星雲からの使者   作:完全にわかのバカ野郎

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 イャンクック先生をワンパン?したイビルアイちゃん。オルトくん推定六十三レベルのナーベラル・ガンマと同じか上の強さ(レベル)らしいです。

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 過去話の加筆訂正・修正は一通り終了?致しました。しましたが、したせいで後々困る様な気がする。どうしたものか。


六十七話

「今日は疲れただろうから今日明日は休んだ方が良いよ」

 

 蒼の薔薇を心配したのか、してないのか分からない声色で話す。

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「じゃあ()は王都散歩でも………してこようかな。てな訳で……シェロ、後よろしくじゃあねー」

 

 手を振って意気揚々と会議室から有無を言わせず出て行った。

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「まっ……まあ良いか、アレに何を言っても無意味だろうからな」

「あの男が誰かの言う事を聞くとは思えん」

「君も手を焼いたみたいだな、同情するよ」

「お前は……シェロ? だったか。心中を察するよ」

 

 同じ苦労をしている(した)者同士が慰め合う。

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 王都の路地裏に入り、首に指を当て伝言(メッセージ)に出る。

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「〖何か有った?〗」

「〖ああいえそう言う訳じゃないんですけど、聞きたい事が有って連絡しました〗」

「〖聞きたい事? 何かあったっけ〗」

「〖英霊って言うのを聞きたいんです。どんな存在なのか知らなくって〗」

 

 古すぎる上に『Fate』シリーズの設定が難しいからか正確に理解できなかった為、良く知っているオルトに直接聞くことにした。

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「〖あー。まあしょうがないよ、アレも随分昔のゲームだから、多分()以外で知ってるってなると相当なファンだろうね〗」

「〖そうなんですか?〗」

「〖うん、かなり古い。だからコラボした時(・・・)は驚いたよね、まあ()として職業(クラス)だとか魔術だとか色々と増えるから嬉しかったけどね〗」

「〖それが、英霊召喚……〗」

「〖うん〗」

「〖例の作戦にも英霊を使っているんですよね〗」

「〖反英霊(英霊)のジャック・ザ・リッパーだね〗」

「〖ジャック・ザ・リッパー………俺の召喚モンスターにも同じ名前のモンスターがいますけど、ソレとは違うんですよね? それに反英霊って英霊と違うんですか?〗」

「〖自由意思、単独行動ができる存在だから召喚モンスターとは少し違うかな。反英霊(英霊)の事は英霊(反英霊)の後に説明するよ、その方が分かりやすいだろうからね〗」

「〖分かりました、『ジャック・ザ・リッパー』の史実? 歴史? は昔オルトさんが最古図書館(アッシュールバニパル)に持ってきたデータで読んだ事があるので、ある程度は分かるですけど詳しくは書かれて無かったので〗」

「〖あー……そうだね、その続きを持ってきたのは随分後だからモモンガくんはまだ読んで無いかもね。

 じゃあ今回召喚したジャック・ザ・リッパー…………の前に、『英霊(反英霊)とは何か』を話そうか〗」

 

 例の作戦にて使われる英霊(反英霊)を知る為に一度伝言(メッセージ)が一度途切れ、「〖お願いします〗」の返答と共に再度繋がった。

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「〖てな感じであらゆる時代……神話や伝説、歴史などで人類史に載る偉業を成し遂げた者達(英雄)が死後、人々の信仰や畏怖を集める事で『霊長を超越した存在』へと昇華され、座に刻まれ英霊(影法師)となるんだ〗」

 

 言われた事を反芻して「〖人類史に載る偉業を成し遂げた者達……英雄。それが英霊に……。

 なんか、こう………凄い人達なんですね〗」と、呟く様に話す。

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「〖そうだね、昔なら歴史の授業で学ぶ事もあるくらいには有名だからね〗」

「〖歴史の……授業。(オルトさんって何歳なんだろう、学校なんて富裕層くらいしか入れないのに。それに、オルトさんの言う昔ってどれぐらい昔なんだろう……)英霊の怪物と言うのはどう言う意味なんですか?〗」

