毛利家の次女   作:残月

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人魚の呪い①

 

 

平次さんからの『冬休みになったら人魚探しに行くで』の電話を貰った後、白馬さんと紅子さんに話したら行きたいと言う事なので平次さんに話したら「あー、うん。まあ、ええか」と何処か歯に挟まった物言いでした。

白馬さんと紅子さんが来るのが都合が悪いんでしょうか?

 

そんな事を思っていたら、あっという間に冬休みになりました。

そろそろ平次さんと和葉さんが来る頃……と言うか行くと聞いてから日付の連絡無いんですけど。コナンにも連絡来てないみたいですし。

 

冬休みに入ったのでお姉ちゃんと事務所や家の大掃除していたんですが依頼人さんがいらっしゃいました。

和服美人の依頼人。はい、平次さんのお母さんですね。案の定、お父さんは和服美人の貴婦人にデレデレになってました。お母さんも和服似合いそうな気がしますよ。

それは私もか……体型的に和服が似合うとか前に言われた事がありますし。どーせ貧乳だよ、ちくせう。

 

和服美人の貴婦人さんの池波静華さんからの偽りの依頼を受けて静岡に人探しに行く事に。そして流れる様に別件の殺人事件勃発。マジで呪われてるんじゃなかろうか。そっちの事件は割と早々に解決し、池波さんの正体明かしのタイミングで平次さんと和葉さん登場。

池波静華さんは偽名である事や平次さんと親子関係である事や平次さんがウチに来る度に大怪我していた事で乱暴な事をしていたのでは?と怪しんでいた事を明かしてくれた。

まあ、人探しや偶発的に起きた殺人事件を解決した事で誤解は解けたので安心して平次さんと和葉さんを任せられると言われてキョトンとするお父さんとお姉ちゃん。まあ、私とコナンもなんですけどね。

 

 

「なんや、坊主と嬢ちゃんから聞いてへんのか?旅行と事件の話」

「え、マジだったの?」

「私は話聞いてましたし準備も進めてましたけど日付の事は連絡頂いてませんよ?」

「平次……アンタ……」

 

 

平次さんの発言にコナンと私はそれぞれ返事をして平次さんの説明不足を指摘する。その指摘を聞いて和葉さんは平次さんにジト目を向けていた。

説明の後に急遽、福井県に行く事に。白馬さんと紅子さんには事前に話をしていたので連絡したらバタバタしながらも合流してくれました。

 

そんなこんなで船の上。行き先は福井県の美國島。

 

 

「まったくキミと言う人は……良いですか、報連相は重要な事はわかっているでしょう」

「わかったわかった。俺が悪かったで……でも坊主も悪いんやで話をしたのにマトモに取り合わなかったんやから」

「冬休みに人魚探しに行くとか言われても本気にするかよ……」

 

「小泉さんは千紗と白馬君の友達なんですね」

「紅子で良いわよ。千紗とは白馬君を通して知り合ったの。今回の件は興味深い話だから同行させて貰ったの」

「ほんなら紅子ちゃんは人魚探しに興味あったん?」

 

 

白馬さんは連絡を怠った平次さんにクドクドと説教をしていた。紅子さんはお姉ちゃんや和葉さんと自己紹介を済ませた後に仲良く話をしている。

紅子さん生粋の魔女だからオカルト関連の話に興味惹かれたのは間違い無いでしょうね。

 

 

「オカルト好きならオモロイ話聞けると思うで。これから向かう島は近隣の島からこう言われてるらしいで。人魚の棲む島ってな……」

「人魚だあ?」

「くだらねー……」

 

 

平次さんの語りにお父さんやコナンはアホらしいって顔をしてる。興味ないって顔に書いてるみたいですね。

 

 

「なんでもあの島に人魚の肉食うて長生きしてるバアさんがおるそーや」

「それ知ってる!三年くらい前にブームになった不老不死のおばーちゃんの話でしょ?」

「そーそー、その永遠の若さと美貌にあやかろう思うてな、ついて来てん!」

「へぇ……人魚に不老不死……ね」

 

 

平次さんの補足説明にお姉ちゃん、和葉さんがロマンティックだね、と楽しそうに話し、紅子さんは目を細めて興味深そうにしている。

 

 

「アホらし。八百年生きた八尾比丘尼じゃあるめーし……」

「まあ、比丘尼伝説発祥の地は福井県やし」

「それを語る老婆が現れても不思議は無いと……実に興味深い」

「バカバカしい作り話にしか思えないんだけど」

「そうかな?伝説や伝承も解き明かせれば面白い謎かもよ?」

 

 

お父さんがくだらないと吐き捨てるけど何気に知識あるのは流石だと思う。平次さんは八尾比丘尼伝説の発祥の事を語るけど全国で20カ所以上あるみたいですけどね。白馬さんは多少乗り気だけどコナンは欠伸をしながらつまらなそうにしていた。私が謎を仄めかしても眠そうにしてるあたり本当に興味なさそう。

 

 

その後、平次さんの口から手紙で依頼が来た事が語られ、手紙の内容も「人魚に殺される。助けてくれ」と記載されており、しかも依頼人の手紙には頭に「工藤新一様へ」と宛てられていた。

 

 

「へぇ……工藤君の」

「あの探偵坊主への依頼かよ」

「新一の?」

 

 

その事に白馬さんはピクっと反応し、お父さんやお姉ちゃんも驚いていた。

新兄に曰くのある話と思って平次さんも依頼を受ける事にしたのだと言う。電話番号が手紙に記載されていたから平次さんは依頼主に電話したがマトモに繋がらず繋がったかと思えば電話口からは波の音と女性のうめき声が聞こえたのだとか……まあ、その時点で事件は確定ですよね。

 

 

「へくちゅ!」

「船の上は冷えますからね。気をつけてください」

 

 

風に当てられくクシャミをした私の前に白馬さんがスッと私の前に出て風が当たらない様にしてくれました。本当に紳士ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◇side小泉紅子◇◆

 

 

今回の旅行……人魚の話も興味深いけど心配なのよね……

あの子を取り巻く環境や巡り合わせは業が深い。それこそ常人ならとっくに狂ってしまう程に。

今回、あの子からは目を離してはいけないと私の直感が告げている。

 

 

「紅子ちゃんは……白馬君の事を?」

「ああ……違うわよ。私の想い人は別の人よ。あの子と白馬君の事を見てれば放っておけないのよ」

「あー……なんかわかるわ。見てて落ち着かへんもん」

 

 

千紗の姉の毛利……蘭さんが聞いてくるけど私にはそんなつもりは毛頭無い。同じ苗字だから名前で呼ばないと混乱するわね

私は寧ろ白馬君の恋の手助けをしてるくらいなんだから。遠山さんは何処か遠い目をしてるけどこの子も近くで千紗と白馬君の事を見ていたからこそこの目なのね。

船のデッキの上で冷たい風に当てられ、クシャミをした千紗の盾になる白馬君。さり気ないやり取りだけど千紗は少しずつでけど白馬君に心を許している様に見えるけど……

恋愛としての進み具合は中学生以下よね。千紗は自己評価が低いから白馬君は外堀を埋める様に少しずつアプローチしてるみたいだけど。側から見てる分にはヤキモキしてしまう。

 

まあ、でも……見ていて飽きないのは間違いないのよね。

 

 

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