「コスモクリーナーD!起動!」
その報告とともに古代を始めとしたヤマトクルーと防衛軍司令部の面々。各国政府要人と地球市民は固唾をのんで見守る中、コスモクリーナーDはどんどん放射能を除去していく。そして、ヤマトと防衛軍司令部のモニターから地表及び地下に沈降していた放射能の除去が完了したと、メッセージが現れた。防護服を着て、地表で計器を片手に観測していた軍人たちも同じく放射能が完全に消滅したことを確認した。その瞬間、一気に歓喜の声が上がる。それは瞬く間に拡散していき、誰もが抱き合い涙を流して喜んでいた。その様子を見ていた各国の代表たちの表情は明るいものとなっていた。
地球が救われた。ヤマトがやってくれた。これでまた地球に帰れると、避難用コロニーにいる市民たちと防衛軍人たちは喜び涙を流した。
「古代!やったな!俺達はやったんだな!」
「島!ああ!そうだ!地球はすくわれたんだ!」
古代と島は肩を叩き合い、使命を全うしたことに喜び合い、
「ううぅっ!うぅっ!」
雪は感極まって涙を浮かべ、やがて静かに泣き出した。
ヤマトの生き残った乗組員たちもそれぞれ喜びに湧いていた。ヤマト第一艦橋にてコスモクリーナーDの起動を指揮していた藤堂長官と芹沢総参謀長が感謝の言葉を述べた。
「ヤマトの諸君!よくぞっ!よくぞやってくれたっ!」
「諸君、本当にご苦、ろぅで、あった・・・!うぅっ!」
芹沢は途中でたまらず泣き出してしまい、言葉が途切れがちになってしまったが、誰も咎めはしない。後一年で地球人類は滅亡する言われた中、イスカンダルからの申し出と時間断層工場、そして宇宙戦艦ヤマトの帰還という3つの奇跡により、地球は救われた。人類はそのことを深く喜び泣いた。
数日後、古代と雪、島と真田の四人は藤堂長官の執務室に呼ばれていた。理由は時間断層工場のことだった。
「既に土方くんから話を聞いていると思うが、これが時間断層工場、平行世界の地球が保有していた自動工場だ」
藤堂長官は話しながら端末を操作してパネルに画像を写した。そこに写った構造物に古代たちは驚いた表情で見つめていた。それは地球で建造されたとは思えない不思議な構造物だった。螺旋を描いたようなねじれにも見える構造体には無数のパイプや船台が、開口部から見える範囲には巨大なクレーンやエレベーターが存在した。その傍を2隻ののカラフルな見慣れない戦艦が浮かんでいた。説明にあった制御艦があの2隻であると四人は確信した。
「これほどの設備の工場を作れるなんて、平行世界の地球はとても科学技術が高いのですね」
古代が感心したように言い。
「しかし、効率がいいことも認めるが・・・全てが機械任せなのはいただけんな。機械は人間が動かしてこそだと言うのに・・・」
真田は不満そうな顔でそう呟いた。科学を屈服させるべき傲慢な敵と考える真田には、時間断層工場のAIによる制御と研究開発は見ていて気持ちの良いものではないだろうと、この場の全員が思った。空気を変えるように島が質問をした。
「しかし、なぜこの工場は我々の世界に?なにか大きな事故でも起こったのでしょうか?」
「残念だがデータの多くが破損して詳しいことが分からんのだ。そこでだ、真田くん。君を主導になり、時間断層のデータのサルベージ作業をしてほしいのだ」
藤堂長官がそう告げると、真田はすぐに了解の意を示した。今世紀最高の科学者でもあり技術者でもある彼ならばやってくれると信じていたからだ。真田は姿勢を整え直し藤堂の言葉に答えた。
「はい、全力を尽くします」
藤堂長官は頷き、後日正式な命令書が届くことを伝えた。そして、古代、島、雪の三人に向き直る。
「君たち三人は引き続きヤマト乗組員として任務についてもらうが、まずは休暇を与える。1年にわたる過酷な航海と任務を成し遂げたのだ。今はゆっくり休み給え。その間にヤマトは同型艦と同じ装備を積むように改装に入る。真田くんにも休みを与えたかったのだが・・・済まないな」
藤堂長官は申し訳なさそうな顔で謝罪する。真田は気にしていないといった様子で笑みを浮かべていた。
「いえ、私は構いませんよ」
「すまんなぁ」
そう言って藤堂は頭を下げた。その後、工場の説明とヤマトの改装プランを見せたあと、古代たちは退出していった。真田は早速作業に取り掛かるための準備に入り。古代たちヤマト乗組員は順次休暇に入っていった。
短いですが、投稿します。全然更新できずにすみません。