「〖全て時代において、或いは人類史において人類に害をなす怪物(異形)、或いは人間。ソレらをまとめて反英霊と言われるんだよ〗」

「〖人間に害をなす者達、それが怪物(異形)だけじゃなく人間であっても反英霊に、なる………〗」

「〖うん。所謂『アンチヒーロー』の事だね。

 人々に憎悪される事、その悪行が結果として人々を救って『悪』を以って『善』を明確にするモノ、悪人に斃される更なる悪人。

 呪われる対象でありながらも奉られる事になった救世主、そういった者達が反英霊と言わ(・・)れて(・・)しまう〗」

「〖『悪』を以って『善』を明確にするモノ……英雄(悪人)に斃される怪物(悪人)………。

 そして何か(偉業/悪行)を成した者達(英雄/悪人)、何かを成す者達に斃される為の者達(怪物/悪人)……。なんか、可哀想とは違うんですけど……英雄に斃さた結果、(正義)を証明するなんて〗」

「〖それが反英霊()と呼ばれる者達、皮肉なモノだよね〗」

「〖こう言う話を聞くと『善』と『悪』の定義が分からなくなってきますね〗」

「〖そうだね『()』の反対は『()』として人類史に記録される。

 まあ()からすれば『善』も『悪』も同じモノさ、誰かの『善』は誰かの『悪』になる。その逆もまた然りだ。『善』の対はまた別の『善』だよ、『悪』なんてモノは幻想だ〗」

「〖誰かの『善』は誰かの『悪』……。『悪』は幻想……〗」

 

 少しの沈黙が支配し「〖僕のNPCの百貌のハサンがそうだね、(彼女)らは暗殺教団の指導者達だ。

 純粋な悪ではなく、教団や信仰を守るための『必要悪』として暗殺を生業とした『反英雄』。それが(彼女)らだ。

 そしてアサシンの語源になったとも言われている子らでもある〗」と伝えると「〖そうなんですか!?〗」の言葉が返ってきて「〖うん、まあその辺りはまた今度にでも話そうか、今は重要じゃないし〗」と話題を出しておきながら軽く流す。

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反英霊(英霊)だと後は……そうだね、()のNPCのメディアも該当するね〗」

「〖メディアってナザリック地下大墳墓及び水晶樹鉱山渓谷の防衛担当の一人ですよね?〗」

「〖彼女は神話に名高い最高峰の魔術師でね、まあだからこそ反英霊(英霊)と成ってしまったとも言えるのかな〗」

「〖だからこそ?〗」

「〖うん。メディアはギリシャ神話に於いて『愛する事になった(・・・・・・・・)』英雄の為に祖国を裏切り、実弟を手にかけ、最後には我が子すら手にかけたとされる『神代の魔女にして裏切りの魔女』。

 そして彼女は生前の裏切りと悪評を語り継がれたしまったが為に正統な英雄ではなく、『反英霊(英霊)』に近い扱いを受けて座に登録された〗」

「〖裏切りの魔女………。愛してしまったってどう言う意味なんですか?〗」

「〖女神達の呪い(精神操作)だよ。メディアは神々の身勝手な都合によって『()』を植え付けられた被害者なんだ、その結果が国を裏切り、実弟を手にかけるに至ってしまった〗」

「〖神の呪い、ですか……それが原因で裏切りを強要されたんですね〗」

「〖ギリシャ神話ってのは身勝手と理不尽の塊だからね、ギリシャ神話ではよくある事で珍しくないんだよ〗」

 

 信じられない事を聞き「〖ギリシャ神話の神様ってなんでもアリなんですね〗」と返し、「〖そうだね、原典でもFate(FGO)でも理不尽な奴らだよ〗」と答え、続け様に「〖後はーー〗」と話し始める。

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「〖てな感じ〗」

「〖成る程………召喚するジャック・ザ・リッパーもジェームズ・モリアーティ見たいな感じなんですか?〗」

「〖ジャック・ザ・リッパーはジェームズとは違って実在した人物だから少し違うかな、ジャック・ザ・リッパーが特殊な理由は原作の媒体ごとに設定が違う事だね。

 まあ今回は一つになってくれたから助かったし、できる幅が広がった〗」

「〖ややこしいいんですね〗」

「〖原典と原典を再解釈した原作(FGO・Apocrypha/Fake)がねぇ……。いやはや本当に助かった〗」

「〖どんな感じで、どんな風になったんですか?〗」

「〖じゃあ先ずは『史実』の『ジャック・ザ・リッパー』を話そうか〗」

 

