黒一点な男魔法使いの話   作:モフモフ毛玉

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vsカンダタ

 

カザーブに着いたアイリーン達は、カザーブ魔物を保護した後にノアニール、エルフの隠れ里、地底の湖を巡り、夢みるルビーをエルフの女王に渡した後、目覚めの粉を貰ってノニアールに戻り、村人達を目覚めさせると、村人から魔法のカギがある砂漠の地の事を聞くものの

 

今はカンダタを倒すのが先と判断し、南下して橋を渡るとシャンパーニの塔へと入った。

 

「魔物も多いけど、何とかなるね!」

 

「ブーメランもあるし、鋼の剣を拾えたのがラッキーだな」

 

地底の湖を探索している時に偶然宝箱から出て来た鋼の剣を振りながら、アイリーンは自分の強さを実感していた。

 

どくイモムシを見て悲鳴を上げたり、さまようよろいからの致命的な一撃を貰ったりもしつつも少しづつ塔を登って行った。

 

そして登って行った先で、カンダタの仲間のごろつきと対峙するもののお頭に知らせに行くと即座に上の階へと走って行った。

 

追いかけて登って行くと金の王冠を頭に乗せた、緑の覆面を被った男が居た。

 

「よくここまで来られたな、褒めてやるぜ!

 だがオレさまを捕まえる事は誰にもできん」

 

そう言うと、覆面の男が指を鳴らした。

 

それと同時にアイリーン達の立つ床が抜け、下の階へと落下する。

 

「ちょっ!?」

 

「ヒャッ」

 

「っ!」

 

突然の落下に誰も着地の姿勢が取れず、あわや床にそのままぶつかるという所で

 

「…マヒャド…からのイオ!」

 

ルインがマヒャドで床を凍らせると同時にイオで粉々に砕く事で即席の氷のクッションへと変える。

 

氷のクッションのお陰で幾分かは衝撃が吸収されたか、全員はお尻を痛める程度で済んだ。

 

「…っぅ〜…あの覆面!許さないんだから!!」

 

 

アイリーンが怒り心頭なまま階段を登って行くのを、リリスとルビーが追いかける。

ルインも慌てて後を追うも、既に上の階には誰も居なかった。

 

「あいつら、何処に行ったの…!?」

 

「ん、あそこ」

 

ルビーが指差した場所は、丁度覆面のいた場所に空いていた大きな穴から見える。ここからすぐ飛び降りれば追い付ける距離で、覆面の男達が何やら話し合っていた。

 

「逃がさないんだから!行くよ!」

 

「また飛び降りるんですの!?」

 

「…行くしかない、着地は転がるのが一番良い」

 

「アドバンスどうも…っと!」

 

そのまま勇敢に飛び込むアイリーンに続いて、ルビーが飛び降り、それに続けてルインも飛び降りる。

 

「あぁ…もう!誰か受け止めてくださいね!」

 

リリスはそう言って飛び降り

 

「っとぉ!?」

 

ルインが何とかキャッチした…が、姿勢が良くなかったか腰を痛めたらしく腰に手を当てて震えていた。

 

「しつこいやつらめ…!やっつけてやる!!」

 

しかし、そんな状況を敵が待つ訳もなく、そのまま戦闘に突入した。

 

「かえん斬り!」

 

「うおっと危ねぇ!?」

 

「イオ!!」

 

「「「うわぁぁぁ!?」」」

 

「ねむりアタック!」

 

「えいっ!」

 

アイリーンはかえん斬りを執拗に覆面の男に振り回し、ルインはイオで子分達にダメージを与え、ルビーとリリスは疲弊した子分を刈って行く

 

そして、あっと言う間に覆面の男と子分1人だけになるものの

 

「ぐぬぬ…諦めてたまるかぁ!」

 

ルインの放ったイオで最後の子分が倒され、かえん斬りを2回も受けても覆面の男は諦めなかった。

 

「ぬぉぉりゃぁぁぁ!!!」

 

大きく振りかぶった斧が、アイリーンを捉える。

 

「っ…不味い!」

 

ルインの直感が告げる、アレはアイリーンが受けたら死んでしまうと

 

ルインはアイリーンを突き飛ばして回避させるも、自身がその斧の一撃を受けてしまう

 

つうこんのいちげき!

