時は大正。鬼滅の世界へ転生した俺、比企谷八幡。オリジナルのチートな柱として、推しのカナエさんと『嗚呼、大正ろおまんす』出来るかと思ってたのに・・・カラスに転生?なんすかそれ?

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やはり俺の大正ラブコメはまちがっている。

※本作品に戦闘シーンおよび恋愛要素はほぼございません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ん?

 

 

知らない街並み(天井)・・・

 

 

辺りを見回すと、見覚えの無い市街地が広がっていた。あれ?俺は部室で惰眠を貪っていたはずなんだが・・・行き交う人々は、和服と洋装が半々といったところ・・・なんか雷門みたいな原寸大のセット?もあるし、明治末か大正初めあたりの東京にも見える。映画のロケだろうか?

 

 

「グワハハハ!お前、アホ毛が生えてる!」

 

 

突然、やけに口の悪い鴉が絡んできた。距離感近ぇし声でけぇ。リア充かよ?

 

 

「俺の名前は比企谷八幡だ。お前呼ばわりされる覚えはない」

 

 

「コカァ!鴉のくせに人間みたいな名前だな」

 

 

鴉がそれを言うのかよ・・・

 

 

「そう言うお前はどうなんだ?」

 

 

「オレの名は天王寺松右衛門!」

 

 

「つか、思いっきり人間みたいな名前じゃねえか?!」

 

 

ツッコミを入れてから気付く。いやちょっと待て。そう言えば、なんで俺はナチュラルに鴉なんかと喋ってるんだ?

 

 

「カァ!そんなの、お前も鴉だからに決まってるだろ?」

 

 

なん・・・だと?

 

 

改めて、近くの水溜まりで自分の姿を確かめてみれば・・・うん、どこから見ても立派なハシブトカラスだわ。ちゃんと眼も腐ってるし、言われた通りアホ毛も生えてる。(草)落ち着け、これはたぶん異世界転生だ。それなら当然、俺は主人公のはず。(傲慢)でも、カラスが主人公のラノベってあったっけ?これだけじゃ、手掛かりが少なすぎる。先ずは時代設定から紐解くか・・・

 

 

「おい天王寺、いまは令和何年だ?」

 

 

「れいわ??いまは大正元年で、ここは浅草だァ!」

 

 

「アァアアア!!年号がァ!!年号が変わっている!!」

 

 

思わず口を衝いて出た言葉に、妙な既視感を覚えた。そう言や、どっかで聞いたな、このセリフ。手鬼、大正時代、喋る鴉・・・あ、これって鬼滅の刃じゃね?(連想ゲーム終了)つまり、目の前に広がる景色は映画のセットなんかじゃなくて、リアルだったのね。(悲報)

 

 

突然の鬼滅転生。名もなくありふれたぼっち学生としての日常が終わり、俺は旅立っていた。地獄(大正時代)に向かって。第1話『残酷』・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・いや、だからちょっと待って!さっきも言ったけど、鬼滅に転生するならチート技を持つオリ柱ってのがテンプレートでしょ?!カラスって何よ?モブキャラ云々以前に、人間ですら無いじゃん?これだと、蝶屋敷に転がり込んでカナエさんと青春ラブコメする俺の未来予想図が・・・え?しのぶ?誰すかそれ?正直、ああ言うめんどくさいタイプは苦手なんですわ。本人が拗らせる前に、さっさと義勇かオリ主あたりが貰ってやってくれ。(バッサリ)

 

 

さて、本来ならここで原作知識ご開帳&最短ルートで無惨討伐、と行きたいところなんだけど・・・残念ながら、それは不可能。(泣)なぜなら俺は、アニメ勢でも原作厨でもなく、二次創作から鬼滅に入ったクチだからだ。ぶっちゃけ、最初はずっとカナエさんが主役だと思ってたし、何なら例の劇場版は見ていないまである。つまり、細かいストーリーはかなりあやふやなのだ。我ながら使えねぇ・・・これがプリキュア転生だったら、大きなお友達ポジションでぶっちぎりの無双状態だったんだが・・・こらそこ!ヒッキー超キモいとか言わない!