 本題である今回召喚する反英霊(英霊)、『ジャック・ザ・リッパー』の説明に改めて入る。

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「〖ジャック・ザ・リッパー(切り裂きジャック)は、1888年のロンドンで少なくとも5人の娼婦を惨殺した正体不明の連続殺人鬼。被害者の内臓を切り取る残忍な手口と、警察や新聞社に犯行声明を送りつけたことで世界的なセンセーションを巻き起こした。それを重く見た警察は、100人以上の容疑者をリストアップしたものの、決定的な証拠は得られない中、犯行を名乗る人物からマスコミに『地獄より』などの手紙が送りつけられ、これがメディアによって大々的に報じられたことで『史上初のメディア型シリアルキラー』とも呼ばれる歴史上最も有名な未解決事件の一つとして語り継がれているね〗」

「〖とんでもなく凄い(恐ろしい)事は分かりました〗」

「〖有名な未解決事件だからね、だからこそジャック・ザ・リッパーは『悪の概念への畏怖』得て、ジャック・ザ・リッパーは『純粋な悪の反英雄』として座に登録された。

 そして原作(Fate/Fake)でのジャック・ザ・リッパーには設定が二種類ある。

 一つは『数万から数十万人もの堕ろされた胎児達の魂の集合体として産まれた悪霊、或いは怨霊の集合体』であると言うモノ。

 二つ目は『ジャック・ザ・リッパーの正体が誰なのか誰も知らないと言う『正体不明の概念・噂・恐怖そのもの』が英霊化した存在、この二つの設定がある〗」

「〖堕胎された子供達の怨念の集合体と、正体不明の概念・噂・恐怖そのものの反英霊(英霊)。この二つが一つになったんですか?〗」

「〖うん、嬉しい事にね〗」

 

 オルトにとって今回のジャック・ザ・リッパー召喚はある種の賭けだった、ジャック・ザ・リッパー(FGO)か。それとも、ジャック・ザ・リッパー(Fake)なのか……。

 オルトは召喚される英霊(サーヴァント)に合わせた作戦を考えていたが、召喚されたのは事実/推理(実体/概念)の両者が融合した英霊(サーヴァント)だった。

 これを見て年甲斐もなく喜び、作戦を大幅に変更した。

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「〖いやー、本当に嬉しくて年甲斐もなくはしゃいだよね〗」

「〖オルトさんがはしゃぐっていつ以来ですかね〗」

「〖んー………それこそOne Radiance Thing(ワン・ラディアンス・シング)を斃した時かな、あの時は奇跡かと思ったね〗」

「〖あの地獄ですか………〗」

「〖地獄だったよねー。召喚モンスターを出せば一撃で喰われる(・・・・)し、並大抵の攻撃じゃあ効かないしで二度とやりたくないよね〗」

「〖はい……正直トラウマですよ、アレ〗」

「〖()が朱い月を攻略してなかったら勝てたかどうか分からなかったね〗」

「〖はい、本当に………。

 あ、そうだ、昔から気になってたんですけど朱い月をどうやって斃したんですか? 聞く限りじゃあの蜘蛛と同じ強さ(レベル)なんですよね?〗」

「〖どっちも極限の単独種(アルテミット・ワン)だから、同等で対等な存在(種族)だね。でも朱い月には勝ち筋が一つだけあるんだ〗」

「〖勝ち筋?〗」

「〖うん、『開幕一撃全力の魔法をブチかまして斃す』だ〗」

「〖でもオルトさんって攻撃系統の魔法って少ないですよね?〗」

「〖そうだね、()は幻術偏重(へんちょう)の攪乱タイプだから攻撃系統の魔法は少ないね〗」

「〖なのに朱い月を一撃で?〗」

「〖うん、その前にコラボしてた『フロム』シリーズで高火力の魔法(魔術)を幾つか習得(取得)して、尚且つレベル調節して新しい職業(クラス)も取得したりとか、念入りに下準備して朱い月が『魔法』を学習する前に魔法十重化(デカプレットマジック)魔法十重遅延化(デカプレットディレイマジック)に『分割思考:Ⅲ(パラレル・ソート・プロセッシング:Ⅲ)』でブチかました〗」

