ブランシュによる学園襲撃事件。
正確にはその下部組織エガリテによる襲撃は原作通り鎮圧され、事件後学校は1週間の休校になった。教員側の対応は正しい。
もしも昨日と今日テロがあったにも関わらず、生徒に登校しろだったら、鬼かと叫びたくなる。
ボクはこの休校期間決して遊んでいたわけでない。
学園襲撃の裏で司波兄妹と戦闘を行った際に失った皮の補充や転校計画の見直しを行っていたが、特に力を入れていた事がある。それは、
「ガァァァァァッッ‼︎‼︎」
まだ日が上らない早朝。
自宅のある住宅街から離れた山の中にボクは1人でいた。生い茂る常緑樹の枝葉の影響で辺りは薄暗く、おまけに人の気配もないので不気味な空気が漂う。
そんな中でも皮を纏うことは忘れずにいる。因みに今着ている皮は一体型でしなやかな筋肉が付いた身体、獣のような犬歯が特徴的で野生味を意識した黒髪女子。通称デルタ。身体能力極振りのちょっとアホな子を意識している。中学時代よく運動部から助っ人に駆り出されたっけ。おっと、昔のことはさて置き。
獣の如く、山全体に轟く雄叫びを上げ眼前に聳え立つ大木の幹に渾身の蹴りを放つ。
樹高は裕に30メートルある大木は僅かに揺れるとゆらゆらと数枚の葉っぱを地面に落とすだけで倒れる様子はない。
「ぐぅぅぅ、こんなのじゃダメなのです!必殺技とは呼べないのです!」
変装の設定で周りに賢い子と思われるように語尾にですと付けるのを意識して悪態を吐く。おまけで地面に地団駄し、可愛くムキィーと悔しがる。
如何にも頭が残念な野生児と周りは思ってくれるかな。まあ、見物人は誰もいないけどね。
何故早朝から山に篭ってこんな事をしているか?それは・・・必殺技を編み出す為の修行だ。
きっかけは達也君のある言葉がボクを変えた。
お前には独創性がない。
まさにその通りだった。そして、気づいた。
他人を真似るだけで自分だけの必殺技と呼ぶべきものが無いことに。
歴戦の変装の達人たちは個々で必殺技と呼ぶのに相応しい技を持っていた。
ボクは前世も含めて、今日に至るまで必殺技という概念すら頭になかった。実に恥ずかしい。
ありがとう達也君。ボクに足りないものを気付かせてくれた君は最高のクラスメイトだよ。必殺技を編み出し、ボクは変装者として新たな段階に進む!
修行に励んでいると東の山から陽が昇り初めていた。その光景に思わず身体がビックンと過剰に反応する。
ふっ驚かせやがって。飼い主に叱責させた犬のように思われるじゃないか。
ボクが過剰に反応するのも仕方がないのだ。
一週間前、学校襲撃の最中司波兄妹との戦闘で敗北し、逃げる為にやむ得ず皮を脱ぎ捨て直射日光下、全裸で逃走して全身が爛れる火傷を負った。
部活勧誘での騒動も相まって、益々日光に反応するようになってしまった。
今は全身を皮に包んでいるとは頭で理解しても、身体が反応してしまうのだ。
「うぅぅ、暑くて皮の中が汗でベタベタするのです。早く帰って水浴びしたいのです。あと、お腹減ったのです」
ボクは日陰に移動すると、ポイポイと着ていたスポーツウェアを脱ぎ捨て、デルタの姿で素っ裸になる。
皮を纏っているので、完全に全裸とは呼ばないが、事情を知らない他人が見れば山の中で1人裸でいる野生っ女だ。
人気のない山の中で偽りとはいえ、全裸になるのは背徳感がハンパない。
やばっ、皮の中で***が勃☆しそう。
「・・・誰もいないのです。いや、「いないな」」
ボクは念の為周辺に人がいない事を確認する。
それが終わると後ろ髪を掻き上げ頸に付いているファスナーを摘むと、ジジッッと腰までゆっくりと下ろす。
下ろし終えると、デルタの皮を被らないように空いた頸に指を入れるとゆっくりと時間を掛けて、ベリベリと頭から脱いだ。
家の外で皮を脱ぐのは殆どなかったで、新鮮な感覚だ。
それを待っていたかのように僅かな風が吹く。同時に地毛の白髪が風に煽られて後ろに流れる。
山の外気が素顔を通り過ぎるのが心地いい。修行後の癖になりそうだ・・・今日くらいは良いかな。