 

 

「おい、八幡!早くシロ!」

 

 

「あ?何をだ?」

 

 

ひとりで自虐ネタに走っていた俺は、鴉の大声で我に返った。

 

 

「やっぱりお前、ニワトリ頭!もう忘れたカァ?」

 

 

またも罵倒してくる天王寺。だから声でけぇよ!てか、お前も鳥だろ。

 

 

「これから、鬼殺隊の最終選別を受けに行くんダロ?それを突破して鎹鴉ってのになれたら、三食昼寝付きの自堕落な暮らしが待ってるって聞いたゾ」

 

 

なん・・だと?

 

 

「ちなみに、どんな仕事内容か説明は受けたのか?」

 

 

「鴉でも出来る簡単なお仕事デス。和気藹々として笑いの絶えない職場デスって言ってた!」

 

 

やっぱこいつもニワトリ頭だわ。本当は人喰い鬼と戦うだけの、簡単なお仕事なんだぜ?

 

 

突然の最終選別。名もなくありふれたハシブトカラスとしての日常が終わり、俺は旅立っていた。地獄(鬼殺隊)に向かって。てか、やっぱ汎用性高すぎるだろ、このモノローグ。

 

 

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

 

さて、指定された郊外の試験会場に到着すると、そこにはすでに多くの先客(カラス)たちが居た。まあ、大半は飯が目当てだろう。お前ら、餌くらい自分で探せよ。(自爆)浅草からここまで、かなり距離はあったが、鴉の身では文字通りひとっ飛びだった。やっぱ空を飛べるってのは便利だよな。ちなみに俺は、ソードアート・オンラインのALO編にもよく転生するから、空を飛ぶのには結構慣れていたりする。(意味不明)

 

 

「皆様、お集まり頂き有り難うございます。それでは、本年度の鎹鴉最終選別試験を始めたいと思います」

 

 

進み出た美少女が、開幕の挨拶を述べ始める。おお、いきなり大物原作キャラ、産屋敷あまね様のご登場だ。続いて横に控える通訳?らしき鎹鴉が、彼女の言葉を翻訳し始めた。俺には不要だけどな。つか『最終』って言ってるけど、これまでに書類選考や水着審査でもあったのかしらん?

 

 

「では、これより模擬戦闘を行います。この先の丘陵地帯に展開する私どもの部隊を突破し、戻って来て下さい。試験内容は以上です」

 

 

この展開、思いっきりレッドシ○ルダードキ○メントである。てかほとんど伏せ字の意味ないだろ、これ。そして俺たちは各々、足に番号札を付けられ開始線に並んだ。ちなみに俺は八番だった。八幡だけにな。グワハハハ!あ、いかん、天王寺が伝染っちまったぜ。(汗)

 

 

「模擬戦闘だからと言って気を抜かないで下さい。では皆様、ご武運を」

 

 

合図とともに、俺たちは一斉に飛び立った。つーか、全員の頭に死亡フラグが見えてるんですけど。(慧眼)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いったいどうなってるんだ?」

 

 

「知るもんカァ」

 

 

「鴉だからって馬鹿にしやがって!コカァ!」

 

 

ばらばらに飛びながら喚き散らす鴉たち。お互い、さっき出会ったばかりの寄せ集めなので、連携も何もあったものではない。ちなみに物語の進行上、日本語表記にしているが、傍目にはカァカァ鳴いているだけである。

 

 

「へへへ・・・来やがったぜ」

 

 

直ぐに()()は見えてきた。誰かの呟きに目を遣れば、地上で黒装束の人影が小銃を空へ向けている。あの格好は恐らく、隠・・・

 

 

「あんなの、おもちゃの鉄砲さ。俺は詳しいんだァ!」

 

 

「どうせ空砲だ。目一杯暴れてやるぜぇ!」

 

 