 

「っっ!!がはぁっ!?」

 

ザックリと背中を斬られ、倒れ伏すものの、ギリギリ命を落とさずに済んだ。

 

「ルイン!?許さないっ!はぁぁぁ!!」

 

それを見てアイリーンは悲鳴の様な声を上げるものの、その感情を怒りに変えはがねの剣を覆面の男に叩き込む!!!

 

かいしんのいちげき!!!!

 

「ぐわぁぁぁぁ!?」

 

覆面の男は大きく吹き飛ぶと共に床を転がり、同時にきんの王冠がアイリーンの足元に転がった。

 

しかし、すぐさま余裕そうに下半身の勢いだけで立ち上がった覆面の男は、怒りが収まらないままに近寄って来るアイリーン達に対して

 

「まいった!きんの冠を返すから許してくれよ!な!?な!!?」

 

綺麗な土下座を披露し、そんな事を言う。

これには怒りが収まらなかったアイリーンも面食らってしまい

 

「えっ…あー…返してくれるなら…いいけど…?」

 

「ありがてぇ!」

 

「よかったですねぇ兄貴ぃ」

 

「またどっかで良いアジトを見つけて出直しやしょう!」

 

子分達からそう言われながらも立ち上がった覆面の男しきりに何度も感謝して立ち上がると

 

「見つけたぞ!盗賊カンダタぁぁ!」

 

「親分!奴らが来ましたよ!」

 

「おっと、こうしちゃいられねぇ!あんたのことは忘れないよ、じゃあな!」

 

先ほどまでの戦闘による怪我の影響もないのか、目にも止まらぬ速さで塔の端へ行くと、そのまま飛び降りて何処かへと走って行ってしまった。

 

兵士長からきんの冠をロマリア王に自身の手で返して欲しいと頼まれ、そうすれば関所も通れるようになると告げられる。

 

「兵士長、それだけではあの関所を通れるようには…」

 

「おお、そうだった。私としたことがうっかりしていた。あの関所を通るにはまほうのカギというものが必要なんだ。本来であれば、今回のお礼にそれを渡したい所だが、あいにく私も持っていなくてな…

 

とても珍しい品なので…簡単には手に入らないし、どうしたものか…」

 

悩む兵士長に、1人の兵士が思い出した様に話す

 

「それならば聞いた事があります。確か南の砂漠のピラミッドに祀られているとか…」

 

「なるほど、確かにあそこなら…。我らはこれから城に戻って山積みになっている仕事を片付けなければいけないのだ。

面倒ごとばかりですまないが、無事にまほうのカギを手に入れられる様祈っているよ」

 

そう言うと兵士長達は去って行った。

 

「……南の砂漠の…ピラミッド…」

 

リリスは何か心当たりがあるのか、顎に手を当てて呟く

 

「何か知ってるの?リリス」

 

「私の故郷近くの砂漠にはイシスという国があるので…もしかしたらそこでなら、ピラミッドの事について何か聞けるかもしれません」

 

「じゃあ、王冠を返してそのイシスって国に行こう!」

 

アイリーンの号令に、三人は頷くと、そのままロマリアに戻り、王冠をロマリア王に返すと

 

リリスがモンスター・バトルロードに挑戦したいとの事で寄り道するも、H・Fランクを見事に突破し、無事に景品と商品を貰う事になった。

 

ホクホク顔のルインを除いた三人は、旅のついでにもっと魔物を集めてバトルロードに挑む事も、旅の目的に加える事にした。

 

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