顔だけではすっきりしないので、この際上半身の皮も脱いだ。腰を堺にだらんと力無く上半身の皮が垂れる。デルタの頭が地面擦れ擦れ。軽く手で摘むと皮の中に仕込んでいた胸のパットが地面に落ちた。
落ちたパットを拾うのは後回し。
今は上半身だけでも、素肌を外気に晒す心地よさを味わいたい。
「あー、涼しい・・流石に蒸れるし、いい加減通気性の高い皮を作らないと。だけど、手持ちの資金が心許ないからなー、どうしよう」
日陰の中、汗に濡れる真っ白な上半身を晒して、腕組みする。
皮の原料のシリコンはウチの両親がタダでくれる。事前に必要量を告げれば、早くて翌日遅くても2〜3日で調達してくれるのだ。ありがとう父さん母さん。
しかし、それ以外のブツ。鬘と衣服、装飾品やカラコンなどの小物類はボクのお小遣いから捻出している。
おまけに魔法師に変装する至ってはCADも用意しなければならない。これが一番高価な代物で要するにメチャお金が掛かる。変装の達人になるには資金が必要なのだ。
「うーむ、転校先の金沢でアルバイトでも探そうかな。喫茶店で接客でも・・・いや、人件費削減の自動化が進んでるから人を使ってるお店が少ないか。どこかに変装を活かせるアルバイトとかないかな」
アルバイトは後々探すとして。
貯めた資金で従来の皮から通気性高い皮に作り替えるにはある程度の資金は必要だ。その際通気性のみならず、皮にギミックとかも仕込んでみたい。某ミュータントみたいに手から鉤爪とか出してみたい。理由はメチャカッコいいからだ。デルタにピッタリだ。
そんな感じで新たな皮の製作計画を立てるのに夢中になっていた為か、ボクは日陰の真横、枝葉の隙間から縫うように朝日が差し込んできた事に気付かなった。
「アチッ⁉︎危なっ。また全身が爛れるところだった」
日の光がボクの右手を焼く。おかげで右手が軽く爛れてた。
自然サマはボクに恨みでもあるのか?
焼けて痛む右手を労りながら日陰の奥に移動する。
「やっぱり外で素肌を晒すものじゃないね。くそっ!風の心地良さの誘惑に負けるとは変装者にあらず。でも、汗でベタベタしてたし・・・アチッ⁉︎アチアチッ!ヤバい日に焼かれる!ボクがバーベキューになっちゃう!」
徐々に日陰の範囲が狭まり、代わりに日向が侵略し初める。
範囲を広げてくる日の光にボクの真っ白な身体は徐々に焼かれ始める。
ボクは吸血鬼や某人喰い鬼じゃない。変装者なのに!自分の身体の不便さに泣けてくる。
着替えの皮を持って来てなかったので、汗で蒸れた皮を纏うしかない。朝日が完全に昇り切る前に下山しなくては。
汗のベタつきを我慢し、再び皮を被る。
「あっあっゴホンッ!さて、お日様が上り切る前にウチに帰るのです!」
気分一転。
今日から学校が再開されるので早めに帰宅して登校準備しなくては。
口調と声をデルタに戻して、下山しようとした時だった。
「ウゥゥゥ」
近くの茂みから短い唸り声と共に黒い体毛に覆われた獣ーー熊が姿を現した。
ボクが修行場所に選んだここは熊の縄張りで騒がしいので様子を見にきたのだろう。
縄張りに侵入したボクを警戒したのか、鋭い歯を剥き出し唸り声を上げ、他に敵がいないか周辺を確認及び威嚇を兼ねて立ち上がった。四足時は分からなかったが、二足歩行になった途端、その巨体が露わになる。体長は2メートルを軽く超えている。
世界の寒冷化の影響で野生動物の巨大化が進行しているとは小耳に挟んでいたが、日本の野生動物にも影響があるとは思いもしなかった。
通常であれば、熊を刺激しないように背中を見せず、ゆっくりと後退するのが正しい熊への対応なのだろう。しかし、
「なんだ熊なのです。師匠みたいに改造人間か吸血鬼が出てきたかと思って期待したのにガッカリなのです」
ボクは内心失望した。
いずれは人外と呼ぶべき存在すらも倒せる必殺技を考案会得、その為に修行に励んでいたのに出てきたのがよりにもよって野生の熊だと⁉︎
ふざけるな。ふざけるな馬鹿め!ボクが将来編み出す必殺技は貴様のような畜生の為にあるのではない!