「〖『分割思考(パラレル・ソート・プロセッシング)』って確か複数の魔法・スキルを同時に使える魔法強化の特殊技術(スキル)でしたよね〗」

「〖アレ結構便利だよ、分割思考:Ⅲ(パラレル・ソート・プロセッシング:Ⅲ)のお陰で朱い月を斃せたからね〗」

「〖その戦い方よく思い付きましたね〗」

「〖正確には違うけど原作(月姫)での斃し方でね、原作で朱い月が負けた理由は朱い月が『魔法』という未知の概念に対して勉強不足で負けたんだ。

 だから原作に習って真似したんだ〗」

「〖だから開幕一撃ブチかましなんですね〗」

「〖うん。と言うよりこの方法しか無いんだよね〗」

「〖だからオルトさんは特殊技術(スキル)魔法十重化(デカプレットマジック)まで習得したんですね〗」

「〖まあそれもあるけど幻術偏重だから、幻術の重ね掛けがしたくて習得した。だからロマンビルドかな〗」

「〖オルトさんの幻術は他プレイヤーから嫌われてましたよね〗」

「〖あっはっは、PKKされた奴らが掲示板に『巫山戯んなよあのクソチートヤロウ』って書いてたね。

 ()からすればザマァみろだ〗」

「〖楽しかったですよね〗」

「〖うん、本当にね。でも……〗」

「〖でも?〗」

「〖()達はこれからこの世界を愉しみ尽くすんだ、それくらい許されるさ〗」

 

 暫しの沈黙があったが、嬉しそうな声色で「〖そうですね、愉しみ尽くしましょう!〗」と、返ってくる。

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「〖さて、英霊(反英霊)の説明は終わりかな。

 英雄も怪物も犯罪者も、誰もが成し得ない事をすれば英霊の座に刻まれる。もしかしたら()達も刻まれるかもね〗」

「〖嬉しい様な嬉しく無い様な……微妙なところですね〗」

「〖あ、因みに英霊(反英霊)達……正確には英霊の座には『時間』と言う概念は存在しない。

 だから未来の英雄(犯罪)的行為をした英霊(反英霊)も居るから、もしかしたら英霊の座に刻まれた未来の()達が呼べるかもしれないね〗」

 それで考えると十三英雄も刻まれてそうだな、天使(エンジェル)()とか英霊(反英霊)で呼べそう。

 

「〖ありがとうございます、お陰で英霊(反英霊)がどんな存在なのかが分かりました。味方であれば心強い仲間ですね〗」

「〖うん、だからこそ敵に回すと恐ろしい存在でもある。まあ呼べるのは僕私ぐらいなものだろうけどね〗」

「〖あはは、そうですね〗」

 ん? まさかとは思うけどイビルアイに見せてないだろうな、教えてたりするのか? 

 もしそうなら作戦を考え直さなきゃ駄目になる。それこそ天使(エンジェル)()が呼ばれかねない。後で聞いておくか。

 

「〖後は計画通りに、ですね〗」

「〖うん、お互い頑張ろうか〗」

「〖じゃあ俺は依頼クエスト行ってきます〗」

「〖行ってらっしゃい〗」

 

 少し沈黙が続きオルトが「〖どうかした?〗」と聞くと「〖あ、いえ、その……。誰かに行ってらっしゃいって言われるの久しぶりだったので嬉しかったんです〗」と、返され言葉に詰まるが「〖これくらいなら何回でも言うよ〗」と伝えると嬉しそうな声色で「〖はい!〗」と返ってきた。

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 そう言えば彼は幼い頃に親を亡くしていたっけ、その時からずっと一人、『行ってらっしゃい』や『お帰りなさい』を長い事聞いていなかった……だから嬉しかったのか。

 一瞬何の事か分からなかった、いやはやどうやら()人間性(・・・)を失っていたみたいだ、()もたまにはあの指輪をつけてみるか。コレ(人間性)を失うのは駄目だもんね。

 

「さて、と。取、り、敢、え、ず………散歩でもしようかな」

 

 

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 此処が奴らのハウスね!! …………で、来たのは良いんだけど、どーしよーかなー

 