「人間どもを派手に脅かしてやるカァ?」

 

 

いや、あれは・・・三八式歩兵銃。帝国陸軍の制式小銃だ。普通の鴉には、見分けがつくはずもないだろうけど。ミリオタの知識って、こういうところで地味に役立つわな。しかし、て言うことは・・・ぞわりと背中を這い上がる悪寒。次の瞬間、乾いた一斉射撃の音が鳴り響いた。

 

 

「なに?!」

 

 

「コカァ?!」

 

 

「た、助けてくれ!カァ?!」

 

 

たちまち大混乱に陥る鴉の群れ。見事な死亡フラグの回収、ご苦労様です・・・なんて悠長なこと言ってる場合じゃねえ!!ちょま?!マジかよ?!こんなことしちゃダメ!絶対!鳥獣保護法はどうした?あ、いまはまだ大正時代だったわ。まさか、ここからリゼロストーリーが始まるとか言わないよね?!

 

 

「おい!これは模擬戦闘なんかじゃなイ。やつら、本気だゾ?!コカァ!」

 

 

羽ばたきながら、狼狽えたように叫ぶ天王寺松右衛門。周囲では、名も知らぬ鴉たちが次々と墜ちてゆく。身体を掠める小銃弾・・・幾夜魘されたか知らない悪夢。目の前、僅かな一跨ぎ。それが出来ない泥沼(昼寝)の中で俺は喘ぐ。身に絡みつく過去(黒歴史)を振りほどこうとして・・・

 

 

いや、そこで『炎のさだめ』を流されてもさすがにこれは無理!俺は異能生存体なんかじゃなくて、単なる千葉の捻デレぼっちシスコン高校生ですから!!あ、自分で認めちまったよ・・・(;´д`)トホホ

 

 

と、とにかくこのままじゃ、遅かれ早かれ殺られる。ただ不幸中の幸いか、三八式歩兵銃はボルトアクションライフルだ。ならば手動で次弾を装填する以上、つけ入る隙はあるはず・・・

 

 

「止まれば狙われる!突破するんだ!」

 

 

「し、しかシ・・・!」

 

 

「死にたくなきゃついてこい!知らんけど」

 

 

短く叫ぶと俺は翼を翻し、急降下を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「10番撃墜、12番撃墜、19番行動不能」

 

 

臨時の司令所に響く、事務的な隠の声。それらを聞きながら、産屋敷あまねは小さくため息をついた。

 

 

「はぁ・・・今回もまた、空振りですか」

 

 

当主から鴉の調達を任された彼女ではあったが、正直気が重い。鎹鴉の最終選別試験は毎回突破率が低く、参加者(鳥)全滅なんて事例も少なくなかった。何しろ、いきなり実弾射撃の標的にするのだから当たり前である。動物愛護もへったくれもない鬼畜の所業だが、この程度の試練を乗り越えられないようでは、鬼との戦いで役には立たない。要するに、藤襲山で行われているアレと同じ状況なのであった。隊士ひとりにつき必ず1羽必要となるため、まずは数を揃えなければならないのだ。

 

 

「あれは・・・?」

 

 

ふと、あまねは目を凝らした。やみくもに飛び回っては撃ち落とされてゆく鴉の群れ。その中から、不意に2羽が急降下し始めたのだ。思わず手にした軍用双眼鏡を構える。

 

 

8番(八幡)、やけに動きがいいです!」

 

 

17番(天王寺)もくっついて来ます!」

 

 

「構わん。鬼無き世のためだ。殺れ!」

 

 

隠の隊長は無慈悲に攻撃を命じる。しかし2羽の鴉は巧みに銃撃を躱すと、次弾装填の隙を突いて襲いかかってきた。

 

 

「うひゃ?!」

 

 

「ひいっ!!」

 

 

「うわっぷ?!」

 

 

