織斑一夏のスーパーゴッドフィンガー   作:セレル人

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人生初の小説。
処女作です。 至らないところだらけでしょうが、 お暇な方、 良ければお付き合いください。



織斑一夏のスーパーゴッドフィンガー

ーー心臓が、破裂してしまいそうだ。

 

あの子を一目見た時から織斑一夏の心臓は鳴りっぱなしである。

最初はひどく困惑し、 自分がどこかおかしくなってしまったのではないかと悩んだものだ。

一体何を考えているんだ織斑一夏。 男相手にこんな気持ちになるなんて。 絶対におかしいだろうと。

だがしかし、その悩みも先日キレイさっぱりと解決した。 大体可笑しかったのだ。 あんなに"そそる"身体をした人間が、 こんなに自分を魅了して止まない生き物が、 固く汗臭い雄なんかで在るわけがないのだ。

あの日、俺は確かに見た。

シャワーから吐き出された水を弾き光に照らされ、キラキラと輝く白い肌も。

柔らかく、 甘そうに膨れた赤い唇も。

何が起こっているのかわからない、 と大きく見開かれたその眼(まなこ)も。

そしてそれらが現実を認識した瞬間、 徐々に色を帯びていくその瞬間も。

この眼は瞬きひとつせずにしっかりと見ていたのだ。

俺は、 瞳を閉じながらその場面を思い返した。

 

「いぃ一夏!? なんでっ!? 」

「……え、いやぁ、シャンプーをその…」

「いっいいから! でで出てっよぉ!!」

「あぁ、 うん、 ゴメン」

 

後ろ手に風呂場のドアを閉め、 瞬き数回。

 

……

………。

「女の子?」

 

その後、顔を真っ赤に染めたあの子から事情説明を受ける。

聞いてみればいたたまれない事情というか、 大人の世界は真っ黒くろというか。

目の前には全てを諦めたと言わんばかりで項垂れている女の子。

「もう、この学園には居られないね」

 

そんなことを、 言うのだ。

 

「…………ふざけるなよ」

「え?」

「なんでお前が出ていかなくちゃならないんだっ! 絶対におかしいだろう!?」

「え…。 だっ、だってもう…」

「そんなっ!そんなの…! …そうだっ! 学園の、 なんだっけ。 規則!規則に確かあったぞ! お前が学園に残れるようなやつ!!」

「いっいちか?」

「俺が何だって手伝ってやるから。 だから、 そんな淋しいこと言わないでくれ。 …俺たち、まだ何も楽しいこと出来てないじゃないか!!」

「…ぃ一夏ぁ~!」

俺の説得のかいもあり、 このまま学園に残ることを決めたあの子。 本気で良かった。 あのままやめられていたら俺は後悔で悶え苦しんでいたに違いない。

あの一件以来、あの子との距離がぐんと縮まった気がする。 俺の勘違いでなければこの学園で一番あの子に信頼されているのは俺だろう。

 

だが、まだだ。

 

焦るな。もうちょっとだ。 自分からがっついて行き警戒されてはたまらない。

俺の目的のためにも相手の方からエサにかかるのを待つんだ。 なぁに、 相手は陥落寸前だ。その内にホイホイとつられて寄ってくるはずーー

 

「あ、あの…一夏? 一夏って前にマッサージが得意って言ってたよね? あの、その、 最近僕体が痛くって。 え~っと。 …お願いして、いいかなぁ?」

(キターーーーっ!!)

 

まさかこんな、 読んでたように来るとは。 日頃の行いとがなんちゃらとは本当の事だったのだ。

こうしてはいられない。 俺は目尻を下げ、 口の端をつり上げて慈愛の笑みを浮かべる。 全てを受け入れんとばかりに両手を広げて頷いた。

 

「あぁ、 任せておくといい。 言ったろう、 何でも手伝ってやるって。」

「ほんとっ!? …じゃあ、 今夜、お願いするね!」

嬉しさのあまりか小さくガッツポーズをしている。 喜びたいのはこちらだと言うのに。

待て。 あちらも喜んでおり、 こちらも願ったり叶ったり、 っと言うことは俺たちは(おんな)じ気持ち、 相思相愛ではないか。 ならば遠慮することなど何もない、 誰にも非難される言われもない。

