特設監視艇。徴用した漁船を始めとする民間小型船舶にわずかな武装と改装を施した洋上監視のための船。本土へと侵入する深海棲艦をいち早く発見・通報することが任務の彼女らには、電探も無ければ魚雷もない。
敵を見つけることは同時に見つかること。彼女達はひとたび敵を「見つけてしまえば」、「敵艦見ユ」との電文を発するのと引き替えに撃沈されることが宿命づけられている。太平洋上に設けられた哨戒ラインで今日も孤独な任務に就く彼女達は事実上の使い捨てであり、消耗品でもあった。
これは、そんな特設監視艇のうちのある1隻に起こった奇妙な出来事。
「視る」ための船はなぜ「視えなく」なったのか――?
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