ゴッドハンドな転生者   作:色々残念

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遅くなりましたが何とか思い付きました
一応今回で異世界旅行は一区切りになります
その3以降の異世界旅行は思い付いた時に更新しますね
体調が悪い時に思い付いた話だったので匿名で投稿してましたが、匿名も解除しておきます


異世界旅行その3、ダンまちの世界

様々な異世界に向かうことが可能な「霧の世界扉」でオーフィスと一緒に行う異世界旅行。

 

「霧の世界扉」を開く前に様々な異世界の風景を映し出し、向かう異世界をオーフィスに選ばせてみると、選ばれたのはダンジョンがある世界だった。

 

異世界に向かう前に、ダンジョン内部を映像で確認してみると、ミノタウロスに追いかけられていた白髪の少年が金髪の女性に助けられている場面が映る。

 

女性が斬り裂いたミノタウロスの血液で真っ赤になった少年を見て「恋はいつでもハリケーン」と言いながら頷いていたオーフィスは、少年が女性に一目惚れしたことに気付いていたようだ。

 

とりあえずこの異世界は間違いなくダンまちの世界だろうな。

 

エルフやドワーフに獣人と小人族だけではなく神々が存在し、様々なモンスターまでもが現れるダンまちの世界。

 

そんな異世界を、ちょっと観光してみるとしよう。

 

ダンまちの世界に繋げた「霧の世界扉」を開き、迷宮都市オラリオに移動した俺とオーフィス。

 

この世界の通貨となるヴァリスを手に入れる為に向かう場所は、オラリオにある質屋の1つであるノームの万屋。

 

宝石なども売れる質屋で、トリコの世界で捕獲したルビークラブのルビーの殻を売り捌いてみた。

 

良質なルビーが意外と高値で売れて、40万ヴァリスほど入手することができたので、オーフィスと一緒にオラリオ観光を開始。

 

じゃがいもを使って作られたじゃが丸くんを売っている屋台に近付いてみると、マスコットのような扱いをされている女神を発見。

 

じゃが丸くんを買いに来た客に頭を撫でられている女神は、ヘスティアで間違いなさそうだ。

 

「そこのお二人さん、じゃが丸くんを買わないかい!」

 

元気な声で俺とオーフィスに話しかけてきた女神ヘスティア。

 

これも何かの縁かと思って、じゃが丸くんを30個くらい買ってみた。

 

「沢山買ってくれたのは売り上げが上がるから嬉しいけど、そんなに食べれるのかい?」

 

じゃが丸くんを大量に購入した此方を心配してくれた女神ヘスティアは善良な女神だろう。

 

「問題ない。我の胃袋は宇宙」

 

笑顔でヘスティアに答えたオーフィスは、じゃが丸くんを凄まじい勢いで食べていく。

 

俺が3個のじゃが丸くんを食べ終えるまでの間に、27個のじゃが丸くんは全てオーフィスの腹に収まっていた。

 

「フードファイター!?」と驚いていた女神ヘスティアと、拍手をしていたオラリオの人々。

 

そんなこともあったがオラリオを観光して、ダンまちの世界を楽しんでいると何者かの視線を感じて振り向く俺とオーフィス。

 

此方を見ている相手が居る場所は、バベルの最上階であり、今そこに居るのは女神フレイヤだけだ。

 

どうやら女神フレイヤは此方に興味を持ったらしい。

 

魂を見ることが可能なダンまちの世界の女神フレイヤは、透明で純粋な魂を持つベルに興味を持っていた筈だな。

 

此方に興味を持たないでベルだけを見ていればいいだろうに、と思わなくもないが、素直で純粋なオーフィスの魂は、とても綺麗だったのかもしれない。

 

きっと俺の魂は、オーフィスほど綺麗ではないのだろう。

 

俺の方はチラ見程度な女神フレイヤの視線は、明らかにオーフィスの方を凝視していた。

 

まあ、女神フレイヤがオーフィスの魂に興味を持っても不思議ではないか。

 

見ている程度なら問題はないが、もし手を出してくるようなことがあれば、相応の対応をしよう。

 

オラリオの宿屋に泊まった日の翌日、今日もオラリオ観光をすることにしたが「ダンジョンに入ってみたい」とオーフィスが言い出した。

 

ダンジョンのある世界に来たなら、実際にダンジョンに入ってみたいと思ってもおかしくはない。

 

神の恩恵を授かっていなければダンジョンに入ってはいけないことになっているので、普通のルートでダンジョンに入るのは問題がある。

 

という訳で正規ルートからではなく「絶霧」による空間転移で、ダンジョンの18階層の人気がない場所に転移。

 

安全階層とも言われる18階層は、天井が水晶で覆われていて豊かな自然がある場所だ。

 

18階層では果実などの採取も可能であり、木が生い茂る18階層の森を探索してみると、ダンジョン内でしか採れない雲菓子や肉果実などを手に入れることができた。

 

オーフィスは、とても甘い雲菓子を特に気に入ったらしい。

 

肉の食感と味がする肉果実を食べながら、18階層の自然を観察していると現れた熊のようなモンスター達。

 

安全な階層であっても、下の19階層からモンスターが上がってくることもあるようである。

 

熊のようなモンスター達の狙いはオーフィスが持つ雲菓子であり、どうやら雲菓子の甘い匂いに釣られて此方に向かってきていたようだ。

 

