今回はこの完結した小説の,短いですがif物語を書かせてもらいました。
基本的に平和なifもあれば,完結後のちょっとした話やバットエンドの話もあります。
ifルート : "日常"①
⚠︎なんやかんやあって龍華も生きていて平和になった世界での龍華と原作キャラ達の交流を主とした話です。特に話の整合性を考えず頭空っぽで見てください。
「……お父さーん」
「……ん?どうした龍華」
撓垂れ掛かるように悟空に抱きつく龍華。今となっては孫家ですっかり見慣れた光景である。
「今日はどこに行くの?」
「んー今日は界王様んとこで修行すっかなぁ……
「うん!行く!」
魔人ブウとの決着後,悟空が生き返ったことで孫一家は家族全員で過ごしている。
悟空は現世で生活するようになってからも相変わらず様々な所へふらっと行くことが多かった。
龍華は元々病弱だったこともあり,外で遊ぶ事が好きだし,この世界に来てから戦いも好きな為,気質が悟空とよく合うのかその悟空に着いていくように2人で色々な場所へ出かけるのが恒例となっていた。
チチは年頃の娘がする事では無いため少し複雑な思いを持っているが……父と娘が仲良く,そして家族5人で幸せに過ごせていることが何よりな為小言は言うことはあれど,特に強く止めることはなかった。
しかし……
「お父さーん!今日は少しあの綺麗な花畑でお昼寝しよう〜」
「いいぞ〜」
ある時は……
「今日の修行疲れたぁ……お父さん。汗だくだしお風呂入ろー 背中流すよ」
「おう!」
……
「お父さーん……一緒に寝よう? 」
「……おめぇもしかして今日行った星のあの蜘蛛の化け物見て怖くなっちまったんか?」
「……違うし」
昔から虫が嫌いな子なのは知ってるが……
まぁ微笑ましい所もあるのはそうだが,年頃の娘が今でも父親と風呂に入るというのはどうなのだろうか……?チチは純粋に娘の歳と将来を考えての心配をした。
……まぁ悟空が特段拒否しない(特にお互いなんとも思っていない)のもあるのだろうが……チチも流石に微妙な気持ちである。
「あのな……龍華。流石にその歳で父ちゃんと風呂に入るのはやめた方がいいべ………そんくらいの年頃ならそろそろ彼氏とかも出来る頃だべ……」
「そうなの……?うーん彼氏かぁ……兄さんも
龍華は前世,今世含めても病院生活が主だった為少しそっち方面の知識が薄い。
別に悟空と風呂に入るのも父親の背中を流すということをしてみたかったのと,純粋に父が好きだからなのであるが……龍華は確かに恋愛なんてしたこと無かった為,少しそういうことも考えてみようと思った。
「……悟空さ何をそんなに動揺してるだ」
「……何の事だ?」
「味噌汁……零れてるだよ……」
なお龍華の彼氏の話になってから明らかに様子がおかしい悟空が居た。
やはり悟空も一般的な世の娘を持つ父親と同じなのだろうか。
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ifルート : "日常"②
「すいません……今日もご馳走様になっちゃって……」
「いいんだいいんだ,気にすんでねぇなんたって未来の悟飯の嫁さんなんだからな」
「いえ……そんな嫁だなんてまだ……」
悟飯に会いに来たビーデルは孫家で夕食をご馳走になっていた。その際チチからからかわれるがビーデルも満更じゃなさそうである。
「あ……えーっと」
「……?」
「はい兄さん」
悟飯が突然何かを探すような様子を見せ,ビーデルは疑問を浮かべるが,すぐに龍華が悟飯に醤油を渡した。
どうやら悟飯は醤油を探していたらしい。
「ん……ありがとう龍華」
「……」
完全に以心伝心な
実際龍華と悟飯は家族の中でもそこまで交流がある方では無い。お互い中途半端な年齢で一緒に生活することになった為少し気まずさがあったからだ。
しかしそれでも双子というのもあるのか,日常の些細な出来事でもお互いの考えていることが手に取るように分かるのである。
その事から組手でも普段からよく共に修行している悟空と一緒に戦うよりも悟飯と戦う方が意外にも連携がとれたりする。
なので双子だからこそ,そこまで交流が無くともお互いが1番お互いを理解しており,そして双子だからこそ別に特別仲良くしてないというのもあるのだ。
性格も見た目も気質も違うがしっかり双子で生まれたことが分かるのが悟飯と龍華なのである。