既に理論武装は完璧。 後はこの、胸の内で燃えたぎり、 理性を食い破りそうな衝動を日が落ちるまでの数時間の間ほど押さえきれるかどうかのみ。

何時もより、 長い授業になりそうだ。

俺は、わきわきと怪しくうごめく手をポケットにしまいこんだ。

 

 

そして、 太陽が建ち並ぶビルの影に隠れ、 夕焼け空が闇に染まった。

 

今は何時くらいだったか。 そう思い部屋を見渡そうとする…が、 止めた。

そんなことはどうでもいいのだ。 今は大して重要じゃない。 重要なのは、 今が夜で、 部屋には二人だけ。 邪魔者もおらず"マッサージ"をするには絶好のシチュエーションと言うことだけだ。

今、 あの子は風呂場でシャワーを浴びている。 何でも午後の実技の授業で大量に汗を流してしまい、 このままでは恥ずかしい、 とのことだ。 実に残念である。

と、 そんなことを考えいる内に風呂場の方から扉を開ける音がした。 少々の考え事のつもりが存外深く考え込んでしまったらしい。 これではダメだ、もっとクールに、 そして慎重にならなければ。

 

「あ、あの… おまたせ、一夏。今、 あがったよ」

「あぁ…。 わかったよ、 シャル」

あの子の声に答え、 気を入れ直す。 頭の雑念を洗い流し、 あの子に笑いかけようと顔を上げーー

 

ーーはぁ。

 

温かい湯で火照り、ほんのりと赤く色がついた肌。

ーーはぁ。

 

何時もは窮屈に隠され、 見ることは出来ない流れるような髪。

 

ーーはぁ。

 

潤んだ瞳。 微かに震えている唇。 すっきりと通った鼻

 

ーーはぁ。

 

そして薄いパジャマに包まれ、 妖しい雰囲気を纏った身体。

 

ーーはぁ。

 

同じだ、 あの時と。

顔に血が集まり、 頭の中で虫が飛び回っているような感覚。

理性が、 切れかかっているのだ。

目の焦点がずれ、 鼻息は荒く、 開いた口から抜け出した空気が、 先程から煩いほどに 響く。

 

ーー静まれ。俺の右手!

 

言うことを聞かない腕を爆熱の気合で押さえつけ、 震えた声であの子を促した。

 

「あぁ、シャル。 こっちの準備は出来てるからさ。 とりあえずベッドに横たわってくれないか」

「わ、わかったよ。 …僕のベッドでいい、かな?」

「うん、 是非ともそうしてくれ、 その方が、 俺のモチベーションも上がるから」

「え? それってどういう…」

「いいから、 はやく」

「…は、はい!」

 

そうしてうつ伏せに体を横たえるあの子。 その姿はとても無防備で、 まな板の上の鯉とはこう言うことか。 と新しい事実に俺は頷いた。

頷いてる場合じゃない。 俺は一歩、 そしてまた一歩とあの子に近づいていく。 そしてとうとう、 俺はあの子のすぐ近く。 ベッドの脇にたどり着いた。

 

「さぁ…。 いくよ」

 

あの子の太ももより少し上の辺り、お尻の下の場所に跨がる。 勿論、 体重を余りかけないようにして、だ。

緊張しているのか、 顔を赤色に染め上げ、 瞼をきつく閉じたあの子を後目に俺は自分の審美眼が正しかった事を再認識した。

 

 

 

 

あぁ、

 

本当に、

 

本当に()()()がいのありそうな身体だ…っ!

一目見た時から、なんという理想的なこり方をしているんだと、 俺は体中に稲妻が駆け巡るような感覚を味わっていた。

代表候補、 その上あの家庭事情だ。

疲れていたのだろう。 ストレスに押し潰され、 息をするのも億劫だったであろう。

このこり固まり方、 千冬ねぇに匹敵するやもしれない。

ーーもう我慢できんっ! あなたの身体、 解放して差し上げますっ!!

