八幡IF   作:あきこま

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大変…待ってないよね?あきこまです。

気まぐれ小説にお付き合いいただきありがとうございます。
私生活が荒みに荒んでもう現実やだ、やってらんない、もー無理、なんて毎日思っているので小説に逃げてきました。 ならもっと書けってな。

というわけで前回言った通りの順菜編です。どぞ。





ルート3 響けユーフォニアム! 井上順菜
1話


 

 

 中川さんとのどかの二人を見送り駅前の喫茶店で残った二人で今からどこへ向かうかという会議をし始めた我々二人(井上と俺)は温泉に行きたいと言う井上の意見を尊重し、今回は栃木に行く事にした。どうやら昨日あの二人(中川さん達)という名の主にのどかの方から青森旅行の話を聞かされたのだろう、温泉に行きたいんだとさ。

 

 

 

 そんなわけで我々は栃木方面に向かう特急調べていた。

 

「私結構昔になるんだけど、特急列車の個室で行ったことある!」

 

 そんな井上の言葉を聞いた俺は、ならそれに近しいもしくはそれに乗れればいいんじゃね? と思いグーから始まってグルで終わる某検索エンジンにてお調べし見つけたスペーシアという……軽自動車じゃないよ? 特急だよ? ……それを井上に見せる。

 

「あ! これこれ! 凄いねーまだ走ってるんだ」

「いや、走ってはいるがもう一種類あるな」

 

 もはや目的地は鬼怒川でいいのかと思い特急を調べる。

「そっち方面に行く特急は3種類あるな……」

 

 先程言ったスペ、その進化版となんか鉄仮面みたいな顔したやつ。

 

「でも、夢ちゃん言ってたけどその新しいやつって結構人気なんじゃないかな? あと私的には思い出あるから古いのも乗りたいかも」

 

 小日向のやつ詳しいな……井上同様京都から来てるはずなんだが……。

 関東にずっと住んでいる俺より普通に詳しいって……あいつが情報収集上手いのか俺が何もしなさすぎなのか……。

 

 

 

「ならこうするか、新しいの取れたら電車で行く。そしたらもう片方で古いのに乗る」

「お、いいじゃんそれ! それで行こう!」

 

 

 

 

 なんの奇跡かそういう時って取れたりするもので、最新の特急列車の先頭車両の席を取れた。たまたま2席しか空いてないということはキャンセル者が居たのか……なんにせよラッキー。

 

 

 電車で行く事は確定したので帰りの電車も取る事にした。帰りは古い列車の個室席である。

 

「……なんか取れたわ」

「偶然にしては……上手くいったね?」

 

「ほんとにな……帰りの席も予約したが言ってた古いヤツ早朝か夕方以降しかないんだけど、夕方でも良かったか?」

 

「ぜーんぜんおっけーだよ。なんなら夜ご飯も明日どこかで食べてこようか!」

 

 

 めっちゃニコニコの井上と喫茶店を出て急いで家に向かう。こうなると意外と時間が無いものだ。

 

 

 

 

 各々の荷物を持ち、改めて集合して我々は浅草寺(せんそうじ)が有名である浅草(あさくさ)へ向かった。

 

 

「浅草寺ってさ」

「ん?」

「浅草って書いてせんそうって読むよね?」

「ああ、あってる」

「なんで駅は浅草(あさくさ)で、寺は浅草寺(せんそうじ)なんだろね?」

 

 

 

浅草(あさくさ)は江戸時代には武蔵野に対して草が浅かったことから「あさくさ」と呼ばれ、地名として定着したんだと」

 

「え?」

 

「んで、寺は慣習で音読みするんだとさ」

 

「嘘っ?!」

 

 果たしてそれは何に対する「嘘っ?!」なんだろうか。素直にその事実に驚いてくれているのかしら。

 

「ヒッキーさすが文学青年だね! めちゃくちゃ詳しいじゃん!」

 

「まぁ、ウィ○に載ってたからな」

「ただのヒキペディアだったかぁ……私の感動が……」

 

 ちょっと、手を額に当ててあからさまにガッカリするんじゃありません。まさか聞かれないよな? と思って調べた事を聞かれた時にこっちも戸惑ったんだから。

 

 

 

 こういう時、由比ヶ浜や中川さんの様な場の空気を読むのに長けてる人はきっとこういうだろう。

「そういうのはね? 言わない方がいいんだよ?」って。

 

 

 

「む」

 

 ふと横を見ると、いかにも私不機嫌ですよーだというオーラを発している井上がおった。

 

「……どした?」

 

「いや、ほかの女の子の事考えてるなーと思って」

 

 例えで思い浮かべただけでこんなに鋭く反応するものなのか……女性陣のセンサーって凄いのね。めちゃくちゃ優秀じゃん。

 

 

 

 

 

 乗車する特急が入線し清掃終了後に乗客が乗車するのだが、なんとも驚きを隠せなかった。

 

 そこに広がっていたのは、もはや喫茶店と呼んでもいいだろう風景。乗車した俺達を迎えてくれたのはスタッフ数名であり、その時点で俺の中の特急列車像が砕け散り、立ち止まってしまった。

 

「……すげぇ」

「ヒッキー? そんなとこで止まったら他の人乗れないよ?」

 

 完全に思考回路が止まっていた俺は井上に手を引かれ、前から2番目の二人席に辿り着いた。……辿り着いたのだが。

 

「なぁ井上」

「なんだい? 青年」

 

「普通は二人席って向かい合うものなのか?」

「んー関西の特急とかは一部のやつこんな感じだったけど、基本は違うんじゃないかな?」

 

 良かった、俺の感覚が変だった訳では無いらしい。

 

 

 

 発車してすぐでっかい川(隅田川)を越え、ムサシ(634)mある電波塔が目に入った。正面にいる井上は風景1つ1つを見る度に目をキラキラさせていた。

 

 

「そういやヒッキー」

「ん?」

 

「本当に車じゃなくて良かったの? 運転好きでしょ?」

「たまにはいいんじゃねぇの? 俺一人だと絶対電車で旅とかしないだろうし。知らんけど」

 

 

 

 違う。明確に今回電車で行けた事が良かったともう既に自覚してしまっている。

 

……こんなに笑ってくれる奴が目の前にいてくれるなら、これは大正解だったんだろうな」

 

 

 俺は心底そう思った。仮にこれが小町でも雪ノ下でも由比ヶ浜でも一色でも、はたまた最近知り合ったなかよし川やのぞみぞコンビ、当然のどかでもそれは言える話だ。 自分と一緒に物事を共有する存在というのは、かなり大切な存在であるんだろう。

 

 ぼっちだった俺には勿体ない感情ではあると思うが、これを嬉しいと感じて居るのはいい変化なんだろう。

 

 

 

 柄にもなく悦に入って居たら、正面の井上は顔を赤くしポカンとしてる。

「……どした?」

「いや、言葉にしてたの気づいてる?」

 

 

 ん? 

 

「……な、なんの事でせう?」

「……ううん、なんでもない」

 

 笑ってはぐらかされたが、俺は一体何を口走ったんだろうか。

 

 

 とても不安になっている俺をあざ笑うかのように、列車は東京を抜ける為北上して行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






順菜編の後のヒロインは決定済みで、その後予定してた二人をヒロインで出すか、友人枠にしとくか、迷い中です。
お楽しみに。
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