同じなのに違う、ただ扉を開けただけなのに主人公楪は自分の知っている現実と酷似しており、また大きく異なった空間へと迷い込んでいた。

母親はいつも通り楪に声をかけ、友人たちも変わらず存在し、異なるのは…異能力があり、そしてメビストという化け物達が存在する世界だった。

以前と同じ暮らしをしていれば関わることも無くは普通に過ごせると思って見て見ぬふりをしたが、その結果大切な人たちを亡くし自分自身の命すら奪われてしまった。

自分が死んだ感覚はあるのに、楪は目が覚めるとベッドの上で横になっていていつも通りの朝が来てしまう。
日付を確認すると楪が進路を決める当日の朝だった。

大切な人たちは誰も死んでいない。なんなら自分と会ってすら居ない。ただ切れたその縁の先にあるのは深く重いメビストへの憎悪だった。


  誰かにとっては取るに足らない日()
  後ろ向きだけど前向きな1歩
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