これは、根源から生じた可能性の一篇。

ソレは異邦であり、異端である。しかし、無限に広がり、派生し、伸びてゆく樹の枝の様に許容された可能性の一つであった。四つ目の星の眼差しを宿し、ソレは誕生した。

一つ、「全ての未来」を見通す、英雄王。
一つ、「過去と未来」を見通す、魔術王。
一つ、「現在の全て」を見通す、魔術師。

そして、一つ。
ソレは「過去と現在」を見通す転生者。

ソレは識っていた。ソレは確信し、そして願う。

願わくば――――遥かなる過去、降り立つ未来を超えた先、彼らが迎えるだろう「日常」(ハッピーエンド)を。
きっと、そこ至るまでの旅を【愛と希望の物語】と云うのだろう。

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私に偉大な力はない。私に卓越した叡智はない。ただ無力なまま彼らをこの瞳に映すことしかできない。
それでも、私は覚えていよう。
私はどこまでも彼らと共に在り、共に歩み、共に挫折し、共に立ち上がり、そして共に明日を迎えよう。……あるいは、共に無念のまま朽ち果てよう。

ゆえに、私は「全てを見届けるもの」であり、これは【愛と希望の物語】の記録である。
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〖主人公〗

名前:朔月(さくづき) (のぞむ)
属性:中庸・中立  性別:男性

【挿絵表示】

※カルデア制服(魔術礼装カルデア)姿の主人公紹介イラスト

両親共に日本人で特に言う必要のない髪色に、少し、青みがかり、夜の空の青褐(あおかち)留紺(とまりこん)に似た色の瞳を持つただの青年である。
特に仲の良い友人は、同性の藤丸立香という人物である。いわゆる幼馴染であり、近所に住んでいることから、学区も重なり、小学校からの長い付き合いとなっている。

朔月はその見た目と少し反して、物腰柔らかで、丁寧な言葉つまるところ基本的には敬語を使っている。
これは、元来口調が荒かったり、行動が杜撰だったりすることを隠すための分厚い猫の皮であり、ある意味では他者に対しての興味の欠落でもある。
もっとも、仲が深まればその言動の端々に彼の生得的な特徴を感じる機会も増えるだろう。

「え? 敬語? うーん……慣れると便利ですよ。誰に対しても同じ話し方でいいので」

  誕生の時きたれり、其は……()
I 序章 炎上汚泥都市冬木 Coming soon……
  断章:ソレの誕生(あるいは第0回千里眼会議)()
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