「我の雲菓子は、渡さない」

 

オーフィスは大量の雲菓子を抱えながら、熊のようなモンスターであるバグベアー達に強烈な殺気を叩き付けた。

 

格の違う相手から叩き付けられた殺気に、完全に怯えて逃げ去っていったバグベアー達。

 

しかしオーフィスのその強烈な殺気にダンジョンが反応し、漆黒のモンスターがダンジョンから生み出されていくと同時に瓦礫で塞がれた18階層の出入り口。

 

無限の龍神であるオーフィスの強烈な殺気が、神々の神威に反応するダンジョンを動かしたのかもしれない。

 

現れた漆黒のモンスターは深層のモンスターであるルー・ガルーであり、漆黒の石刃を持ったままの状態でダンジョンから生み出されていた。

 

とりあえず今18階層にいる冒険者達では漆黒のルー・ガルーには勝てないだろう。

 

出入り口を塞がれていても「絶霧」を使えば転移で、オラリオの街に帰ることは可能だ。

 

しかし黒い狼頭の怪物を放置して帰れば、沢山死人が出るのは間違いない。

 

そんなことは望んでいないので、黒い狼頭の怪物は俺が倒しておくとしよう。

 

犠牲者が出る前に「絶霧」による転移で此方に移動させた黒い狼頭の怪物。

 

此方を獲物と判断して石刃を片手に襲いかかってきた黒い狼頭の怪物が振り下ろしてきた石刃。

 

それを瞬時に黒い狼頭の怪物の背後に回り込むことで避けた俺は、握りしめた拳による一撃を怪物に叩き込む。

 

背面から俺に殴打されたことで、完全に砕けて飛び散った黒い狼頭の怪物の上半身。

 

モンスターの胸部に存在する魔石も上半身と一緒に砕けて残っておらず、灰と化す黒い怪物の身体。

 

残っていたのは怪物が持っていた黒い石刃だけだったが、それなりに頑丈な石刃は加工すれば良い武器になりそうな気がするな。

 

オラリオの鍛冶師に加工を頼んでみるのも悪くはない。

 

黒い狼頭の怪物は倒したので「絶霧」による転移でダンジョンを出た俺とオーフィスは、再びノームの万屋に行ってみた。

 

トリコの世界で入手した宝石をノームの万屋で大量に売って、300万ヴァリスほど手に入れた後、オラリオで鍛冶師を探していると、鍛冶師らしき青年を発見。

 

布で包んで隠していた黒い石刃を青年に見せて、これで頑丈な剣を作ってくれ、と頼んでみると、仕事を引き受けてくれた青年鍛冶師。

 

そんな青年鍛冶師の名はヴェルフ・クロッゾというらしい。

 

ヴェルフはいずれベルの仲間になる存在ではあるが、今はヘファイストス・ファミリアに所属する1人の鍛冶師だ。

 

まだベルの仲間になっていない今なら、仕事を頼んでも問題はないだろう。

 

黒い石刃をヴェルフに渡して加工を頼んでから2週間が経過した頃、ようやく石刃で剣が作れたようで、疲れはてた様子のヴェルフが剣を担いで宿屋までやって来た。

 

良い腕の鍛冶師であるヴェルフでも、頑丈な黒い石刃の加工は物凄く大変だったらしい。

 

この2週間の間に様々な試行錯誤を繰り返して、何とか剣を作ることができたとのことだ。

 

此方は此方で2週間の間にフレイヤ・ファミリアに襲われて撃退したり、宿屋にまで突撃してきて魅了まで使ってきた女神フレイヤに往復ビンタを叩き込んで追い返したりなんてことをしていたな。

 

とりあえず剣を作る為に全力で頑張ってくれたヴェルフには300万ヴァリスを渡しておき、黒剣を受け取っておく。

 

軽く黒剣を素振りしてみると、並みの剣よりも頑丈な良い剣であることが理解できた。

 

「良い感じだな、クロイッシー」

 

笑顔で黒剣に名付けられたとんでもない名前を言ってきたヴェルフに「ハイセンス」と驚いていたオーフィス。

 

流石にクロイッシーは嫌だったので、剣の名前は俺に名付けさせてほしい、とヴェルフに頼んでみた。

 

「クロイッシーは良い名前だと思うんだがな」と渋るヴェルフを何とか説得して命名権をゲットした俺は黒剣に「墨雫」と名付けておき、クロイッシーを回避することに成功。

 

黒い狼頭の怪物を倒すよりも、ヴェルフの説得に疲れたりもしたが、オラリオ観光も終わったので、そろそろ元の世界に戻ってもいいかもしれないな。

 

人気のない場所で「霧の世界扉」を開き、元の世界に戻った俺とオーフィスは、ようやく戻ってきた実家でしばらく寛いだ。

 

実家の庭で、俺が黒剣を素振りしていると近付いてきたオーフィスが「その剣、もっと頑丈に出来る」と言いながら黒い蛇のようなものを取り出す。

 

何をするつもりかと思っているとオーフィスは手に持つ黒い蛇を黒剣に叩き付けた。

 

砂に水が染み込むかのように黒剣と一体化した黒い蛇により、強度が強化されて更に頑丈になった黒剣。

 

強化に使えるオーフィスの蛇は、武器の強化にも使えたみたいだ。

 

まあ、黒剣が更に頑丈になったのは悪いことではないだろう。

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