貴方は夢を見せてくれた。
貴方は願いを見せてくれた。
貴方は道を示してくれた。
偉大なる人よ。
そんな貴方だからこそ、人に夢を魅せる貴方達だからこそ
偶然であれ、必然であれ。
貴方達は惹かれ合う。
そこは白いだけの空間だった。
何も無いだけのただの空間。
自身がそこにいる。そんな場所である。それ以外は何も無い。
そして. . .
「私はきっとそう言った場所に」
「以前より遠い場所に来たのだろう」
言葉を上手く発せない、だがそれだけは理解出来てた。
出来てしまったのだ。
そう、これはきっと自身にとって...
「とても、『退屈』なのだろうな」と
だが、それでも未練は無かった。
何故かと言えば、それはとても簡単な事だ。
それは、彼、彼女、もしくは彼等がいるからだ。
夢を描き、理想を求め、歩みだし、そして願いを叶える事の出来る。
あの子達のような者達が居てくれるなら、それが分かっただけで私はとても
「幸せなのかもしれない」
彼は誰よりも人に夢を与えた。それは途方もない終わりの見えぬ冒険の物語。
だが、だからこそ、人一倍、もしくは十倍、百倍、数えきれない夢を描き夢を与えた彼だからこそ出会ったのかもしれない。
次の瞬間、世界は、キャンパスは黄色く染まった。
「あら、ここはどこかしら?」
「は?何故ここに人が?」(そもそも私は何故急に喋れる!?)
おそらく天国や地獄などとは別の死後の世界に該当するであろう空間。
そこに見知らぬ少女が紛れ込んで来た。だがそれ以上に...
(あの子が手に持っているのはッッッ!?)
「ドラゴン...ボール、だと...」
「貴方は誰かしら?もしかして魔法使いの人!」
「すごいわ!みんなに紹介したら絶対喜ぶわ!」
「いっいや、私はその」
「それにこのボールの事を知ってるの?」
「あぁえっと私はと」(いや、ここは)
「アラレ」
「え?」
「私はアラレと言うんだ、よろしくね、お嬢さん」
そう、彼は自身の名を口にはしなかった。
出来なかった訳では無い。だがそれはもう一度は自信として完結した名であり、今この場でそれをもう一度使う事は前世において自身を最後まで支え、更に最後まで見送ってくれた家族や友、そして彼等の思いに反すると考えたのである。
よって彼は前世で自身の一番印象に残っている食べ物であり、作品名でもある。
「そうなのね!じゃあアラレさんって呼ぶわね!」
「あっアラレさんっ」(まあ良いか、そもそも自分でそう名乗った訳だし)
「ああ、よろしくねお嬢さん」
彼がそう言った瞬間、少女ハッとした様子でこちらを見て何かを思い出したように彼に向かって言葉を発した。
「そうだわ!あたしの名前を教えてなかったわね」
「えっああ、そうだね、じゃあ教えてくれるかい」
「もちろん!あたしハローハッピーワールドの弦巻こころよ!」
「よろしくね!アラレさん!」
数分後、二人はその場に座りながら話を続けていた。
「なるほど、じゃあ突然ドラゴンボールが降って来たのかい?」
「ええ、あたしの家の真上から部屋の中に」
「そしたらね、その球が突然光り始めて目が覚めたと思ったらここに居たの」
「そうか、そんな事が」(空からドラゴンボールが降って来た?それも突然光り始めたと、だが嘘を言うような子には見えない。それにあれは)
そこを見つめるとオレンジ色の球の中に四つの星のマークが見える。
つまりそれは
(
「そうか、だがお嬢さんは、こころ君は平気なのか?」
「え?平気って何のこと?」
「いや、ご家族やご友人も君のことを心配しているんじゃないのか?」
「私は元より此処に居て当たり前の者だが、君はまだその様な」
実のところ彼はそこだけを心配していた。
彼女は突然降って来た見知らぬ球によって此処にやって来た、そしておそらく家族や友人達は彼女の失踪を知って慌てている事だろう。
だからこそ...