そして後日……
「悟飯くん!喉が渇いたのね!?」
「え……?いやただお腹が空いたなぁって」
「くっ……!!そ……そうよね!そうだと思ったわ!!」
謎に心情を当てようとするビーデルに振り回される悟飯であった。
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ifルート : "日常"③
「んー悟天。今日は悟飯さんが組手で遊んでくれるのか?」
「うん!お兄ちゃんが勉強落ち着いたから遊んでくれるって!」
悟天とトランクスの2人は悟飯が組手で遊んでくれると聞いて2人で孫家に向かっていた。
するとふとトランクスが……
「……なぁお前の姉ちゃんは居るのか?」
「え?お姉ちゃんは最近ずっとお父さんと2人でどっか行っちゃうからいないよ。なんで?」
突然龍華について聞いてくるトランクスに疑問を浮かべる悟天。
「いや……だってなぁ……天下一武道会で戦ってからお前の姉ちゃんは怖いって印象が強くてさぁ……」
トランクスはマイティーマスクとして天下一武道会で龍華と戦ってからその時の龍華の様子が頭に過ぎってどうしても恐怖心が強いのである。
「んー確かに戦いだとちょっと怖い時もあるけど……お姉ちゃん普段はとっても優しいんだよ?」
「そうなのかぁ……?」
悟天は良く姉は優しいというがトランクスはそこまで話したことがないからかどうも信じられない。
「うんそうだよ……ふかふか胸枕も気持ちいいし」
「………………ん?」
何か聞き捨てならない言葉が聞こえた気がして,再度悟天に聞くトランクス。
「…………なんだそのふかふかなんちゃらって」
「え?偶にお姉ちゃんの胸を枕にして寝ると凄い気持ちいいんだよ!
ふかふかしてるし,大きいから寝やすいし!」
「……」
なんて言葉を返すか困るトランクス。
とても純粋な目をして話す悟天に何も言えなくなってしまう。
……これは紛れもなく
…………後日
「……ママ」
「ん?なぁにトランクス」
「俺……お姉ちゃんが欲しい」
「……妹じゃなくて?」
突然姉が欲しいという謎のお願いをする自分の息子を見て困惑するブルマが居た。
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ifルート : "日常"④
「やっぱり強いですね〜!ベジータさん」
「ふん……それは未だに貴様に一度も勝てていない俺に対する嫌味か?」
ある日龍華は珍しくベジータに頼んで一緒に修行をしていた。
ベジータは魔人ブウとの戦いで龍華の実力は知っているため特に拒みはしなかった。
「いえ!お父さんと比べても超サイヤ人2なら謙遜ないくらい強いですよ!」
「……その口ぶりからしてカカロットの奴も貴様には勝ててないようだな。
チッ……本当にムカつくぜ……悟飯も含めてな」
現在の地球では潜在能力を解放した悟飯と伝説の超サイヤ人の肉体を完璧にコントロールしている龍華がトップの戦士であり,歴戦の悟空やベジータも追いつくには一朝一夕ではいかない。
……その圧倒的潜在能力の差を痛感し,ベジータは苛立ちを隠せないが,同じサイヤ人として圧倒的に強い戦士というのは王子として誇らしくもあった。……絶対に口には出さないが
「ベジータさんも今でも修行してるんですね。超サイヤ人2なのに凄い気です。……本当に超サイヤ人2だけならお父さんより上だと思えるくらいに」
「ふん……当たり前だ。俺はNo.1を諦めた訳じゃない。カカロットの野郎も貴様や悟飯もすぐに超えてやる。」
ベジータは超サイヤ人3にはなれないし,悟飯や龍華の様に潜在能力がある訳では無い。
しかし今自身がなれる超サイヤ人2を極限まで極めようと今でも自身の限界を極め続けていた。
「そうなんですね……私恋人にはお父さんより強い人がいいなと思ってるんですよね。ならベジータさんに貰ってもらおうかな〜」
「……ふんくだらん」
冗談めかして言う龍華に対して特に思うことは無く一蹴するように言うベジータ。
冗談に対して軽く返せるようになったあたりベジータも地球に来てからだいぶ変わったと言えるだろう。
後日……
「ベジータ〜アンタにお客さん来てるわよ〜」
「なに……?」
自身への客など全く検討もつかないが取り敢えず様子を見に行くベジータ。すると……