太いくちばしの一撃を受け、悲鳴を上げる隠たち。そんな彼らの頭上へ、とどめとばかりに降り注ぐ爆弾の雨(鳥の糞)。混乱に乗じて、後続の鴉たちも次々と飛び去ってゆく。気付けば、鬼殺隊の防衛線は突破されていたのだった。

 

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

「おめでとうございます。あなた方は晴れて、鬼殺隊の一員となりました。ともに力を合わせ、悪鬼を滅殺致しましょう」

 

 

実弾射撃の雨を潜り抜けてから暫し。最終選別に合格した俺たちはいま、あまね様の訓示を受けていた。彼女の言葉は、またも傍らに控える偉そうな鴉が同時通訳している。ざっと見たところ、あの弾雨を突破出来た鴉は全体の3割ってとこか・・・こりゃ酷ぇな。アニメ見てる時から思ってたけど、やっぱ間違いなくブラック企業だわ、鬼殺隊。

 

 

「グワハハハ!見たカ!人間たちにひと泡吹かせてやったゾ!」

 

 

さっきの狼狽ぶりはどこへやら、どや顔で大声を張り上げる天王寺。こいつ、どさくさ紛れに()()()()()もしてたしな。周りの鴉たちもカァカァうるさい。てか話聞けよ、お前ら。

 

 

「俺の名前は虹丸ダ!お前らじゃなイ!」

 

 

「五十鈴・・・」

 

 

「ワシは寛三郎じゃ」

 

 

チュンチュン(うこぎです)・・・」

 

 

「ホホホホ!アタシは銀子!アンタ達とは次元が違うわ!」

 

 

・・・全然聞いちゃいねえよ・・・しかしこいつらみんな、ちゃんと名前あるんだな。鴉なんてどうせ、カラ太郎とか、カー子だけじゃないの?(暴論)あと、どうして鴉以外も混じってるのかは気にしたら負けだろう。(白目)

 

 

「では先ず、特別な方法で人の言葉を話せるようになって頂きます。番号順にお呼びしますので、しばらくお待ち下さい」

 

 

その言葉を受けて、彼女の後ろに控える隠たちが慌ただく動き始めた。特別な方法とか、ヤバい未来しか見えない。宇宙人に捕まえられて、R-18的なことされちゃうみたいな・・・(爆)ぼっちは危険察知能力も高いのである。じゃなきゃ、ダンジョン(学校生活)で生き残れないからな。泣ける。

 

 

「ま、待ってくれ!俺は人の言葉を話せるし意味も理解しているから、そんな魔改造は必要にゃい!」

 

 

本能的にデンジャラスな匂いを感じ取った俺は、日本語で叫んだ。久しぶりの大声で噛んじゃったのはご愛敬。て言うか、オープニングからさっきまでは鴉語?で喋ってたのね、俺。(ご都合主義)

 

 

「「「なっ?!」」」

 

 

そして、目を丸くして固まるあまね様&鴉たち。まあ、そうなるな。確か『猿の惑星』にも、こんなシーンあったよね・・・

 

 

「八幡!お前、バイリンガル?!」

 

 

くちばしをパクパクさせながら驚く天王寺。いや、大正時代にバイリンガルって言葉を知ってるお前の方が驚きなんですけど?!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よく来てくれたね、八幡」

 

 

「はっ!」

 

 

お館様こと現当主産屋敷耀哉の前で、俺は畏まっていた。といってもいまは鴉の身なので、見た目には何ら変わりはないだろうが。ちなみに彼は、鎹鴉の名前も全て記憶しているそうである。やっぱお館様、ぱない。(語彙力崩壊)

 

 

人の言葉(日本語限定)が分かるとバレた俺は、目隠し付きの鳥籠に入れられ、ここ産屋敷邸へと連れてこられた。やっぱりこの場所は、企業秘密らしい。てかこの流れ、なんか悪目立ちして目をつけられた?まあ、そこら辺の鴉がいきなりべらべら日本語喋り出したら、そうなるな・・・まさか風柱に串刺しにされちゃうとか?それとも鴉柱にでも任命されるのかしらん?知らんけど。