「こころ君、君は「大丈夫よ!」え?」
「あたしね、バンドをやってるの!」
「バンドを?」
「ええ、さっき言ったハローハッピーワールドって言うのがあたしの、あたし達のバンド名」
「ハローハッピー、ワールド」
「ええ!そしてあたし達の音楽で沢山の人達を笑顔にするの!」
「それにそれは今も一緒よ!今以上にこれからも、もっといっぱいの人達を元気に、そして笑顔にするの!それがあたし達のバンドよ!」
「そうか、だがそれで大丈夫とはどういう事だい?」
その通りだった。彼女は大丈夫と言ったがそれでも問題は解決していない。だがそんな中でも彼女は...
「大丈夫!きっと何とかなるわ!」
「何とかなるってっ」
「だってあたし、今とっても楽しいもの!」
「楽しい?」
彼はその言葉を聞いてとても不思議なものを感じてしまっていた。
いや、最初からそうだったのかもしれない。
彼女に何処か懐かしいものを、運命的な何かを感じ取っていたのだ。
悪では無い、かといって善でもない。
「ええ、あたしね、とっても楽しいの!」
強くもあり、弱くもある。
「まだ、自分の知らない事があって、自分の知らない人に出会えて、自分の知らない世界を見れて、あたしすごく楽しくて、今ね」
だが何処か不思議と彼は人を惹きつける。
かつて自身の描いたそんな存在。
そしてそれは彼の中で重なった。
「
「そうか、君は」
だからこそだ、もしも本当にまだ願いが叶うなら。
彼はチラッとドラゴンボールを見た後すぐに視線をこころに戻した。
そして
「こころ君、願いはあるかい?」
「え?それって」
「今なら、一つだけ君の願いを叶えてあげよう」
「君が言っただろう、私は魔法使いだと」
そしてそれを聞いたここらはパァーというような顔でとびきりの笑顔を見せ
「えっどんなものでも叶うの?」
「ああ、どんなものでも一つだけ」(さあ、どうする?)
「ん〜とそれじゃあ...」
「みんながいっぱい笑顔になれます様に!」
「本当にそれで良いのかい?もっと別の願いも」
「いいの!あたしはそれがいちばんステキだと思うから!」
「ふふっそうか、OK」
「その願い、叶えよう」
「そして、さよならだ」
「え?」
「楽しい時間をありがとう!」
次の瞬間、ピカッという音と共に彼女は閃光に包まれてその姿を消した。
「ふふっ残念、残りの願いは二つあった」
「一つは君の願い、もう一つは」
「私の願い」
彼は彼女が人の為にその願いを使う事を理解していた。そんな彼女だからこそ
「こころ、君の旅はまだまだ長い、だからこそ応援している」
「さらばだ、友よ...」
彼は彼女を友と呼べた。
弦巻邸にて
「こころ様ーーー!!」「こころ様ーーー!!」
「こころ様ーーー!!」
「こころーーー!!」
その頃 彼女の友人達と黒服達は突然消えたこころの所在を調べていたのだが、
「うそ、どこにも居ない、こころっ」
「そんなこころちゃんっ」
「美咲様っ皆さんお気を確かにっ」
同じバンド内のメンバーで、尚且つ友人の彼女達は黒服達から事の詳細を聞かされ駆けつけて来たのだが、それでも
「こころっどこに」
そんな時だった。
「みんなーーー!!!」
「嘘っこころッッッ」
そう、突然その場の全員の元に光が降り注ぎ、
「ただいま!」
『こころ様!|こころちゃん!』
「こころっ!!」
「あら、美咲どうしたのかしら?」
「何で泣いてるの?」
「当たり前でしょ!心配したんだから!」
「そうね、ごめんなさい!でもあの人が助けてくれたから良いの!」
『あの人?』
そんな皆の疑問に彼女はこう答えた!
「ええ!最高の友達よ!!」
彼女はふふっと笑いながら、そう呟いた。
皆はそれを訳がわからない様に見ていた。だがそれでもこれ以上の心配は無かった。何故ならば
いつでも彼女達の近くには
あれから一年、貴方が亡くなっても未だに貴方の事を忘れる者はいません
我々に夢をくれた人よ。
今一度、感謝を、夢をくれてありがとうございます。
ドラゴンボールバンザイ!!