 とある建物を対面の建物の屋上から見下ろしているオルトが居た。

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 道満の資料によれば此処で間違いない。下手に手を出せば悪い方に転ぶかもしれないけど……折角ならズブズブに沼に浸したいよね。

 な、の、で……ちょっかいだそっと。

 

 考えているのか、それともその場のノリで動いているのか分からない言動で八本指(はっぽんゆび)のアジトに「ノックしてもしもーし」と言いながら軽く入る。

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「!? だ、誰だテメェ!!」

()は、君達をより高みに上げる使者だよ。ねぇ君達、力は欲しいかい?」

 

 そう告げると各所から笑い声がし「コイツ頭湧いてんじゃねぇか?」と誰かが喋り、また違う誰かが「ここはガキが来るとこじゃねぇんだよ、死にたくなきゃとっとと失せろ」と言った声が聞こえる。

 その光景を見たオルトがクスクスと笑い「じゃあ君と君は要らないんだね? なら用は無いから死のうか」の言葉と共に虚空から蜘蛛の脚の様な何かが二人を貫き緑色の水晶となり砕け散り、周りに居た者程は驚愕し各々が武器を持つ。

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「戦うの? 力、欲しく無いの君達?」

 

 また、同じ様に問い掛ける。

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「お前さんが妄言吐いたガキか」

「妄言だなんて酷いなぁ、()が言ったのは本当の事だよ? でも下に居た人達は彼らを除いて要らないみたいだから不味く食べさせて(・・・・・)もらったよ。本当に不味かった」

 

 オルトを連れてきた数人が恐怖からか、体を震えさせている。

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「(このアマ(・・)何言ってやがる、食っただと? どこにでも居る人間(・・・・・・・・・)にしか見えねぇが……違うのか?)」

「ほ、本当なんだ。蜘蛛みたいな脚が出てきて刺された奴らが緑色の水晶になって砕けたんだ」

 

 それを聞いて短く「何者だ」と聞かれ「君達に力を与える者だよ」と答え「力ねぇ、ここで死なねぇなら貰ってやるよ」と、言うや否や目の前に立つ屈強な男が拳を振り抜く。が、見えない何かに拳がぶつかり当たらなかった事に驚きすぐさま後ろに跳ぶ。

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「何しやがった。(届いてねぇ、何かに遮られた。魔法か?)」

「君も要らないの? でも君にはしてもらいたい事あるし殺せないんだよねー……。

 で? 力、欲しい? この力を手に入れたらね、なーんでもできるよ? なんでもだ。

 国家転覆なんて簡単にできる、ガゼフとやらも簡単に倒せる……。ねぇ……どうする?」

「………本当、なんだろうな」

「ああ、()は嘘を言わない」

「どうすれば良い」

「簡単な事さ、コレを呑み込めば良い」

 

 オルトの手には禍々しい気配を、背筋が凍る気配を漂わせる卵の様な形をした形容し難いナニ(・・)かを持っていた。

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「なん……だ、ソレは……」

「コレは『EGG'S/AIDA』君達を更なる領域(ステージ)へと歩ませる魔法の卵だ、どんな力を手に入れるのかは君達次第だけどね」

「EGG'S/AIDA……新しい力」

 

 僅かな躊躇い、震える手………生唾を飲み込み手を伸ばしたかと思えば、手を下ろす。

 それを何度も繰り返すのは八本指(はっぽんゆび)の同組織・そして最強部隊の『六腕(ろくうで)』と言う警備部門長を務める『闘鬼・ゼロ』。

 その実力はアダマンタイト級冒険者に匹敵する程の男、その男がとうとう禍々しい気配を放つ形容し難いナニ(・・)かを手に取り呑み込む………すると……。

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「逞帙>逞帙>逞帙>逞帙>逞帙>逞帙>逞帙>逞帙>逞帙>逞帙>縲ゅ$縺」縺」縲√℃縺? <縺? <窶ヲ窶ヲ縺ゅ=縺ゅ=縺ゑシ? シ」

 

 聞き取る事のできない叫び声を上げ、頭を、喉を、胸を血が出る程搔き毟り、頭を床に何度も頭を叩きつける様子を見ていた『踊る三日月刀(ダンシング・シミター)』エドストレームと『千殺』マルムヴィストの二人は後退りし、顔を青くさせる。

