――これは英雄譚ではない。

喜劇でもないし、悲劇でもない。
恋愛劇でもなければ復讐劇でもなく、かといって童話のようなものでも、勿論ない。

これは、そう、遺書のようなもの。


――たった一人の男の、死ぬまでの物語である。