「よっ!ベジータ。久しぶりに組手しようぜ!」
「…………貴様」
超サイヤ人3となった
穏やかに話しかけてくるが目が笑っていないのを見て,初めて悟空に対して若干恐怖を感じたベジータは今までで1番本気で戦ったのだった。
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ifルート : "日常"⑤
「なに……?修行をつけて欲しい?」
「はい!お願いします!」
「うーむワシからお主に教えることは無いと思うが……」
龍華はこの日武天老師の元へ来て修行をつけてもらおうとしていた。
「いえ!お父さんから話を聞いて私にも武道を教えて欲しいと思って……!」
「なるほどのぉ……そうじゃな……いいじゃろう……ではまずは道着を着ることからじゃな」
「はい!」
そうして武天老師から言われた通り道着に着替える龍華。
龍華は父がいつも着ている橙色の道着かと思ったのだが……違った。
「え……と?これが道着……?確かに動きやすいけど……」
「……ふむふむそうじゃそれが道着じゃ……むほほ……たまらんのぉ……」
武天老師が用意したのはいつぞやにランチも着ていた変態まっしぐらのあの服である。この仙人最初からマトモに修行をつける気などない。実際に凄い人物ではあるのだが……日常ではただのスケベジジイである。
「うーん……本当にお父さんも修行してたのかなぁ……」
「そうじゃよ悟空だってその服を着ておったしのぉ……」
「……本当……なのかな?」
嘘は言っていない武天老師である。
龍華は一応信じる事にした。仙人のくせして少女の素直な心を利用するというウミガメが見たらブチ切れ案件である。
「ではそうじゃな……まずは修行の第一関門として……パ……パフパフを……!!」
「え?」
武天老師が最低な要求をした瞬間。武天老師が吹っ飛ばされた。そこには……
「悪いね……龍華。その変態ジジイは私らに任せて早く着替えてきな。」
「はぁ……何やってんすか武天老師様」
「え……!お姉ちゃん居るの!?」
武天老師を蹴り飛ばしたらしい18号とマーロンの目を隠して龍華の姿を見ないようにしながら呆れた目をしたクリリンが居た。
「えーっと……亀仙人さんは……大丈夫なんですか?」
「あぁ心配しなくても大丈夫だ。私とクリリンで何とかするからその服から着替えたらマーロンと遊んでやってくれ」
「分かりました!」
そして着替えに行く龍華。
この後武天老師がどうなったかは言うまでもない。
後日……
「オッス!じっちゃん!」
「……」
「ご……悟空……それに……」
18号による折檻とクリリンの説教でボロボロの武天老師の前には鬼の形相をしたチチと瞬間移動かめはめ波の様に片手に気弾を溜めた悟空が瞬間移動してきていた。……まぁ自業自得ではあるのだが
武天老師の運命はいかにーーー
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ifルート : BAD"夢の果て"
「………またな!」
魔人ブウは孫悟空の皆の力を合わせた元気玉によって倒され,地球に平和は訪れた。
そして悟空達は神殿へ戻り,今回の騒動の被害はドラゴンボールによって修復され,魔人ブウによって殺された者たちは蘇った。
…………それはマーロンを助けて死んでしまった自身の娘である龍華も含めて蘇った。
「あれ……ここは……」
「龍華!」
龍華は目覚めると神殿に居た。そこには父である悟空を含めた家族,そしてそのほかの仲間達も皆集まっていた。
龍華はそれを見て魔人ブウとの決着はついたのだと察した。
「龍華……!良かったべ……!」
「お姉ちゃん!!」
「龍華……全く無茶ばっかりして……」
母であるチチ,弟の悟天,双子の兄の悟飯,皆自分を心配して駆け寄ってきてくれた。
……この世界で手に入れた大好きな家族からの愛を向けられ,龍華は暖かな気持ちにはなったが……
今回の騒動が解決し,明るい表情をする皆とは違い,龍華の表情は決して明るいものではなかった。
「…………」
龍華は魔人ブウが倒されたことによって,本来の流れの記憶を取り戻していた。
おそらくこの結末は殆ど本来の結末と変わらない結果となったのだろう。
……父や他の仲間たちは魔人ブウに果敢に挑んだ自身を賞賛してくれているが,実際私は何を成し遂げたのだろうか?
