激しい銃撃戦が行われていた。
学区という区切り等無く、多数の生徒達がたった1人の少女を倒すためだけにここに集まっていた。
それなのに彼女はそれら全てを一刀の元に捩じ伏せる。
黒い暴風雨と羽が舞う中彼女はこちらを見つめる。
「早く来い、ライ」
そう言って彼女ーーーー。
宝条カバラは笑った。
◇
それで、教えてくれるんだよね。彼女の事を。
「はい、彼女の名は宝条カバラ。元トリニティ総合学園所属です。」
「トリニティにいた頃の彼女を知る人達は皆口を揃えて彼女は英雄だったと言います」
「事実、彼女は英雄と呼ばれるにふさわしい行いをしてきました。弱きを助け強きをくじく、面倒見もよく後輩達からも慕われていました」
「しかし、ある時期を境に彼女は変わってしまいました。」
「そうですね、まずは彼女の過去からお話します。」
2年前、私は正義実現委員会の1人でした。
その頃の私は今よりもずっと弱く、任される仕事も書類整理などの簡単なものでした。
そんな時、私に大きな仕事が振られました。
英雄宝条カバラと共に。
◇
「すごい数ですね」
目の前のヘルメット団を見る。
多数存在するヘルメット団、その全てがここに集まってる。
「……ッ」
自分の手元にある銃を握る力が強くなる。
それを振り切るように周りの同僚に声をかける。
「準備は……出来てます!」
「こっちも出来てる……だけどまだ……ね」
そう言って同僚は彼女の方に視線を移す。
「落ち着け」
女性にしては低めの声が響く。
口調こそ強いものだが此方を気遣うような優しいものだった。
「ですが……」
それでも新入りの私には落ち着くことなど出来なかった。
恐怖と興奮、色んなものが頭の中でぐちゃぐちゃになっていたから。
「今回の任務……私なんかが貴女のような人と肩を並べるなんて……普段は書類仕事しかしてないんです……」
「ほう……」
「それでも……それでも機会があるのなら貴女のように誰かの助けになれるそんな仕事をしてみたかったんです!」
「そうか……この任務は普段俺がしてる物と比べたら簡単な物だ……各地から1箇所に集まってるヘルメット団の制圧、何処も難しいものは無い敵を倒すだけの単純な任務さ」
そうして彼女と話してる内に通信が入る。
突入の合図だった。
それと同時に彼女の姿が一瞬にして消えた。
鉄を切り裂く甲高い音と爆風が私の意識を現実に戻す。
音の方向に向き直るとそこには長刀を振り抜いた彼女の姿があった。
「クッソォォ!!!」
戦いが始まったことを悟ったヘルメット団の1部がこちらに向けて発砲してくる。
「ッ!!!!ァア!!」
そのうちの1発が胸元のアーマーに直撃する。
痛みに悶える間もなくヘルメット団達は発砲を続けてくる。
あぁ、ダメだったか。
そんな私の前に彼女は立ちその刀で銃弾を切り裂く。
「キャンプで待ってろ」
「イヤです!まだ戦えます!!」
反射的に言っていた。
彼女に失望されたくなかったから。
でも体は言うことを聞いてくれず立ち上がることさえできなかった。
「……」
「ぁ……待って!!」
こちらを見下ろす顔が笑った気がした。
それも一瞬の事だった。
そのまま彼女はヘルメット団に向き直り一瞬にして制圧して行った。
宝条カバラという存在は遥上にあるのだと思い知らされたんです。
◇
宝条カバラ
ts転生者でセフィロスの容姿だったから英雄セフィロスから闇堕ちセフィロスまでのRPをしちゃった子。
数多の学生の脳みそを焼いた。
名前の由来は宝条とセフィロトの樹から。
憧れた女の子
短めに切りそろえられた金髪の少女。