しかし、最後の学校生活、登校前の肩慣らしに丁度いい。あと、変装の役作りの影響でルパ◯師匠の名を省いてごめんなさい。
「オマエ、デルタの糧になるのです。とっととやられろなのです‼︎」
熊に挑む狼の如く。
ボクは地面に手を付き、四足歩行になると負けじと鍛え上げた声量で熊に向かって大きく吠えた。
その行動によりボクを完全に敵を認識した熊が前足を振るい上げて襲い掛かる。
今まさに某北海道を舞台にした金塊争奪戦さながらの熊対人間(野生児)の戦いの火蓋が切って下された。
戦いの結果はどうなったか?
相手は野生の獣。人間の様に行儀のいい戦いなどしてくれない。変装の達人を目指して日々鍛えているボクでも無傷では済まなかった。
熊と激しく格闘したことで相手からの攻撃を身体に受けて、所々熊の爪痕、皮を裂かれた。まあ、熊の下顎と首の骨を砕き、仕留めることに成功したけどね。
問題はその後が大変だった。
着替えの皮を用意してなかったので、裂けた皮のまま帰宅したので両親からすごい剣幕で問い詰められた。
皮の中身は無傷だったけど、ガワの特に顔の部分は右半分がベロンと剥がれて、真っ白な素肌が丸見え。おかげで朝日から顔を庇いながら下山した。
「実は・・・」と前置きし、登校時間も迫っていたので正直に熊と格闘したと言ったらメチャ怒られた。
父さん母さん無茶してごめんなさい。また熊と遭遇したら無傷で完勝してみせるから。
えっそうじゃないって?あっちょほんとにごめんって。父さんそんなに怒らないで。あと、母さんその無言の暗黒微笑みやめて。迫力がハンパないから!
***
父さんの激しい説教と母さんの恐ろしい暗黒微笑みを乗り越えたボクは校門前にやって来た。
デルタからゴンちゃんに着替え済み。
校門を潜り抜け学校敷地内に入ると校舎や修練棟に目がいく。
テロリストの襲撃時、破壊されたにも関わらず、新築同然に修繕済みだ。一週間でよくここまで直した。
自動化進んだ現代では工期も短縮され、高層ビル程度は2〜3ヶ月で建つくらいだ。
一般的な公共施設と違い魔法師の育成機関だ。恐らく様々な力が働いて急ピッチに工事が進められたのだろう。
建物への関心よりも強い思いがあった。
本日をもってボクはこの学校を去る。
人知れず黙って去るのではなく、学校の主要人物らに正体を明かして颯爽と去るのだ。その為の準備もしてきた。エガリテが1週間も学校を休校にしくれたからね!
