかけたスレッタの顔が作れます。そう、エアリアルのプラモと組み合わせていよいよ再現も出来そうなんですよねw プレバン製品は買うばかりで組んでいないものばかりなのですが(いつまでも思い出にしておきたい病)、今回ばかりはしっかり作ろうかと思います。ちなみにプレバン製品にしては珍しく多色印刷パッケージです。

 では明日も間に合えば17:30更新ですのでよろしくお願いします。

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