結末も本来の流れとほとんど変わることは無く,マーロンちゃんを助けたものの,結局最後まで魔人ブウとは戦わず途中で死んでしまって,結果的に魔人ブウを倒し,地球やマーロンちゃんを守りきったのは父やベジータさん達のおかげだろう。
私はあの場であの神……否悪魔と契約すれば,私は生き返って魔人ブウと倒すことが出来たはずだ。
……私はそれが出来たのにも関わらずその提案を断り,ただ結末を見届けただけだ。
私は前世から何か変わったのだろうか?
ーーーちゃんに守られて,大切な幼なじみを失って,それからこの世界に来て強さの答えを見つけようとした。
そしてようやくその答えを見つけたのに……私は結局何も出来なかった……結局私は弱く……守られる存在なままだ。
どんなに足掻いても……父である孫悟空や……ーーーちゃんのようには成れなかった……
「……お姉ちゃん…………」
「……!どうしたの?マーロンちゃん」
マーロンが龍華の元へおずおずとした様子で話しかけに来た。龍華はそれに気づくとにこやかに言葉を返した。
「…………その……ごめん……なさい……マーロンの事庇って……お姉ちゃんは…………」
「……ぇ……………… 」
マーロンは自身を庇って死んでしまった龍華への謝罪をしに来ていた……
目に涙を浮かべ,震えるように龍華へと謝るマーロンを見て龍華は………………
「…………ぁぁ……」
私は……マーロンちゃんの事も……守りきる事は出来なかったんだ…………
マーロンちゃんにとって私は……強い存在でも守ってくれた存在でも無い……ただ自身を庇って死んでしまった人くらいの認識でしかない……私はこの子のヒーローになることは出来なかった。
最後にマーロンちゃんの心に傷をつけ……泣かせて……謝罪までさせてしまった。
あぁそうか私は…………
ごめんね……ーーーちゃんやっぱり君みたいに私は強くなれなかった……やっぱり私は強くなんてなかった……君に……顔向け……出来ないな。
……なんで私は強さを求めたんだっけ
……ーーーちゃんって誰だっけ……
……いや私には大好きな家族が居る……それでいいんだ……もう余計な事をしなくても……余計なことを考えなくてもいい……もう……いい……もう…………
私はもう戦うことは出来ない
私はもう何かを成し遂げることなんて出来ない
私はもうナニモ思い出すことは出来ない
もう……何も……
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ifルート : "力の大会"
「それでは……優勝した17号さん……願いはなんですか?」
「………………孫悟空……お前が言っていた願いでいいんだろう……?」
死闘の末になんとか勝ち残ることが出来た第7宇宙。
17号は最後まで残った選手として超ドラゴンボールによる願いを叶える為大神官に願いの内容を聞かれていた。
「…………あぁ頼む17号」
願いはただ1つ,皆が……悟空が自分たちの宇宙を守る以外にもここまで必死に戦ったのは理由があった。
それは悟空が事前にウイスに聞いた事によって
「……これで生き返るんですよねお父さん……」
「……あぁ」
〜〜〜〜
『……ウイスさん聞きてぇことがあんだ』
『どうかなさいましたか?悟空さん』
ある日の一幕。悟空はウイスにどうしても聞きたいことがあり,話しかけた……それは力の大会で叶えられる願いについてである。
『あのさ……超ドラゴンボールってのはなんでも願いを叶えられるんだろ?……オラの娘を生き返らせれるってことはできるのか?』
『……?それならこの地球のドラゴンボールでもできるのではないですか?何故わざわざ超ドラゴンボールに?』
『ちょっと事情があってさ……普通に生き返らせることは出来ねぇんだ……だから超ドラゴンボールならって思ってよ』
悟空は超ドラゴンボールの話を聞いて真っ先に頭に浮かんだのは魔人ブウとの戦いで命を落としてしまった自身の最愛の娘の龍華。
しかも龍華は,普通にはもう生き返らせれることは出来ずに永遠の別れとなってしまったが……この超ドラゴンボールならと思った悟空はウイスに聞きに来ていた。