 

 

「実は君に鴉柱をやって貰いたいんだ」

 

 

ビンゴでした。適当だな、おい。て言うか、働きたくねぇ・・・

 

 

「御意!」

 

 

しかし俺は、敢えてそれを受け入れた。面倒事は御免だが、下っ端よりは生存率が上がるだろうと踏んだのだ。

 

 

「有り難う、八幡。ところで、希望する配属先はあるかな?」

 

 

「では、花柱胡蝶カナエの鎹鴉に」

 

 

若干、食い気味に答える。早速、柱パワーを濫用してわがままを通させて頂きます。ここは譲れません。

 

 

「ははは。彼女を選ぶとは、やっぱり八幡は目が高いね。分かったよ。君の希望を叶えよう。カナエなだけに」

 

 

ここ、笑うところじゃないよね?反応に困った俺は、適当に返事をしてその場を終わらせたのだった。しかしよくよく考えると、鎹鴉って報酬ゼロの使い捨てなんじゃ・・・おっと、誰か来たようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして俺は、あっさり鬼殺隊の鎹鴉になった。以前はこのあと、みっちり基礎訓練が行われていたらしいが、いまは損耗に新人(新鳥?)の補給が追い付かず、採用後いきなり最前線に配属されるんだとか。一年戦争末期のジオン軍っぽいけど、大丈夫なのか?これ、ちゃんと原作準拠だよね?(フラグ)

 

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

さて、まんまと・・・ゲホゲホ!希望通り花柱胡蝶カナエの鎹鴉に収まった俺は、暇さえあれば蝶屋敷に入り浸っていた。もちろん、鍛練や怪我人の治療、機能回復訓練など、彼女の仕事の邪魔にはならないように、行動には細心の注意を払っていたが。あとは、時折カナエに絡んでくる悪い虫やら転生オリ主やらを、つつき回して追い払うのも忘れない。下らんオリジナル要素は爆発しろ!(ブーメラン)

 

 

え?カナエが現役の柱で、しのぶがまだ入隊前なのに、蝶屋敷が鬼殺隊の診療所になってるのは時系列がおかしいだって?そんなの知るカァ!(逆ギレ)まぁ、そこは二次小説ですから。(ちゃぶ台返し)

 

 

とにかく俺は、原作知識を駆使してカナエさん生存ルートを実現させるべく、日々頭をひねっていた。要は彼女が、あの変態鬼と遭遇しなければいいのだ。カナエが無事ならば、しのぶ曇らせルートも阻止出来るし、まさに一石二鳥。鳥だけにな。グワハハハ!え?べ、別にしのぶのためなんかじゃないんだからね!はい?捻デレ?なにそれ美味しいの?(照れ隠し)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「花の呼吸、弐ノ型。御影梅」

 

 

洗練された斬撃が、雑魚鬼たちを灰へと変えてゆく。一瞬で戦闘を終わらせたカナエは、悲しげな表情を浮かべてから、静かに納刀した。きっとまた、鬼を救えなかったとか思っているのだろう。

 

 

彼女を鬼の出現場所へと誘導した俺は、少し離れてその戦いぶりを観戦していた。っべー、カナエさんの強さマジぱねぇ。あ、いかん、少し戸部っちが混じっちまったぜ。いや、さすが柱だわ。これで実年齢は女子高生とか、やっぱキメツ学園だわな。(錯乱)てかいつも思うんだけど、いちいち発動前に技の名前を言う必要、無いんじゃね?ガンダムとかで撃つ前に『ザクマシンガン!』とかやったら、たちまちギャグマンガになっちゃうし。(爆発)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カナエの作る激辛家系ラーメンが食べたい」

 

 

さて、鎹鴉の任務を一通り覚えた俺は、今日も花柱様に甘える。転生者の役得ですわ。(やる気なし)え?カナエ生存ルートはどうしたのか、だって?しょうがないだろ。柱とか言われても、鴉じゃ日輪刀も呼吸も使えないんだし、いくら心を燃やしたって無理なものは無理。押してダメなら諦めろ、が俺のモットーだ。だから、まずは腹ごしらえなのである。