溢れ出る使命感に身を任せ、 俺は目の前の獲物に覆い被さった。

 

「え…、 ぇ、 ぁ、 ひぇぁぁぁぁっ!! なななな何! 何をしようとしてるの一夏!?」

「はぁはぁ……っ! マッサージに決まってるだろ!! ナニ考えてんだイヤらしいっ!!」

「えぇぇぇぇ!! いやっちょっt 」

「はぁ…ぁ、 やっぱり。 すんごいよお前の身体。 ほらぁ! こんなにかたぁーい」

そう言って暴れ回る背中を押さえつけ、 背骨の少し横辺りを指の腹で押してやる。

 

「ぅ… あ… ぁあ!」

 

身体が震えとともに上に反り、 二人が戯れるベッドを揺らす。 だがまだだ。 甘い甘ーいご奉仕の時間は、 まだ始まったばかりにである。

響く悲鳴を聞き流し、 指を押し込むように立てていく。 そしてそのまま横へ横へと肉を押し分けるよう移動していく。

「ぁ…、 ぁぁぅ…」

 

連続する、 未知の快感に戸惑っているのか、 あの子はシーツを握り締めてイヤイヤと言わんばかりに首をふり、 声を押し殺そうとしている。

そしてついに、 固く縮こまった筋肉に指がつきあたる。 よほど力を込めているのか、 僅かに痙攣していた。

 

……。

 

コリンッ

 

「はぁんっ!」

 

一際大きな悲鳴。

そのまま転がすように指を動かす。 今、 俺は笑みを浮かべているだろう。 楽しくてしょうがない。 だって、 本当にこっていて、 それを揉みほぐす時の感覚といったらもうっ……!

それに、 そうした時の相手の反応もいい! 今だって口を…、 そう!金魚のように開閉させているのだ。 …くくく、 気持ち良さげにしよって。 こんな風に、 たまーに強くやってやったときなんか…

 

「…あ! あ! も、 もうやだぁ! やめっ…やめてよいちっ…」

「そんなジラす様な事言うなよ…。 そんなことされたら俺、も、もう… ぬふぅ! 」

「あぅ!! い、いたいよいちかぁ!」

「痛い? 痛い!? そんな訳ないだろう! こんな溺れた顔して、 こんな誘うような身体してぇ!!」

「え…? おぼ、 おぼれっ…! う、うそだぁ!! 」

「素直になれよ! 口ではなんと言おうとも、 身体は素直だぜぇ?」

 

そう、 本当に正直な身体だ。 今もこうやって少しほぐしてやれば、 その分だけ反応してくれる。おまけに身体中どこもかしこも固まり放題と来たもんだ! …あ、 やべっ、 なんか興奮してきたぞ!

 

「フヒッ」

「!?」

 

肩の横を指の間接で押し込む。 身体が跳ね上がる。

腰より拳一つ上の部分を、 掌低をつかい圧迫する。 開かれた口から、 心地よいメロディーが。

 

脇腹の近くを、両手の親指で挟み込むように指圧する。 筋肉の痙攣が大きくなり、 飛び出す声に違う色が混ざり始める。

 

「ハヒョー! ハヒョー! どこだ? ここか? …ここかぁ!」

「あうぅっ! なにこれっ、 なにこれぇ! なんか、 変な気分になっちゃうよぉ!」

「いいぜぇ…! そのまま、 溢れる感情に流されちまいなぁっ!」

「はぅ、 はぅ、 …僕、もう!」

「さぁ…! これで、 ラストだぁ!」

「は、 あ、 ああぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

光輝く指先が、 世の中のしがらみに抑圧されこり固まった筋肉を解放していく。

否! その妙技は身体のみならず、 闇に縛られた魂までにも届き、 そのコリをほぐしていく!

社会の悪に翻弄され、翼をもがれた純真無垢な少女に安らぎを与えるは太陽のように輝く爆熱の指。

そう。 彼の名は織斑一夏。

愛する姉のため、 彼女を苦しめるコリをほぐして、 ほぐして、 ほぐし続けた結果、 常人には理解できない域まで達してしまった男である。

愛に生き抜いた末に、 常識と人間性をどこかに落としてきた男。

人は彼を、ゴッドフィンガーと呼ぶ。

 

「こんなの、初めて……」




はい、 ではこんな感じでゴッドフィンガーです。 正直わからないことだらけなので、 どんな感想も批評もうけいれます。 どうか宜しくお願いします。
それはそうと、 人生最初の作品がこれだよ!
私は一体どうなっているんでしょう。


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