この1週間、修行のみならず、学校関係者(勿論女性教諭)に変装し、修繕中の学校敷地内に度々侵入しては各所に様々な仕込みをしておいた。
すべては変装者らしくカッコよくて学校を去る為だ。
学校を去る手順はここに来るまでに頭の中でイメージトレーニング済み。
ボク、ワタシの読みでは授業中或いは昼休みに達也君か深雪ちゃんに生徒会に連行され、そこで生徒会メンバーから尋問を受けるはず。
そして、ワタシは正体を明かし、各所に仕掛けておいたギミックを駆使し、彼らを煙に巻いて華麗に去る。完璧だ。
ふふふ、さあ、何処からでもかかってくるがいい。シスコン魔王とブラコン女王よ!ワタシは準備万端で待ち切れないぞ。ハリー!ハリー‼︎
「・・・ゴンちゃん朝から1人でニヤニヤして気持ち悪いよ」
途中で合流した雫ちゃんがワタシの顔を覗き込みながら訊ねてくる。
「えっそんなに顔に出てた?」
「うん。これでもかってくらいに口端が吊り上がってた。ちょっと怖い」
雫ちゃんの感想に思わずショックを受ける。
自分の感情を表に出すなどワタシは馬鹿か!華麗に去ると考えていたので思わず浮かれていたか。
「・・・ねぇ、どこかに行こうとか思ってない?」
「急にどうしたの?何処かにって意味がわからないよ」
「誰にも告げず勝手に遠くに行っちゃう。そんな気がして」
ギックリ⁉︎
雫ちゃんの指摘に胸の鼓動が高鳴る。
何故わかるの。君に学校を去るなんて一言も喋ってないよね。やはり君はエスパーなのか⁉︎
ワタシは瞬時に頭を働かせて即興の嘘を述べる。
「あっははは。なるほどね、実は少し遅めだけど、入学祝いにウチの親が旅行に連れて行ってくれるらしくて。それが嬉しくて顔に出てたんだろうね」
「・・・ほんとに?嘘じゃないよね?」
詰め寄ってくる雫ちゃんの顔に陰りが。
怖っ!なんなのさ。目が座ってるよ。
この半端ない圧。誰かに似ているのは気のせいかな?
「約束して。勝手にいなくならないって」
「どうしたの?今日の雫ちゃん少し変だよ。熱でもあるんじゃ・・・」
「ふざけないでいいから、今この場で約束して」
しのごの言わずさっさとしろとばかりに約束を取り付けてくる。
仕方がないな、この場凌ぎで取り繕っておくか。
ボクが呆れ気味に軽く手で顔を覆うと雫ちゃんの目くじらが僅かに揺れる。
「うん。約束する、何処にもいかない。これでいい?」
「本当に約束だから。勝手にいなくなったら許さないからね。い・・・」
「しずくー、権三郎くーん。おはよう」
雫ちゃんが最後に何か言いかけた所で校門の方からほのかちゃんがやって来た。
合流するといつもの様に教室を目指す。
そういえば、最後に雫ちゃんは何を言おうとしていたのだろう?あの感じからして単語ぽいけど。まあ、そんな事よりも学校を去るイメージトレーニングをしなくては。
教室へ向かう道中、頭の中でイメージする。
不意打ちで襲ってくるかもしれないな。あの兄妹ならやりかねない。
警戒しなくては・・・全ては変装者として去る為に!
***
と、思っていた時期がありました。
朝のHRから予定通りに授業は進み昼休みを挟んで午後の授業を終えた。
その間特に何もなかった。本当に何もなかったのだ!
連行させると身構えていたのに誰も何もしてこなかった。
代表的なのは深雪ちゃんだ。
同じ教室にいながらも特に何もしてこなかった。こっちから話しかけてもこの前の騒動を追求することもなく何気ない雑談程度で終わった。
あの日思い切って名前を呼んでたよね?何でもないとばかりに微笑んでばかりで正直不気味だった。
昼休みに達也君とレオ君、エリカちゃんと美月ちゃんから昼食に誘われても何も起こらなかった。いや、エリカちゃんだけは必死に何かを堪えていた。今にも斬りかかりそうな雰囲気で・・・お腹の調子が悪かったのかな?