 

 

「家系・・・?取り敢えず、味が辛めのラーメンが欲しいのね?分かったわ。待ってて」

 

 

やはり彼女は優しい。きっと良いお嫁さんになるだろう。毎朝、味噌汁とラーメンを作ってくれ!いや、さすがに朝からラーメンはキツイか・・・

 

 

「姉さん!甘やかしちゃダメよ!こいつ、どんどん付け上がるに決まってるわ。だいたい、どうして鎹鴉が屋敷の中に居るのよ?!」

 

 

だが、しのぶが叫ぶ。あ、韻踏んじゃった。てかお前、姑かよ?

 

 

「誰が姑ですって?!」

 

 

しまった!声に出しちまった。さらに怒り狂う胡蝶妹。はっきり言ってうざい。あんまり騒ぐと[[rb:お前が気にしてること>鬼の頸が斬れないこと]]、大声で言っちまうぞ?(鬼畜の所業)

 

 

「しのぶ。私の鎹鴉を悪く言わないで。これでも一応鴉柱だし、大切な鬼殺隊の仲間なのだから」

 

 

一応ってなによ、一応って。

 

 

「そ、それはそうだけど・・・でもやっぱりおかしいわ!ラーメン好きの鴉なんて変よ!」

 

 

「俺の好きな物にはマッ缶も入れておいてくれ」

 

 

「まっかん??なに訳の分からないことを口走っているのよ!」

 

 

「しのぶ怖い!助けてカナエ!」

 

 

なおも不機嫌そうなしのぶから逃れ、俺はどさくさ紛れにカナエの胸元へ飛び込んだ。こんな芸当が出来るのも、鴉だからこそである。ムフフ。

 

 

「なっ?!い、いますぐ姉さんから離れなさい!この変態鴉!」

 

 

「・・・コカァ?」

 

 

取り敢えず、人の言葉を理解出来ないバカ鴉を演じてみる。ここも譲れません。

 

 

「都合良くバカ鴉のふりするんじゃないわよ!」

 

 

「ちっ!あまり喚くなよ。嫁の貰い手が居なくなるぞ?」

 

 

「何ですって?!」

 

 

つかこいつ、口は悪いし沸点低すぎるだろ。ホントにカナエの妹なのか?雪ノ下の罵倒を浴びて耐性がある俺だからなんとかなってるが、普通?の鴉だったらショックのあまり、ゴミ置き場を漁っちまうぞ?(大迷惑)

 

 

「はい、そこまでよ、しのぶ。本当はあなたも、八幡のことが好きなのよね?」

 

 

「ね、姉さん?!だ、誰がこんな捻デレ鴉なんか!」

 

 

・・・大正時代にもあるのかよ、その造語。

 

 

遠慮のないやり取りが、やけに心地よい。これが、追い求めていた『本物』なのか・・・蝶屋敷の雰囲気に、奉仕部の部室にも似た空気を感じ始めていた俺は、不覚にも忘れていた。そう、鬼滅の刃が日常系アニメであるはずがない、ということを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「花柱胡蝶カナエ、上弦の弍と遭遇!至急、救援に向かエ!」

 

 

凶報とともに天王寺が飛び込んで来たのは、そんなある日のことだった。ちょうど非番で熟睡中だった俺は、自身の迂闊さを悔いたが時すでに遅し。まさか今夜だったなんて・・・焦る心を抑え、俺は夜空へ飛び立った。

 

 

突然の報せ。生ぬるい蝶屋敷での日々が終わり、俺は旅立っていた。地獄(戦場)に向かって。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上弦の弍、童磨。若い女性ばかり狙う変態鬼だ。ちなみに俺がいちばん嫌いな敵キャラでもある。なにせ、カナエを犯った・・・ゲホゲホ!殺った下手人なのだから。いや、誤字じゃないぜ?少年誌向け作品だからぼかしてるけど、あいつって獲物の女性を喰らう前に絶対食べてる(R-18してる)よね?(放送打ち切り)

 

 

どうか間に合ってくれ・・・!!鴉になって初めて、俺は全速力で夜空を駆けた。こらそこ、初めてかよ、とか言わない!ぼっちは基本、インドア派なんだよ!