『…………なるほど……確かにすこーし特殊な命の落とし方をした者のようですねぇ……ですが超ドラゴンボールなら問題なく蘇らせることが出来ると思いますよ。』
ウイスは悟空に向かって杖を向けると不思議な光が身を包み,ウイスは事情を理解したような様子を見せた。
……天使とはなんでもありなのだろうか
『……本当か……!?…………サンキューウイスさんわざわざわりぃな』
『いえいえ……どうやら力の大会に対する気合いも上がったようなので,構いませんよ』
〜〜〜〜
「どうやら願いは決まっているようですね」
「あぁ……そうだ願いはーーー」
大神官が何かを見極めるような表情を浮かべながら伺う。
それに対して17号は願いを言おうとする。
「…………」
これでいいはず……そう思っていても悟空の頭にはナニカがチラつくように浮かんできていた。
「……お父さん?」
悟飯が悟空を心配そうに覗く。
自身の大切な娘が生き返ることが出来る……何も悪いことはないはずだ。これが自分が1番望む願いで最も最良な願いなはずだ。
……だが悟空は願いを言おうとする17号にーーーー
『それでね…やっぱり…私…この世界に産まれて…この世界に短い間だけど生きれて良かったって思う。この世界で生きて,お父さんが…大切な家族が居たからこそ私が見つけたかった答えを見つけられたの』
『だから…お父さんも私の事は気にしないで…これからも地球を……みんなを守って欲しい。
私のお父さんは世界で一番強いから…安心して信じられる。』
………………龍華。ごめんな
〜〜〜〜
「お父さん……本当に良かったんですかこれで……いや確かにあれ以外の願いを叶えてたら僕たちの宇宙も消されていた事を考えればあれが唯一の正解ですけど……」
「………………あぁ」
何かを堪えるように言う悟飯に悟空は端的に答える……否そう答える以外の気力は今の悟空には無い。
地球に帰ってきて……背後を振り返って見ると仲間たちがいる。
……その中に龍華はいない
……だが悟空は決して後悔はしていない。
〜〜〜〜
『待ってくんねぇか……17号。
……やっぱし……その願いは無しだ』
『お父さん……!?』
悟空は17号が願いを言う直前その願いを止めた。
『……良いのか?これ以外に何を願うつもりなんだ?』
悟空から事情を聞いていた17号は自分の娘を生き返らせる以外の願いに何を願うつもりなのか聞く。
『…………他の宇宙を全部生き返らせてくれ』
『……!』
悟空が口に出した願いに驚いたような表情を見せる大神官。
17号は腑に落ちないところもあったが,自分自身もその悟空の願いに完全に反対ではない部分があった為,結局願いは全宇宙の復活となった。
他の仲間や悟飯から突然願いを変えたことを問われたりもしたが,悟空は黙ってジッと立っていた。
すると大神官が……
『……なるほど孫悟空さん。貴方が叶えたい願いは把握していましたが,もしこの場で全宇宙の復活以外の願いを叶えようとしていた場合第7宇宙も消滅させるつもりでした。
私個人の考えでは,貴方が全宇宙の復活を願うことは無いと考えていましたが……予想を裏切られました。どうやら人間の中でも素晴らしい人間性をお持ちの方のようですね』
大神官は自分の娘ではなく全宇宙の復活を願った悟空の事を予想を裏切られたこともあり素直に賞賛する。
しかし悟空は……
『ハハッ…………そんな立派なもんじゃねぇさ……』
乾いた笑みを浮かべる悟空。
ただ約束……してしまったから
あの時誓ってしまったから
……娘に顔向け出来ないと思ってしまったから
ただ悟空が,自分自身ではなく自分の娘を信じた結果だった。
〜〜〜〜
「これで良かったんだ……」
そうだろ……?龍華
……ありがとう……お父さん
一筋の風が吹くと共にそんな声が聞こえ,自身の背中に確かな温もりを感じた。
完結後の番外編として最後に出した話でしたが,今回で本当に最後の投稿になると思います。投稿中様々な感想があって面白かったです。
今まで応援ありがとうございました。