昼休みが終わるまでの間、ワタシは雫ちゃんとほのかちゃんに両脇を固まれられてたし。まるでワタシを警護するSPみたいだった。
あと森崎君が落ち着きがない様子で授業中にも関わらず、頻繁にワタシの方をチラ見していた。彼に可愛くウィンクを返したら、背筋をゾッとさせながら顔を背けたっけ。
そんな感じで放課後を迎えた。
日が西の空に沈む始めた頃、既に帰宅準備や再開された部活動に励む者に各々別れ始まる。
そんな中、ワタシは不貞腐れた気分で校門へと続く道を歩いていた。
このまま終わるというのか・・・ワタシの今までの努力、計画はなんだったのだ‼︎
やれよやってこいよシスコン魔王。容赦なく拉致ってこいよ。憂さ晴らしに貴様のブラコン妹に変装して罵倒してやるぞ。
人がせっかく色々準備したのに。無駄になっちゃったじゃないか。後で機を見てギミックを回収しないと。
心の中で愚痴っていると、
「どうしたの権三郎くん?なんだか機嫌が悪そうだけど」
ほのかちゃんが心配した様子で訊ねる。
補足すると現在両脇を右手に雫ちゃん、左手にほのかちゃんに挟まれて下校中です。
「なんでもないよー。それよりも2人とも部活はいいの?今日から再開でしょう?えーっと、バイアスラン部」
「バイアスロン部。また間違えてる。今日は2人揃って休んだ・・・部活に集中できそうにないし」
雫ちゃんが訂正を述べる。
おふ。間違えたバイの部分しか合ってないし。
部活動に熱心な2人が揃って休むなんて珍しい。しかも神妙な顔付きで周りを警戒しながら、ワタシの下校に付き合ってる。
「昼休みからそうだけど、やけにピリピリしてない?もしかして、SPごっこのつもり?」
「ごっこじゃない。そのつもり」
「雫が今日はイヤな予感がするからって。特に・・・生徒会や風紀委員が権三郎くんを狙ってるみたいだから」
「えっ?どうこと詳しく・・・」
「学校の前にウチの迎えを呼んでるから早く帰ろう」
雫ちゃんはそう言って会話を遮るとぎゅうっと、ワタシの右腕に腕を絡ませて力を込める。
いたたっようやく治りかかった右手がまた悪化するよ。今日はやけに強引だなー。
2人に急かされて校門に差し掛かった時だった。
「ねぇ、あれって」
ほのかちゃんが何かに気づいて指差す。
ワタシと雫ちゃんは釣られる様に彼女の指差す方角に視線を向ける。
ワタシたちの進行方向を塞ぐように校門前に立ち尽くす人影が。
夕日を背にしているので顔が分からないが、目を凝らして見ると、
「えっ?」
「・・・⁉︎」
ワタシは思わず間抜けな声を漏らしてしまった。対象的に雫ちゃんは無言でワタシの前に躍り出ると身構える。やだカッコいい。
ワタシたちの前に現れたその人物は、艶々の長髪にバサバサの眉毛、制服越しでもわかる細い足が特徴的な女子生徒に見える男子生徒。佐々木権三郎。つまり、ワタシがそこにいたのだ。
「これってどういうこと⁉︎だって、権三郎くんはここに・・・」
ほのかちゃんが食い入るようにワタシを凝視する。彼女が驚くのも無理はない。だって、ワタシですら内心驚いているのだから。
なぜだ・・・なぜワタシが2人いる⁉︎まさか・・・。
ワタシの内心驚愕を他所にもう1人のワタシは講堂の方角に走り出した。
「待って逃がさないよ!」
ワタシは居ても立っても居られず、後を追いかけた。
雫ちゃんとほのかちゃんを置いてけぼりにして。
「待って‼︎行っちゃダメ!いー・・・」
走り出したワタシの背後で雫ちゃんが必死に何か叫ぶが、気に留めきれなかった。
今は雫ちゃんよりも、目の前のワタシに変装した人物に用があるのだ‼︎
そう・・・同じ変装者に、同士に‼︎
まさか学校最後の日にこんなイベントに出くわすとは。何がなんでも見失うわけにはいかない!
捕まえて詳しく話を聞く為に必死に後を追う。
オリ主くんちゃんは飛んで火に入る夏の虫です。
次回の投稿も頑張って書きます。リーナを揶揄う回を書く為に!あと、文弥君も揶揄ってみたい!
権三郎「この世界の人類全てが君のその姿を女装だと決めつけても、ワタシだけは断言しよう。君のその姿は立派な変装だ!」
文弥君にこのセリフを言ったら、狂ったようにダイレクトペインを連発されるかな(苦笑)