 

 

だがそんな願いも虚しく、すでに戦闘は始まっていた。周囲にカナエと童磨以外の人影はない。くそっ!鬼滅の二次創作ならここで、呼ばれてもないのにオリ主あたりが出しゃばってくるはずだろ?(ぶち壊し)

 

 

「血鬼術『粉凍り』」

 

 

地上ではいままさに、やつが必殺技のひとつを発動しようとしている。ダメだ!あれを喰らえばカナエは・・・

 

 

「カナエ!そいつの血鬼術は猛毒の冷気だ!吸えば肺をやられるぞ!」

 

 

「は、八幡?!どうしてあなたが・・・」

 

 

驚きながらも大きく後方へ飛び、距離を取るカナエ。取り敢えず、最悪の事態は避けられたか・・・(オリジナル展開スタート)

 

 

「へぇ・・・どうして鴉の君が初見で知っているのか気になるけど、こうすれば問題ないよね?」

 

 

童磨の声が聞こえた次の瞬間、鋭い扇の刃が俺の身体を切り裂いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やはり俺の大正ラブコメはまちがっている。完

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「コカァァァ?!」

 

 

童磨の扇で真っ二つにされた俺は、自分の悲鳴で目が覚めた。その勢いで、がばっと起き上がれば・・・目に映るのは、いつもの光景。間違いない。通い慣れた奉仕部の部室だ。今年から部員に加わったマイスイートエンジェル小町をはじめ、紅茶をティーカップへ注ぐ雪ノ下とスマホを弄る由比ヶ浜、そして亜麻色の髪のあざとい後輩(現生徒会長)にロングコートのメガネデブ、金髪イケメン、腐女子・・・若干名、異物が混ざっているようだが。で、なぜか全員、こちらを見て固まっている。て言うかこの状況、またしても新たな黒歴史更新・・・?

 

 

「はぁ・・・ついに拗らせすぎて烏になってしまったのね、カラ太郎谷君」

 

 

最初に再起動した雪ノ下が、頭を抱えながらため息をつく。てかあなた、ネーミングセンスが俺と同じなのね。しかも相変わらず語呂が悪いし・・・

 

 

「ヒッキー、なんかアホっぽい・・・」

 

 

いや、に言われたくはないぞ、由比ヶ浜。

 

 

「ごみぃちゃん・・・もう恥ずかしすぎて小町的にポイントマイナスになっちゃったよ」

 

 

お兄ちゃん的にもそう思うよ、小町。

 

 

「・・・せんぱい、さすがにいまのは、いろは的にポイント超低いです」

 

 

こんなところで油を売ってる生徒会長は、俺的にポイント超低いです。さっさと仕事に戻ってくれ、一色。

 

 

「ははは、かなりお疲れみたいだね、ヒキタニ君」

 

 

つか、なぜお前(葉山)がここに居る?

 

 

「はち × 鴉、キマシタワ~!!」

 

 

いったい、いまのどこが彼女(海老名さん)の琴線に触れたのだろう??

 

 

律儀にひとりずつ、心の声で対応していた俺だったが、最後にバカでかい大声が全てを吹き飛ばした。地味にうざい。

 

 

「ぬ、ぬぉぉぉ!来た来た来たぁ~!アイデアが降りて来たぁ~!八幡が鬼滅の世界に転生して鎹鴉になるラノベストーリーが!ぬはははは!これでガガガ文庫ライトノベル大賞は拙者のものでござるっ!」

 

 

で、それなんのパクリ?

 

 

「あべしっ?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ?ところでカナエさん vs 童磨は?ボソッ


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