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「さぁ、次は君達だ。どうする? 欲しいかい? なぁに安心して良いよ、死にはしない(・・・・・・)からね」

「〔ど、どうする?〕」

「〔あんなのを見て欲しいと思う?〕」

「(だよな)」

「(あのゼロがあそこまで苦しんでいるのよ? 死なないって言ってるけど信じられないわ)」

「(もう少し様子見るか)」

「(そうね)」

「相談は終わった? どうする? 受け取る? それともお友達が起きるまで見守る?」

 

 内心を見透かされた言葉に一瞬反応してしまい「じゃあ見守ってなよ」と言われる。

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「ぇ……ええ、そうさせてもらうわ」

「俺もそうさせてもらう」

「そう、じゃあ待ってようかな」

 

 そう言うとオルトは、何も無い場所にまるで椅子がある様に浮かび座る。

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 叫び、沈黙していたゼロが意識を取り戻し「どうだい? どんな気分かな?」と声を掛けると、「あぁ、最高の気分だ」と今まで以上の魔力を漲らせている。しかし、その見た目は既に人の姿をしていなかった。

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「どうやら君はGolyat(ゴリアテ)に目覚めた。君は選ばれた(・・・・・・)、おめでとう」

「ゼ、ゼロ?」

「なんだお前ら、まだ貰ってねぇのか? 貰えよ、サイッコーにいい気分だ!!」

 

 ゼロの背中から巨大な拳の様な翼が一対二枚生えており、仲間の方を振り向いて「何してんだよ、さっさと呑み込めよ。これを呑み込めば俺達は誰にも負けねぇ」と喋るその顔の半分は悪魔の様な見た目で、両目の色は白目が黒に黒目が白にと反転している。

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「ゼロ………」

 

 彼らが知るゼロとは違い声高らかに笑っている。

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「あー……良いねぇ」

「その姿だと何かと不便だろうから一度元の姿に戻った方が良いよ、少し内側に意識を持っていってごらん。戻れるから」

「あ? あー……こうか?」

 

 侵入者の言葉に従い言われた事をすると拳の様な翼は無くなり悪魔の様な形相の顔は、若干名残は有るものの人の顔になっていた。

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 魔法十重化(デカプレットマジック)とかなんだよ、反則だろ。やり過ぎだろ莫迦野郎。イヤまあ捏造なんですけどね、こんなん有ったらバランスブレーカーも良いところでけど今更よ。

 分割思考は魔法だけではなく、スキルも重複発動できるので『世界を騙す幻術』とやらも重ねて使えます。とは言え『世界を騙す幻術』が魔法なのかスキルなのかは分かりませんが、取り敢えず分かるのはオルトくんはORTになる前から反則的プレイヤーだったと言う訳ですね。

 当たり前ですが分割思考のルビはGoogle先生の翻訳で勝手につけました、原作にはありませんのでオバロナイズしました。つまりただの自己満ですね。
 それにしても翻訳も最近は便利になりましたね。

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 英霊(反英霊)の事を詳しく書こうと思ったけど長くなりすぎるし、面倒だから全カット。一応詳細?に書いたモノもあるけど多分出さない。

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 本編とは関係ありませんがメディアがイアソンに惚れた理由は『ブンブン独楽』を目の前で回されて惚れたらしいです、一般古代ギリシャ人女性が言ってました。
 私が調べたところブンブン独楽の名前は『イユンクス(Iynx)』と言う古代ギリシャの恋愛魔術の道具だそうです。

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 指輪をつけて人間性を得ると行ってるクセに場を掻き乱す、う~んコレは完全なトラブルメーカー、何しやがってくれるんですかオルトくん。
 それにしてもAIDAの卵のカテゴリーなんにしようかな、WIっちゃWIなんだけど違う気もする。ウイルスコアもウイルスコアとしてちゃんとあります、使い道は分かりませんが、多分データクリスタル的な使い方+αなアイテム。もしかしたら熱素石(カロリックストーン)的な物かもしれない。入手方法を考えたらWIなのか?

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 ろくうで?ろくわん?どっちが正しいの?私には分からない。あれ?これ前にも書いたような?まあ良いか、取り敢えず六腕(ろくうで)にしてます。
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